『残虐!狂宴の館』
EL CARNAVAL DE LAS BEASTIAS(1980年スペイン、日本)
監督 ハシント・モリナ
脚本 ハシント・モリナ
出演 ポール・ナッチー
永島 暎子
ロータロー・ムルア
シルヴィア・アギラー
アズセナ・エルナンデス
森次 晃嗣
ロザナ・ディプレ
■ストーリー■
過激派(多分)ボス、タロウは妹のミエコを使い香港で元傭兵のブルーノ・リヴェラに近づく。組織の仕事を依頼するために近づくミエコだったがミエコはブルーノを愛し始めていたのだった。ブルーノもまた、ミエコが魂胆があり近づいてきたことを知りながらつきあっていたのだった。
その仕事とは、組織を確立するための資金を得るために、アムステルダムの宝石会社の輸送中にダイヤモンドを奪う仕事だった。ブルーノはその仕事を難なく成功させるが、ダイヤモンドを見るやタロウたちに銃を向けダイヤモンドを奪い逃走するのだった。タロウとミエコは、ブルーノを追ってスペインへとやってくるのだが…。
■感想■
日本のホリ企画と合作のポール・ナッチーのスリラー映画。
日本からは永島暎子と森次晃嗣が出演。
日本との合作なのに、日本では劇場未公開で、ビデオバブルのころにソフト化されたものの、その当時観ていなくて、「もう観れないだろうなぁ」と思っていたらDVD化されました!
映画は、冒頭、日本からスタート!犯罪アクションのように始まり、快調に進んでいきますが、ポール・ナッチーは、強奪したダイヤモンドを見るや、恋人を裏切りスペインに逃亡し、舞台はスペインへ。
スペインでも、追ってきた組織との銃撃戦らしき撃ちあいシーンがちょこっとありますが、ポール・ナッチーが郊外の大きな屋敷にかくまわれてからは、なんか、良くありがちなB級ユーロスリラー作品へとなだれ込みます。
この企画に良く出資しちゃいましたね。ポール・ナッチーのファンか、ヨーロッパのB級サスペンス映画が好きな人間しか観ないような作品です。
監督&脚本&出演と、今作でもポール・ナッチーは大活躍!
日本の観客なんか置き去りで、好き勝手に作ってます。宝石商を襲うシーンで、護衛がマシンガンを持っています。ポール・ナッチーにとって、日本はそういう物騒な国という印象なんでしょうねぇ。少なくとも映画の世界では。
1970年代の日本のTVドラマでは、銃撃シーンとか普通の刑事ドラマでも良くあったから、当時としては、それほど不思議なシーンでもなかったんでしょう。
舞台をスペインに移してからも、マシンガンの撃ちあいシーンが!どこの国行ってもやることは一緒!!
ホラー映画にありがちな、郊外の大きな屋敷には、当然、秘密がありますが、途中、何気ないセリフでネタバレしちゃってます。気にもしなければ何ともないセリフですが、ポール・ナッチーの作品だし、そうなるんだろうなぁと思ったら、想像通りに展開。
ポール・ナッチー映画のファンしか相手にしていないような展開にプラス10点。
海外の国との合作だから、もう少し一般的な意味でのエンターテイメント度を上げようという気も全然なし!
潔いと言えば潔いです! 60点
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