極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

夢をあきらめない ②

2024年01月29日 | 能登半島地震



彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと伝えら
れる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。(戦国時代の軍団編成
の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編のこと)の兜(かぶと)を合体さ
せて生まれたキャラクタ。



胃腸・胸焼けでおかゆをつくり食べていたが、味の素の「おかゆシリーズ」がだ
されてびっくり・電子レンジ加熱は開封しないと腫れるするのでコンロ暖めてだ
される。悪くはない。尤も加熱なしでもいただける。之も世界へシリーズとして
販売できる(正味期限付き)。「饅頭シリーズ」に「おかゆシリーズ」ってか。
「カレーシリーズ」にエトセトラ。加工食品(冷凍・氷水・加圧・減圧)エトセ
トラ。

 

 
 黒の革命

世界一のダイヤモンド産出国へ ②
2008年度NEDO調査「2050年における省エネルギー社会の実現に向けた電気エネル
ギー有効利用に関わるグリーンエレクトロニクス技術」で「ダイヤモンドは次世
代パワーデバイスとして認知されている」と表記されているように、絶縁耐圧・
熱伝導率が最も高く、電力性能指数としては最高!パワーデバイスとして、非常
に大きなポテンシャルを持っている。性能指数として、Si, SiC, GaNを凌駕する
大きな値。パワー密度が大きくとれ、冷却系を含めた電力系の小型化・軽量化が
図れるというメリットがあるが、大面積・低コスト基板がない。基板が宝石であ
り、広く・安い基板がないという問題を抱えるものの新技術の開拓----超高耐圧
用パワーデバイス・ 新しい半導体真空スイッチ・高温・高出力対応殺菌用新原理
励起子LED ・高感度磁気センサ・新しい廃熱利用熱電子発電素子なのど開発が展
望できる。


出所:NEDO

そうして、新しい高圧高温(HPHT)ダイヤモンド基板製造技術のヘテロ薄膜上ダ
イヤモンドデバイスの特性が確認され、低コスト大面積基板製造が開拓されてき
た(特開2013-258407 ダイヤモンド半導体装置及びその製造方法)。
[関連特許]
1.JP2006216716A ダイヤモンド電界効果トランジスタ及びその製造方法
【要約】下図1ことく、ダイヤモンド基板1上に、夫々ソース領域及びドレイン
領域となる低抵抗ダイヤモンド層2a及び2bを局所的に形成し、これら間及び
相互に対向する端部上に、アンドープダイヤモンド又はBが低濃度でドープされ
たダイヤモンドからなる高抵抗ダイヤモンド層3を形成する。また、低抵抗ダイ
ヤモンド層2a及び2b上に、夫々ソース電極5及びドレイン電極6を形成し、
高抵抗ダイヤモンド層3上に、ゲート絶縁膜4を介してゲート電極7を形成する。
このとき、ゲート絶縁膜4は、酸化シリコン層、窒化アルミニウム層、アルミナ
層、ダイヤモンド状炭素層、窒化シリコン層、ジルコニア層、チタン酸ストロン
チウム層、チタン酸バリウム層及びサイアロン層からなる群から選択された2種
以上の層を積層した積層膜とする。

図1.ダイヤモンドFETの構造を模式的に示す断面図

2.特開2013-258407 ダイヤモンド半導体装置及びその製造方法
【概要】下図3のごとく、製造工程を簡素化するとともに、良好なpn接合界面
を備えるダイヤモンド半導体装置及びその製造方法を提供する。{100}面を
有するダイヤモンド基板10と基板上に形成したp型ダイヤモンド層20と基板に
形成した側面{110}、底面が{100}面を有する段差形状の底角50を起
点に成長したn型ダイヤモンド層30とを備えるダイヤモンド半導体素子と、ダ
イヤモンド素子間を分離するため、基板に形成した側面{100}、底面{10
0}面を有する段差形状の底角を起点に成長した分離領域とを備える。


図3 横型pn接合ダイヤモンド半導体装置の構造 

【特許請求の範囲】
【請求項1】 {100}面を有するダイヤモンド基板と該基板上に形成したp
型ダイヤモンド層と該基板に形成した側面{110}、底面が{100}面を有
する段差形状の底角を起点に<111>方向へ成長したn型ダイヤモンド層とを
有する横型pnダイヤモンド半導体素子を備えるダイヤモンド半導体装置。
【請求項2】 {100}面を有するダイヤモンド基板と該基板上に形成したp
型ダイヤモンド層と該基板に形成した側面{100}、底面が{100}面を有
する段差形状の底角を起点に<110>方向へ成長した絶縁分離領域を備えるダ
イヤモンド半導体装置。
【請求項3】 {100}面ダイヤモンド半導体基板に、p型ダイヤモンド層を形
成する工程と、底面が{100}面、側面が{110}面の段差形状を選択的に
形成する工程と、該段差形状の底角を起点に不純物をドープしながらダイヤモン
ドを<111>方向へエピタキシャル成長させ不純物ドープダイヤモンド領域を
形成させる工程とを含むダイヤモンド半導体装置の製造方法。
【請求項4】 {100}面ダイヤモンド半導体基板に、p型ダイヤモンド層を
形成する工程と、底面{100}、側面{100}面の段差形状を選択的に形成
する工程と、該段差形状の底角を起点に不純物をドープしながらダイヤモンドを
<110>方向へエピタキシャル成長させ絶縁分離領域を形成させる工程とを含
むダイヤモンド半導体装置の製造方法。
【請求項5】 前記不純物は、リンであることを特徴とする請求項3乃至4のい
ずれか1項に記載のダイヤモンド半導体装置の製造方法。

【効果/展望】 半導体領域の選択成長技術は、半導体装置を作製する際に必須で
あり、その有無によって、半導体装置応用の幅が大きく異なってくる。本発明の
ダイヤモンド半導体装置及びその製造方法によれば、ダイヤモンド基板に形成し
た段差形状の底角を起点に、選択された領域に不純物ドープダイヤモンド半導体
を成長させることができる。このため製造工程を簡素化できるだけでなく、pn
接合界面がエピタキシャル成長により形成されるため、良好な界面が得られる。
また、例えば、横型pn接合素子を作製することで、光の取り出し方向を上方に
変えることができ、光取り出し効率の改善が期待できる。逆に、紫外線受光素子
の場合においても、受光面となるpn接合界面が金属電極などで妨害されないた
め、その受光効率改善が望める。 この他、横型接合を用いたJFETなどパワ
ーデバイスにおいても、電流経路に基板(厚さ500μm前後)を含まない構造
が作製できることから、オン抵抗の低減が望める。また、ダイヤモンド半導体
装置は、パワー半導体素子、高周波半導体素子などの半導体装置のみならず、紫
外発光デバイス、電子放出源、X線・粒子線センサー、X線・粒子位置センサな
ど、各種電子デバイスに応用することができる。

3.特開特開2018-6572 ダイヤモンド半導体装置及びその製造方法
【要約】下図1のごとく、 本発明のダイヤモンド半導体装置10は、ダイヤモ
ンド基板1上に配され、{111}面が形成される第1導電型ダイヤモンド半導
体層2と、第1導電型ダイヤモンド半導体層2の{111}面が形成される面上
に配される導電型が第1導電型ダイヤモンド半導体層2と異なる第2ダイヤモン
ド半導体層で形成されるソース領域3a及びドレイン領域3bと、全体又は一部
が第1導電型ダイヤモンド半導体層2の{111}面上に配され、かつ、上面視
で少なくともソース領域3aとドレイン領域3bとの間に配されるゲート絶縁膜
4と、ソース領域3a上に配されるソース電極5aと、ドレイン領域3b上に配
されるドレイン電極5bと、ゲート絶縁膜4上に配されるゲート電極5cと、を
有することを特徴とすることで、動作特性がノーマリーオフの平面型MOSFE
T動作が可能なダイヤモンド半導体装置を提供する。

図1.ダイヤモンド半導体装置の断面構造を示す説明図

【符号の説明】 1 ダイヤモンド基板 2 第1導電型ダイヤモンド半導体層 3
a ソース領域 3b ドレイン領域 4 ゲート絶縁膜 5a ソース電極 5b ド
レイン電極 5c ゲート電極 10 ダイヤモンド半導体装置 11 テラス面
12 ステップ

5.特開2023-179710 MIS型半導体装置の製造方法
【要点】下図5のごとく、第1主表面が水素で終端された半導体層を形成するこ
とと、水素終端ダイヤモンド層に接して絶縁体層を形成することと、絶縁体層の
少なくとも一部の上に導電体層を形成することと、を含む。水素で終端された半
導体層を形成すること、絶縁体層を形成すること及びその両者の間の雰囲気は、
真空、水素ガス、不活性ガス及び不活性ガスが添加された水素ガスの何れかとす
ることで、ダイヤモンド半導体による移動度の高いMIS型半導体装置の製造方
法を提供する。


図5.MIS型半導体装置の製造工程を説明するフローチャート

図1.MIS型半導体装置の構造を示す断面図
【符号の説明】 11:炭素 12:水素 13:ホウ素 14:窒素 21:ダイ
ヤモンド基板 22:ダイヤモンド半導体層 23:ゲート絶縁体層(ゲート絶
縁膜) 23a:絶縁膜 24:導電体層(ゲート電極) 25:絶縁膜 25a:
絶縁膜 26:低抵抗化層 27:ゲート電極配線 28:ソース電極およびその
電極配線 29:ドレイン電極及びその電極配線 31:ダイヤモンド基板 32:
水素終端層 33:ゲート絶縁膜(ゲート絶縁体h-BN) 33a:絶縁膜
34G:ゲート電極(グラファイト) 35:導電膜 35a:導電膜 36:導電
膜 36a:導電膜 37S:ソース電極 37D:ドレイン電極 42:低抵抗化層
43:酸素終端層 43a:酸素終端層 51,52,53:レジストパターン
61:絶縁膜(素子分離用h-BN) 62:導電膜(電極配線) 62a:導電
膜 62G:ゲート電極配線(ボンディングパッド配線) 62S:ソース電極配線
(ボンディングパッド配線) 62D:ドレイン電極配線(ボンディングパッド配
線) 71:酸素終端と水素終端の領域の境界 101:MIS型半導体装置
201:MIS型半導体装置 1001:処理装置 1002:処理装置 1011:
水素終端処理チャンバー 1012:ゲートバルブ 1013:ターボポンプ
1014:バルブ 1015:配管 1016:スクロールポンプ 1017:バ
ルブ 1018:配管 1019:バルブ 1020:バラトロン真空計 1022:
バルブ 1023:プロセスガス 1024:ゲートバルブ 1025:試料搬送・
一時保管室 1026:ゲートバルブ 1027:搬送中間室 1028:フラン
ジ 1029:試料搬送ロッド 1031:貼り合わせ処理室(グローブボックス)
1032:仕切り扉 1034:パスボックス 1035:バルブ 1036:配
管 1037:スクロールポンプ 1038:バルブ 1039:圧力計 1040:
不活性ガス循環精製機(Arガス循環精製機) 1041:バルブ 1042:配
管 1043:ゲートバルブ 1044:バルブ 1045:配管 1052:Ar
ガスシリンダー 1053:配管 1054:バルブ 1055:バルブ 1061
:排気量調整バルブ 1062:配管 1063:真空計 1071:配管 107
2:バルブ 1073:フランジ 1074:ベローズ配管 1075:ターボ排気
セット 1101:チャンバー 1102:アングルバルブ 1103:ターボポ
ンプ 1104:バルブ 1105:スクロールポンプ 1106:バルブ 110
7:配管 1108:バルブ 1109:ベローズ配管 1110:バルブ 1111:
ベローズ配管 1112:真空計 E1:水素終端処理部 E2:試料搬送部 E3:
貼り合わせ処理部 E4:真空排気系

(実施の形態1) 以下本発明を実施するための形態について図面を参照しなが
ら説明する。 
<コンセプト>
前述のように、これまでの水素終端ダイヤモンド半導体では、水素終端された半
導体表面近傍の電気伝導にはダイヤモンド半導体の表面に付着した、あるいはダ
イヤモンド半導体に接した絶縁膜中の負電荷が必要と考えられてきた。 それに
対し、発明者は、この負電荷は必ずしも必要ではなく、むしろ負電荷はクーロン
散乱によって電荷キャリアの移動度を低下させるとともに、ノーマリオン動作
(すなわち、正の閾値電圧VTH)を引き起こす要因になると考えた。そこで、水
素終端ダイヤモンド表面形成後大気に暴露することなく、水素終端されたダイヤ
モンド半導体に接した絶縁膜を形成することで、負電荷密度を低減し、高いキャ
リア移動度(ホール移動度)と負の閾値電圧VTHを両立して得られることを見出
した。 なお、本発明では、閾値電圧VTHは、MIS型半導体装置において、ソー
スに対してゲートに印加したゲート電圧VGに対するソースとドレイン間に流れ
るドレイン電流IDの絶対値の平方根(|ID|1/2)の特性曲線を直線近似し、
ID=0に外挿したときのゲート電圧VGの値のことをいう。
ここで、ゲート絶縁膜は、材料を限定されるものではなく、例えば、窒化ホウ素
、酸化アルミニウム、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、酸化ハフニウム、酸化
チタン、酸化タンタル、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタンア
ルミニウム、フッ化カルシウムからなる単層膜またはこれらの膜からなる複合膜
を挙げることができる。 この中で、ゲート絶縁膜は、窒化ホウ素が好ましく、単
結晶の窒化ホウ素がより好ましく、六方晶窒化ホウ素(h-BN)がより一層好
ましい。また、絶縁膜を複合膜とするときは、水素終端ダイヤモンド層に接する
面の膜を窒化ホウ素からなる膜とすることが好ましく、単結晶の窒化ホウ素から
なる膜とすることがより好ましく、六方晶窒化ホウ素(h-BN)からなる膜と
することがより一層好ましい。 ゲート絶縁膜として、窒化ホウ素、好ましくは
単結晶の窒化ホウ素、より一層好ましくは六方晶窒化ホウ素(h-BN)を用い
た場合は、よりホール移動度を高めることができ、また、閾値電圧VTHはより大
きな負電圧となって制御性も向上するという効果が得られる。

実験およびシミュレーションを駆使して詳細に検討した結果、本発明の方法では、
水素終端された半導体表面近傍の電気伝導にはダイヤモンド半導体の表面に付着し
た、およびダイヤモンド半導体に接した絶縁膜中の負電荷は少なく、ゲートに印
加した電圧で水素終端近傍のダイヤモンド半導体層の伝導が制御でき、しかも負
電荷による散乱が抑えられる。また、例えば、ゲート絶縁膜としてh-BNを用
いた場合、移動度は5×102cm2V-1s-1以上という高いものであった。

閾値電圧VTHが負電位であるp型のMIS半導体装置において、ゲート電圧VGが
0のときドレイン電流IDは必ずしも0になるとは限らない。ゲート電圧VGに対
するドレイン電流ID特性がVG=0近傍で裾を引くように変化している場合、す
なわち上記|ID|1/2の特性曲線が近似直線からID=0近傍で解離する場合は、
VG=0でドレイン電流IDが流れることがある。

しかしながら本発明の構成では、例えばゲート絶縁膜として六方晶窒化ホウ素(
h-BN)を用いた場合、|ID|1/2の近似直線は|ID|1/2の実測とよく一致
し、VG=0でドレイン電流IDは4×10-4mA・mm-1より少なくなった。す
なわち、本発明のMIS型半導体装置は、ノーマリーオフ、すなわちゲート電極
に電圧が印加されていない状態では電流が流れない省エネルギーに好適な特性を
有する。ゲート電極に電圧を印加しない待機状態では、ドレイン電流IDが流れな
いため、セーフティ上も優れる。また、上述のようにホール移動度が高いため、
オン抵抗を下げることができ、これによって導通損失を抑えることができるため、
動作時も省エネルギーになる。

また、発明者は、水素終端ダイヤモンド半導体層表面に接してゲート絶縁膜を形
成し、閾値電圧VTHを負電圧とする1つの方法として、水素終端半導体層形成工
程直後から絶縁体層形成工程直前までの間の雰囲気が真空、水素ガス、不活性ガ
スおよび不活性ガスが添加された水素ガスからなる群より選ばれる何れかの1つ
とすればよいことを発見した。なお、水素終端半導体層形成工程と絶縁体層形成
工程の両工程間の工程としては、例えば、試料の搬送工程や試料の一時保管工程
を挙げることができる。ここで、絶縁膜としては、上記のように、窒化ホウ素が
好ましく、単結晶の窒化ホウ素がより好ましく、六方晶窒化ホウ素(h-BN)
がより一層好ましい。


図1.MIS型半導体装置の構造を示す断面図

<構造と特徴>
本発明のMIS型半導体装置101は、図1に示すように、ダイヤモンド基板
21、ダイヤモンド半導体層22、ゲート絶縁体層(ゲート絶縁膜)23および
導電体層(ゲート電極)24を基本構成要素とし、他に、ソース電極およびその
配線28、ドレイン電極およびその配線29、ゲート電極配線27、絶縁膜25、
低抵抗化層26を有する構造をもつ。ここで、ダイヤモンド半導体層22の少な
くとも第1主表面は、後述のように水素終端処理されている。 ここで、基板が
ダイヤモンド以外であっても基板上にダイヤモンドからなる薄膜を形成し、それ
をダイヤモンド半導体層22としてもよい。また、ダイヤモンド基板21を半導
体層として利用し、ダイヤモンド基板21の表層部をダイヤモンド半導体層22
としてもよい。肝要なことは、ダイヤモンドからなる半導体層がゲート絶縁膜
23と接していることである。ここで、ダイヤモンドからなる半導体層(ダイヤ
モンド半導体層)22には、ドーパントが含まれていてもよい。

本発明は材料的に優れた電気的特性を有するダイヤモンドからなる半導体層を有
するMIS型半導体装置に関するものであるが、本発明のMIS型半導体装置の
構造で、よりその効果を高めるための特徴的なことの1つは、ゲート絶縁体層2
3が窒化ホウ素からなること、より好ましくは窒化ホウ素の単結晶からなること、
さらにより一層好ましくは六方晶窒化ホウ素(h-BN)からなることである。
窒化ホウ素の構造体としては、アモルファス構造のアモルファス窒化ホウ素(a
-BN)、c軸方向の積層構造の乱れた乱層窒化ホウ素(t-BN)、立方晶系
閃亜鉛鉱型の立方晶窒化ホウ素(c-BN)、六方晶系グラファイト構造の六方
晶窒化ホウ素(h-BN)および六方晶系ウルツ鉱型構造のウルツ鉱窒化ホウ素
(w-BN)が知られている。 これらの窒化ホウ素(BN)の中で、ゲート絶
縁体層23としては、ゲート絶縁体層23中の電荷トラップを減らす観点から、
六方晶窒化ホウ素(h-BN)が一番好ましく、それが単結晶となっていること
がより好ましい。

これまでに報告されたダイヤモンド半導体を用いたMIS型半導体装置(ダイヤ
モンド電界効果トランジスタ)では、ゲート絶縁体層(ゲート絶縁膜)は、多く
は非晶質の膜で、主に蒸着法や原子層堆積法(ALD法)によって形成されてい
た。これらの方法によって形成されたゲート絶縁体層は、原子欠損等に起因する
電荷トラップ密度が比較的高く、ダイヤモンド半導体層との界面にも比較的高い
界面準位が形成される。このようなトラップ(準位)に捕獲された電荷は、キャ
リアの移動度を低下する要因となる。

ダイヤモンドは各炭素原子が周りの4つの原子と共有結合で結び付いた結晶から
なる。ダイヤモンドの表面では、結合手が余る。この未結合手は不安定で、表面
準位として振る舞う。 未結合手は水素と結合させ安定化することができる。こ
の状態を水素終端と呼ぶ。 例えば、化学気相合成したダイヤモンドの表面は、
合成中に水素プラズマに晒されるため水素終端となる。このような水素終端ダイ
ヤモンド表面を使えば、ダイヤモンド側の表面準位密度を低減できる。 一方、
h-BNの表面は構造上、未結合手をもたない。そのため、h-BNと水素終端
ダイヤモンドの接合界面の界面準位密度は低い。さらに、単結晶h-BNからな
る絶縁体層(絶縁膜)中のトラップ密度は小さい。これらのことから、絶縁体層
中のトラップや界面準位に捕獲された電荷によるキャリア散乱を低減できる。ま
た、h-BNの絶縁破壊電界(c軸平行)は約12MV/cmと大きいため、高
密度キャリアの誘起によって低オン抵抗も得られる。さらに、h-BNと水素終
端ダイヤモンド(111)表面との格子不整合は約0.7%であり、格子欠陥や
歪みの少ない界面形成に向いている。これも、MIS型半導体装置の特性向上に
利する。ここで、参考までに、h-BNと水素終端ダイヤモンド結晶(111)
の結晶構造鳥瞰模式図を図2に示す。


図2.h-BNと水素終端ダイヤモンド結晶(111)の結晶構造鳥瞰模式図

図2中の11は炭素、12は水素、13はホウ素そして14は窒素の各原子であ
る。 ゲート絶縁体層23は、ホウ素と窒素からなる1原子ペア層以上300nm
以下の厚さが好ましく、1nm以上100nm以下がより好ましい。 1原子ペ
ア層以上の稠密な膜になるとリーク電流が抑えられ、ゲート絶縁体層として機能
しやすくなる。トンネル電流を含めたリーク電流を抑制するためには1nm以上
の厚さが好ましい。 また、ゲート絶縁体層23の厚さが300nm以下の場合、
MIS型半導体装置として十分な静電容量を得やすくなる。 ダイヤモンド半導
体層22は、結晶面が(100)または(111)の単結晶であることが好ましい。
ダイヤモンド半導体層22とゲート絶縁体層23との界面に存在する荷電不純物
の密度(界面の濃度)は、0cm-2以上5×1011cm-2以下、より好ましくは0
cm-2以上1×1011cm-2以下とすることが好ましい。荷電不純物の密度がこ
の範囲にあると、ダイヤモンド半導体層22の水素終端された表面近傍に形成さ
れるチャネル層を移動するホールの荷電不純物による散乱が抑制されて、高い移
動度を有するMIS型半導体装置101を供給することが可能となる。 ここで、
MIS型半導体装置101は、ゲート電極24に印加する負電位によって前記チ
ャネル層にホールを誘起する。
一方、ゲート電極24に電圧が印加されない場合は、シャットオフの状態になり
、MIS型半導体装置101はノーマリーオフ動作となる。荷電不純物の密度が
上記範囲に収まっている場合は、その荷電不純物によって誘起されるホールは極
少量のため、ゲート電極24に電圧が印加されないときのソースドレイン間のリ
ーク電流は大変小さい。 発明者は、水素終端後からゲート絶縁体層23によっ
て水素終端面が覆われるまでの間、試料を真空やArガスなどの不活性ガス環境
に置いておくという比較的簡単な処理により、荷電不純物の密度を0cm-2以上
5×1011cm-2以下の範囲に収めることが可能であることを見出した。洗浄、
クリーニング熱処理および表面処理を必要としないで荷電不純物の密度を上記範
囲に収めることが可能である。 ダイヤモンドおよびh-BNはどちらもワイドバ
ンドギャップ(5.47eVおよび5.97eV)をもつことから、高温動作に
向いている。h-BNが室温で4W/cm・Kという銅に匹敵する高い熱伝導率
をもつことも、ダイヤモンドの高い熱伝導率(室温で22W/cm・K)と合わ
せて、チャネル部分からの優れた放熱に寄与する。さらに、h-BNは1000
℃の高温において酸化を防ぐコーティング材として働くことが知られている。そ
のため、ダイヤモンド表面の水素終端を高温で保護する機能も果たす。一方、ダ
イヤモンドおよびh-BNの低い比誘電率(5.7および5.1(c軸平行))
は、高速・高周波動作に望ましい特性である。
【0030】なお、ゲート絶縁体層23は、終端処理されたダイヤモンド半導体層
22の表面に直接接して、水、炭化水素やレジスト残渣などの層を挟まないこと
が好ましい。このような層を挟むと、界面準位が発生しやすいためである。 ゲ
ート絶縁体層23としてAl2O3などの非晶質膜を用いた従来構造では、ゲート
絶縁体層23中およびゲート絶縁体層23とダイヤモンド半導体層22との界面
にトラップ(電荷トラップ)が多く含まれる傾向がある。このため、キャリア伝
導は散乱を受け、キャリア移動度は低いものとなる。 一方、ゲート絶縁体層(
ゲート絶縁膜)として窒化ホウ素、好ましくは単結晶の窒化ホウ素、より好まし
くはh-BN、さらに一層好ましくは単結晶のh-BNを用いた本発明の構造で
は、ゲート絶縁体層23中の電荷トラップは少ない傾向がある。このため、キャ
リア伝導は散乱が少なく、高いキャリア移動度が得られる。ダイヤモンド基板21
は、その上に形成するダイヤモンド半導体層22が欠陥の少ない高品質な結晶に
なるように、結晶欠陥が少なく、清浄度が高く、平坦、平滑な表面をもつことが
好ましい。また、表面ラフネス散乱の影響を低減するため、半導体層の表面も平
坦、平滑であることが好ましい。 ゲート電極24は、閾値電圧VTHが負電圧に
なるような仕事関数をもつ導電材料からなる。具体的には、金属、グラファイト
(C)またはドーパントが添加されたポリシリコンなどの導電膜を挙げることが
できる。金属としては、銅(Cu)、タングステン(W)、チタン(Ti)、ア
ルミニウム(Al)、クロム(Cr)およびタンタル(Ta)などを挙げること
ができる。また、AlCu、CuNiFeおよびNiCrなどの合金、WSi、
TiSiなどのシリサイドおよびポリサイド、WN、TiN、CrNおよ びTa
Nなどの金属化合物も用いることができる。ゲート電極24は、このような材料
の中から導電率、仕事関数、加工性などを適宜勘案して適当な材料を選択すれば
よい。 なお、閾値電圧VTHは、ゲート電極24の材料、ゲート絶縁体層23の
材料とその膜厚、半導体チャネル層の材料、不純物およびその密度などに左右さ
れる。 また、集積回路として本発明のMIS半導体装置を用いる場合は、イン
テグレーションとしての各種熱処理が加わることから、それらの熱処理も勘案し
た材料の拡散を考慮の上、材料を選択する。

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【効果/展望】 本発明によれば、セーフティ、省エネルギー、かつ移動度が高く
て高速動作に適するダイヤモンド半導体によるMIS型半導体装置の製造方法を
提供することが可能になり、
耐圧や耐熱性などの材料特性に優れるダイヤモンド
半導体を用いて、キャリア移動度(ホール移動度)が高く、かつ待機時の消費電
力が少なくて省エネルギーに資するMIS型半導体装置を製造する方法を提供す
ることで、高温環境で利用可能なロジック回路、高温環境で利用可能なインバー
ターなどのパワーデバイスを例とした大電力、高周波、高温対応の半導体装置の
道を切り開き、産業上大いに利用される。
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                                                           この項つづく
 

Anytime Anywhere ¥1/kWh era

再エネ革命渦論 197 アフターコロナ時代 186】
 技術的特異点でエンドレス・サーフィング 
エアロゾル支援溶媒処理: 
※ダイヤモンド半導体などの材料が生産拡大と共に増加されればされるほど。都
市鉱山としてのダイヤモンドも増加する考えている。


出所:環境ビジネス 2024 WN 
卒FIT産業用太陽光発電所の電力が市場に
※ 7.3GW(2012~2013年に運転を開始した太陽光発電所)
2012年に買取が始まった産業用太陽光発電。売電期間は20年間のため、2032年に
買取期間が満了するメガソーラーが出てくる。 2013年までに導入され運転を開始
した産業用太陽光発電設備(2012年6月末までの累積導大量含む)は約7.3GW。つま
り、2032年から2033年にかけて、原発7.3基分の電力が一気に市場に流入すること
になる。そのインパクトは2019年の比ではなく、電力・再エネビジネスを大きく
変えるものになるに違いない。膨大な電力を活用するため、VPP(バーチャルパワ
ープラント)の構築が不可欠と考えられており、現在VPPを活用した実証事業がい
ろいろなところで進められている。産業用太陽光発電の卒HT電力をどう利用す
るかなどの制度設計はこれから本格的に整備されくると思われるが、VPPはスマー
トシティや多くの産業にかかわってくることなので、今後の動向を注視していき
たい。  

電気(燃料電池)自動車ンの先端技術が再エネ電化時代の産業を支える 
都内1000か所に超皿嗅器を獅麿
全国でインフラ整備急ピッチで進む
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日本の基幹産業である自動車産業を支えるサプライチェーン。その技術開発力、
供給体制は世界が認める。社会が電化していく中で、自動車もモビリティとして
の機能、役割を担う時代に突入。
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電化社会の源である再エネ発電産業を、自動車産業のサプライチェーンが担って
いく構図が垣間見えるという。
EV充電事業「テラチャージ」を展開するテラモーターズは昨年9月26日、従量課金
に対応した150kWの超急速充電器を1000か所限定で東京都内に無料設置すると発
表。テラチャージの発表によると、東京都に無料設置を推進する超急速充電器は
6分間の充電で100km程度の走行が可能。東京都を対象に1000か所の無料設置をする
のは、EV充電業界での初の試みとなる。テラモーターズでは今後、都内の自治体、
郵便局、商業施設、スーパー、コンビニ、ホテル、自動車ディーラー、ファミレ
ス、書店、オフィスビル、ガソリンスタンド、寺院などへ新プランを提案、その
後は全国政令指定都市へ対象を広げていくという。
既存の充電設備にテラの新設分を加えると給油所数の1.5倍になる。東京ガスは
新築分譲マンションを手がけるデベロッパーに対して、平置き駐車場へのEV充
電サービスを加速させている。東京都のマンションヘのEV充電設備実績は、令
和4年度実績で899基。 2030年までに6万基の設置を目指すとしている。
流通・小売業界N0.1の急速充電設置店舗数となる全国約600店舗を展開するファ
ミリーマートは、Teslaのスーパーチャージャーを、全国の店舗で順次設置して
いる。勧化率100%」という目標を掲げる政府は、これまでEV化への壁となって
いた急速充電器の普及に乗り出す方針を固めている。



現在、公共用の充電設備は、全国で約3万基(普通充電器20974基、急速充電器
8995基/経済産業省「充電インフラ整備促進に関する検討会」事務局資料(2023
年6月23目)より)整備されており、充電施設は全国に2万ヵ所強あり、ガソリン
給他所数に近づいている。国は、「充電インフラ整備促進に関する検討会」で、
2030年までに15万基の充電器を目指すとしている。

EVワイヤレス急速充電も出現
ダイヘンは、15kW出力のEV用ワイヤレス急速充電システムを国内で初めて開発
した。“停めるだげで充電が可能なワイヤレス充電の利便性はそのままに、従来
製品(普通充電器クラス)と比較し約5倍の充電速度を実現した。“停めるだけ充
電”により充電の手間を軽減できることは勿論、大型化する商用EVのバッテリー
に対しても短時間での充電が可能となる。さらに、トラックの荷積み・荷下ろし
の時間やバスの乗客が乗り降りする時間も充電に活用でき、利便性が格段に向上
する。
電気運搬船の開発や蓄電池事業を進めるパワーエックス社は、併設する蓄電池か
ら電気を供給するEV急速充電網の整備に着手し、2030年までに全国7000か所への
チャージステーション設置を掲げている。

自宅充電が今後のカギ
EVの普及率が高い北欧のEV所有者は、主に自宅で充電を行っている。ソーラーパ
ネルを設置しており、太陽光発電を自家消費するスマート充電が増大している。
我が国の現状も、「自宅や居住地での充電設備がない」ことがEV購入の障壁とし
て挙げられている。新築住宅に太陽光発電設置の義務化が始まったことで、国内
のEV需要も一気に加速するかもしれない。

出典:経済産業省「充電インフラ整備促進に関する検討会」(2023年10月18日)
充電インフラ整備促進に向けた指針より編集部作成
e-mobility powerの充電スポット一覧を基に作成。(2023年3月現在の急速充電器
約7,890基、普通充電器12,478基の設置場所の割合)


出所:環境ビジネス2024 WI
※ 電気自動車が普及すると、コンパクト、スマート、軽量化、部品点数逓減。製造時間
 短縮でき、脱ボーンが急速に進み、街角の給油スタンド、生産ラインのシュプリングが
 進む。あとは、タイヤからの発塵とタイヤ交換と。尤も。水素燃料車用のガス注入の問
 題だけになる。地震列島国での生産環境リスクの大きささが残るが、例えば、オースト
 ラリアの太陽光発電由来水素を海運するか、宇宙衛星を介しマイクロ波電送された電
 機エネルギーで給電すれば原発リスクを常時ゼロ状態にたもてるから「再生エネルギ
  100%」が実現する。想い返えせば、21世紀に入り「バイオエネルギー」「燃料電池」
 「ハイブリッド形フィルム太陽電池」を調査(開発)を開始し20数年このような状況を迎
 えたことに驚くと共にポジティブな展望遭遇し感謝している。



 
ビリー・バンバン また君に恋してる
作詞:松井五郎、作曲・編曲:森正明
2007.11.07

今夜の寸評 :夢をあきらめない ②

  

 

 


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