たまたま郵便局へ行くと、近代製鉄発祥150周年の記念切手が目に留まりました。
近代と名うちながら、古代のキャラクターが面白く買い求めました。
高校時代、世界史の時間に初めて「ヒッタイト」のことを習いました。
そのいかにもという名前と、
青銅器時代に最初に鉄を使い始めたこと、
古代エジプトのラムセス2世と闘った強い国だったこと、
長く記憶に残る民族でした。
ヒッタイトは紀元前1680年頃に王国を建国し、後にメソポタミアなどを征服、紀元前1190年民族分類が不明の「海の民」によって滅亡。
3000年もの長い間、歴史の表舞台から完全に消え去り忘れ去られていました。
その存在は1905年のボアズキョイの発掘で確認され、
「その国は、まるでまったく存在しなかったかのよう」
と言われているそうです。
その時代、鉄は金の五倍、銀の四十倍もの価値があったらしく、
ヒッタイトが滅びるまで鉄の製法は秘密にされました。
そしてヒッタイトの崩壊を契機に製鉄技術が世界各地に拡がっていきました。
このヒッタイト国のあったところは、トルコのアナトリア地方。
ヒッタイト滅亡後、BC12-8世紀トルコ東部に古代王国ウラルトウがおこりました。
ここで世界最古の石臼が発見されています。
石臼は、円柱形の2つの石を重ね石の間の隙間に穀物を入れ、石を回転させて穀物を粉にする道具です。
ちょっと昔には日本でもあちこちで見られましたね。
製鉄技術や石臼など、極東の日本へいつ頃伝わったのか・・・
遠い昔、日本民族の源流である東夷族が
ユーラシア大陸を駆け抜け、シルクロードを所狭しと疾走した姿を想像すれば
船を繰り出して中国大陸沿岸を周回し、時には揚子江を遡り、時には黄河を遡った勇姿を想像すれば
いまでは小さな島国に押しこまれてしまっていますが、
なんと壮大なロマンであることでしょう。
日本人がシルクロードに魅せられるのも、
はるか昔の記憶にあったりするのではないでしょうか。