極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

波斯菊と春日山城

2009年09月15日 | 国内外旅行



好きなだけ できる喜び 素直には 浮かれておれぬ 蛇目草かな


 山頂からの府中(直江津)と日本海

昼前に、今日は上天気だから「春日山城を観に行っては
」と彼女が言うので、「これからでは夜中にしか帰られ
ない」と言うと、それでも行けという。なぜそんなに急
かすのか、その理由が分かったのが帰宅後。書斎の部屋
のカーペットを天気干し大掃除が出来たと感謝される。
「亭主元気で留守が良い」と。


ファイル:Kasugayama jinjya 1.jpg 春日神社

とは言え、4時間以上かかるため途中で帰ろうかと挫け
そうになり、
北陸自動車道の富山インターで下車し思案
六方。意を決して
上越インターに向かう。途中、親不知
インター付近の天嶮断崖景色は見応えあり無理した甲斐
があったと思いつつ16ものトンネルをくぐり抜け目的
地に向かう。

 親不知の天険断崖

  有磯海サービスエリア



極楽も 地獄も先は 有明の 月の心に 懸かる雲なし

四十九年 一睡の夢 一期の栄華 一盃の酒

                     上杉謙信

 本丸跡

春日山城址へは午後4時ごろ到着。車を降り早速登城す
る。いきなり険しい山登りとなり途中息切れ。便利にな
ったのはいいが、準備不足ではいけないということと、
運動不足の2点を痛感する。思っていたほど再開発整備
はされておらず、鄙びた山城跡という印象。本丸跡から
の直江津(府中)、日本海方面の眺めは、一見すると佐
和山城址の彦根市と琵琶湖の眺望と似通っている。

 毘沙門堂


別名を鉢ヶ峰城ともいう。「春日山」の名称は、奈良の
春日大社から分霊勧請(かんじょう)した
春日神社に由
来するといわれ。春日神社の創建年代は、958年(天徳2
年)説、守護上杉氏の築城の際とする説、文明年間(14
69年~86年)という説などがありはっきりしないという。

 上杉謙信像 




ところで、直江兼続の真骨頂は、ポスト関ヶ原。関ヶ原
の戦い後、兼続は上杉家の生き残りのために奔走し、結
果、上杉家は取り潰しを免れ、120万石+αから米沢
30万石に削封となる
(尤も、越後支配下は39万石)。
家臣の知行(給料)は、それぞれ3分の1に減る。兼続
も6万石から1万石に禄を減らし、しかもそのうち半分
を自分の家臣達に分け与えたため、自身の取り分は5千
石だったという。兼続は自ら先頭に立って殖産興業策を
指揮する。

  直江兼続


米沢を流れる松川(最上川)の治水事業を行って町の基
盤を整え、身分の低い士族にも開墾に当たらせ農地を拡
大したほか、青芋(あおそ)、紅花、漆、うこぎなどの
作物を奨励するなどして、米沢藩の基礎を築き、藩政を
安定に導く。この政策は、米沢藩9代藩主上杉鷹山の改
革の手本ともなり、現代まで兼続の功績が評価されてい
ると言われる。

 白布温泉

また一方で、蔵書家でもあった兼続は、その書籍を用い
て学問所「禅林文庫」、のちの藩校興譲館を創設し、人
材育成にも力を注いだほか、白布高湯の地には、技術者
を招いて鉄砲製造工場を設け、家臣達に射撃訓練を奨励。
慶長19年(1614)の大坂冬の陣では、上杉軍は鉄
砲隊を用いて奮戦し、めざましい活躍で家康をはじめと
する諸将から賞賛された。元和5年(1620)、兼続
は江戸の屋敷で死去し、米沢の徳昌寺に葬られる。享年
60。後に林泉寺に改葬され、墓は現在も奥方であった
お船の方の墓と並んで建っている。また、兼続所用とし
て有名な「愛」の前立の兜は、上杉神社稽照殿にて観る
ことができるという。


ファイル:Uesugi shrine 1.jpg 

短時間で春日山城址に登り下山し、午後8時過ぎに帰宅
できたが(途中、長浜付近で、車の火災事故を目撃-不
景気で車両整備不良?)、米沢の上杉神社には、山形大
学の有機EL研究会の開催時に訪れており、縁深いもの
も感じないわけもないが、機会があれば朝日軍道なども
訪れたいと思っている。

城戸淳二 城戸淳二



ハルシャギク

ハルシャギク(波斯菊、Coreopsis tinctoria)はキク科の一
年草。和名の由来となっている「ハルシャ(波斯)」は
ペルシャのことだが、原産は北アメリカ。明治の初期に
観賞用に導入された一年草。荒地・路傍に野生化してい
る。ロゼットで越冬し、高さ1m程度になる。全体無毛
で葉は対生し、葉は2回羽状複葉で細く、コスモスに似て
いる。花は6月に咲き、舌状花は先端側が黄色で基部が
紫紅褐色。開いたばかりの花は花弁が平開しているが、
次第に花弁が下に下がりってくる。花弁が下がった状態
の花は、まさに蛇の目傘である。別名、蛇目草。




好きなことをさせてもらえることは幸福である。その機
会を精一杯堪能する知恵がなければ苦痛にも。今回のド
ライブで贅沢な悩みも噛みしめた。ペルシャの古名つけ
た「ハルシャギク」。花言葉は「上機嫌」。




コメント
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