A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

テンプルズ@渋谷クラブクアトロ/灰野敬二・にせんねんもんだい@渋谷O-nest 2014.5.12(mon)

2014年05月14日 01時13分03秒 | 素晴らしき変態音楽


TEMPLES
<テンプルズ>


2014年最も来日が期待された新人テンプルズ初単独ツアーが決定!
ノエル・ギャラガー、ジョニー・マーが大絶賛! 英ミッドランズ出身の注目新人サイケ・ロック・バンド、テンプルズが2/5デビュー・アルバム・リリース!Hostess Club Weekenderでは新人にもかかわらず、多くのオーディエンスが彼ら目当て早くから訪れた。新人離れしたステージは圧巻。単独公演を期待されていた彼らの来日が遂に決定!完売必須公演です!



TEMPLES


本年度UK ROCKブライテストホープ候補筆頭「テンプルズ」初の単独来日公演。昨年10月ストライプス初来日公演で10年ぶりに再会した知り合いからのおススメで入信したサイケ寺院は、予想通り倭国の若者の心を捉え、数少ない洋楽音楽誌でも、ファブ・フォー/ストーンズ/ボウイ等オヤジメインの誌面で、ナウなヤングとしては異例の大きなフィーチャーを得る。満員御礼のクラブクアトロで目視確認した限りでは、ティーンエイジ・スピリット女子&男子、バンドメン&ウィメン、UK ROCKヲタ出身ビジネスメン、元オアシス追っかけアラサー&アラフォー女子等ヴァラエティ豊かな老若男女が集う。カップルやグループも多いにも拘らず、皆言葉少なにじーっとステージに目を凝らしている。間違いなく彼らは音楽を聴く為にこの場に来たのだ。盛り上がって騒ぐ為ではない。5500円のチケット代を払って。だから洋楽ファンって云々と書くとTLのトレンドに再登場しかねないので辞めておくが、明らかに他とは異なるこの聴衆の特異性の原因を誰か解明しては頂けまいか?



遠目に見ても美麗なメンバーの佇まいは星の王子様。ふわふわヘアーはタンポポの綿毛。少女マンガの主人公っぽいBLな雰囲気は腐女子じゃなくても胸キュンもの。しゃべると訛りが強くて聞き取れないが、歌い演奏する分には、たとえばジェイク・バグ(下町のあんちゃん)やストライプス(田舎の野球少年)に比べて育ちの良い上品さを感じる。礼儀正しい立ち振る舞いは良家のお坊ちゃんと見た。同じことがオーディエンスにも当てはまる。たいへん品行方正で寛容さに溢れた800余人は、たった60分という演奏時間の短さに憤ることもなく、フラワーな満面の笑みで帰路に着いた。



<set list>
Colours To Life / Prisms / Sun Structures / Question / Ankh / Move With The Season / Keep In The Dark / Sand Dance

-encore-
Mesmerise / Shelter Song




NISENNENMONDAI presents "souzousuruneji 9"

KEIJI HAINO (voice & electronics solo)
NISENNENMONDAI
【DJ】YOU ISHIHARA

ここ何年かで見た中で私たちが最も感動したライブが、灰野さんのvoice&electronics soloセットでした。今回お願いして、そのセットでやっていただけるということで、私たちもとても楽しみです!にせんねんもんだい新作CD-R,新作Tshirtも販売いたします



NISENNENMONDAI


予想通り早く終わったので、そのまま日本サイケイベントへ向かう。にんせんねんもんだいは、2013年のフリードミューンのネット中継は別にして、生で観るのは8年ぶり。当時は変拍子インストが、80's女子バン「サボテン」を思わせたが、急激にポストロック度を高め、現在はコールドウェイヴの第一人者。今年2月にUFO CLUBセッションで観た姫野さやか(ds)は他のメンツ(中原昌也・亀川千代・道下慎介)に比べ体温が極端に低い爬虫類的異形ぶりを見せつけたが、トリオでの演奏はもはや体温零度以下。「ハイハットばかり刻まないでおいらも叩いてケロ!」というスネアの欲求不満の声が聴こえそうなドラミング、忍耐強く単音を延々弾き続けるベース、殆ど弦を弾くことなく、最後はギターを背中に放置してエフェクターのツマミ弄りに惚けるギタリスト。アイドルさんは勿論、ロケンロー女子ですら怖くて真似できない鉄面皮は、端から観ると演奏を楽しんでいるようには見えないが、PAから排出する重低音ビートには身体が無条件で反応してしまう。無表情少女人形に踊らされる倒錯の陶酔感。




●灰野敬二

(写真・動画の撮影・掲載については出演者の許可を得ています。以下同)

"人力トランス・クール・ビューティー"=にせんねんもんだいと"魂を操る司祭"=灰野敬二、一見ミスマッチな組み合わせは、実は初めてではない。サンヘドリンで2006年1月にUFO CLUBで対バン、6月にスーパーデラックスで合体ダブル・トリオで共演した。8年ぶりの対バンでポストロック三人娘は灰野に歌と電子楽器独演を望んだ。にせんねんが残した脱ロック空間が、無限回廊の発振器のドローン音で次第に浸食されていく。40分経過しじっと見守る観客の足が痺れてきた頃、ドラムマシーンの打撃音が響き目を醒す。はっきりした声で二三連歌って爆音エアシンセに突入。トライバルなビートはコールドウェイヴとは真逆の肉感的な高揚感で打ちのめす。肉体的に踊ることは出来ないが、精神ダンスが頭の中でバク天する。ヴォリュームがマキシマムに高まったところで再び発振器だけに回帰し、祈りの言葉が絞り出される。目眩がするような70分のマインドトリップだった。



会場には来日中のヨ・ラ・テンゴのメンバーも訪れ、日米サイケの記念撮影が実現した。


サイケには
いろんな種類が
あるもんだ

<灰野敬二 ライヴ・スケジュール>
2014.05.15(Thursday)~18(Sunday) Victoriaville au Quebec, Canada
Festival international de musique actuelle de Victoriaville

05.16(Friday)
Richard Pinhas(guitare electrique, electroniques)+Keiji Haino(guitare electrique, voix)+Merzbow(ordinateur, electroniques)+Tatsuya Yoshida(batterie)
10 pm, Colisee A ($36)

05.17(Saturday)
Nazoranai(KEIJI HAINO / OREN AMBARCHI / STEPHEN O'MALLEY)
Midnight, Colisee B ($26)


2014.05.18(Sunday) Johnny Brenda's(1201 Frankford Avenue 19125 Philadelphia, PA, US)
Ars Nova Workshop Presents -Keiji Haino Live-
Line-up:Keiji Haino,Oren Ambarchi,James Plotkin
Doors: 8:00 pm / Show: 8:30 pm ($15.00)
http://www.johnnybrendas.com/event/535177-keiji-haino-philadelphia/

2014.5.29(木)東高円寺UFO CLUB 
『3.11後の世界、音楽の虹の橋「轟雷破」雨のまえにすること』
灰野敬二×久下惠生(FLYING RHYTHMS,マヘル・シャラル・ハシュ・バズ), 友川カズキ×坂本弘道(cello,electronics/パスカルズ)

2014.05.31(土) 落合soup
密なる音のゆくえ~セノオGEEアナログ発売記念ライヴ~
Act:セノオGEE(special set: 灰野敬二 + セノオGEE)、Phew

2014.6.18(水) 六本木Super Deluxe
3.11後の世界,音楽の虹の橋「天竺箔」
灰野敬二 × 太田惠資 × U-zhaan

2014.6.28(土) 六本木Super Deluxe
MERZBOW+石橋 / 灰野+O'ROURKE
メルツバウ + 石橋英子 デュオ/灰野敬二 + ジム・オルーク デュオ


コメント (4)
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