A Challenge To Fate

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【勝手に翻訳】BO NINGEN最新アルバム『BO NINGEN III』インタビュー:”オープンなら可能性が拡がる”

2014年05月25日 01時19分50秒 | 素晴らしき変態音楽


BO NINGEN『すべてをオープンにしておきたい』
--BO NINGENの新作は今まで以上に激烈で密度が濃い。
translation of DIY 2014.5.22

インタビューの前に行われた、今夜のライヴのリハーサルでは、激烈暴力的なノイズが床板から立ち上った。完成したばかりの、シンプルに『III」とタイトルされた3rdアルバムはBO NINGENストーリーの新たな章の幕開けである。その章は、彼らの今までの歴史の中で最も話題になるに違いない。今まさに投下しようとしている作品で彼らが新たなレベルに達したのだから。大胆なサイケデリック・スタイルに、より複雑な音楽の層を加え、今までよりもずっと深みのあるレコードになった。『III』の坩堝の中には、『ディラウズド・イン・ザ・コーマトリアム』時代のマーズ・ヴォルタから、穏やかな部分では『宇宙遊泳』時代のスピリチャライズドに至る幅広い音楽的影響が浸み込んでいる。ロック・ミュージックにおける最大の冒険といっていい。

脈動するサイケデリアから始まって、現在の精巧かつ実験的なロックサウンドへと深化する、とにかくストレンジなBO NINGENのライヴ・パフォーマンスは、他のどのバンドとも異なる一種の「体験」である。ベース兼ボーカルのTaigenとドラムのMonchanにインタビューして、どこからそれが生まれたのか探ってみた。



何故イギリスに来たのですか?
Taigen「僕らはロンドンで知り合い、ロンドンでバンドを結成しました。ここに来た理由はそれぞれ違います。僕は音楽と演劇を学ぶために来ました。」
Monchan「僕は日本でファッション関連の会社で働いていて、そこを辞めて、どこか行くところを探していてロンドンを選びました。」

ロンドンへ来る前にお互いを知っていましたか?
T「いいえ。僕らはそれぞれ日本の別の地域の出身です。全員ロンドンで、1・2ヶ月の間に出会いました。長髪とか日本人とかの基準で探していた訳ではなく、偶然この4人だったのです。」

BO NINGENはイギリスと日本のどちらのバンドだと思いますか?
T「両方です。今は日本へ年1・2回行きます。もう5回か6回、もしかしたらもっと日本ツアーをしました。だから日本でもロンドンでもたくさんのショーをして、どちらもホームと言えますが、まったく違う気持ちがします。」

BO NINGENは凄まじいライヴショーで知られていて、あなた方はステージではとても活気に満ちています。あなた方は音楽に巻き込まれているのですか?あれがあなた方のパフォーマンスのスタイル?あれはパフォーマンス・アート?どのようにカテゴライズしますか?
T「カテゴライズする必要はありません。僕らは、ステージでただ演奏するだけの普通のバンドを観ると、飽きてしまうことがあります。その気持ちを発展させ自然にああなったんです。それをやっているだけです。」

私が観たライヴでは曲の間にたくさん日本語でMCをしました。それは衝動的なものですか?何を話しているのですか?
T「観客にコネクトする方法であり、同時にギターをチューニングするように自分自身をチューニングしているのです。あなたのように何を話しているか知りたがる人もいますが、場合によりけりです。肝心なのは「想像力」なんです。僕が話したり歌ったりすることについて、観る人がそれぞれの意見を持ち、それぞれの想像をします。つまりこういうことです。100人会場に来たら、ショーについて100の違った考えが生じるはずです。それが僕のコネクト方法なんです。意味がオープン(自由)だから、より可能性があるんです。」

ニュー・アルバムについてですが、コンセプトはあるんですか?
T「テーマは特にありません。十分な曲が出来たからアルバムを作ったのです。前作との違いは、セカンド・アルバムがファーストのステップアップだったということです。ファースト・アルバムは僕らがライヴで得たものを捉えようとしました。セカンドでは、スタジオでの制作過程でしか出来ないものを付け加えようとしました。セカンド・アルバムは生演奏と録音素材の融合です。サード・アルバムでは、もっとアイデアに満ちたスタジオワークをしました。どの曲も少しずつ違った色を持ちます。説明すると、色は違いますが、すべて一筆で描かれたものです。セカンドと似てますが、サード・アルバムではもっと多くの色を使いました。依然としてラウドでノイジーですが、どの曲も違った色(音)の層と多彩な色を持っています。」

だから『III』と名付けたのですか?別のモノというより、進歩であるという意味で?
T「聴く人がどういうレコードかすぐに判った気になるような名前は付けたくなかったのです。セカンドの『Line The Wall(壁に線を引く)』みたいに、意味は分かるけど、どうにでも解釈できる。聴く人の考えでいいんです。抽象的にしたかった訳ではなく、オープンにしたかったのです。」

歌詞も同じアプローチですか?
T「その通りです。僕は前もって歌詞を書かないんです。ジャムをしたり曲を作っている間は、歌詞についてあまり考えないようにしています。このアルバムは、すべてジャムで録音して、それを聴き返して、歌詞が上手くあっているか考えました。”これは合ってる”、”これは新しい歌詞が必要だ”とか考えて、僕にとって意味を成すように書き直します。さもないと滅茶苦茶になってしまいますから。」

バンドのイメージについて考えますか?私はとても印象的だと思いますが。
T「あまり深く考えたくありません。なぜならそれは聴き手であるあなたが考える部分ですから。僕らは僕らでしかないし、着たい服を着ているだけです。バンド内で議論したこともありません。たとえば髪型について話し合ったことはありません。ヘアスタイルの話題が出たこともないのです。僕たちは音楽について視覚的に考えます。さっき曲の色を説明したように。でも自分たちのイメージについて話したことはありません。自分たちのあるがままにしておきたいのです。」

もしあなたがやりたいことのコンセプトや先入観を持ち、計画的になったら、あなた方の音楽は死んでしまうと思いますか?
T「場合によります。何事も限定したくはありません。」

BO NINGEN III/BO NINGEN
日本盤 6/25Release
ロンドンを拠点に活動するサイケデリック・ロックバンド、BO NINGENのサード・アルバム。異国の空気、カルチャーの中で築き上げられた、彼らならではの世界観が炸裂。さらなる音楽的進化を遂げた会心作。Roger Robinson、Jehnny Bethをフィーチャリングに迎えた楽曲などを収録。日本盤のみ世界各国のライヴからベストテイクを集めたボーナス・ディスク付。



棒人間
やって来るのが
待ち遠しい

▼BO NINGEN in USA
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