【てんこ盛りの時事をハーブ処理】
パネッタ米国防長官は2日、シンガポールで開かれているアジア安全保障会議(英国際戦略研究所主催)
で演説し、オバマ政権が掲げるアジア太平洋地域での米軍のプレゼンス(存在)拡大のため、太平洋と
大西洋にほぼ50対50の割合で展開する米海軍艦船の割合を2020年までに60対40に変更する方針を示した。
太平洋に展開する空母について6隻体制を維持し、対潜水艦戦能力などを備える沿岸海域戦闘艦(LCS)
を配備していき、太平洋地域での合同演習や、米艦船の各国への帰港を増やしつつ、中国の発展と対話
拡大を求める両面戦略だとしている。
米国軍事力の相対的低下の中での再配分ではあるが、中国の外交軍事行動が、従来の米国の砲艦外交を
踏襲追随していくのか、独自行動を展開していくのかとといえば、当面は前者に傾斜していくだろうと
いうのが専門家の見方だろうが、わたし(たち)はそれとは違った見方をしている。中国の覇権膨張の
原理がいかなるものに依拠するのかという問いかけだ。戦前の欧米列強国の草刈り場状態から醒覚し、
抗日ナショナリズムを発条として毛沢東→小平→集団指導体制下で概ね現代化に成功してきたが、抗
日ナショナリズム以外の模索の重荷を、共産党主導部は背負うことになるがこの解なしに発展がないこ
とも開明的な幹部は承知上のことだろうと忖度する、そんな米国側のプレゼンス転換のニュースだ。
週末1日のニューヨーク株式相場は、米雇用統計が市場予想より悪い内容となったことを受け、ほぼ全
面安。ダウ工業株30種平均は前日終値比274.88ドル安の1万2118.57ドルと、昨年12月21日以来、約5カ
月半ぶりの低水準で引ける。下げ幅も今年最大でナスダック総合指数は同79.86ポイント安の2747.48で
終了。東京市場は一時1ユーロ=96円台と、2000年12月以来11年半ぶりの安値を付けた。ユーロ相場は
4月初めには1ユーロ=110円台で推移。自動車や電機など輸出産業は、対ドルでの円高の打撃に加え、
対ユーロでも業績に悪影響を受ける懸念が広がる。安住淳財務相はきのうの記者会見で為替介入も辞さ
ないと表明。ギリシャの財政危機が経済規模の大きいスペインに飛び火しかねない様相をみせ、スペイ
ンでは、経営難に陥った大手銀行が政府に巨額の公的資金注入を要請するも、政府には銀行経営を支援
する余裕はないとみられ、金融と財政両面での不安が高まりスペイン国債が一気に売られた。米国では
雇用の改善が進まず景気回復の遅れ、世界経済をけん引してきた中国やインドなどの新興国も経済成長
の減速が鮮明化。インドの1~3月期の実質国内総生産(GDP)は、08年の世界同時不況時の水準を
割り込み、中国も3年ぶりの低成長。
先進国と新興国は今月中旬、メキシコで20カ国・地域(G20)首脳会合を開く。危機の対応策に今度こ
そ本気で取り組む必要がある。短期的には、G20の直前に行われるギリシャの再選挙と政治状況を踏ま
え、危機を封じ込める臨機応変な対応が求められ、中長期的な各国の成長と財政再建の両立戦略の再構
築も急がれるという。日本の経験から言えば、金融機関を迅速に公的管理化におき不良債権処理すると
いう原則とアジア通貨危機時の経験からは敵対的投機行為抑制(例、トービン税)を貫徹し、同時に余
剰供給力を有効需要に振り向ける強力な実行ということに尽きる。それが出来ないのは知的生産力不足
ということになるから、一刻も早く「番頭はん、丁稚どん政治」から脱却することだろう。
当のギリシャは、再選挙で第1党の座をうかがう急進左派連合(SYRIZA)のツィプラス党首が1日、政
権公約を発表した。緊縮財政路線の即時撤廃、4大銀行の国有化、富裕層への増税を行う一方、年金や
賃金削減策の見直しを表明。経済危機で苦しむ市民に支持を訴え、欧州連合(EU)などによる支援の際
にギリシャが約束した緊縮策の撤回姿勢を改めて示しているというがその実効性は甚だ不明だ。
シリアの暴力停止を目指しアサド政権と反体制派の調停を続けるアナン国連・アラブ連盟特使が2日、
カタールで開かれたアラブ連盟の会合で「宗派間の全面戦争発生の懸念が日ごとに高まっている」と述
べ、シリア情勢の悪化に警鐘を鳴らしたという。一方、シリアの反体制派を支持するカタールのハマド
首相は会合でアナン氏に対し、調停活動の期限を設けるよう要請。国連安保理でシリアに対し、国連憲
章第7章に基づく武力行使の適用を検討するよう求めている。アサド大統領の弾圧停止に欠かせないロ
シア、中国は消極的で制裁決議に反対しているため内戦化は不可避となっている。「欧米 vs イラン」
の構図からイスラム教スンナ派(あるいはイスラム原理主義)を差し引けば、ロシアは中立から制裁へ
シフトする可能性が高くなると思われるがこれは非現実的で、パレスチナのように底なし沼化は避けら
れない。
【イタリア版食いしん坊万歳:ローズマリー・サーブ】
読売テレビの「満点☆青空レストラン」でローズマリーしゃぶしゃぶが紹介されていた。そんなレシピ
もあるのかと驚く。さっぱりとして、暑い日にも美味しくいただけるとか。これは節電の季節にはうっ
てつけの一品ではないかと、早速、チャレンジすることを誓い「ローズマリー・サーブ」と名付ける。
これに、白い金麦とイタリアンサラダ胡麻油風を添えてこの夏を乗り切ろうと。
材 料:フレッシュローズマリー 水 豚しゃぶしゃぶ肉 レモン 塩
作り方:鍋に湯をわかし、ローズマリーをそのまま入れ、香りが出たらしゃぶしゃぶし、レモン塩でい
ただく。と、いたって簡単でさっぱりと美味しいいただけるとか。
今夜はさっさっと世界時事をこなすつもりだったが予定外れ、っても、毎度のこと。爽やかなハーブテ
ィータイムのようには決済できない。修行が足りん。知的生産力不足なのはこの俺のことかと自嘲すれ
ど、単なる疲労なのだと取り留めないことを考えながら、シチリア島は漁村マルザメーミの録画風景を
見ながらひと息つく。