『サバイバル・オブ・ザ・デッド』
SURVIVAL OF THE DEAD(2009年カナダ、アメリカ)
監督 ジョージ・A・ロメロ
脚本 ジョージ・A・ロメロ
出演 アラン・ヴァン・スプラング、ケネス・ウォルシュ、キャスリーン・マンロー
デヴォン・ボスティック、リチャード・フィッツパトリック、アシーナ・カーカニス
■ストーリー■
突然、死者が甦りリビングデッドになり生きている人間の肉を求め、襲い始めた。リビングデッドに襲われ噛みつかれた人間も、リビングデッドとなり、生きている人間たちを襲いリビングデッドの数は増え続けていた。
増え続けるリビングデッドに州兵たちは勝手に離脱していった。そしてある軍曹は、やはり任務を放棄し掠奪者となり数人の仲間と行動を共にしていた。そして、リビングデッドが増え続けている状況をビデオカメラに収めていた学生のカメラに掠奪行動が撮られ、ネット上で有名になっていた。
デラウエア州の離れ小島デラム島では、甦ったリビングデッドに対し、殺そうとするパトリックを頭首とするオフリンの一族とリビングデッドを飼いならそうとするマルドゥーンの一族が争っていた。そして、ある日、数に勝るシェイマス・マルドゥーンがパトリックを島から追い出すのだった。
■感想■
ジョージ・A・ロメロ監督のリビングデッド映画。
前作『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』(2007年)と世界を同じ設定で、前作に登場した元州兵の略奪者の軍曹たちが主人公です。
電力もですが、ネット上の映像が相変わらず流れているいるので、プロバイダも頑張っていますよね!リビングデッドが増えて、州兵もどんどん離脱していってるのに、ネットサービスは続いているんですから、根性が違いますよね!
まぁ、リビングデッドが出てきて、まだ時間的に間もないからなんでしょうけどね。
これがしばらくすると、社会が崩壊しちゃった世界観の『死霊のえじき』(1985年)のような状況になっちゃうんでしょうけどね。
ゾンビ映画に、何かしら重要な主張をいれてくるジョージ・A・ロメロ監督ですが、今回は、人々が争うことについて描いています!
サム・ライミ監督は『スパイダーマン3』(2007年)で“許す”ということをテーマにエンターテイメント作品を撮りましたけど、ジョージ・A・ロメロ監督は、リアルに“争う関係”を描いています!
ゾンビが出現して、生きている人間たちを襲っても、結局、考えの違う人間たちは、争いを止めない!
ある孤島で2つの家族が争っているという設定で、まるでウエスタンの古典『大いなる西部』(1958年)をモチーフにしたような世界を描いています。
「西部劇が撮りたかったのね…」
西部劇でも、終末SFでも、POV映画でも、ジョージ・A・ロメロ監督のリビングデッド映画だたら、何でもOKです!
ジョージ・A・ロメロ監督が『死霊のえじき』のあと、20年ぶりにリビングデッド物『ランド・オブ・ザ・デッド』(2005年)を製作したというニュースに、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのピーター・ジャクソン監督が言った発言そのもの
「ジョージ・A・ロメロ監督がリビングデッド映画を撮るというコトは、ミケランジェロが新たに絵画を描くようなものだ」
それくらいのことなんですから、西部劇でもなんでもOKです!!
デラム島での2つの家族のボスのキャラクターが強すぎて、本来の主人公たちの軍曹、ケニー、トムボーイ、シスコ、少年たちが傍観者のようになっちゃってますけど、全然OKです。
第一、主人公たちの軍曹と少年の2人は名前まで出てこない!!
演出的に、軍曹たちは傍観者にするつもりだったんでしょうね!名前まで匿名なんですからね。
あと『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』のとき、アラン・ヴァン・スプラングは大佐だったのに、なんで今作では軍曹なんでしょう??まぁ、映画的に、作品が変わったら、そんなことは日常茶飯事だから、あまり気にしないですけど。
ランニングタイムですが、『ランド・オブ・ザ・デッド』がディレクターズカット版が97分(オリジナル版は93分)、『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』が95分、そして今作『サバイバル・オブ・ザ・デッド』が90分と、ここのところ90分強の長さにこだわるジョージ・A・ロメロ監督ですけど、もう少し長くても良いのに…。
『ランド・オブ・ザ・デッド』なんて、あと40分くらい長くして、『死霊のえじき』が資金不足で出来なかったコトをやって欲しかったくらいです。
今作も、最後、主人公たちとオフリンのリビングデッド殲滅派と、リビングデッド擁護派のマルドゥーンと、リビングデッドの3つ巴の戦いになると思ったら、こじんまりと終わっちゃうことにある意味、驚いちゃいます。
リビングデッドが暴れだしても、銃撃戦を続ける人間たちの、おろかさを描きたかったんでしょうけどね。今作はダリオ・アルジェントと共同で脚本書いて冒険活劇風にしたら、それこそ2000年代の『ゾンビ』(1978年)になっただろうに…。
2005年に『ランド・オブ・ザ・デッド』
2007年に『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』
2009年に『サバイバル・オブ・ザ・デッド』
ここ最近、2年おきのリビングデッド映画を撮っているジョージ・A・ロメロ監督!この調子で、どんどん作っていって欲しいです!90点
SURVIVAL OF THE DEAD(2009年カナダ、アメリカ)
監督 ジョージ・A・ロメロ
脚本 ジョージ・A・ロメロ
出演 アラン・ヴァン・スプラング、ケネス・ウォルシュ、キャスリーン・マンロー
デヴォン・ボスティック、リチャード・フィッツパトリック、アシーナ・カーカニス
■ストーリー■
突然、死者が甦りリビングデッドになり生きている人間の肉を求め、襲い始めた。リビングデッドに襲われ噛みつかれた人間も、リビングデッドとなり、生きている人間たちを襲いリビングデッドの数は増え続けていた。
増え続けるリビングデッドに州兵たちは勝手に離脱していった。そしてある軍曹は、やはり任務を放棄し掠奪者となり数人の仲間と行動を共にしていた。そして、リビングデッドが増え続けている状況をビデオカメラに収めていた学生のカメラに掠奪行動が撮られ、ネット上で有名になっていた。
デラウエア州の離れ小島デラム島では、甦ったリビングデッドに対し、殺そうとするパトリックを頭首とするオフリンの一族とリビングデッドを飼いならそうとするマルドゥーンの一族が争っていた。そして、ある日、数に勝るシェイマス・マルドゥーンがパトリックを島から追い出すのだった。
■感想■
ジョージ・A・ロメロ監督のリビングデッド映画。
前作『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』(2007年)と世界を同じ設定で、前作に登場した元州兵の略奪者の軍曹たちが主人公です。
電力もですが、ネット上の映像が相変わらず流れているいるので、プロバイダも頑張っていますよね!リビングデッドが増えて、州兵もどんどん離脱していってるのに、ネットサービスは続いているんですから、根性が違いますよね!
まぁ、リビングデッドが出てきて、まだ時間的に間もないからなんでしょうけどね。
これがしばらくすると、社会が崩壊しちゃった世界観の『死霊のえじき』(1985年)のような状況になっちゃうんでしょうけどね。
ゾンビ映画に、何かしら重要な主張をいれてくるジョージ・A・ロメロ監督ですが、今回は、人々が争うことについて描いています!
サム・ライミ監督は『スパイダーマン3』(2007年)で“許す”ということをテーマにエンターテイメント作品を撮りましたけど、ジョージ・A・ロメロ監督は、リアルに“争う関係”を描いています!
ゾンビが出現して、生きている人間たちを襲っても、結局、考えの違う人間たちは、争いを止めない!
ある孤島で2つの家族が争っているという設定で、まるでウエスタンの古典『大いなる西部』(1958年)をモチーフにしたような世界を描いています。
「西部劇が撮りたかったのね…」
西部劇でも、終末SFでも、POV映画でも、ジョージ・A・ロメロ監督のリビングデッド映画だたら、何でもOKです!
ジョージ・A・ロメロ監督が『死霊のえじき』のあと、20年ぶりにリビングデッド物『ランド・オブ・ザ・デッド』(2005年)を製作したというニュースに、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのピーター・ジャクソン監督が言った発言そのもの
「ジョージ・A・ロメロ監督がリビングデッド映画を撮るというコトは、ミケランジェロが新たに絵画を描くようなものだ」
それくらいのことなんですから、西部劇でもなんでもOKです!!
デラム島での2つの家族のボスのキャラクターが強すぎて、本来の主人公たちの軍曹、ケニー、トムボーイ、シスコ、少年たちが傍観者のようになっちゃってますけど、全然OKです。
第一、主人公たちの軍曹と少年の2人は名前まで出てこない!!
演出的に、軍曹たちは傍観者にするつもりだったんでしょうね!名前まで匿名なんですからね。
あと『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』のとき、アラン・ヴァン・スプラングは大佐だったのに、なんで今作では軍曹なんでしょう??まぁ、映画的に、作品が変わったら、そんなことは日常茶飯事だから、あまり気にしないですけど。
ランニングタイムですが、『ランド・オブ・ザ・デッド』がディレクターズカット版が97分(オリジナル版は93分)、『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』が95分、そして今作『サバイバル・オブ・ザ・デッド』が90分と、ここのところ90分強の長さにこだわるジョージ・A・ロメロ監督ですけど、もう少し長くても良いのに…。
『ランド・オブ・ザ・デッド』なんて、あと40分くらい長くして、『死霊のえじき』が資金不足で出来なかったコトをやって欲しかったくらいです。
今作も、最後、主人公たちとオフリンのリビングデッド殲滅派と、リビングデッド擁護派のマルドゥーンと、リビングデッドの3つ巴の戦いになると思ったら、こじんまりと終わっちゃうことにある意味、驚いちゃいます。
リビングデッドが暴れだしても、銃撃戦を続ける人間たちの、おろかさを描きたかったんでしょうけどね。今作はダリオ・アルジェントと共同で脚本書いて冒険活劇風にしたら、それこそ2000年代の『ゾンビ』(1978年)になっただろうに…。
2005年に『ランド・オブ・ザ・デッド』
2007年に『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』
2009年に『サバイバル・オブ・ザ・デッド』
ここ最近、2年おきのリビングデッド映画を撮っているジョージ・A・ロメロ監督!この調子で、どんどん作っていって欲しいです!90点
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