ドラマのとびら

即興の劇や身体表現で学ぶ、教える、浮き沈みの日々とその後

クレッシェンド

2022-02-24 11:12:59 | 芸術およびコミュニケーション
『ドライブ・マイ・カー』に引き続き、映画館で鑑賞。

『ドライブ・マイ・カー』は演劇
『クレッシェンド』は音楽
どちらも芸術の力を信じているという点で、繋がりを感じた

以下、『クレッシェンド』をこれから観る人は、観てから読んでください。

『クレッシェンド』は、イスラエルとパレスチナの若者が一緒にオーケストラを奏でるというもので、一筋縄ではいかない。
その対立の根深さ。
憎しみが憎しみを生む連鎖。

けれどそれを何とかしなければと思う人がいて、若者に希望を託そうとする人がいる。
ささやかな、実を結びにくい抵抗であっても。
争いでなく、芸術の力を借りて。

空港での最後の演奏がかすかな希望を示す。
その曲にボレロを選んだのはすばらしい。
楽器が次々と加わり、力強さを増していく。

「なぜ感情をこめて演奏しない?」と聞かれて、「曲自体が素晴らしいから」と答えていたレイラが、
体をゆすり感情を込めて演奏する姿が印象的。

日々ぬるま湯のような自分の生活は、ありがたくもあり、これでよいのかとも思う。
コメント
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