極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

太藺と稲刈り

2009年09月27日 | 滋賀のパワースポット



いまもなお襤褸の旗がはためくは 太藺の花が咲けばこそぞと




今日は朝早くから宇尾白山神社の注連縄用の藁(
)を刈りに宮総代、宮世話が予め決めておいた犬
上下流の
田圃に。秋風が棚引く上天気のなか決行。
初めての経験。近くの篤農家のコンバインの力を借
り約百㎡ の稲を刈り取った。稲の束ね方は、鎌切で
3株の2組を合わせ結び藁(本当は昨年度の藁が良
い)で結束する。結束方法は複数あるがこの地方は
上から押さえ込むようにして裏側で交叉させ撚る。
この時、親指を結び輪の中に押し込みながら藁束を
反転させるがにわか仕立てでは巧く行かない(藁を
下に敷き表側で両端を交叉し
撚り藁を輪の中に通す
方法もあるが)。




稲穂はコンバインでその場で雑穀し、藁を軽トラに回収し、
神社境内の裏に予め組んだおいた稲架掛け(さはかけ
に乗せ天日干しする。この稲木は、稲などを刈り取っ
た後に束ねて天日に干せるように木材や竹などで柱
を作り地上から干す材料が地面につかない程度の高
さに横木を何本か掛けて作る。地方によって稲掛け、
稲機(いなばた)、稲架(はさ、はざ、はせ、はぜ、
はで)など異称も多い。地域によっては特殊な形状
のものもある。




例えば風の強い島根県石見地方では「ヨズクハデ」
(ヨズクは
ミミズクの意)と呼ばれる特殊な三角錐
の形状をした稲木が用いられる。毎年作るのではな
く近くに備え付けしてある地方もある。稲木に干す
作業及びその干した状態は稲木干し、または地域に
よっては稲架掛け(はさかけ)などとも呼ばれる。


 日吉大社

ところで、宇尾白山神社の祭神は伊邪邦美命(いざ
なみのみこと)(『
繁縷と季節のカクテル』参照)。
由緒は定かでないが
白山権現が元とされる。荘園時
代の日吉大社領のゆかりで、近世紀に
日吉大社の山
上、上七社の1つの白山宮の御分霊を勧請し創建し
たと考えられている。


  白山姫神社拝殿、本殿
左から宇佐若宮、剣宮社、
小白山社、八坂社、北野
社、白山姫神社拝殿


稲苅り、稲架掛けの作業を6人で短時間でこなした
もの大変でしたと参加者全員を労ったものの、境内
施設の事故処理や些事で今日もあっというまに夕食
前だ。帰宅すると、彼女が玄関前で菜園の生姜を収
穫していた。小振りだが豊作だ。さっそく母親とわ
たしのために料理してくれるという、嬉しいではな
いか、とりあえずこの件は当面深入りしないことに
しよう ^^;



File:Koeh-146.jpg生姜





TVドラマ「オルトロスの犬」が終わった。ドラマ
の出来具合の云々ではなく、ギリシャ神話を題々に
呪われた兄弟の救済の有り様を観客に問う、或いは
人類が生死を自由に制御できるを能力(=究極の欲
望)を手にする悲劇を物語(サスペンス)として
自分のこととして引き寄せたとき、最終回のラスト
シーンの竜崎臣司(滝沢秀明)、碧井涼介(錦戸亮)、
沢村敬之(佐々木蔵之介)の三竦みと和解シーンは
圧巻。込み上げる心の抑揚はクライマックス達した。
制作関係者に感謝したい。




フトイ(Scirpus tabernaemontani C. C. Gmelin)は、イグサ
に近い姿のカヤツリグサ科の植物である。「フトイ」
という名前は「太い」ではなく「太藺」、つまり「
太い藺草」の意味。カヤツリグサ科ホタルイ属に属
する。湿地や浅い池などに生育する大柄な多年草で、
高さは2m近くにもなる個体もある。地下茎は太くて
横に這い、全体としてはまばらに花茎を立てて大き
な群落を作る。地下茎の節から花茎を直立させる。




花茎の基部には鞘があって、その先端は少しだけ葉
の形になる。しかし花茎の長さに比べるとあまりに
小さく、目立たない。花茎の断面はややいびつな円
形。ひとには理解されない志というものが老いても
あるものだ。今日も愚痴りボランティアをしながら
準備を続けている。それはプライドでありぼろ切れ
の旗だけれど、いまなお消えずにはためいている。
そんな、心意気を詠む。茎でむしろを作る「フトイ
」。花言葉は「肥大」「寛容」。


  Daina Ross



コメント (1)
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