極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

太陽電池をやすくつくる方法

2011年06月15日 | WE商品開発






【1982年フォトファブで世界一だった】

太陽電池の開発の仕事から離れ既に3年が過ぎ去った。改めて振り返る作
業をしていたところ「太陽電池の製造方法及び湿式エッチング装置」をみ
て驚く。そして、なぜか、30年前、中国から伊丹国際空港空港へ帰国し、
出迎えにきていた両親に抱かれていた息子を我が手に抱いて、暫くして不
安にかられて泣き出したのだがそのシーンがフラッシュ・バックした。

 カラーテレビ受像機の部品であるシャドウマスク製造プラントの検収がそ
のミッションであったが、マスク原版のガラスクリーン製造方法を変えず
にいかに早く検収するかにあった。中国側からは「フッ酸-硝酸」の自動化
の打診らしきものがあるもののすべての工程のやり直しに関わり「時間×
コスト」のリスクが高いため半ば強引に切り上げてきたからだ(正確には
契約には含まれず、こちらサイドの忖度という意味)。

それでは、その特許はというとちょっと面倒だがつぎのようなものだ。

 

実用化されている結晶系シリコン太陽電池は、p型半導体基板の表面側即ち
受光面側に、POCl3(オキシ塩化燐)もしくはPSG(燐珪酸ガラス)液等の
n型の不純物拡散材料を用いた熱拡散法により、接合層と呼ばれるn型半導
体層を厚さ0.3μm程度に形成し、p型半導体基板と接合層の界面にPN接合を
形成する。さらに、受光面側には櫛状の金属電極、他方の裏面側のほぼ全
面に金属層が形成する。より光電変換効率を高める工夫には、接合層の深
さは極力薄くし、受光面側シリコン表面に微小な凹凸(テクスチャ構造)
や反射防止膜の形成、裏面側では、裏面電界層等を形成する工夫がされて
いる。

【符号の説明】

1:p型のシリコン基板(半導体基板)2:n型半導体層 3:反射防止膜
4:Ag電極(表面電極)5不活性膜 6:l電極(
裏面電極)
7:P領域 9:
裏面エッチング工程前の半導体基板 10:湿式エッチング
装置 11:エッチング槽 12:
搬送路 13:搬送台 13a:突起 14:噴き
付け機構 15:エッチング液供給機構 16:噴出ノズル(噴き付け口)
17、17a、17b:噴出ヘッド 18:噴出ヘッド 19:管路 A:停止位置
B:搬送台の停止位置から離間した領域(半導体基板が浸漬している領域
外)


裏面で光反射を高めるためシリコン面を平坦化する必要があり、その方法
としてフッ酸と硝酸の混合液であるフッ硝酸のようなエッチング液を用い
てシリコン面を平坦化する方法がある。フッ硝酸はエッチング後のエッチ
ング能力が顕著に低下するため、同液がシリコン面に滞留することにより
シリコン面全体の均一性が損なわれるので、フッ硝酸を攪拌することで、
シリコン面全体を均一にエッチングする。

半導体基板の受光面と反対側の裏面を湿式エッチングにより平坦化する裏
面エッチング工程で、受光面を被覆して前記半導体基板をエッチング液中
に浸漬させた状態で、半導体基板が浸漬している領域外にあるエッチング
液を裏面に噴き付ける。

太陽電池が大面積になるほど、基板面内の均一性の保持が困難となる問題
もある。一例として、基板の大きさが100m角、厚さが100~500μm、電気
抵抗率が0.5~50Ωcm、より好ましくは0.5~10Ωcmのp型の単結晶基板を
用いる。

未処理のエッチング液、或いは、溶けたシリコンが希釈されたエッチング
液が噴出ノズルから裏面に向けて噴き付けられ、シリコンを溶かしたエッ
チング液が半導体基板の裏面近傍から押し出されて、エッチング液の上下
方向への攪拌が促される。半導体基板の裏面へのエッチング液の噴き付け
を2分以上行うと、裏面に形成されたテクスチャ構造が平坦化されるとと
もに、n型半導体層が除去される。4分以上経過すると、裏面は鏡面状に
なる。尚、本実施形態では、テクスチャリング工程でp型シリコン基板の
両面にテクスチャ構造を形成したが、受光面側にのみテクスチャ構造を形
成する場合には、裏面エッチング工程の処理時間は、フッ酸と硝酸の割合
が1:5のフッ硝酸を使用する場合で、約30秒程短縮される。

※わたしたちのフッ酸濃度は数倍高かったが。

以上のようなものだが、大面積化に対応するため、枚葉式ではワーク自身
を動かさななければならず装置が複雑となりコストが嵩む。そのためワー
ク自体を動かすことなく、バッチ(回分)処理しようとするものである。
30年前このような自動機があれば即、ユーザ要望に応えることができたか
もしれないが、それはタラネバだ。

 

82年以降、情報通信技術の躍進、デジタル革命勃興し席捲しつつあり増設
ラッシュにはいると共に、半導体(無機エレクトロニックス)の製造方法
の中核として、写真製版適用技術(フォトファブケーション)、フォトリ
ソグラフィ(Photolithography)がありそれを体現していたのがわたし(
たち)の営利組織だったのだ。その時点で大きな指針(ストラテジックマ
インド)があれば間違いなく世界一の製造装置メーカになっていたのだが。

話を戻そう。太陽光発電の世界敷設は人類の夢である。そのためにはコス
トは逓減させていかなければならないことは言うまでもない。

【Intermission】





          蝉のしくれに日傘を開く
          次の小路は何処へ繋がる

          戻れない道引き返すたび
          咲かない花を時は知らせる

    
                     松井 五郎

 

 

 




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ビバ・イタリア!

2011年06月14日 | 国内外旅行

 

 

【ドミナ・ボナルダを口にする】 


ファイル:ItalyEmilia-Romagna.pngファイル:Emilia-Romagna-Bandiera.png

ファイル:Emilia-Romagna Provinces.png

ポー川(Po)はイタリア北部を横断している、イタリア国内で最も長い川
である。アルプス山脈などに源流を持ち、ロンバルディア平原ポー平原
を流れ、アドリア海に注ぐ。総延長は 650kmを超える。その水はポー川流
域にヨーロッパ有数の農産地域を作っている。下流域では、米作が盛んな
ことで有名である。
 

独特の風土、文化を育ててきたが、文学の面からみると、その流域、すな
わちポー平原の文学は「シチリアの文学」あるいは「メッゾジョルノの文
学」ほどには地方の文学としての独自な輪郭と一貫した性格を持っていな
い。豊かな穀倉地帯として経済的な力にも恵まれたエミリア・ロマーニャ
州のなかでも、11世紀にイタリア最古の大学の誕生をみたボローニャは、
以来、イタリア半島の学芸の一大中心地となった。

13世紀にはダンテが師と仰いだグイド・グイニツェリ、散文では俗語散文
の開拓者グイド・ファーバが登場し、14世紀にはダンテの『神曲』解釈が
盛行し、異端の詩人・天文学者チェッコ・ダスコリ、寓意詩人の聖職者フ
ェデリコ・フレッツィらをボローニャは輩出した。コムーネの時代を迎え
ると諸侯の宮廷にいわゆるルネサンスの文化が咲き誇り、ポー川流域では
エステ家を擁するフェラーラゴンザーガ家マントヴァが文化的に優位
に立つ。フェラーラの騎士物語叙事詩の伝統と、ボイアルドからアリオス
トの『狂えるオルランド』に至って頂点を極め、アリオストの後、宗教改
革に対する反動の時代に流浪の生涯を送った詩人タッソも、その創作歴の
なかでフェラーラおよびマントヴァに大きな足跡を印しているという。

  

また、マリーノの優美な詩が一世を風靡したバロックの時代には、ボロー
ニャやモデナにマリニズモの詩人たちが輩出し、アルカディアの時代に目
を移すとともにモデナの図書館に勤めた2人の博学者ムラトーリとティラ
ボスキの広範な業績が光る。ロマンティシズムの時代にはみるべき営為が
なかったが、19世紀後半から20世紀初頭にかけて相次いでボローニャ大学
の教壇に立った2人の巨星、カルドゥッチとパスコリが登場し、華やかな
文学活動を行った。現代文学では、大河に生きる人びとの姿に重ねてイタ
リアの現代史を描いたバッケリの長大な歴史小説『ポー川の水車小屋』を
挙げられる。また戦後文学では、フェラーラに腰を据えて抒情性あふれる
小説群を書きつづけるバッサーニの存在が上げられる。

Pina Gallini.jpg

 


ポー川のデルタ地帯は、1988年に制定された法律に基づいて、ポー川デル
タ公園に指定され、環境保護活動が展開されている。この法律の効力は、
フェラーラ県とラヴェンナ県及びこの両県に属するデルタ地帯の9つのコ
ムーネであるコマッキオ、アルジェンタ、オステッラート、ゴーロ、メゾ
ーラ、コディゴーロ、ラヴェンナ、アルフォンシーネ、チェルヴィアに及
ぶ。1999年には、ポー川デルタ公園の区画を中心に、「フェラーラ:ルネ
サンス期の市街とポー川デルタ地帯」として、UNESCOの世界遺産に拡張登
録された。ポー川デルタ地帯は、53,653ヘクタールの公園内に、湿地帯、
森林、海辺の砂丘地帯、天然の塩田があり、1,000から1,100種類の植物と
374種類の脊椎動物(内300種以上は鳥類)が生息する生物多様性が展開す
る。
 

 ブルーベリー微発泡ワイン

ファイル:Prosecco di Conegliano bottle and glass.jpg

発酵ワインの製造方式には、シャンパン方式もしくはトラディッショネル
方式(両方とも同じ、瓶内二次発酵)シャルマ方式(タンク内二次発酵)、
トランスファ方式、炭酸ガス注入方式がある。

ワインは発酵の段階で炭酸ガスを放出するが、シャンパン方式では、これ
を発酵が終わりきらないうちに瓶詰めする。すると瓶の中で発酵が続き、
発生した炭酸ガスはワインの中に溶け込んで発泡する。ただし、炭酸ガス
の発生をより活発にするため、瓶詰め時に砂糖などの糖類を加えることも
ある。

商品名:DOMINA BONARDA VINO VIVACE COLLI PIACENTINI D.O.C
生産者:
VALTIDONE
生産地:エミリア・ロマーニャ州
ワイン事典・・エミリア・ロマーニャ

ランブルスコ(Lambrusco)はエミリア・ロマーニャ州でつくられる、天然弱
発泡性の赤ワイン。
レッジョモデナ周辺のポー川流域の平坦地で栽培し
たランブルスコ種から作られ、味は甘口から辛口まである。または、ラン
ブルスコ系のブドウ品種である。
ランブルスコを冠するD.O.C.ワインは以
下のものがある。

 

  • ランブルスコ・ディ・ソルバーラ(Lambrusco di Sorbara)
  • ランブルスコ・グラスパロッサ・ディ・カステルヴェトロ(Lambrusco
    Grasparossa di Castelvetro)
  • ランブルスコ・マントヴァーノ(Lambrusco Mantovano)
  • ランブルスコ・レッジャーノ(Lambrusco Reggiano)
  • ランブルスコ・ディ・サンタ・クローチェ(Lambrusco Salamino di
    Santa Croce)
     

尚、ワインは早摘みブドウに酵母を加え、金属キャップで封止した後、4
〜5ヵ月間、温度一定の地下に重ね置きし発酵させる(5~6気圧に上昇)。
2〜3年の期間中に酵母細胞は瓶の中に沈殿物を生成し、自己消化と呼ば
れるプロセスで沈殿。ボトルは半年ごとに積み上げ直し、ガラスの側に付
着堆積を防ぐため揺動する(poignet)。ボトルから堆積物を取り除き保管
し、瓶詰め時に砂糖などの糖類を加え発酵を促す。
 

Gnocco fritto, salame e lambrusco

ニョッコフリットはイタリアのエミリア・ロマーニャ州特産。地元ののパ
ルマの生ハムやイタリアサラミ猟師風(Salame Piacentino DOP)と合わせ頂
く。Quartetto desuetoの演奏を聴きながら、微発泡赤ワイン「ランブルス
コ」を飲み干す。グラスに注ぐとローズピンクの泡に食欲をそそられ、ニ
ョッコフリットをつまむと‘ビバ・イタリア’と言うことに。

ところで、ニョッコフリットは考え方によれば餃子とすれば、アレンジメ
ントは簡単だ。イタリア風餃子、つまり‘蒸すクック革命’の延長で考え
れば良いということになる。フライにこだわる? それじゃ簡単だ、予め
衣に脂質成分を表面コーティングしておけば、電子レンジのマグネトロン
でフライしてくれというもので余分な天ぷら油がいらないだけエコで省エ
ネで、安全で健康的だということになる。あっと、これはまた余分なこと
を言ってしまった。
 

 

【Quartetto desueto】




 

縁、運命というものつくずく感じてしまう今日この頃だ。イタリアでは12、
13日に行われた原発再開の是非を問う国民投票は14日、開票作業が終了し、
内務省によると、投票率は54.79%、原発再開への反対票は94.05%に達し
国民投票は成立したという。ベルルスコーニ首相は13日、「政府と議会は
結果を完全に受け入れる義務がある」と述べ、「原発再開反対」の民意に
従う意向を示したという。「金麦」が切れたので近くのリカーショップに
補充のため立ち寄ったのだが、バーゲンセールの
‘DOMINA BONARDA
に目が向き衝動買い。酸味の効いたこのワインが気に入りってしまったの
は良いが、テレビニュースを観て、ドイツ、スイスに続きイタリアまでも
が脱原発向かうこととなったことに驚く。イタリア旅行で考えていたこと
だが、この国には太陽光発電が向いている。北アフリカのサハラ砂漠から
超伝導ケーブルで電力供給すれば済むことだ。



イタリアでのビジネスモデルが成功すれば、ユーロ経済全体に自然エネル
ギールネサンスが勃興、繁栄するのは目に見えている。そのことは二年前
の南イタリア旅行で既にブログ掲載したことだ。福沢諭吉に叱られそうだ
が羨ましいことだ。ついでに、村上春樹もそうだよな~ぁと取り留めない
ことを考えながら、ランブルスコつながりで、ニョッコフリットのように
バブってしまった。これもなにかの縁といことだろう。

 

 

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脱原発な電力自由化

2011年06月13日 | 政策論

 



   雲寄りて 慈雨滴る 矢橋かな    高山宇宙


The fellow party starts like gathering clouds
Outside, wellcome rain is dripping in Yabase

同黨開始象烏雲籠罩
外面的淋漓惠康在矢
   

 

            


【電力自由化】

 電力自由化とは、日本の一般電気事業者(一般の電力会社)が
地域毎に独占的供給を行ってきた電力を、既存の電力会社以外
でも自由に売買できるようにした、規制緩和の一連の動きのこ
とをさす。  

日本の場合、新規事業者が発電事業を立ち上げても、送電は既
存の電力会社の送電線を借用するので、価格決定権を得ること
が出来ない脆弱なビジネスモデルという現実がある。

また、2000年代後半に入ってからの原油価格高騰の影響を受け
て、石油火力電源が中心の新規参入業者は高コストを強いられ
て、日本では、自由化の進展は極めて厳しいという見方がある
が、新規参入業者のビジネスは、当初は大規模工場など限定的
な範囲にとどまっていたものの、一定以上の小規模工場やマン
ションへの電力一括供給]まで範囲が拡大した。また、電力自
由化の対象は電力量ベースで既存契約の63%となっている。

2006年2月16日付『日経産業新聞』によると、新規事業者は確
実に顧客を掴みつつあり、これまでに東京電力は1,100件(220
万kW)、関西電力は270件(58万kW)の顧客を新規事業者に奪
われている。既存会社は危機感を募らせ、電力自由化を阻止し
ようと政治力の行使や、マンションの電力一括供給契約を行っ
ているというのが現状だ。
 


ヨーロッパの自由化の場合、1990年代、加盟各国に対して電力
自由化の基準(2003年までに各国は電力市場の33%を自由競争市
場に移す)を定め、これを契機に各国では電力自由化の導入、
発電・送電・配電各社の民営化や再編などが行われた。これに
より電力・ガス・水道などを扱う巨大パブリック・ユーティリ
ティ企業が次々誕生し、ヨーロッパだけでなく南北アメリカな
ど世界各地へも買収の手を伸ばし、日本などより遙かに先行し
ている。

代表的な大手にはフランスのEDF、ドイツのE.ONおよびRWE、ス
ウェーデンのヴァッテンフォール、イタリアのENELがある。各
国の二番手以下の企業は他国の大手の傘下に入りつつあり、大
手各社がフランスのSUEZやスペインのエンデサなどの準大手に
買収を仕掛けている。

しかし問題はないのだろうか? 2000年以降、米国内では競争
激化。送電システムの管理・計画的更新がおろそかになり、大
停電が発生。電力卸売価格の投機的な操作による乱高下、安定
的な電力供給(停電が生じた際のリスク)について大きな課題
が浮き彫りになった。この原因は、消費者にコストが知らされ
ないで配電会社のみにそのコストリスクを押し付けた制度設計
が不備と指摘されている。

 



ただし、それ以降でも米国では2000年代の電気料金は、原油価
格の上昇と1990年代における設備投資抑制の反動から、むしろ
自由化した州の方が全米平均より高くなっているという。ヨー
ロッパ北部で行われている電力自由化などでは設計を上手く行
っているので、適切な資源配分が行われるようになっている。

ところが、こちらも自由化した国は燃料価格の変動により電気
料金が上下しており、今後抑えられていた設備投資が復調すれ
ば米国のように上昇するという見方もある。

  

既存の発電システムから次世代の発電と配電・集電分離システ
ムを考えるとき『効率』一辺倒は避ける必要がある。特に自然
エネルギあるいはソフトエネルギーは個々にみると発電容量が
小さい等の問題が指摘される。とはいえ、原子力は別格としても
水力、火力にしても馬鹿でかく、経済負荷・環境負荷・リスク
負荷などの総合的な正確な数値に基づて比較評価できる体制が
必要となってくる。



新エネルギーがどんどん入ってくると、そう簡単に既存の電力
系統と繋ぐわけにいかない。そのための接続の条件(法整備)
が必要となる。そこで、電力流通システムの検証が重要になり
ITを使った「電気と情報と制御」構想が提案されている。
下図の「ヴァーチャル・ユーティリティ」や「ヴァーチャル・
パワー・プラント」は、インターネット上に仮想のユーティリ
ティやプラントを作り、統合運用したり、一括制御(グループ
コントロール、クラスタコントロール)するもの。また、分散
型電源の有効利用を目的とした新ビジネスモデルには「ヴァー
チャル・パワー・プラント」「マイクログリッド」が注目され
いるという。また、「カスタマーパワーパーク」は分散電源に
よる多品質の電力供給システムを、顧客に新しい通信網で提供
する方式だ。日本では「需要地系統」「フレンズ」などという
もので、
構想の三大キーワードは「分散型電源の有効利用」
「多品質の電力供給」「需要家情報の提供
」だという。

 

なお、多品質供給というのは、通常の電力のほかに「一体電圧」
「高調波除去」「無停電」「直流」など必要な特性を組み合わ
せて供給できる電力システムのこと。多種多様な顧客がいる時
に、電力改質センターなどでこのような電力を作り出し、提供
するという。次世代エネルギー流通システムの代表例として、
米国ではサクラメント近郊のプリアサントンのプロジェクトや、
日本での六本木ヒルズがパワーパークの構想を採り入れた街区
づくりをしている。 



こうしてみていくと、なにやら確信的なものが胸の内に座って
くるように感じられる。巨大なパワープラントに圧倒されつつ
も次世代の電力供給消費システムが御せるという‘夢’が実現
できそうに思えるから不思議である。電気の発見を1800年のボ
ルタの発明(『デジタル革命』の始元)をはじめとして数え、
ことしで211年経過したいま、人口の爆発的逓増と地球温暖化
→大規模気候変動と資源枯渇いう環境問題を抱えながも、電力
自由化という制度設計
の手綱を手にすることができるという時
代(『デジタル革命』)を実感していることになる。喩えてみ
れば、‘脱原発な電力自由化’といえる。ならば、その手綱を
間違えることなくさばいて見せねばならぬと。
  
【順逆不二|新経済成長戦略考】 



 

 
 

「消費税先にありき」「ゆき過ぎた自由化」「ヘッドピンを定
めないボーリング」「経済成長率をためる→資産価値を高める
→公務員給与カット→増税」は順逆不二」「家計直接給付→
税番号導入
→法人税減税ならすっきりする」「与党病体質 vs
民主党の良さ」「納税番号導入→所得税・相続税見直し→所得
配分不調→ミニマムインカム論議という手順」「インフレター
ゲットは欧米諸国では常識」「‘増税→経済成長’戦略は評価
以前のマイナス点」と歯切れの良い高橋洋一の対談だが大筋、
わたし(たち)の立場と変わらない。「規制緩和の成熟度が中
位の日本を‘行き過ぎた市場主義’とするのは可笑しい」のと
ころは正確に言い直すとしたら「いずれも国家資本主義政策推
進過程で、成熟度とかかわりなく‘安全性’がないがしろにさ
れやすくなり注意が必要」(例:福島第一原発事故、JR西日
本福知山線の過密運転事故)と言うべきところだろう。また「
ライフイノベーション(グリーンイノベーション)はITイノ
ベーションのように上手くいくかわからない」のところは「I
Tイノベーション事業は『デジタル革命』の恩恵(
基本特性第
4則の‘デフレーション’)の利ざやのインセンティブが働く
上に‘ゲーム理論’(=ゼロサム社会)の射倖が加わり皮相的
に働くが、ライフイノベーション事業は、生身の人命を対象と
するサービス故インセンティブが効きにくいという深相がある
ので単純比較しにくい」と補足する必要がある。

※「ミニマム・インカム(ベーシック・インカム)論
 「
環境こそが経済を最適化する〜公共財と限定合理性

敢えて言うならば、第6則の‘エクスパンション’という未体
験ゾーンの拡大という特性にインセンティブがあるが、ITイ
ノベーションも同様だが、労働現場の精神的肉体的な負荷を考
えれば、安易な付加(価値)をゲインするのは容易でない。上
手くいくかどうかわからない。対照的にグリーンイノベーショ
ンはITイノベーションと同様に基本特性を持ちながら、IT
より公共性が高くその意味ではライフと同じということに。

 

 

 

 

 

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2015年のスピードアクセル

2011年06月10日 | 創作料理



 

【蒸すクック革命:餃子編】


面倒なランチタイムを抜くとまた変だし力が出ない。ここ三日は例の餃子で
済ませている。この餃子、歴史は古く、中国の春秋時代(紀元前6世紀頃)の
遺跡からすでに食べられていたという。敦煌の唐代の墳墓では、副葬品とし
て壺に入った餃子が乾燥状態で発見されている。中国華北の料理で、東北部
の食習慣として定着。清朝成立とともに中国料理の代表として普及した。そ
れとは別に華南で発達した点心として食べられる蒸し餃子があるというから
‘蒸す餃子’はさしずめ南方がルーツなのかもしれない。
日本国内で初めて
餃子を食べた人物は江戸時代の徳川光圀が亡命していた朱舜水から教わった
という話だが、日本で初めて工場で作った生の餃子を販売したのは株式会社
紀文食品だと知り、へぇ~と感心する。

 

チルド食品とは、流通販売に冷蔵・冷凍庫を用い、+5゜C~-5゜Cで保管
する食品のことで次の3種類があり、チルチル(代表的なチルド食品)製造、
流通、販売まで一貫してチルド状態を保つ。フローズンチルド製造直後は凍
結し、問屋またはスーパー、小売店等で解凍し、冷蔵ショーケースで販売す
る。パーシャルフリージング製造、流通・販売まで一貫して0~-5゜Cに保
つもの。環境は氷点下、品物は凍結しない。冷蔵温度帯はJAS法で10度以下と
定義されていて、常温で流通するレトルト食品に比べて加熱殺菌工程が短く、
素材の風味や食感を維持でき、高品質の加工食品の製造が可能だという。

※「チルドぎょうざ類品質表示基準

市販されている餃子の数は知らないが、具を皮で包むということであれば何
でも有りだしお菓子でも良いわけで、そうすると何が問題になるのかと考え
てみたところ、色合いといことになった。‘蒸すクック餃子’は色合いが悪
い(ごめんなさい)。そこで、赤色は赤大根色素、桜エビで紅色、蓬で緑、
青色は天然由来のクチナシ色素を使えばフランス、イタリアの三色国旗だし
クチナシ色素を使えば黄色も可能だ。タジン鍋の下皿をそのまま食皿として
使えば、1手間省ける。深めの蓋付き白磁に入れスープを注げば、雲呑(ワ
ンタン)風料理となる。もうこれは革命ですねと思いながら後始末、水洗い
にタジン鍋を食器乾燥機に放り込み完了。我が家にも静かなる‘ジャスミン
革命’が起こる。「蒸すクックを全世界の人民に!」と悪のりだ。

(1)容器の改良:上蓋+下皿→上皿+中胴+下皿。つなぎはネジ切り方式
  が良いだろう(陶器、木器)
(2)皮は色素にこだわることはない→穀類・豆類等の製粉
(3)一人前を想定しているので、4人家族なら4セットと大きめの電子レ
  ンジの商品開発も欠かせない


【2015年のスピードアクセル】

「エネルギー政策は自治体がやることではないという態度。地域独占のおご
りがふんだんに出るような体質を見た」と5月30日に関西電力の八木社長の
脱原発路線へ非協力的な態度に反発する
橋下知事は「目標設定のため関電に
何度もデータ開示を求めたが協力を得られなかった」と説明。「今ごろにな
って関西電力が根拠もなく一方的に15%と言われても協力できない」と改め
て反発しているという。まあこれは長期戦ですね。頑張りましょう。 

■ 放射性物質固定剤とは

ところで、放射性物質固定剤が福島原発で使われいるというがどんなものだ
ろう調べて見るも「アスベスト処理剤」と同じようなものという。一般的に
は有機ポリマーエマルジョンとシランカップリング剤、必要に応じてコロイ
ダルシリカを用いる組成物からなる処理剤やオルガノシラン、金属アルコキ
シド、又はコロイダルシリカ懸濁液と重合基含有シランカップリング剤、重
合性モノマーやフリーラジカル開始剤の混合物からなる処理剤からなる。し
かし、これらは親水性である無機のアスベストと親和性が良くないためアス
ベストを処理する際に相分離を生じ、完全にアスベストを封じ込めるのが困
難だといわれている。

そこで登場するのが、ポリアミン骨格を有するポリマー(A)と、三価以上
のシラン化合物(B)と、水(C)とを含有するアスベスト処理剤である。
ポリアミン骨格ポリマーは、アスベストとの良好な親和性を示し、処理対象
のアスベストを全体にわたってに濡し、三価以上のシラン化合物の縮合反応
の触媒及び縮合反応の足場として働きアスベストとも良好に化学結合を形成
し、アスベストがシリカの連続層と一体化され、アスベストが無害化されと
共に硬化物中に好適に封じ込められ、室温下でも短時間で良好に進行し、水
系媒体のため有害な有機溶媒量を低減でき、重合性モノマーを使用しないの
硬化物中への重合性モノマーの残存の問題もないとされている。

(A)キチン、キトサン、スペルミジン、ビス(3-アミノプロピル)アミ
ン、ホモスペルミジン、スペルミンなどの側鎖に塩基性アミノ酸残基を多く
有する生体ポリマー、あるいは、ポリリシン、ポリヒスチン、ポリアルギニ
ンなど

(B)テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ(2-エタノ
ール)オルソシリケート、テトラ(n-プロポキシ)シラン、テトラ(イソ
プロポキシ)シランなどのテトラアルコキシシラン類、メチルトリメトキシ
シラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、フェニ
ルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等々

これ以外に、エチルセロソルブ、プロピレングリコールモノブチルエーテル
プロピレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピ
ルエーテル
といった各種公知の溶剤を加えることができるし、あるいは平滑
剤・濡れ剤に必要に応じて、水以外の水溶性溶媒、例えば、メタノール、エ
タノール、イソプロパノール等のアルコール類、アセトン等のケトン類、
リジン、ジメチルホルムアミド
などのといった添加剤が加えられている。

申し分ないようだが有機溶剤が気になるとことだがどうだろう。大量に散布
しても問題なければ、放射性物質飛散地域に散布し、福島原発施設内へ回収
し安全に処分してはと思うが、このことはこのブログでも掲載したことだが
努々、モンゴルなどで処分するなどという拡散した考えは原則避けるべきだ
と思うがどうだろう。



■ 原発の事故処理に最大20兆円

福島第一原子力発電所の事故処理には、10年間で5兆7000億円から20兆円を要
する。5月31日に開かれた内閣府の原子力委員会で、民間の研究機関「日本経
済研究センター」の岩田一政理事長がこうした試算結果を示したという。内
訳は、原発から半径20km内の土地の買い上げ費用が4兆3000億円、住民への10
年間の所得補償額が6300億円、原発の廃炉費用が7400億円から15兆円となっ
ている。 同センターは、警戒区域で立ち入り禁止となった半径20km内の土地
を、政府が最終的に買い上げなければならない可能性が高いと分析。市町村
の公示地価を基に買い上げ費用
をはじいたという。
それによると、所得補償
は半径20km内からの避難者に限定。福島県の平均給与から推計した。汚染さ
れた水や土壌の処理費のほか、20km圏外や福島県以外の農林水産業への被害
は考慮していないという。

 

通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律

■ 復興インフレとは

届いたいたメルマガに、通常、4百万程度の仮設住宅工事が6百万ぐらいで
請け負っているという噂話があるという。
政治家と医者と芸能人は、3大世
襲職業は利権でなり立っているんだという常識的なことで結ばれるのだが、
利権はどこにも存在する。違うのは職業政治家は‘公的’な事業に関わって
いることだ。日本列島改造で涌いた70年代は、計画を政治家が国家官僚につ
くらせ、喩えてみれば、整備計画の買収用地を予め利権関係者を通じ買収さ
せておき値上げをまって売却し‘サヤ抜きし’それを元手に権力拡大を図り
利権に再投資し回転させということが平然となされたわけで、選挙ともなれ
ば事務所で金入りおにぎりが出るという具合に。それを必要悪とするくらい
の政策実行力という器量をもちあわせていたのが田中角栄で、それを支えた

たのが越山会ということで、それを右へ習え式に‘小田中’が全国展開して
いた懐かしい時代だ。











話を戻そう。復興には特急料金という‘インフレの種’は貨幣経済を取る限
り避けられない。大切なことは、暴走しないように‘指針(ガイドライン)’
を設定し、いつでも減速できるようにしておくのが原則だ。いまでいうとマ
イナス2.5%の物価指数だとすると2011年のGDP予測が約547兆円→13.675兆円
のインフレは、色々な条件を考慮した上での許容できる範囲内だと考えるわ
たし(たち)反インフレ闘争経験のリフレ派の考えだし「空しく失われてい
る潜在GDP額が、年間400兆円にも達しているのである」(デフレギャップ論)
つまり、生産余力400兆円もあるのだからそれを突破、許容範囲を逸脱しな
いようにして、消費と投資を増やすという考えを考慮すれば、30倍もの安全
係数が担保される(
デフレギャップ額の見積もりに議論が残るが)。


そういうことで、どこでにでも‘アホな連中’はいるものだがそれを乗り越
え、日本の再生を果たすというのが、唯一のわたし(たち)の党派性だ。そ
こには右も左もない。それでは、その党派の呼称をどうするか? 「ケイン
ズ的通貨発行による東日本震災復興および太陽光発電推進による福島第1原
発事故復旧を実現する日本党」、長すぎるね。「日本復興党」とでも呼称し
ようか。久しぶりだが、暫く、真剣に政治過程に入ろう。


      ♪ いざ、ゆけや仲間達 めざすはあの丘 ♪




あっと、忘れるところだった。2015年のことだ。ミレニアムベイビーが成長
し、携帯電話などの電磁波障害が発現し福島原発の放射性物質汚染の影響が
発現する年が2015年だとするとわたし(たち)の考えを伝えることを。その
対策のスピードアクセルと放射性物質汚染の防止というブレーキの話をする
のを忘れていた。

 



 

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魔法の遺伝子

2011年06月09日 | 省エネ実践記

 

GLIS1 (A-6): sc-365453. Immunofluorescence staining of methanol-fixed NIH/3T3 cells showing cytoplasmic localization.

魔法の遺伝子】

京都大iPS細胞研究所の山中伸弥教授は6日、iPS(人工多能性幹)細胞でも拒絶反応
が起きるとか、特定の幹細胞からしか作製できないと米国の研究者らの疑問に「移
植の技術で左右される実験」などと否定する見解を明らかにしたばかりだ。山中教
授は、米国チームの論文について、統計学的に意味のないデータが用いられている
と指摘移植技術にも問題があるとした。東北大などの論文は、Muse細胞は微量にし
か存在しないが、最近の研究で体細胞から10%を超える割合でiPS細胞ができたり、
完全に分化した免疫細胞などからもiPS細胞ができることから、「特殊な細胞だけが
iPS細胞になることはあり得ない」と話していた。

 ※米国のチームが 5月13日、遺伝情報が同一のマウスでもiPS細胞の移植で拒絶反応
が起こると発表、再生医療の実用化に課題があるとした。一方、東北大などのチーム
は同31日、iPS細胞は皮膚などに存在する幹細胞(Muse細胞)からしかできないと発
表、細胞の初期に疑問を呈していた。

ところが、iPS細胞を作製する際に重要な役割を果たす遺伝子「Glis1(グリスワン)
」を、山中伸弥所長らの研究グループが発見した。9日付の英科学誌「ネイチャー」
に論文が掲載される。iPS細胞の作製には、細胞の初期化が不可欠だが、この遺伝子
により、iPS細胞の効率的な作製が可能になるという。iPS細胞を作製する際、ウイル
スを運び役にして、4つの遺伝子を皮膚細胞などに導入する手法をとっていたが、こ
の4遺伝子のうちの1つは、がん化を促進するおそれがあり代替遺伝子を探していた。
未受精卵や受精卵に多く発現するGlis1が、代替遺伝子となると確認。ヒトやマウス
の皮膚細胞で実験したところ細胞の初期化に効果的だと判明したという。 

皮膚細胞が初期化比率:

マウス 従来の方法、20%→ Glis1法、90~100%
ひ と 
従来の方法、10%→ Glis1法、40%以上

山中所長は「安全なiPS細胞を作製するため、導入する遺伝子などの開発が世界中で
行われているが、Glis1は、初期化を誘導する『魔法の遺伝子』といえると思う」と
話した。先月には大阪大チームが、ウイルスを使わないことでがん化リスクを減らす
ことに成功したと発表するなど、国内外でiPS細胞のがん化を防ぐ研究が進んでいる。

Glis family zinc finger 1

Cold Cathode Fluorescent Lamp.JPG

【冷陰極管退場から】

真空管がまた退場するかもしれない。それも、福島第一原発事故により、省電力志向
が強まったからだ。完全に消えるのか、いつ市場から退席するのか? カラーブラウン
管の経験から類推すると10年とちょっとだろうが、照明分野は広いのでニッチ化して
残るだろう。それでは何によって余儀なく退場するのだろう。そう、大型薄型液晶TV
などに使われるLED(発光ダイオード)によりとって変わられると見られているのだ。
これは『デジタル革命』の基本特性からみると、ダウンサイジング(2則)とイレー
ジングエフェクト(5則)に該当する。つまり真空スペースが消滅するというわけだ。

冷陰極管とは陰極からの電子の放出に外部から加熱用エネルギーの供給を必要としな
い電子管の総称である。代表例としては、古くはクルックス管やガイスラー管ネオン
ランプ、光電管、最初期のブラウン管等があり、近年では冷陰極を使用した小型蛍光
管が液晶バックライト用の光源として急速に発展した。容易に調光できるという特徴
をもち、この特徴を生かして液晶バックライト用の光源として多用され調光を行うた
めには特殊な調光回路(冷陰極管インバータ回路)が用いられる。調光は冷陰極管の
管電流を増減して明るさを変える管電流調光方式、間欠的に点灯と消灯を繰り返して
平均輝度を増減するバースト調光方式がある。

一般の蛍光管は熱陰極蛍光管(Hot Cathode Fluorescent Lamp-HCFL)と呼ばれ、電
極を加熱して積極的に熱電子放出を行うのに対して、冷陰極蛍光管(Cold Cathode
Fluorescent Lamp-CCFL)は陰極を加熱せずに電子放出を行う。熱陰極管に比べて冷
陰極管は陰極降下電圧が大きく、その陰極降下電圧は蛍光管の発光に寄与しないの
でそのまま熱的な損失となる。冷陰極管は熱陰極管に比べて発光効率が若干悪いが陰
極材料が改善され、陰極降下電圧が下がる目処がつき冷陰極管の発光効率は大幅に改
善される見通しとなっていた。

 

特開2006-39487

実は発光ダイオードの製造には、莫大なエネルギーを投入する、あるいは見方を変え
ればエネルギーの塊の半導体なのだが、小さく、寿命が長いということで量産効率が
上がれば、コスト的側面にもエネルギーペイバック的にも二酸化炭素排出という環境
側面でも有利なる(詳細な計算データを持ち合わせしていないが、時間があれば計算
すことは造作ないが)。それではバックライトとしての液晶と発光ダイオードは絶対
的に有利かというとそうでもない。受光機関と言う原理的な欠陥をもつため、自発光
機関な有機ELにはかなわない。それでは、冷陰極管→発光ダイオード→有機ELにスム
ーズに移行するかといえば、(1)耐久性つまり寿命が発光ダイオードに比べ短いこ
と(2)製造方法の最適化途上であることがネックになる。(2)については三菱化
学などの理想的なヘテロ結合(印刷)法が確立しつつあり時間の問題になってはいる
が、なんと言っても画素対応が自在さ、発光色調の自在という液晶にはない機能を有
しているのが最大の強みだ。





魔法の遺伝子と有機エレクトニクスという組み合わせで結ぶにはなにがいいのかなと
考えていたが、やはり『デジタル物理学』という<こ・と・ば>が最適かなぁ~という
のがどうやら今日の結論となった。


 宇宙がデジタルコンピュータであるという仮説はコンラート・ツーゼがその著書
 Rechnender Raum(英語版:Calculating Spaceとして翻訳)にて初めて提起した。
 デジタル物理学という用語は最初にエドワード・フレドキンが使ったが、彼はの
 ちにdigital philosophyという用語のほうを好むようになった。宇宙は巨大なコ
 ンピュータであるとする人物には、スティーブン・ウルフラム、Juergen Schmid-
 huber、ノーベル賞受賞者の ヘーラルト・トホーフトがいる。これら著者らは、
 量子力学の確率論的性質は計算可能性とは必ずしも非整合ではないと考える。量
 子版のデジタル物理学は最近セス・ロイド、デイヴィッド・ドイッチュ、Paola
 Zizziにより提案されている。

                                       

 

 

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蒸すクック餃子の完成です。

2011年06月08日 | 創作料理





【蒸すクック餃子の完成です。】

思いついたら即行動というのがかつてのわたしだったが、こんかいは重い腰を
上げ近くの‘ビバ・シティ’でマルシンフーズで「宇都宮肉餃子」を購入し、
早速、電子レンジで蒸すクック餃子をつくてみた。豚肉はカナダ、米国産であ
とは植物系で様々だ。賞味期間は1週間。

 

キャベツを刻み下皿に入れ、餃子6個をのせ、電子レンジで600Wで5~6分加
熱、4分経過すると蒸気が充満し、餃子の匂いがしてくる。できあがれば、早
速下皿のキャベツと餃子を木べらとうですくいとり皿に移す。餃子に付属して
いるタレを降りかけるか、好みで醤油、酢、ラー油をたっぷりふりかけ黒胡椒
旨味成分やトッピングして完成です。好みに電子レンジで加熱前に、例のオリ
ーブのガーリックオイルを振りかけ仕上げに好みのビネガーを降りかければイ
タリアン風となる。注意したいのは、加熱が不十分だと、キャベツの芯とか餃
子の皮の封じ部位に固残りするので、お湯を少し降りかけるか加熱時間を少し
長くすることで対応願う。いやぁ~『蒸すクック餃子』って美味しくて、簡単
で、ヘルシーで省エネで最高です。





【即席、エネルギー原論論批判】

東日本震災、福島原発事故に関して、商業テレビで唯一まともなとを喋っていると思
っている武田邦彦教授の本を早速通販で購読した。ところが「第3章 自然エネルギ
ー幻想と石油のウソ」のところだけ引っかかった。

  • 第1章 原発の後始末もウソばかり
  • 第2章 原子力と国際社会とエコと核
  • 第3章 自然エネルギー幻想と石油のウソ
  • 第4章 もう騙されない福島原発
  • 第5章 忘れられた地震予知の罪
  • 第6章 ウソとタテマエと巨大技術

 

 いまわかっている基本的な事実を整理します。

 1 世界の気温は3000年のスパンで見た場合、下降している。 
 
  2008年の世界平均気温は、21世紀になってから最低を記録しました。
      つまり「地球温暖化」という環境問題自体の存在が怪しいと言えます。
 2 仮に地球が温暖化しているとしても、CO2との因果関係ははっきりして
      いない。CO2により温暖化しているのではなく、温暖化しているから
      CO2が増えているという説や太陽活動が活発になった影響で温暖化して
      いるという説があるくらいです。

          武田邦彦 著『エネルギーと原発のウソをすべて話そう』


わたし(たち)の地球温暖化の「本質」は明快だ。1つは近代産業革命以降経
済発展に伴う二酸化炭素とメタンなどの温暖化物質の急激な排出という人為説
であり、2つめにはそれ以外の温度変動因子との相関を決定するのは、デジタ
ル物理学であり、観測方法とスーパーコンピュータの精度だということ、3つ
めには、現象面では一時的な温度降下も生じるし、その表出現象の特徴の有無
については先験的なものはない。従って4つめとして地殻-大気圏外(絶対温
度-270℃)における物質移動速度の複雑系として表出大規模気象変動などとし
て現象し、最後の5つめとして、二酸化炭素濃度濃度上昇による生命に与える
危険性の増大という極めてシンプルな原則的(あるいは仮説)立場にいる。




 2001年に発表されたIPCCの第3次評価報告書に突如、マイケル・マン教授
 による「ホッケースティック曲線」と呼ばれるグラフが登場します。マン
 教授は第3次評価報告書の主要な執筆者の1人でした。ちなみに、データ
 の取り方に疑問があることから、第4次報告書にこのグラフは使われず、
 別のものが使われています。この突然に登場し、地球の気候史に衝撃を与
 えた「ホッケースティック曲線」が地球温暖化説の象徴の一つです。「20
 世紀後半の気温上昇は異常である」ことの証拠に使われています。このグ
 ラフにはさまざまな疑念や反証が提示されていましたが、なんといっても
 「地球温暖化問題」の胡散臭さを世間に知らしめたのは「クライメート(
 気候)ゲート事件」と呼ばれるメール流出事件でした。なんとハッカーに
 盗まれたメールが流出したことで、温暖化の根拠をなすデータを握造して
 いたことがバレてしまったのです。
 

          武田邦彦 著『エネルギーと原発のウソをすべて話そう』


マイケル・マン教授のデータ捏造やこのての作為的な反倫理的行為は許される
べきことではないのは明白にしても、パッカー集団により暴露されとは、現代
社会の特性である‘偶発性’は中東における‘ジャスミン革命’等と同様で興
味深い事柄ということには違いないが、その様な作為、捏造にかかわらず現代
のデジタル物理学的対象の1つである‘地球温暖化問題’の本質とはいっこう
に関わりなく取捨される事柄だと考えている。 

 



 太陽電池の議論を難しくしている一つに補助金の存在があります。本来、
 技術がすぐれていれば、補助金がなくても現在の他の電力エネルギーに対
 抗できるはずですが、太陽電池で生産される電気のコストは、現在の火力
 発電に対して、平均して3倍から5倍ぐらいかかるので、どうしても補助
 金が必要です。太陽電池の開発に補助金が出たのは、1974年、第一次石油
  ショック直後です(サンシャイン計画)。その後、20年ほど経った1993年
 には、太陽電池そのものの販売に補助金が出るようになりました(ニュー
 サンシャイン計画)。この補助金は一時、中断しましたが、地球温暖化問
 題で再び太陽電池に補助金が出るようになりました。ある産業を振興する
 ために、短期間、国家から補助金が出るということはありますが、太陽電
 池のように約40年間も補助金が出続けると、太陽電池が本当に有用なのか
 どうかを判断するのは極めて難しいと言えます。悪い言い方をすると、太
 陽電池のメーカーはコストの高い太陽電池をつくっても、補助金で事業を
 進めることができるので、補助金なしで事業として成り立つかどうかがわ
 からない
からです。(中略)太陽の光の薄さ、つまり太陽エネルギーの効
 率の悪さや、自然破壊の問題があります。エネルギー保存の法則」を乗り
 越えることができる画期的な技術が発見されなくてはなりません。それが
 できれば、ノーベル賞をとれます。ノーベル賞をとる前に、いままでの科
 学の法則に反することを言っては困ります。大学で物理を教えるときにも、
 エネルギー保存の法則」を教えるわけですから、自然エネルギーを電気に
 しても自然は傷まないということなら、物理の先生の講義がみんな間違っ
 ていることになります。

 

              武田邦彦 著『エネルギーと原発のウソをすべて話そう』

 




原子力発電にしろ、水力発電しろ、地下化石燃料の火力発電に政府による国家
資本主義的な産助政策が皆無なものはどれ一つないことはズブの素人のわたし
(たち)にもわかることだ。混同しては、錯誤してはいけないと考える。国家
資本主義政策の基本的原則は‘選択と集中’であることは常識だ。最近、韓国・
中国のメーカから劣勢に立たされ、ソニーと東芝がモバイルディスプレ(液晶
パネル)の統合に動き出したことが話題となっているが、これも政府が手を拱
いたからそうなったともいえる証ではないだろうか(経済成長期は通産省など
が産業強化を産助した)。太陽光発電産助政策も‘選択と集中’を行えばあっ
という間に普及すると、このブログでも何度となく書いてきた。その意味では、
パネルシステムの価格の逓減も大切だが、施工取付工事費の逓減も大切だ、い
わんや‘量子ドット光電変換素子’などの研究開発やパネルメーカの選択集中
あるいは合従連衡、シリコンのリサイクル化、電力全量買制度、電力の自由化
というトータルパッケージの国家社会主義的な産助政策の遂行が焦眉となって
いるのだ。
武田先生、それこそ高品質太陽光変換素子の技術開発は「日の立つ
国」日本の独壇場ではないでしょうか。晴れてノーベル賞受賞時には共にお祝
いしようじゃありませんか。


【電力量の話】

 

2007年の世界の電力消費量は、18兆2千億kWh。主要国のうち、電気を多く使
っている国はアメリカ、中国、日本の順ですが、エネルギー消費量と同じよう
に、一人当たりの電力消費量が多いのも実はカナダ。 カナダは、湖や河川など
豊富な水資源に恵まれており、電気料金が安いため突出。 一方、中国は人口が
多いため、一人当たりの電力消費量は世界平均以下だが、経済成長がいちじる
しいため電力不足が深刻化している。

 

※地球に届く1年間の太陽エネルギーに換算すると1,056PWh/ysで、2007年度の
世界の消費量が、18.2PWh/ys(だから1.7%の太陽エネルギ@地球に相当するこ
とになる(内、日本5%、人口比考えると1.75%だから、一人当たり平均の消費量
は 2.9倍も多く消費している)(『デクサマーニの抱擁』より)。

 

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思った以上に事態は深刻だ。

2011年06月07日 | びわこ環境

 


【ベントをやると聞いたとき時、この会社は終わったなと思った】

「いまだに危機的な状況が続き予断を許さない原発事故。当初の想定を超え、水素
爆発やメルトダウンなどが進行し、後手後手の対応の中で、汚染は拡大していった。
なぜ、ここまで事故は深刻化したのか。事故対応にあたった官邸、保安院、原子力
安全委員会、そして東京電力はどう動いたのか。当事者たちの証言と内部資料をも
とに徹底検証する」(NHKスペシャル『シリーズ 原発危機 第1回事故はなぜ深刻
化したのか』)を観てあらためてことの重大さ、そこから学ぶべき点が浮き彫りに
されていた。当事者達の、特に海江田万里経産大臣のインタビューを観ていてこの
人の腹の据わりようが、誠実さが伝わり言いようのない同情を禁じ得なかった(東
京消防庁の隊員が長時間連続の放水を強制され「俺俺たちの指示に従えないのなら、
お前らやめさせてやる
」の発言も取り出されていたが)。




ベントの手動操作はマニュアル化されていなかった」テレビの女性ナレータの語
りを耳にした時、絶句してしまった。もうこれ以上書くことはないほどの重大欠陥
である。実にシンプルな安全対策がしるされていなかったという。ベント或いは爆
発による影響の告知と予測はセットである。これも情報操作させていた。やはり、
「大本営発表」だった。何度も何度も、録画 DVDを見直したが、それにしても日本
放送は上手く編集しているとも感心した。事態は思った以上に深刻だし、余震、群
発地震、連動地震、天候、そして人災(ヒューマンエラー)ではどう転ぶかもわか
らない。
 



 原子力は核分裂の時、莫大(ばくだい)なエネルギーを放出する。原理は実に
 簡単で、問題点はいかに放射性物質を遮断するかに尽きる。ただ今回は放射性
 物質を防ぐ装置が、私に言わせれば最小限しかなかった。防御装置は本来、原
 発装置と同じくらい金をかけて、多様で完全なものにしないといけない。原子
 炉が緻密で高度になれば、同じレベルの防御装置が必要で、防御装置を発達さ
 せないといけない

 動物にない人間だけの特性は前へ前へと発達すること。技術や頭脳は高度にな
 ることはあっても、元に戻ったり、退歩することはあり得ない。原発をやめて
 しまえば新たな核技術もその成果も何もなくなってしまう。今のところ、事故
 を防ぐ技術を発達させるしかないと思います

 人間が自分の肉体よりもはるかに小さいもの(原子)を動力に使うことを余儀
 なくされてしまったといいましょうか。歴史はそう発達してしまった。時代に
 は科学的な能力がある人、支配力がある人たちが考えた結果が多く作用してい
 る。そういう時代になったことについて、私は倫理的な善悪の理屈はつけない。
 核燃料が肉体には危険なことを承知で、少量でも大きなエネルギーを得られる
 ようになった。一方、否定的な人にとっては、人間の生存を第一に考えれば、
 肉体を通過し健康被害を与える核燃料を使うことが、すでに人間性を逸脱して
 いるということでしょう

 人類の歴史上、人間が一つの誤りもなく何かをしてきたことはない。さきの戦
 争ではたくさんの人が死んだ。人間がそんなに利口だと思っていないが、歴史
 を見る限り、愚かしさの限度を持ち、その限度を防止できる方法を編み出して
 いる。今回も同じだと思う

  人間個々の固有体験もそれぞれ違っている。原発推進か反対か、最終的には多
  数決になるかもしれない。僕が今まで体験したこともない部分があるわけで、
  判断できない部分も残っています

        
            吉本隆明「特集ワイド:巨大地震の衝撃・日本よ!」
                         2011.5.27 毎日新聞


吉本の言い足らざるを補うとしたら、リスク評価ということになる。さらに、個人
的には、原子力に頼らなくとも太陽光発電だけでも充分対応でき、人類の欲望を満
たすことができるような技術進歩段階にあるとわたしなりに吉本に答えるだろうと。




6月01日 22時59分 京都新聞
琵琶湖抱きしめて、25万人募る 11月催し

今年「びわ湖の日」が制定されてちょうど30周年になります。この節目の年に今一
度、びわ湖の環境を見つめなおし、美しく恵み豊かなびわ湖を守るために、参加者
や県民に環境保全の取り組みの大切さを訴え、考える機会となるよう「抱きしめて
BIWAKO」を企画しました。環境を守る理由はいくつもありますが今回は「命」をテー
マにしています。小さく弱い生き物をはじめ、その他にも多くの命を育むびわ湖。
その小さな命を守っていくことで、その周りの少し強い命も安心して暮らせること
でしょう。それは我々人間にも、同じことが言えます。一人では生きていくことが
できない、そんな弱い命を守っていくことが、福祉の第一歩だと思うのです。「命
の繋がり」という意味では環境と福祉は共通しているはずです。「みんなで助け合
って生きているんだ」ということをびわ湖畔に集まった皆が実感し、今後もびわ湖
の環境を守っていくことを誓う機会にしたいと考えています。

                                       
                   公式ホームページ『抱きしめてBIWAKO』




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アンチエイジングな豆の木

2011年06月06日 | 医療健康術

朝から町内会の溝掃除を済ませ、点検中の車を引き取り、母親を小堺公園に散歩に連れ
出す予定でいたが爆睡中で二人で薔薇を観賞することに。黄砂模様で天候はもうひとつ
なのだが大勢のひとたちが思い思いに楽しんでいた。特にバラに興味があるわけでない
が身近にちょっと贅沢なバラ園が楽しめるのは彦根ならではのことだと思いながらデジ
カメしていた。バラの種類はどれほどなんだろう、好き嫌いで言えば、純白のミセス・
ハーバート・スティーブンス当たりなのだが、写真にするとコントラがとれず没にする
ことが多い。彦根市もここまで市民の力を結集するなら、薔薇と橘を掛け合わせた花や
果実、エッセンスの商品開発をすればとも思う。ほのかな薔薇と橘花(キッカ)の薫り
漂う湖畔の田園城郭都市
はちょっと絵になるし、資産価値(市民的高付加価値)を高め
ることにもなる。これは県立大学や長浜バイオ大学とで産学の市民開発とすれば良いな
ぁとも思った。 

 

           遠くひろがる湖面には
          帆影に起る喜悦の波
          払暁の町はかなたに
          今花ひらき明るみかける
            
      
                    ヘルダーリン『帰郷』



  

             

ところで、昨年までは試験菜園に精出していたのだが、わたしの性格でもあるがピタッ
とやめてしまうほど興味が失せてしまった。時間の所為にするわけでもないが、それも
1つの理由だけれど「未来型農業経営構想」のイメージが獲得できたことが大きい。後
は具体的な投企・投資というわけで、ことしは、茄子、胡瓜、トマト、玉蜀黍のプラン
ターと露地栽培に限定した。

メイラード反応が注目されている。メイラード反応(Maillard reaction)とは、還元糖
とアミノ化合物(アミノ酸、ペプチド及びタンパク質)を加熱したときなどに見られる、
褐色物質(メラノイジン)を生み出す反応のこと。褐変反応(browning reaction)とも
呼ばれる。アミノカルボニル反応の一種であり、褐色物質を生成する代表的な非酵素的
反応
である。メイラード反応という呼称は、20世紀にフランスの科学者ルイ・カミーユ・
メラール(Louis Camille Maillard)がこの反応の詳細な研究を行ったことから名付け
られたているが、メイラード反応は非常に多くの素反応からなる過程であり、その全容
は未だ十分には解明されていない。着目されているのは、アマドリ化合物以降の反応で
生成するピラリンやペントシジンで、後期段階生成物(AGE)として知られており、老
化や糖尿病の指標になりうると考えられている。

 

   

つまり、老化と長期の糖尿病患者に現れるタンパク質の構造的・機能的な変異に関与し
ていると考えられている終末糖化産物 advanced glycosylation end products (AGEs)
であるブドウ糖などの還元糖とタンパク質のアミノ基と反応した様々な構造をもつ付加
化合物が増えることが老化の指標とされているわけだ。それじゃどのように測定すると
いうのかというと(1)皮膚における蛍光を用いて特定波長の光を照射、発生する蛍光
検出波長の励起光のピーク強度を測定(下図)(2)その強度の回帰式(補正する)は、
主吸収層、AGEが含まれる層、光を反射する真皮層の皮膚三層光学モデルから導かれる。
(3)AGEの値が、大きいほど老化の度合いが大きく、小さいほど老化の度合い
が小さいと判断する。

 
それでは、内因的ものを除く外因的なAGEsの生成を抑制するにはというと、経験則的に
非加熱系野菜を先に採取するのが良いされているので暫くは、疫学的に実戦するしかな
いようだ。もっとも、非加熱一辺倒というのは衛生上よろしくないので、殺菌・抑制菌
的な手だてを多く用いたものということになる。そこで電子レンジ偏重主義のわたしと
しては‘蒸すクック’を今後も推奨、健康推進するわけだが、発癌の危険性の高いエタ
ノールを必ずと言って摂取する者が‘先菜食主義を徹底するには、野菜サラダ、蒸し
野菜、納豆、煮豆料理を取った上で、乳製品、肉料理の順になる。

【蒸すクック:大豆の五目煮】

 

    


(1)水煮大豆は水洗いし、ザルに上げる(2)ニンジンは皮をむき、1cm角に切る(3)
板コンニャクは熱湯に入れ臭みを抜き、1cm角に切る(4)サヤインゲンは軸を切り落と
し、蒸すクック下皿に入れ塩を適量降りかけ、電子レンジ加熱し茹でた後、1cmの長さ
に切る(5)蒸すクックの下皿に(1)~(3)の具材をいれ、温水でつくった和風だ
しじるを適量加え電子レンジで加熱し煮(6)最後に(4)のサヤインゲンを加え再度
電子で加熱し器に盛って完成。これをパックに冷蔵保存しその都度電子レンジで加熱す
れば手間いらずで簡単に、お酒のつまみにして、アンチエイジングでいて、アンチニュ
ークリアラジエーションにもなるというけで「ジャックと豆の木」ではなく「アンチエ
イジングと豆の木」の話でした。

福島では‘想定内のこと’が現在進行形で進んでいる。一刻もはやく汚染水の処理を望
む。

                                   

 

 

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デクサマーニの抱擁

2011年06月05日 | 環境工学システム論

 【未来の泉の女神を探せ】

孫正義の2011年「自然エネルギー財団」創設の話をユーチューブでじっくり
みたのはつい最近のことだ。聡明な方の話は簡潔明瞭だ。これまでの経験で
も初対面であっても二言、三言言葉を交わせばその人となりがわかる(特に
男性の場合)と、そんなことを思い出させる提案だ。‘肝は全量買取制度’。
彼の結論だ。「そんなことはわかっているわい・・・」数年前、新しい太陽
電池の事業開発をやっていたときは、ドイツの躍進に臍を噛んでいた苦い経
験がフラッシュバックした。


電力負荷の平準化(ロードレべリング)装置(勿論、安全係数に「想定平準
電力量/最大貯蓄電力量」の閾値を設定すれば、非常用蓄電量が算定できる
(貯蓄日数)わけだが)の技術開発も大切だ。いわずもがななのだが蓄電方
式(下々図「参考 電力貯蔵システムの種類」)の開発も大切だ。これを‘未
来の泉の女神’とこのブログは喩えているのだが、その前提のイメージの獲
得をここでは行うことにする。

図 ロードレベリング電源システム(特開2010-212041)


参考 電力貯蔵システムの種類

例えば、日本の第3期科学技術基本計画において「電源や利用形態の制約を
克服する高性能電力貯蔵技術」が戦略重点科学技術として選定されており、
2006年に決定された経済成長戦略大綱においても次世代自動車向け電池の技
術開発が重点分野として位置付けられ、これを受けて、経済産業省管轄の
(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)では、2007年度より、
HV・EV・FCHVなどの早期実用化を目的に、高性能・低コスト二次電池を狙い
とする「次世代自動車用高性能蓄電システム技術開発」を開始している。
2015年を目途に、エネルギー密度100Wh/kg、出力密度2kW/kg、コスト3万円/
kWh
を目標値とする3kWh級リチウムイオン電池の研究開発
を推進していると
いう。これらを参考にして「日本の電力貯蓄システム基本骨子(案)」を考
えてみた。

※「新型電池電力貯蔵システム開発」(NEDO原簿 02年9月30日)

 表 電力貯蔵設備試算


試算前提としては(1)貯蔵方式は、
リチウムイオン二次電池としたが、性
能や信頼性、コスト、リスク評価などの総合的に優るものならどの様な方式
でもかまわない。(2)設備費用はリチウム電池の想定費用百%とする。
(3)耐用年数は全くわからないので3年、4年で試算。エネルギー密度、
出力密度もリチウムイオン二次電池をベースに過大評価的に試算。(4)貯
蔵電力率とは目標電力量に対する割合で10、20%とした。(5)総設置費用
想定貯蔵電力量と出力との関係で計算。年間の修償費(修理保全+消耗費+
原価償却費)の試算結果は1.093~0.137兆円/年となった。尚、残余価格は10
%とし定額償却とした。



デクサマーニ(泉の女神)がどこにいるのかわからぬが、ヘーリオス(太陽
神)は彼女を上手に、素早く見つけなければ光り輝くことができない。

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無精髭爺とハーブ

2011年06月03日 | 省エネ実践記



■ 

 

‘もうじきに雪の冬がきまっせ!’

スコットランドの位置

6月1日 田中宇の国際ニュース解説
スコットランド独立めぐる駆け引き

英国のスコットランドで5月5日で選挙が行われ、英国(連合王国、UK)からの
独立をめざすスコットランド国民党(SNP)が、総数129のスコットランド議会
で単独過半数の69議席をとって圧勝した。SNPは、英国からの独立を問う住民
投票を行うことを掲げて07年の選挙で勝って第一党となり、それ以来、英国内
で内政面の自治を持つスコットランド自治政府の政権をとっている。07年の選
挙で、SNPは勝ったものの過半数よりはるかに少なく少数派政権だったが、今
回の選挙は圧勝で、スコットランドは独立に向けて一歩進んだ。

Alex Salmond (crop).JPG

英王室は、スコットランド独立の動きをとても気にしている。スコットランド
の独立派の中には、独立後に「共和国」になることを望む勢力も多いが、その
一方でSNPのサーモンド首相は「スコットランドが独立しても英連邦に属し(
カナダのように)引き続き英国の(女)王を象徴的な国家元首としていただき
たい」という趣旨のことを述べている。エリザベス女王は、母親(ジョージ6
世妃)がスコットランド貴族の家系だ。英王室は、スコットランドに広大な土
地を持っている。独立しても英王室をいただく体制になると、スコットランド
は1603年以前に戻るのでなく君主のみイングランドと連合していた1603-1707
年の状態に戻ることになる。エリザベス女王は、スコットランド独立の動きに

ついて細かく報告するよう、英政府に求めている。

【エコノミカル・エコロジー実戦記】


6月2日 ケンプラッツ
LED照明化で消費電力を6割削減、東京大学

2010年4月に発足した学内組織「東大グリーンICTプロジェクト(GUTP)」が行
った実証実験。GUTPは、企業と協力して2008年から「ITを利用した東大の省電
力化」に取り組んできた「グリーン東大工学部プロジェクト」を再組織して、
全学の活動に拡大した。  実証実験では、工学部2号館の照明の一部1046個を
LED照明に置き換えて消費電力を測定。消費電力が1万1700Wだった従来の省エ
ネタイプ照明に比べて、4400Wまで低減した。明るさや空間の雰囲気に違和感
はなく、非常に省エネ効果が高いことを確認した。



5月31日 環境ビジネス メールマガジン
ソフトバンクが太陽光発電ビジネスに参入を表明!

ソフトバンクが太陽光発電事業への新規参入を発表し、経済界の大きな注目を
集めました。具体的には、7月に、全国の自治体と共同で、自然エネルギーの
普及・促進を目的とする協議会を立ち上げ、20MW規模の太陽光発電所を10ヵ所
建設する予定。当面は、全国の休耕田に太陽光発電パネルを設置する。「電田
プロジェクト」を実施。休耕田の2割に太陽光発電を設置すれば、原発50基分
の発電が可能と試算
し、脱原発、自然エネルギー転換への強い意気込みを示し
した。孫社長は、福島原発の事故を受け「新エネルギーを推進するしかない」
と1ヵ月で、太陽光発電事業への参入を決めたという。



5月30日 ケンプラッツ
照明の節電は取り組みやすく効果的、JSBCが提言

日本サステナブル建築協会(JSBC)は5月25日、節電対策についての提言を公
表した。約4万件の業務用建築物の利用実態データベースであるDECCによって
電力使用実態を分析、効果的な節電対策を探った「DECC(非住宅建築物の環境
関連データベース)に基づく業務用建築物の夏季節電方策に関わる緊急提言」
(正式版)である。「取り組みやすく、かつ効果的」と提言している照明の節
電効果については、照度を従来の50%とした場合、大規模事務所ビルでは 9%
の電力節減につながると試算
している。JSBCではそのほか、「使用しない部屋
の消灯」「タスクライト(局所照明)の活用」「Hf型蛍光灯やLEDなど高効率
照明器具への変更」なども照明の節電手法として挙げている。

注:上の写真は‘キャベツどっさり’蒸し。①キャベツを4~5cm幅のザク切りにし、
水洗いして水気をとる→②ベーコンを4~5cmに切っておく→③パプリカを幅約
0.5~0.7cmに切っておく→④「蒸すクック」の皿にキャベツ、ベーコン、パプリ
カとコーン、カイワレをはさむように盛りつけ 「蒸すクック」の蓋をする→電
子レンジの設定を「強加熱(600W)」で約3分加熱する。

【もはや‘蒸すクックラーメン’は即席と呼ばせない】 

即席ラーメンを極める。』で掲載して以降も改良を続け、手順を変えた。つ
まり、乾麺を下皿に入れ、その上に豚肉を置き、キャベツ、人参、ネギなどの
具材を乗せ、ガーリックオイルを注ぎ、電子ポットのお湯を下皿に乾麺の半分
程度の高さまで注ぎ、約4分程度電子レンジ(600W)で加熱し取り出す。次に
予め中華鉢に加熱しておいたスープに蒸しほぐした麺と具材を‘蒸すクック’
からフォークで掬いながらスープ鉢に移し、わずか残っただしつゆも一緒に入
れ麺を解す。中華鉢に適当な陶磁器皿を被せ、電子レンジで約1、2分電子レ
ンジで加熱後取り出し、胡椒とお酢を適量降りかけ完成。麺を固茹でにするの
がコツだが、安くて、手軽で、美味く、エコでいながら、外食ラーメンと遜色
ないラーメン(チャンポン)ができあがるというわけだから、ここだけの話、
キラークッキング』として恐れられるのではと危惧しているのだ(誇大妄想
?)。



注:上の写真は‘あったか豆腐蒸し’。 ①豆腐を3等分に切っておく→②ニ
ラを長さ約5cmに切っておく→③「蒸すクック」の皿に豆腐ともやし、人参を盛り
つける→④焼肉のたれを適量かけ、「蒸すクック」の蓋をする→⑤電子レンジの
設定を「強加熱(600W)」で約2分加熱する。



アルカリマンガン電池の充電の方は、充電昇圧が小さくなり(内部劣化)、そ
れに反比例し充電頻度が多くなってきた。いよいよ廃電池段階に入るがここま
で使えたので良しとしよう。我が家はまだ蛍光灯だが蛍光灯や白熱灯に寿命が
きたら順次LEDに切り替えていこうと考えている。LEDのリサイクルのビ
ジネスモデルができれば「エコノミカル・エコロジー」の格好の代表例とな
る。



無精髭がのび放題だというのに一向にきにならないの程、作業に没頭(もうこ
れは苦痛いがいのなにものでもない)。「夢中になるものがあっていいね」と
彼女がとりたてのハーブをテーブルにビールジョッキガラスに入れ花瓶を飾る。
アップルミント、ペパーミント、パイナップルミントの良い香りが部屋中に。
ハーブの生命力は本当に凄いねと、ペパーミントの切り株の下を指さし、ほら
こんなに根が自然と成長しているでしょという。『無精髭爺とハーブ』か、こ
れは絵になる。いつになったら筆を手にするのかと思いめぐらした。




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電磁波の逆襲

2011年06月01日 | 環境工学システム論





WHOの予防原則

世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関(IARC)は5月31日、携帯電話が
使用する電磁波を、発がん性のリスクのグループ「2B」=「人に対する発
がん性が疑われる」に指定した。神経膠腫と呼ばれる悪性脳腫瘍のリスク
が高まるという。2Bは5段階に定義されている発がん性リスクのうち3段階
目。調査の結果は、携帯電話ユーザーと神経膠腫と間に何らかの関連性が
見られるいっぽう、その他のがんについては関連性があるとの結論を引き
出すには至らなかった。職業や環境による差異は認められなかった。



IARCのワーキンググループは、発がん性のリスクを数値化しなかったが、
ヘビーユーザー(毎日30分、10年間)の神経膠腫のリスクが40%高まると
した研究結果があるという。ワーキンググループのグループ長のジョナサ
ン・サメット博士は「2B指定されるには充分な資料がある。携帯電話と発
がんリスクの関係について注意し続けなければならない」とする。2B指定
の物質は 266種類が指定されているが、それらにはクロロフォルム、コー
ヒー(膀胱ガンのみ)、DDT、舶用ディーゼル油、パラジクロロベンゼン、
ガソリン、ナフタリン、酢酸ビニル、溶接の煙などが含まれる。タバコと、
アルコール飲料に含まれるエタノールは、最も危険なグループ「1」=「
に対する発がん性」だ。しかし、改めて呑んべいにはエタノールの格付
けが厳しい位置にあることに脅威を感じる。^^;

 



世界の携帯電話の契約数は50億を突破し、500億にまで膨張しそうな勢い
にあるが、無線通信機器から放出される高周波電磁界への暴露から健康へ
の悪影響の可能性について取付懸念されているが、携帯電話の電磁波を、
「発がん性の可能性がある(グループ2B)」に分類されているが、発がん
可能性があるという分類の中では根拠が弱いレベル。物質のほか、職業と
しても消防士やドライクリーニングの従業員などがこの分類に指定されて
いる。このため「根拠はまだ限定的。さらなる研究が必要」とも言及して
いる。97年にできた総務省の委員会が実施した動物実験や、約430人を対
象に行った調査では、携帯電話と脳腫瘍や聴覚神経のがんの発生との因果
関係は証明できなかった。IARCの決定に対し、世界各国の科学者たちが作
る団体は「時期尚早の決定」と批判するコメントを発表している。それで
もこのような決定をしたのは、少しでも健康に害を及ぼす可能性があるも
のは早めに注意喚起する、という「WHOの予防原則からだという。

とりあえずどうすれば予防できるのか? 体から離して携帯を利用するこ
とで、人体が浴びる電磁波は非常に小さくなることから、結論が出るまで
の予防的措置として、イヤホンとマイクが一体となったヘッドセットを利
用することを勧めている。また、IARCが発表した報告書で責任者を務めた
ロバート・バーン博士は電話会議で、携帯電話のアンテナ塔や基地局で電
磁波を受けるよりも、携帯端末を通じて電磁波にさらされることの方がず
っと危険性が高まると指摘。無線周波電磁界は人に対して発がん性が「疑
われる」としている。



【危険性の兆し】

20年前の各国の対応は「限りなく灰色に近い白」(米国)から「限りなく
白に近い灰色」(ドイツ)の幅はあるものの発ガン性に対する明確な根拠
がなかったもののわたし(たち)はこの『デジタル革命』がもたらす無線
文化総体の負の側面が、ミレニュアム新生児が思春期を迎える2015年以降
に顕在化すると仮説している。これは科学技術の進歩と倫理の基本的関係
として不可避なものであり、その顕れの予測・予言・暗示こそが‘知識階
層’の質として問われているんだと思う。

2011年5月10日 Record China
世界中でミツバチが激減、原因は携帯電話の電磁波か―中国メディア 

国連環境計画(UNEP)が3月発表したハチに関する報告書→この10年で世
界中のミツバチの数が激減している。北半球での減少が著しく、欧州では
10~30%、米国では30%、中東では85%のミツバチが消えた。その原因を
農薬の使用や大気汚染だとしているが、スイスの科学者たちは携帯電話が
最大の原因だとする見解を示している。携帯電話から発せられる電磁波が
ミツバチの方向感覚を狂わせるというもの。ミツバチは8の字ダンスをし
ながら、羽を1秒間に250~300回振動させ、仲間に食べ物の位置や距離な
どを伝達しているが、実験の結果、電磁波によりその正確性が損なわれる
ことが分かったという。

2011年2月23日 CNN
携帯電話の電磁波が脳細胞の活動に影響 米研究 

携帯電話を50分間使用したとき電磁波で脳のブドウ糖代謝が活発化し、脳
細胞の活動が盛んになるとの研究結果を、米国立保健研究所(NIH)の研
究者らが発表。電磁波によって人工的に細胞の活動を盛んにさせることが
健康に悪いかどうかは不明だとしている。

2010年11月14日 NewYorkTimes 
携帯電話を信頼すべきか? 

「注意:携帯電話を耳のそばで使っていると、あなたの健康を脅かすかも
しれません。身体に接触させず、携帯電話をポケットに入れておくとよい
でしょう」。しかし携帯電話メーカーの法務部門が、携帯電話を人体から
遠ざけておくよう、ごく小さな注意喚起をしていても、消費者はそのよう
な喚起に目が行かない。
米国では、2億9200万の携帯電話番号が実際に使
用されており、成年でも子供でも行き渡ってしまっている。2010年6月に
は、米国全世帯の4分の1は通常回線ではなく、携帯電話回線のみを使って
いる。携帯電話端末を日常的に使用していると健康問題が発生するとすれ
ば、多くの消費者の行動に影響を与えるだけでなく、巨大産業へ大きな打
撃を与えることになる。CTIAによると、携帯電話の通話時間は年間で2.26
兆分に上り、携帯電話通信業者に1090億ドルもの収入を保証している

2010年12月8日 CNN 
産前後の携帯電話が子どもの行動障害に影響か 米研究  

胎児期から7歳ごろにかけて母親の携帯電話からの電磁波にさらされた子
どもは、そうでない子どもに比べて注意欠陥、多動などの行動障害を示す
割合が高かったとの研究結果を、米カリフォルニア大ロサンゼルス校のチ
ームが発表。研究は疫学と公共保健の専門誌JECHの最新号に掲載。それに
よると、同大のリーカ・カイフェッツ氏らは2万8000人の子どもを対象に、
母親が自己申告した携帯電話の使用状況と行動障害との関係を調べた。妊
娠中に携帯電話を使っていた母親のうち10%以上が、1日に4回以上通話
したと申告。また50%近くの母親が、携帯電話のスイッチを常時オンにし
ていたと答えた。チームによれば、母親が携帯電話をよく使っていたケー
スほど、子どもに行動障害が現れやすいことが分かった。



同氏らは前回、デンマークの国家調査プロジェクトから得られた1万3000
人の子どもたちのデータを分析し、同様の傾向を確認した。ただ当時は母
親たちの間で携帯電話の普及が進んでいなかったため、さらに研究が必要
と結論付けていた。新たな研究では、行動障害の家族歴や母親の育児放棄
といった要因も排除されている。ただ、チームによると、携帯電話からの
電磁波が子どもの行動障害に影響を及ぼす仕組みは不明。母親が電磁波を
受けることで体内のメラトニンと呼ばれるホルモンの分泌が変化し、胎児
の脳の発達に影響するという説
もあるが、それも「憶測のひとつにすぎな
い」とカイフェッツ氏は話す。非常に強い相関関係があるとはいえず、母
親の申告の正確さにも疑問が残る。結局、携帯電話が行動障害の原因にな
るかどうかをこの研究から判断することは不可能とみられる。ただしカイ
フェッツ氏は、携帯電話が世界中に普及するなか、健康被害の可能性に注
意を払うのは重要なことだと強調。電磁波を避けるためにハンズフリー装
置を使うよう提案している。 

※「電磁界に関する調査研究」   
 
‘いたちごっこ’‘マッチ・ポンプ’というふうな例えられるように「進
歩→倫理」の関係がある。日本が1973年にエコロジカル・フットプリント
を超えた時点で、利便性とその反動をよくよく心しておく必要があったの
だが、わたしが個人雑誌に『引き寄せられる混沌』(1991年)を寄稿した
時は‘バブルの真っ最中’にあり、わたし(たち)の小さな行動は届きよ
うもなく泡沫に消える。その文明力を有り難く享受しつつも、警戒を怠る
ことはなかったし、電磁波のもたらす利便性を享受しながらも、その陰の
側面を怠りなく注視していくことが我が息子達へのささやかなる未来への
贈り物だと考えている。





 ラスベガスのギャンブラーたちは、結局は勝った金額より負けた金額
 のほうが大きくなる。社会としてのわれわれは、大手銀行や原子力発
 電施設や自分たちの住むこの地球を対象にギャンブルをしている。ラ
 スベガスの場合と同様、幸運な少数者、すなわちわれわれの経済を危
 険にさらす銀行家やわれわれの地球を危険にさらすエネルギー企業の
 オーナーは、大金を手にするかもしれない。だが、平均するとほぼ確
 実に、社会としてのわれわれは、すべてのギャンブラーと同じく負け
 ることになる。


 残念ながら、それが日本の災害から得られる教訓だ。われわれが無視
 し続けるのなら危険を覚悟しなければならない教訓である。

                                    ジョセフ・E・スティグリッツ 
                      『
原発事故と金融危機に共通するギャンブル性』 



■ 

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なんたって税金。

2011年06月01日 | 時事書評



ベストガイ きょうも吾か きみに問う 長雨映す 朝の歯磨き


Who is the best guy in the world
I
asked Miss. Mirror w
hile toothpaste
But she is reflecting rainy seasons in this morning

雖然牙膏  英俊的小伙子這個世界
今天再次問你  鏡子反映了

【フランスも考えているんダ!】

 Georges Albert Maurice Victor Bataille

フランス南部レメに最大の太陽光発電施設が完成。計50ヘクタールに及ぶパネル
は36メガワットの発電能力を持つ。福島原発の事故を契機に太陽光や風力など
自然の力を利用した再生可能エネル手当こ対する注目度が改めて高まっている
ソーラーだが原子力発電立国トップのフランスというのがミソ(5月9日 AFP時
事)。



しかし、驚くことはないのだ。この国にはブログのテーマである『贈与経済』が
なんであるかを教えてくれた教祖、ジョルジュ・バタイユが生まれた国で、それ
を実現するメガいやテラ、ペタソーラ級のソーラ技術を確立させた(させるであ
ろう)国がこの日本という案配は、他にも事例が山とあるが‘言わぬが花’‘秘
するが花’‘定義することは殺すこと、暗示することは創造すること’
テファ
ヌ・マラルメ)ということもあるしやめとくが、原発なんかチャッチャトと廃炉
することが賢明な選択だとだけ申し上げておこう。そういえばボーキサイトもフ
ランスかそれをつぎ込むってか。チャッカリ、いや失礼、しっかりしてはる。


 正直にいって、モースにしろ、バタイユの本を読んだことがないからわから
 ない。小野善康の「守銭奴的流動性選好」の公的サービス増大(『節約した
 って不況は終わらない-日
本経済に答えはある』)でこのトンネルを突破(
 日本のトンネル技術は世界一 ^^;)した先のイメージがなけりゃ政策がつく
 れない。
堀尾暁子のジョルジュ・バタイユの『普遍経済論』の解釈の「富の
 源泉と本質は日光のなかで与えられ、人間はエネルギーを富を配分する関
 係(太陽は一方的な富の贈与者)」は唯太陽主義(=太陽信仰)で、その論
 考がバタイユの著書『呪われた部分』だという。その呪い
を断ち切る「経済
 現象の全般的考察」による「欠乏強迫観念(=貧困)」からくる「
呪詛」の
 切除がバタイユのいう「大胆な転覆」と解釈する。

                       『
勿忘草をまだ見ぬ恋人に

            



【なんで iCloud なの】



アップルは31日、6月6日より開催されるWorldwide Developers Conference(WWDC)
の基調講演において、Mac OS Xの次期メジャーリリースとなる"Lion"、iPad/iPh-
one/iPod touch用モバイルオペレーティングシステムの次世代バージョンである"
iOS 5"、近日提供予定のクラウドサービスである"iCloud"が披露されると予告し
たという。WWDC 初日の現地時間10時から始まる基調講演にCEOの Steve Jobsな
どが登壇し、こうした新OSとサービスを披露するという。WWDCでは、100種類以上
のテクニカル セッションの開催が予定されている。例えば WWDC の参加者は、Mac
OS X Lion用アプリケーションの開発方法や次期 iOSの新機能などについてレクチ
ャーを受けるだけでなく、実際のコーディング作業を Apple の技術者とともに行
える。なお、WWDC の参加チケットはすでに売り切れているともいう。

これで、音楽レーベルとパブリッシャーからのライセンスで武装した Appleは、
iTunesにある顧客のデジタル音楽ライブラリをスキャンでき、彼らのコレクショ
ンを素早く自己のサーバにミラーでき、特定の曲の音質がユーザのハードディス
ク上で悪い場合、Appleは高品質バージョンに入れ替えることができる。このサ
ービスのユーザはいつでも好きなときに、自分のPCやiPhone、iPadに自分の曲を
ユビキタスにストリーミングできるAppleのiCloudはiTunesのオンライン化だ。

しかし、単に自分の音楽コレクションをインターネットからストリーミングする
ために、どの程度の毎月会費なら妥当だというのだろうか(すでに、iTunesにお
金を払っているから二重支払いになるのでは)という疑問符がつくと見られてい
る。見方をかえれば、ひとつのアナロジーとしてIBM、ヒューレット、シスコ、オ
ラクルなどが繰り広げたOSを巡る熾烈な消耗戦の様相を予感させる。現在ならさ
しずめインフラストラクチャ・アズ・サービスのアマゾン、グーグル、フェイス
ブックやメディア・アクセスのアップル(音楽)、グーグル(ビデオ)、アマゾ
ン(本)などの熾烈な棲み分けを賭けた消耗戦、それも‘ネットワークまるごと
OS化’の主導権(ストラテジック・マインド)を巡る熾烈な戦いが繰り広げれよ
うとしている。



それにしても、すい臓がんからの転移とみられる肝臓を移植手術が成功したとい
われる病気療養中のスティーブ・ジョブズ最高経営責任者(CED
)が説明すると
いうのだから凄い執念だ。




6月1日(水)10時58分 時事通信
プール水温、順調に低下=循環冷却の2号機―福島第1

福島第1原発事故で、東京電力は1日、代替循環冷却装置の運転を始めた2号機使
用済み燃料プールの水温が、順調に下がっていると発表した。運転を始めた5月3
1日夕には67度だったが、1日午前5時時点で64度に下がったという。2号機原子炉
建屋内は、プール水の蒸発により湿度が99.9%となるなど、極めて作業環境が
悪く、東電は約1カ月で水温を40度程度に下げることを目指している。

5月31日(火)9時39分 ロイター
消費税引き上げ時期、経済動向をみて判断するに尽きる=財務相

野田佳彦財務相は31日、閣議後の会見で、消費税の引き上げ時期について、基本
的に経済動向を判断しながらということに尽きる、と述べた。30日の社会保障改
革に関する集中検討会議に提出された内閣府と財務省の報告書では、消費税の段
階的引き上げや、消費税引き上げ時期について景気が成熟する前の勢いのある段
階で引き上げを開始することが望ましいなどと提言された。引き上げ時期につい
て、一部では、東日本大震災の復興需要で景気持ち直しが期待される2012年を念
頭としているとの報道もみられるが、消費税引き上げ時期について野田財務相は
「まだ提案があった段階で、議論していない。深掘りする段階ではない」とし、
「基本的には経済動向を判断しながら対応することに尽きる」と述べるにとどめ
た。 

【なんたって税金】

執念と言えば、政治家の執念も凄いね。‘経済学とは支配の論理’(吉本隆明)
と看破したように収入の担保かなければ‘復旧→復興’ができないという財務規
律優先なら、もう結果が見え透けているし、それに合わせるかのように英米金融
格付け会社の恫喝がそれを後押し‘中抜き’を狙う。民主党は大規模組織労働者
依存だから、福島原発の放射線物質拡散のすさまじさに慣らされているかのよう
に、税に対する感覚は自民党支持者より鈍いと考えられるが、今回の震災の政府
対応が悪ければ、いま検討している税制案を有権者が拒絶するのは目に見えてい
る。それを追体験したいなら、自分が自営者になって働いて納税してみることだ。
そうした貴重な体験を論理化→制度化するしか納税者の「抑圧感」(=生活思想)
は解放されない。このように、安易な国家資本主義や国家社会主義的政策も納税
者の厳しい監視に曝される。




 ラスベガスのギャンブラーたちは、結局は勝った金額より負けた金額のほう
 が大きくなる。社会としてのわれわれは、大手銀行や原子力発電施設や自分
 たちの住むこの地球を対象にギャンブルをしている。ラスベガスの場合と同
 様、幸運な少数者、すなわちわれわれの経済を危険にさらす銀行家やわれわ
 れの地球を危険にさらすエネルギー企業のオーナーは、大金を手にするかも
 しれない。だが、平均するとほぼ確実に、社会としてのわれわれは、すべて
 のギャンブラーと同じく負けることになる。


 残念ながら、それが日本の災害から得られる教訓だ。われわれが無視し続け
 るのなら危険を覚悟しなければならない教訓である。

                                         ジョセフ・E・スティグリッツ 
                           『原発事故と金融危機に共通するギャンブル性』 



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