紫陽花に飛燕

 

 

　　　　　　　　　　　　　　　　軒先に  二羽のつばめが 飛び交いて　アルバム 広げ　きみを観る　    　 

「燕つばめ来る／時になりぬと／雁かりがねは／国偲しのひつつ／雲隠くもがくり鳴く」は 大伴家持の万葉にあ
らわれる唯一の燕の歌とか。最近、燕の姿を目にすることが少なくなったが、珍しく二羽の飛び交う燕と遭遇。天
敵のカラスの増殖や軒先がないあるいは小さくなり巣作りできぬ家屋が多くなり減っているともきく。その日は、
母親のためのアルバムの写真をデジタル編集しフォトフレームに録画する作業をしていたが、幼いころの息子達を
抱えた彼女の古い写真に、ただならぬ充足した女性特有の色気を感じた。思えば、過ぎた日々を振り返ることなく、
ここまでやってきたアンソロジーでもあるアルバムを開いたのだが。紫陽花が咲く頃の飛燕体験と折り重なる淡く
切ない歌として読む。そのことを夕食支度の彼女に伝えると、そんな、気色悪こと言いはんなと一蹴される顛末と
なる。 

【どこでもホワイトボード】

簡単に壁でもなんでもホワイトボードにしてくれる特殊な塗料。無色・無臭、吸着性が強くて、少しの用量でも壁、
木材などをホワイトボードにして、簡単に消去／書込が可能。塗るだけ、サイズも場所も自由。アイデアが思い浮
かんだら即座にメモができ、とっても便利という。成分は、エポキシ樹脂（詳細はメーカ・販売店で要確認）。主
剤は、酸化チタン、酸化アルミニウム、硬化剤：N-[3-(trimethoxysilyl)propyl]butylamine、N-アミノエチル化アミノプロピ
ルトリアルコキシシラン、ジブチルスズ=ジラウラート。機能性壁という範疇にはいる商品だが。用途拡大がテーマになるものの、学校、
や病院等の公共施設の廊下や内壁の一部を法整備し、罹災時や緊急時に備忘録や連絡・掲示板に使えるようにすれ
ばそれなりの市場規模や用途は見込めるだろう。

【防災用救急ジャケット】

防災用のホワイトボードはたぶん使えるだろう。そこで、防災用品をつらつらネット検索していると「防災用救急
ジャケット」がめにはいった。その紹介のＨＰでは、「事故や災害の後、タイムリーな救命・応急手当が必要。こ
の救命ジャケットのコンセプト製品には、止血帯、包帯、小型動力ポンプなどの救出・救護に使える物を内蔵され
ていて、はっきりとした使い方により、先に必要な応急手当を行い、救助に貴重な時間をもらうことができる」と
ある。確かに効果はありそうだ、ハード面では。しかし、取り扱いは高級で熟練を必要とする。と、すると厚労省、
総務省、あるいは文科省などの資格制度導入などとややこしい話になる？と、思った。当面は防災と訓練というテ
ーマのなかで、掘り下げ個人的に考えていくしかない。

 

【あのシャープが有機ELに手をつけた？！】

シャープが有機ＥＬパネルを鮮明に見せる独自技術の実用化にめどを付けた。有機ＥＬパネル鮮明に　解像度が液
晶比２倍の新技術だという。液晶画面向けに開発した半導体技術を応用する。応答速度が速い有機ＥＬは、液晶に
続く次世代パネルの新技術として注目されていた。独自の半導体技術は、酸化物半導体「ＩＧＺＯ」を活用した高
精細化技術。従来の液晶に比べ２倍の解像度が可能とされる。同技術を初めて使った液晶パネルを今春から量産化
し、タブレット端末向けに供給を始めた。米アップルが発売した新型「ｉＰａｄ」向けとみられる。このほどスマ
ートフォン向け液晶パネルの量産化にもめどを付けたという。

それにしても皮肉な話だ。国内では競合の有機ＥＬメーカの実用開発を制止ながら、液晶パネルの亀山ブランドの
世界制覇をめざしたもののサムソンなどの韓国・中国勢に阻まれ、実質上敗北し、有機ＥＬパネルでも先きんじら
れてしまって、後塵を拝する格好となっている。とはいえ、製造装置や中間材、有機ＥＬ材料などは日本メーカが
独壇場にあり、いわば最後の面の皮のみ、シャープであったりサムソンであったりするのだが、やはり男女とも美
形がもてはやされる世の中と考えれば腑に落ちるというものか（「冷静なオーレッドの進め」）。なによりも液晶
やＬＥＤはブルーライト問題（「ブルーライト・レティナル」）が横たわっている。いいかえれば、いまの若者の
視力は下手をすると30年代に著しい低下をもたらすかもしれないのだ。

特開2012-047764

【符号の説明】

１、１０１：基板　２、１０２ａ：ゲート配線　３、１０３：補助容量配線　４、１０４：ゲート絶縁膜
５、１０５：保護膜　６、１０６：有機層間絶縁膜　７、１０７：透明導電膜　８ａ、８ｂ、１０８ａ、１０８ｂ
：高抵抗半導体層（ｉ層）　９ａ、９ｂ、９ｃ、１０９ａ、１０９ｂ：Ｎ型半導体層（ｎ層）　１０ａ、１０ｂ、
１５ａ、１５ｂ、１１０ａ、１１０ｂ：チタン層　１１ａ、１１ｂ、１４ａ、１４ｂ、１１１ａ、１１１ｂ、
１１４ａ、１１４ｂ：アルミニウム層　１３ａ、１３ｂ：窒化チタン層　１５、１１５：コンタクトホール　
２０ａ、１２０ａ：ソース配線　２０ｂ、１２０ｂ：ドレイン配線　５０、１５０：配線基板　１１２ａ、１１２
１１３ａ、１１３ｂ：アルミニウム合金層


 【アンソロジー：紫陽花に飛燕】

 　紫陽花の詩

 　越冬つばめ

さて、大飯原発再稼働で潔く敗北宣言をした橋下大阪市長。全国の総核燃料物質約３万１千トンが、地震列島上に
浮遊する恐るべき現状が何ひとつ解決されることなく、ある日突然、大災害をもたらすリスクは放置されたままだ。
かといって、橋下市長を責める気が起こらないのは、彼の腹の括りようだ。これはひょっして「いっしょに死のう」
という日本浪漫主義の血が騒ぐからなのかわからない。わからないが、素直にそう評価した。敗北主義はいけない、
自分にできることを精一杯するしかない。そんなことを思いながら「越冬つばき」を聴いている。

※因みに、この曲の作詞は、わたしと同い年で、福島県会津若松市出身の石原信一の手によるもの。