(ノヴォデヴィッチ修道院を望む湖)
今回のツアーは総勢22名、年齢層は妙に高く、旅慣れた人が多い。
そりゃ初の海外旅行にロシアを選ぶという人は、あまりいないのでしょう。
世界中あちこち廻っているという人も多く、食事の時など旅行談義が弾みました。
それはよかったのだけど、慣れているだけあって、ウルサイ人も多い。
色々な点において。
(救世主キリスト聖堂、1931年スターリンによって爆破、その後再建)
モスクワ第三夜のレストラン。
ローカルガイドの説明によると、日本大使館員も贔屓にしているというお店。
4人掛けのテーブルに適当に座り、なごやかに食事を始めたのですが…
我々の担当の若いウエイトレスの態度が、異様に悪い。
微笑むどころか睨むような顔をして、お皿やグラスなどドスン!と置く。
まあロシアの接客の悪さにはもう慣れっこになってしまっていて、驚くことでもない。
我々のテーブルは食後の飲み物、4人とも紅茶を頼んだのですが
コーヒー2杯だけ持って来て、ずっと放置。
やれやれ、と思っていたら…
隣のテーブルで、苛立った声が上がりました。
70歳位の、前は何処かで重役をしていたような男性(勝手な憶測)が
添乗員に抗議している。
ウエイトレスの態度が余りに悪いので、謝らせろと言っているらしい。
添乗員、旅行後のアンケートにお書き下さい、私からも社に申し伝えますと言うも
いやそんなんじゃ駄目だ、今すぐこの店の責任者をここに呼び出せと。
押し問答の末、かなりの時間待たされて、現れました、店の責任者。
店長と副店長、そして件のウエイトレス、3人並んで頭を下げました。
店長が、お詫びの気持ちとして、全員の飲み物代をサービスさせてくれと。
シニア男性、それではタカリになる、私はそんなつもりでクレームしたのではないと。
店長、この国ではそうやって形としてお詫びを表すことになっている、そうさせて欲しい。
男性、いやいや我々は断じて払わせて頂く。
(無音アプリを使ってスマホでこっそり撮ったもの、手前がそのウエイトレスさん)
こうして書くと簡単ですが、抗議をして、ここまでに1時間以上。
我々夫婦、早く食事を終わらせて夜の街に繰り出そうと思っているのに
なんでもいいから早く終わらせてよ~!
後でそのシニア男性の奥方に訊いたら、そのウエイトレス、
やはり間違った飲物を彼の前に置いたのだそうです。
で、男性がそれを指摘したら、間違えられた人の飲み物と自分で代えろと
指先で乱暴に指示し、それで男性は切れたのですと。
結局、我々全員、飲物代をキッチリ払い、その店を後にしたのでした。
その翌日、更なる事件が待っているとも知らずに。