芙蓉咲く 垣根の下の零れ日を 拾いてきみと 語り歩まん
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芙蓉はハスの美称でもあることから、とくに区別する際
には、木芙蓉(もくふよう)とも呼ばれる。mutabilis は
「変化しやすい」(英語の:mutable)の意。原産地は中
国で、台湾、沖縄、日本の九州・四国に自生する。日本
では関東地方以南で観賞用に栽培され、7~10月始め
にかけてピンクや白で直径10~15cm程度の花をつけ
る。朝咲いて夕方にはしぼむ1日花で、長期間にわたっ
て毎日次々と開花する。同属のムクゲと同時期に良く似
た花をつけるが、直線的な枝を上方に伸ばすムクゲの樹
形に対し、本種は多く枝分かれして横にこんもりと広が
ること、葉がムクゲより大きいこと、めしべの先端が曲
がっていることで容易に区別できる。
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蓮葉はかくこそあるもの 意吉麻呂が家なるものは うもの葉にあらし
長意吉麻呂 /巻16・3826
裏に庭に里芋の葉が大きく育ち、愉快な意吉麻呂の歌を
思い出していた。ところで、長く添いて苦労を共にした
二人がここまで来たことに感謝する心情を幻想的な日常
の一場として少し難解に詠む。花は他のフヨウ属と同様
な形態で、花弁は5枚で回旋し椀状に広がる。果実はさ
く果で、毛に覆われて多数の種子をつける。寒地では冬
に地上部は枯れ、春に新たな芽を生やす。大型で白い花
の「フヨウ」。花言葉は「繊細な美」。
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自然現象による天災に対する隕石衝突は国際的な最大の
課題であることは言を待たないだろう。これを、地球近
傍天体、地球に接近する軌道を持つ天体(彗星、小惑星、
大きい流星体)の総称として呼ぶ。英語でNEO (Near Ea-
rth Object) と呼ばれる。地球に接近することから衝突の
危険性を持つ反面、地球からの宇宙船が容易に到達しや
すく、今後の科学的調査と商業開発において重要になる
と考えられている。
【種類とサイズに従った地球近傍天体の分類】
・流星体:50m以下。
・小惑星:50m以上→地球近傍小惑星を参照
・彗星
2009年6月24日現在、彗星を除いて6,216個が発見されて
いる。このうちアテン型小惑星が513個、アモール型小
惑星が2,596個、そしてアポロ型小惑星が3,107個である。
このうち1,058個は「潜在的に地球と衝突する可能性を
もつ小惑星」(PHA;Potentially Hazardous Asteroid) に分類
される。
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Solar System
恐竜絶滅の謎は6500万年前に恐竜が突如絶滅したこ
とに始まる。白亜紀と第三紀(新生代)の間には「K-T
境界層」が存在する。そしてこの境界層にはレアメタル
であるイリジウムが含まれていた。地球上では火山など
が起きた場合に地上に出てくる場合もあるが、他の隕石・
小惑星がもたらす(地球に衝突する)場合が多い。しか
も、この「K-T境界層」に含まれるイリジウムは世界各
地で濃度の差はあるが、各地の地層に含まれている。
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恐竜
「隕石が地球に衝突した」という説が有力だと考えられ
研究報告は、これほどのイリジウムが世界各地に積もる
には少なくとも数回数、十数年周期で衝突しなければな
らないといわれている。また、それほどの影響を与え
るには大きさが直径10キロ以上必要であるとされてい
る。直径10キロ以上の隕石が衝突した場合には直径
100キロ以上、深さ20キロ以上のクレーターが形成
される。このクレーターは近年の研究でユカタン半島の
地下にある可能性が高いことが明らかになった。一見、
隕石衝突説は非の打ち所の無い完璧な説だと感じる。
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隕石落下シミュレーション
しかし、幾つか問題も存在するのだ。まず、偶然、それ
ほど近い周期で地球に巨大な隕石が衝突する可能性が低
いということだ。現在でも毎日小型の隕石は地球に衝突
しているが、その大半は大気圏で燃え尽きてしまう。ま
た、最近の研究で明らかになったのは6500万年前に
恐竜は絶滅したものの、それ以前から個体数が減少して
いたという事実だ。
また、隕石衝突説の条件となっていたのは「恐竜の体表
はウロコ」という説が有力だった頃だ。しかし、先ほど
述べたとおり恐竜は、羽毛が生えていたという。「隕石
衝突により起きた一時的(十年程度)の温度低下に耐え
られたのではないとの指摘や、恐竜は個体数を減らしな
がらも歴史上数回起きた氷河期にも耐えている。さらに、
気温の低下が絶滅の直接的な原因ならば、爬虫類なども
深刻なダメージを受けているはずである。海洋について
も同様で、気温の変化に弱い珊瑚は現在も残っているこ
となども指摘され疑問が残る。
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Space Guard
・小惑星:50m以上→地球近傍小惑星を参照
・彗星
2009年6月24日現在、彗星を除いて6,216個が発見されて
いる。このうちアテン型小惑星が513個、アモール型小
惑星が2,596個、そしてアポロ型小惑星が3,107個である。
このうち1,058個は「潜在的に地球と衝突する可能性を
もつ小惑星」(PHA;Potentially Hazardous Asteroid) に分類
される。
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Solar System
恐竜絶滅の謎は6500万年前に恐竜が突如絶滅したこ
とに始まる。白亜紀と第三紀(新生代)の間には「K-T
境界層」が存在する。そしてこの境界層にはレアメタル
であるイリジウムが含まれていた。地球上では火山など
が起きた場合に地上に出てくる場合もあるが、他の隕石・
小惑星がもたらす(地球に衝突する)場合が多い。しか
も、この「K-T境界層」に含まれるイリジウムは世界各
地で濃度の差はあるが、各地の地層に含まれている。
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恐竜
「隕石が地球に衝突した」という説が有力だと考えられ
研究報告は、これほどのイリジウムが世界各地に積もる
には少なくとも数回数、十数年周期で衝突しなければな
らないといわれている。また、それほどの影響を与え
るには大きさが直径10キロ以上必要であるとされてい
る。直径10キロ以上の隕石が衝突した場合には直径
100キロ以上、深さ20キロ以上のクレーターが形成
される。このクレーターは近年の研究でユカタン半島の
地下にある可能性が高いことが明らかになった。一見、
隕石衝突説は非の打ち所の無い完璧な説だと感じる。
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隕石落下シミュレーション
しかし、幾つか問題も存在するのだ。まず、偶然、それ
ほど近い周期で地球に巨大な隕石が衝突する可能性が低
いということだ。現在でも毎日小型の隕石は地球に衝突
しているが、その大半は大気圏で燃え尽きてしまう。ま
た、最近の研究で明らかになったのは6500万年前に
恐竜は絶滅したものの、それ以前から個体数が減少して
いたという事実だ。
また、隕石衝突説の条件となっていたのは「恐竜の体表
はウロコ」という説が有力だった頃だ。しかし、先ほど
述べたとおり恐竜は、羽毛が生えていたという。「隕石
衝突により起きた一時的(十年程度)の温度低下に耐え
られたのではないとの指摘や、恐竜は個体数を減らしな
がらも歴史上数回起きた氷河期にも耐えている。さらに、
気温の低下が絶滅の直接的な原因ならば、爬虫類なども
深刻なダメージを受けているはずである。海洋について
も同様で、気温の変化に弱い珊瑚は現在も残っているこ
となども指摘され疑問が残る。
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Space Guard
【天体が地球に衝突する危険性の2つの見積もり】
(1)トリノ・スケール (Torino scale) /計算が簡単
(2)パレルモ・スケール (Palermo Technical Impact Hazard Scale)
/計算が複雑
2004年12月25日に、小惑星 (99942) アポフィスはそれ
までで最大のトリノ・スケール4と認定された。同年12
月27日の時点で、2029年4月13日に2.7%の確率で地球に
衝突すると報じられたが、12月28日、さらなる計算の結
果、衝撃の危険はほぼゼロまで落ちた(トリノ・スケー
ルも0になった)。2005年1月現在、トリノ・スケール1
以上の小惑星は2,053個あるが、その数は観測の数が増
えるにしたがって低下すると予想されている。
現在、パレルモスケールが最大と予想される小惑星は
(29075) 1950 DAであり、2880年3月16日に地球と衝突す
ると予想されている (p≤0.3%)。この衝突が起こると、
1950 DAとの衝突で放出されたエネルギーは地球の生物
の大量絶滅を引き起こすであろう。しかし、人類には
1950 DAの軌道の見積りを改良し、必要ならばその向き
をそらすための時間が800年以上ある。
NASAは、the most significant NEO threatsで今後100年間で地
球に衝突する危険性がある小惑星のリストを公開してい
る(1950 DAは含まれない)が、そのうちほとんど全て
は軌道計算の確定に伴いリストから外れるとする。
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とはいえ、地球上の生物のもとになった有機物が、隕石
落下の衝撃で生成された可能性が高いことを、物質・材
料研究機構(物材機構)などの研究グループが、隕石落
下を再現した衝撃実験で示したというが(「生命の起源
に迫る大きな一歩」としている。英科学誌「ネイチャー・
ジオサイエンス」に発表)、このNEOの問題解決に至
る「夢想成真」は果たしていかにというところで終わる。
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