A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

でんぱ組inc@日本武道館 2014.5.6(tue)

2014年05月08日 00時39分21秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


でんぱ組.inc
ワールドワイド☆でんぱツアー2014 in 日本武道館
     ~夢で終わらんよっ!~




GW最終日のお楽しみ。いつも物販が長蛇の列で買えないので、早めに行って購入しようと思い、朝8時半に家を出て日本武道館へ向かう。買ったら一旦帰宅して着替えて出直すつもりだったので、普段着Tシャツにジャージのラフな服装。しかし武道館に着いてそんな考えが甘かったことを思い知った。延々と続く物販の列は、隣の駅に届きそうな程。しかも汗ばむ陽気だった前日までとは打って変わって冷風吹く冬日。凍える思いで立ったまま列が進むのをひたすら待つ。耳を傾ける訳でもなく列の前後の会話を聴く。京都から遠征した女子二人組は、よく分からないゲーム用語連発で話が弾む。後ろのカップルはでんぱソングの魅力を熱弁している。そのうち会話も途切れがちになる。結局、物販コーナーに辿り着いたのは5時間後、開場1時間前だった。限定商品はとっくに売り切れ。1点のみ残っていたTシャツとパンフ、ペンライト、動画DLカードを購入。風邪をひきかけて5時間待ってコレかよ、と言われそうだが、気持ちはとても充実していた。朝から食事や身支度以外は何もしていない。ライヴを観て帰宅するまで、でんぱ組の為だけの13時間。なんという贅沢、なんという満ち足りた時間。一日ひとつのことだけしかしない、ということが一生の間に何回あるだろう。別に声を大にして言う必要はないが、こんな日を過ごせたことに感謝したい。



メンバーの誰か忘れたが「でんぱ組を見つけてくれてありがとう」と感謝していた。筆者がでんぱ組を”見つけた”のは、2012年7月11日のアーバンギャルドの対バンライヴだった。生まれて初めて観たグループアイドルがでんぱ組。金髪娘がいること以外、メンバー個々の記憶はないが、目紛しいスピードナンバーと内容を聴き取れない超高音ヴォイス、そして何よりもアイドルヲタの凄まじい盛り上がりに度肝を抜かれた。その場ででんぱ組を「アイドル界のスラッシュメタル」と命名した。これと同じ衝撃をアーバンギャルドでも経験した。2011年8月11日、初めて観た「鬱フェス」でセーラー服や水玉ワンピの少女たちが一斉に血玉フラッグを振り、会場が真っ赤に染まるのを目撃した時、頭を殴られるようなショックを受けた。さらに明かせば、2012年12月26日に観たORANGE RANGEでも同じ衝撃体験をした。始まった途端に800人の女子が一斉にジャンプ!ジャンプ!ジャンプ!する光景。余りの凄まじさにいたたまれず避難した先がでんぱ組トークショーだった。自分の中のヲタの血を自覚したのがまさにその日だった。だから、推しメンのえいたそ☆成瀬瑛美がソロでORANGE RANGEのNAOTOが作った曲を歌ったことは、筆者にとって恐ろしいほど奇跡的、運命的かつ暗示的な出来事なのである。



以前から何度か明言しているが、筆者は音楽を聴いて元気や勇気をもらおうとは全く思っていない。聴き手を励ます応援ソングなんてまっぴら御免。だから、特に震災以来、聴き手を元気づけることが重大な使命になったJ-POPには、興味も関心もなかった。そんなのは余計なお世話。オスの生理として女子アーティストは好きだが、派手なスポットライトを浴びて上から目線で盛り上げるよりも、暗がりに佇み神秘のオーラを放つ女子に惹かれてきた。それが変化したのは最初にSCANDAL、そしてきゃりーぱみゅぱみゅのお陰。特に楽器を演奏せず曲を作りもしないきゃりーに魅了されたことが開眼の儀だった。苦労して日陰に留まらなくても、他人の曲を歌っても、100%自分自身でいることが可能だと教えてくれたし、歌うことを100%楽しむ姿に目から鱗。最初は飾り立てた操り人形に過ぎないと思ったでんぱ組が、早く人間になりたいともがくベムベラベロのように、まだまだ先を目指す意志ある少女であり、その為に自らマキシマムに楽しんでいることを実感したのは2013年4月7日「カオスフェス2013」だった。灰野敬二率いる不失者や、でんぱ組の盟友といえるBiS等が出演した野音で、目一杯混沌(カオス)を楽しむ出演者とアイドルヲタを目の当たりにして、思いもしなかった音楽表現・受容の理想型が存在することを知った。



日本武道館での3時間のステージを楽しんだGW明けの翌朝、仕事へ向かう足取りがやけに軽い。鼻歌まで出てしまう。「オレってもしかして浮かれてる?」---強制された元気・勇気は要らないが、身から湧き出るWKTK(ワクテカ)気分は大歓迎。その源がでんぱ組@日本武道館であることは言うまでもない。



<セットリスト>
1.Dear☆Stageへようこそ♡
2.1st ALBUMメドレー(Kiss+kissでおわらない/Mirror Magic?/ピコッピクッピカッて恋してよ/わっほい?お祭り.inc/BEAM my BEAM/)
3.W.W.D
4.でんぱれーどJAPAN
5.VANDALISM
6.ファンシーほっぺ♡ウ・フ・フ
7.なんてったってシャングリラ
8.ナゾカラ
9.ノットボッチ…夏
10ときめき☆すちゃらかテキサス(成瀬瑛美ソロ)
11.あのね...実はわたし、夢眠ねむなんだ...♡(夢眠ねむソロ)
12.ニューロマンティック(最上もがソロ)
13.Promise of the World ~我コソ世界ノ救世主~(相沢梨紗ソロ)
14. P and A(藤咲彩音ソロ)
15.ソーリー、ロンリー。(古川未鈴ソロ)
16.IDOL
17.W.W.D �
18.くちづけキボンヌ
19.キラキラチューン
20.強い気持ち・強い愛
21.Future Diver
<アンコール>
22.でんでんぱっしょん
23.ちゅるりちゅるりら
24.ORANGE RIUM
<ダブルアンコール>
25.イツカ、ハルカカナタ
26.サクラあっぱれーしょん



★夢で終わらんよっ!でんぱ組.inc、涙と感謝の念願武道館⇒コチラ
★メンバーブログ⇒[5/8 23:49追記]夢眠ねむ古川未鈴

みりんりさ
ねむえいもが
ピンキーでんぱ組




「私たちがやってきたことは間違ってなかった。」と古川未鈴が語ったが、筆者的には前日のJAM FESで壊れかけのテープレコーダーズのコモリが、自分のビッグマフにもらった灰野敬二のサインと、日本武道館に掲げられた看板との予期せぬ相似性に気付いた瞬間に「自分のやってきたことが間違ってなかった」と確信した。

 




コメント
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