心理劇学会のシンポジウムは、面白い形式でした。
世代別御代拝借型テーブルディスカッションというもので、若手、中堅、ベテランの各3名が、それぞれお題に基づいて井戸端会議(高良先生によるとツイッターだそう)をするというもの。例えば、「心理劇実践の場において、もっとも大切にしていることは何ですか?」というお題で、若手が4分間、井戸端会議。次に中堅が4分、ベテランが4分。4分経つとマイクを取り上げられるので、それ以上は話せません。
それぞれのグループで三人が三角形になっていて、この三角形が適度に離され直線上に配置され、それをギャラリーが楕円状に囲む・・・という説明で、どういう状態か分かってもらえるでしょうか?
お題は6つ。パワーポイントで提示され、全体の司会進行は高良先生。この形を考えたのも高良先生。
お題の中に、「監督は訓練次第で、誰にでもなれるものですか?もともとのセンスは関係ある?」というものがありました。私の考えは、「サイコドラマの監督は努力しても誰にでもなれるものではない」。だって、難しいもの。学ぶ方法も、盗むしかないという感じだし。私は落ちこぼれました。まちがいなく。
例えば、心臓外科の名医は、訓練だけではないと思う。もし、手術をしてもらうなら、やはり腕のいい人にしてもらいたい。サイコドラマも同じ。腕のいい人にお願いしたい。心臓外科以上に、センスが問題だと思います。
ドラマの方法はいろいろあって、誰でも訓練次第で扱えるものから、そうでないものまでいろいろあります。サイコドラマは、誰でも扱えるしろものではありません。心理劇という言い方をするととても曖昧になるのですが・・・。
6題の世間話が終ると、まず、グループに向けての質問を受け付け。次にギャラリーは若手、中堅、ベテラン、どれに属して良いか分からない(あるいは属したくない)の4グループに分かれ、同じグループで3~4人ずつで話し合い。さらに、全体に向けて発信したい人の意見や感想を聴き、シンポジウムが終わりました。全員参加型シンポジウム。
シンポジストとして参加していた私には、あっという間の2時間でした。
シンポジストの依頼があったとき、心理劇をやっているわけでもない私、しかもまだドラマ経験10年ほどの新人なのに中堅グループとは・・・と、思ったのですが、高良先生の「大会はお祭りですから気楽に楽しんで」のことばに惹かれて、引き受けてしまいました。
でも前日は、翌日どうなるかと思うとほとんど眠れず。不覚にも楽しみにしていたエムナー先生の講演で少し居眠りしてしまいました。
会長講演(高良先生)から始まって、飲み会も含め、最後まで充実した大会でした。