Zooey's Diary

何処に行っても何をしても人生は楽しんだもの勝ち。Zooeyの部屋にようこそ!

ロシア旅行⑥夏の離宮

2017年08月17日 | ロシア旅行2017

(遥か先にフィンランド湾が)

エカテリーナ宮殿の後、ぺテルゴフの夏の離宮へ。
こちらはピョートル大帝が、ベルサイユ宮殿に倣って造ったもの。
ここには4つの滝と150以上もの噴水がありますが
すべて高低差を利用した水圧だけで稼働しているのだそうです。
スペイン、アルハンブラの夏の離宮の噴水もそうだと聞きましたが
こちらの方がずっと広大で豪奢です。



遥かにフィンランド湾が見渡せますが
特筆すべきはここが、冬は凍結してしまうということ。
そんな寒い国の短い夏の為に、これだけの豪壮な噴水庭園を造ってしまうとは…



午前中、エカテリーナ宮殿に行った時、
団体予約がしてあったに関わらず、1時間ほども待たされました。
色々な国の団体に交じって長い行列を作って待っていると
ロシア人の熟年男性のカルテットが「白鳥の湖」などの曲を演奏してくれる。
待ち時間の退屈を紛らわせてくれるサービスかと思ったら
何のことはない、その横に小銭箱が置かれ、CDも販売しているのでした。



そのカルテット、我々日本人グループが近づいたら
「荒城の月」などを演奏してくれました。
日本人のグループから静かな拍手が湧き、数人が小銭を箱に。
我々の次には中国人の賑やかな団体が。
今度は彼ら向けと思われる曲を演奏し、中国人は大喜び。
その中の一人の中年男性が、こんなのを演奏してくれとばかりに歌を口ずさみ、
ロシア人カルテット、暫く顔を見合わせていましたが、その曲を演奏しました。
中国人はやんやの拍手喝采で、我も我もと小銭箱に寄付を。



与えられたものに満足する日本人。
自分たちの要求を見事に通す中国人。
こんな民間レベルの小さな外交でも、日本人、負けてるじゃん…


コメント (12)
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ロシア旅行⑤エカテリーナ宮殿

2017年08月15日 | ロシア旅行2017


サンクトペテルブルク2日目。
ピョートル大帝の娘、女帝エリザベータによって造られたエカテリーナ宮殿。
この名前は、エリザベータの母、エカテリーナ1世に因んでつけられたと言いますが
何といっても有名なのは、女帝と呼ばれるエカテリーナ2世。



1980年に欧州でベストセラーになったというアンリ・トロワイヤの「女帝エカテリーナ」は
久しぶりに引っ張り出したら、上下2段のごく細かい字で450ページ、読みにくいこと甚だしい.
ごく簡単に記すと、ドイツの貧乏貴族の娘ゾフィが母皇エリザベータに見初められ、
ピョートル大帝の孫、ピョートル3世と結婚するが、この夫、精神的にも肉体的にも子供のまま。
二人は結婚当初から仲が悪く、何年たっても初夜は訪れない。
並々ならぬ野望を持ったゾフィは、とっとと夫を見限り、ロシア語をものにし、
ロシア国教に改宗し、政治哲学を勉強し、名前もエカテリーナと改める。
愛人との間に子供を作り、結局クーデターを起こして夫を葬り去り、自らが女帝となる。



”私は結婚した当初から、彼について冷静な判断を下してしまっていた。
私は自分にこう言い聞かせた「もしおまえがあの人を愛すれば、
おまえは地上でもっとも不仕合せな女になってしまうだろう。
おまえ自身の性格からして、おまえが見返りを期待しない筈がない。
エカテリーナよ、まず自分自身のためを考えるべきだ”(「女帝エカテリーナ」より)



エカテリーナは小柄で顎がとがっていて、少女時代は自分の容貌に劣等感を持っていたといい、
肖像画を見ても決して美人ではありません。
しかしその才覚でもって、30年余も女帝として君臨し、あまたの愛人を侍らせたのだそうです。
自分の孫からも「王冠を冠った娼婦」と呼ばれるほど。
中野京子によると最新の研究では、その愛人の数は生涯で21人だったと。

その豪華絢爛たるエカテリーナ宮殿。
有名な「琥珀の間」は撮影禁止だったのだけど、あまりに素晴らしかったのでこれはネットから。
ここの琥珀は、第二次大戦中ナチスによってすべて持ち去られたのだそうですが
24年の歳月をかけて、2003年に復元されたのだそうです。
6トンの琥珀が使われているというこの部屋、壁がすべて琥珀!眩いばかりでした。


(琥珀の間・ネットから)

ところでこの旅行中、私はリュックにも肩掛けにもなるというA5版ほどの大きさの
バッグを使っていたのですが、この宮殿に入る時、荷物チェックで拒否されてしまいました。
ここはリュックは駄目だというので、片方の肩にかけ、しっかり手で押さえていたのに。
ローカルガイドのガリーナさんが貸してくれたナイロンのエコバッグに入れて
なんとか許されたのですが、見ると、もっと大きいリュックでも許されている人もいる。
なんで?と訊くと
ガリーナさん曰く「ロシアの規則はワガママですから」。

参考にさせて頂いた本
「女帝エカテリーナ」アンリ・トロワイヤ
「名画で読み解くロマノフ家12の物語」中野京子
コメント (4)
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輝くばかりに

2017年08月12日 | 社会


ロシア旅行記もコメントの返事も中断して
岐阜に帰省しています。
これはその途中に寄った、輝くばかりに美しい、
新東名駿河湾沼津SAのトイレの洗面所。
ロシアのあのトイレに比べたら…😱



これがその奥の個室スペース。
施設自体も美しいが、
ゴミ一つ落とさない使用者も素晴らしい。
感動ものです。


コメント (4)
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ロシア旅行④北のベネチア

2017年08月10日 | ロシア旅行2017
翌早朝、飛行機で一時間半ほどかけて、サンクトペテルブルクへ。
ロシアの空港はとにかく時間がかかるというので
7時半発の飛行機に乗るのに、ホテルを4時半出発(泣)。



「北のベネチア」とも呼ばれるというこの街は
縦横無尽に運河が巡り、パステルブルーやミントグリーンなど、色鮮やかで巨大な
聖堂や宮殿が建ち並んでいる。
18世紀初頭、ネヴァ河の河口の湿原地帯に、こんなに美しくも巨大な人工都市を造り上げてしまった
ロマノフ朝ピョートル大帝は凄いねえ。

昨日の記事に写真を出したイサーク寺院は、ドームを持つ建築物としては
バチカンのサン・ピエトロ寺院、ロンドンのセントポール寺院に次ぐ、
世界三番目の大きさなのだそうです。
内部は見事なイコンとフレスコ画に埋め尽くされています。


お茶の水にあるニコライ堂と同じ、ニコライ聖堂。
勿論こちらの方がずっと巨大で美しい。



ロシア美術館の前のプーシキン像

ラスコーリニコフが彷徨っていたという、ネヴァ河のほとり。
昔、ドストエフスキーの「罪と罰」トルストイの「幼年時代」ゴーゴリーの「外套」など
一応読みましたが、今となっては殆ど覚えていないし、
若い自分が何処まで理解していたかも甚だ疑問です。
ただ一つだけ今も覚えている、トルストイの童話のような短編があります。

「人にはどれだけの土地がいるか」。
貧しい農夫が、全財産を投げ打って土地を手に入れようとする。
一日に歩いた分だけ自分のものになるが、日没になるまでに
出発点に戻らなければならない、という約束の元に。
農夫は休む暇もなく一日中必死に歩き続けて、日没前にギリギリ間に合うが
着くなり血を吐いて死んでしまい、彼の身体の分だけの土地に埋められた、というお話。



美しい街を歩きながら、そんなことを思い出していました。
ここからサンクトペテルブルクに三泊。

コメント (10)
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ロシア旅行③笑ったら損!

2017年08月09日 | ロシア旅行2017
一日目、成田を午前中に出て、10時間強でモスクワのドモジェドヴォ空港着。
欧州の他の国に比べたら意外に近く、時差もたったの6時間。
しかし空港での入国審査に、嫌というほど時間がかかる。
ロシア独特の出入国カードというものを渡されるのですが
これは非常に大事なもので、出国するまでパスポートと一緒に持ち歩かなくちゃいけないらしい。



バスでホテルに向かったのですが、路上でいきなり警察官に停められる。
バスに乗り込んで来て、横柄な態度で運転手と話している。
ローカルガイドのエレーナさんによると、道路警察というもので
そのバスが違法なことをしていないかどうか、チェックしているのだそうです。



色々な書類をチェックして、20分ほどもかかったか。
結局そのバスは何ら違法な点はなく、無罪放免となったのですが
後でエレーナさんに訊いたら、ちょっとでも違反があったり、或いは急いでいる運転手は
そこで賄賂を渡すのだそうです。
20分もあれこれ探っていたのは、それを欲してのことだと。
9日間のロシア旅行中、実に3回、バスは停められたのでした。



夜、ホテルの近くのスーパーに小物を買いに。
401ルーブルの買い物をして500ルーブル紙幣を渡したら
レジ係の女性、1コインはないかと身振りで言ってくる。
翌朝の枕チップを作るために来た我々、小銭はまったくないと言っても
英語はまーったく通じず、苛立った彼女、結局その1ルーブルオマケしてくれたのですが
お釣りの100ルーブル紙幣を放り投げてよこしたのでした。
空港の職員といい、この人といい、笑ったら損!という顔をして。
そんな怖い顔しないでよ~



写真は次の日に行ったサンクトペテルブルクのイサーク寺院
コメント (9)
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ロシア旅行②グルグル巻き

2017年08月08日 | ロシア旅行2017
無事に帰って来ました。
今回の旅行を計画するにあたって
ロシアという国は今も個人旅行が容易ではないということを、初めて知りました。
ビザが要るのに加えて、宿泊先・長距離交通機関を予約して支払い済みであるという証明、
バウチャーなるものを、旅行会社を通じて取らなければいけないのだそうです。
おまけにホテルにチェックインする際に滞在証明登録をしなくちゃいけないとか、
有名美術館は圧倒的に団体予約優先、交通標記も英語表示なし、
そもそも英語が通じないなどと知ってあきらめ、ツアーに申し込んだのでした。

しかし我々夫婦、今まで個人で行くことが多かったし、
ツアーで行くにしても、なるべくフリータイムが多いものを選んでいたので
ここまで団体で動くというプランは珍しかったのです。
ちょっと窮屈なことも多々。
今振り返ると、あの国では仕方なかったかなとも思うし、
それはそれで、面白いことも色々あったのですが…



モスクワ、ドモジェヴドォ空港でまず驚いたのは、これ。
ゴミの山かと思いきや、これでスーツケース3個。
黒いゴミ袋ですっぽり包み、黒いガムテープで巻いている。
辺りをよく見ると、白や青のビニールテープでミイラみたいにグルグル巻きに
しているスーツケースがあちこちに。



内部での盗難が多いから、自衛策なのだそうです。
その、テープでグルグル巻きにする機械も目にしました。



スーツケース荒らしがロシアでは多いって確かに、何かで読んだことある。
以前、その防止のためにスーツケースの鍵の部分に全員ガムテープを貼ることをそ
旅行会社から指示された、日本のツアーもあったそうです。
それって空港の職員が盗みを働くっていうこと?
日本では考えられないのだけど、本当にそんなことがあるの?と
ローカルガイドのイーゴリ君に訊いてみたら
ひょろ長い青年の彼、ちょっと困った顔をして答えてくれました。
残念ながら本当だ、空港スタッフとは限らない、関連会社の人もと言われている、と。
こんな訊きにくいことが訊けちゃうのも、ツアーの良さではあります。


(グルグル巻き機械、ドモジェヴドォ空港にて)
コメント (6)
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北緯60度の

2017年08月01日 | ロシア旅行2017


サンクトペテルブルクに来ています。
晴れたり曇ったり、雨が降ったり止んだり、暑くなったり寒くなったり、
一日のうちに天気が目まぐるしく変化して
何着ていいやらアタフタしています。
写真は血の上の教会。
コメント (12)
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