A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

ジョニー・ウィンター@Zepp東京 2011.4.15(fri)

2011年04月17日 01時16分43秒 | ロッケンロール万歳!
1990年に来日予定だったのが体調不良で中止になり私を含め多くのファンをガッカリさせた"100万ドルのギタリスト"ジョニー・ウィンター奇跡の初来日公演。最初彼のオフィシャル・ホームページでツアー・スケジュールに「Zepp Tokyo 3days」とあるのを発見したときは冗談か誤報かと思った。少なくともジョニー単独でZepp東京3日間はとても無理で、ブルース・カーニヴァルの一環だと思っていた。

しかし蓋を開けてみれば「ロック界最後の大物遂に初来日!」と大きく宣伝され、チケットの売れ行きも好調。ジョニー・ウィンターってこんなに人気があったの?と不思議な感じがした。

私にとってジョニー・ウィンターは最初のギター・ヒーローである。キッスやエアロスミス、クイーンが大人気の中学時代、フォーク雑誌「Guts」増刊ロック特集号で長い白髪をなびかせファイアーバードを構える写真に惚れ込み、"ミュージック・ライフ選定名盤1500"という一枚1500円の廉価盤シリーズで「ジョニー・ウィンター・アンド/ライヴ」を買ったのが最初。ブルース・ベースのロックンロールを弾きまくり歌いまくるそのサウンドにうぶな中坊はイチコロだった。その後東京へ引っ越し、吉祥寺のDisk Innで「Saints & Sinners」のアメリカ盤を買い、「狂乱のライヴ」をクリスマス・プレゼントに買ってもらい聴き狂った。小遣いやお年玉を貯めて中学を卒業する時にグレコのファイアーバード・モデルを買った。当時98000円だったから、コピー・モデルといっても本格派である。中学の卒業式に「あらまあ」というキッスのコピー・バンドを組んだのだが、私の趣味でジョニー・ウィンターの曲もやった。ジョニーばりのサム・ピック奏法やボトルネック奏法を練習するが上達せず、パンク・ロックに出会い、"ロックするのに楽器を弾ける必要はない"と練習を放棄してしまう。セックス・ピストルズのスティーヴ・ジョーンズがファイアーバードを使っていたのが嬉しかった。

以来ジョニー・ウィンターを積極的に聴くことはなかったが、時々ギター雑誌やブルース雑誌でジョニーの特集が組まれると心躍る気分になった。その彼が遂に日本の地を踏む。震災の1ヶ月後にも関わらずキャンセルせずに来日してくれた。

Zepp東京には40~50代の元ロック男子が溢れる。男性客が90%。開演前から「ジョニ~ッ!」という叫び声があがり手拍子が巻き起こる様には皆が彼の来日を如何に待ち望んでいたかがよくわかる。

ジョニーは現在66歳。足が悪く、歩く姿はよぼよぼのおじいさん。ドラムセットの前に据えられた椅子に座っての演奏である。しかしギターを手にすると人が変わったかのようにハードなブルースロックを弾き歌う。そのパワーは40年前に100万ドルの契約金でメジャー・レコード会社と契約した頃と比べても全く遜色ない。ブルース・ナンバーばかりだが「Good Morning Little School Girl」「Mojo Walkin'」「Johnny B. Good」「Bony Moronie」「It's All Over Now」など聴き覚えのある曲も多い。ソロにクリームやストーンズ、ジミヘンのフレーズを紛れ込ませオーディエンスを喜ばせる。

聴きながら中学時代によく通ったレコード店のことを思い出していた。家から一番近くにある親父が一人でやっていた小さなお店で、私はドクター・フィールグッドの「殺人病棟」や「ジョニー・ウィンター・アンド」などを注文したものだ。とっくに廃業しただろうがあの親父さんはまだ元気でいるのだろうか。

アンコールではトレードマークのファイアーバードを持って登場し、達者なボトルネック・プレイを聴かせてくれた。90分間ほとんどMCなしで突っ走るロック魂に本当の漢(おとこ)を感じた。

三つ子の魂百まで
燃えるブルース
一直線

紙ジャケ再発を大人買いしたくなってきたぞ。

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ウィルコ最高!~映画「ドクター・フィールグッド~オイル・シティ・コンフィデンシャル~」

2011年04月15日 00時36分50秒 | 映画やDVDのこと
私がドクター・フィールグッドのことを知ったのは1979年雑誌「ZOO」(「DOLL」の前進)でのウィルコ・ジョンソン特集だったと思う。ドクター・フィールグッドを脱退したウィルコが自分のバンド、ソリッドセンダーズのアルバムを発表した時で、「狂気のギタリストがソロ・デビュー」と仰々しく煽っていた。早速なけなしの小遣いでそのアルバム「Solidsenders」の英国盤を新宿のCiscoで購入。初回盤にはライヴLPとポスターがおまけで付いてきた。ストレートかつシンプルなロッケンロールだが、ザクッザクッとしたウィルコのギター・カッティングには心底惚れてアルバム全曲コピーしたものだ。ピックを使わないというのでそれに倣って弾いて指が血だらけになった。

ドクター・フィールグッドを聴くのはその後になる。ウィルコ参加の初期3枚のアルバム、特にライヴの「殺人病棟」は盤が擦り切れるまで聴いた。ウィルコは親日家で1980年代半ばから何度も来日ツアーをしてくれた。また、出張でロンドンを訪れると必ず何処かで彼のライヴがあり、小さなパブで目の前でギターを掻き毟り跳ね回るウィルコを何度観たことか。

ドクター・フィールグッドのドキュメンタリー映画がセックス・ピストルズやジョー・ストラマーの映画を撮ったジュリアン・テンプルの監督で制作された。ウィルコの8年ぶりのジャパン・ツアーに合わせてシアターN渋谷でレイト・ショー公開中。初日にはウィルコの舞台挨拶があったがチケットは早々に売り切れたそう。水曜日は1000円なので観に行ってきた。初っ端からスキンヘッドのウィルコが故郷のキャンベイ・アイランド=オイル・シティの街を紹介する。故人のヴォーカルのリー・ブリローやジョー・ストラマーも含め、メンバーや関係者の証言でドクター・フィールグッドの真の姿を明らかにしていく。殆どがインタビューで構成されており、ライヴ・シーンを期待すると完全な肩透かしである。私も途中で何度も舟を漕いでしまった。でもBGMは全てドクターズなので筋を見失っても楽しめる。

飛び跳ねる
ウィルコも既に
還暦越え

久々にドクターズのアルバムを引っ張り出してくるとするか。



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今井和雄+藤川義明+ASTRO+ヒグチケイコetc.@六本木Super Deluxe 2011.4.12(tue)

2011年04月14日 01時01分29秒 | 素晴らしき変態音楽
SDLXで毎月火曜日チャージ・フリーで開催されているイベント「Test Tone」のVol.68。今回は「The Big Bright Sum of Reverberation」とサブタイトルされている。当初はイタリアの実験音楽家Chris-Xが来日する予定だったが、例によって来日中止になり、その代わりとても豪華な国内アーティストの共演が実現した。

最初はHeartlandという3人組のユニット。名前の印象を裏切る電子ノイズ演奏だが、まだ若いせいもあり方向が定まらずただノイズを垂れ流しているという感じ。弦を緩めたギターにエフェクターをかましたギタリストの演奏は個人的に興味深かった。



続いて原田光平 + キャル・ライアル。ライアル氏はこのイベントの企画者である。ギターとパワーブックを使ったアンビエントなドローン音響はかなり催眠的。私は最近お酒が弱くなりビール一杯で眠くなってしまう。こりゃいかん。



最後にこの日の目玉、今井和雄+藤川義明+ASTRO+ヒグチケイコのセッション。1970年代に今井氏はタージ・マハル旅行団に、藤川氏はナウ・ミュージック・アンサンブルや高柳昌行ニュー・ディレクションに参加してきた日本のフリージャズ/アンダーグラウンド・ミュージック界の伝説的存在である。ASTRO=長谷川洋氏は1990年代にC.C.C.C.を率いてジャパノイズ・シーンを先導したベテラン・ノイジシャン。ヒグチケイコ嬢はここ数年で多くのコラボレーションを経験し、国内外のジャズ/即興シーンにおけるユニークな存在の声楽家。この4人のコラボレーションがどうなるのかとても興味があった。初っ端から今井氏は弦の間にメタル・プレートを挿入しての反則プレイ。ASTRO氏の轟音エレクトロ・ノイズとヒグチ嬢の多彩なヴォーカリゼイションが炸裂。藤川氏はサックスを吹かず奇妙な身振りで踊っている。演奏のテンションはどんどん高まっていき、藤川氏もサックスでフリークトーンを吹き鳴らす。リズム楽器がないにも拘らず、藤川氏じゃないけど踊りだしたくなるような躍動感のある即興の饗宴が展開された。この演奏を経験できた人は幸せである。



六本木
伝説セッション
語り草

これだからライヴ通いは止められない。
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反原発ソング集

2011年04月13日 00時53分10秒 | 動画の歓び
福島第一原発の事故以来盛り上がる反原発運動。
反原発ソングを集めてみた。

RCサクセション「Summertime Blues」



ザ・タイマーズ「Love Me Tender」



斎藤和義「ずっとウソだった」



仲野茂(アナーキー)&内藤幸也「東電・イズ・バーニング」



ザ・タイマーズ「原発賛成音頭」



清志郎さん
天国に原発
ありますか

それでも原発推進派の知事候補が当選してしまう不条理。
おまけ
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ザ・クロマニヨンズ@日比谷野外音楽堂 2011.4.10(sun)

2011年04月12日 00時54分14秒 | ロッケンロール万歳!
昨年11月21日からスタートした「ザ・クロマニヨンズ ツアー2010-2011 ウンボボ月へ行く」も終盤に差し掛かり、ついに聖地:日比谷野音に登場。震災の時は関西で公演中止することなく続行してきたこのツアー、クロマニヨンズの「こんな時こそロッケンロールで元気を出そう」という気持ちが貫かれている。

しかしライヴのMCで震災のことには一切触れない。唯一「ポポポポ~ン」(by AC TV-CM)というギャグを飛ばすだけだ。このツアーに参戦するのは3回目だが、オール・スタンディングのライヴハウス(渋谷AX)、座席のあるホール(渋谷C.C.レモン・ホール)、そして今回の野音と、ライヴ構成もセット・リストも殆ど変わらない。それでも毎回観るたびに新しいロッケンロールの魅力を発見する。特に今回は野外の開放感が気持ちよく、ステージも広いのでロッケンロール度120%の勢いある演奏が楽しめた。

この日のヒロト語録:「会いたかったぞ。昨日じゃないよ、明日じゃないよ、今日会いたかったよー!」「ちょっとチxポの位置が・・・」「陽が暮れてる方がいろんなもんがよく見えるな。面白れぇ」。

彼らの使命はひとつだけ、最高のロッケンロール・パーティーを開催すること。そして観客も何もかも忘れてクロマニヨンズの4人と一緒に歌い踊り叫び心から楽しむのだ。

いつまでも
転がり続ける
ロッケンロール

アンコールで「土星にやさしく」をやってくれて嬉しかった。

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Concert For Japan(坂本龍一/ルー・リードetc.)@New York 2011.4.9 (sat)

2011年04月11日 00時45分26秒 | 音楽ちょっといい話
東日本大震災の被災者を支援するチャリティーライブ「Concert for Japan」が会場のニューヨークからUstream配信された。サックス奏者のジョン・ゾーンが主催するイベントで、坂本龍一、ルー・リード、ローリー・アンダーソンらが出演。収益は全額寄付する。配信は日本時間の4月10日2時00分~4月10日10時00分。かなり辛い時間帯なので所々拾い観した。

2時半頃、プロデューサーのハル・ウィルナーと現代音楽の巨匠フィリップ・グラスが登場。ウィルナーはアレン・ギンズバーグなどの詩を朗読し、グラスはピアノで伴奏をつける。創造性に溢れたポエトリー・リーディング。ウィルナーが引っ込みグラスのピアノ・ソロはスクリーンに投射された幾何学模様の映像とのコラボ。う~んさすが巨匠。イマジネーションが広がる。

続いてルー・リード、ローリー・アンダーソン、ジョン・ゾーンのインプロ・セッション。ちなみにリードとアンダーソンは夫婦。リードのMetal Machine Music風のノイズ・ギターとメロディアスなアンダーソンのヴァイオリン、相変わらずシャープなゾーンのサックスが交錯しスリリングな演奏を展開。後半は和太鼓が参加してトライバルなビートを叩き出す。

ここで眠くなったので睡眠。
7:30に起きてPCを起動すると丁度坂本龍一教授がピアノ演奏中だった。詩の朗読はデヴィッド・シルヴィアン。大友良英さんも何かの音源で参加したそうだ。

続いてビル・ラズウェルが奥さんのシンガーgigiのバンドとともに登場。ラッパーが二人いるバンドで、静謐な教授の演奏とは正反対のパワフルでエンルギッシュなファンクを聴かせる。ドラムは山木秀夫氏。

その後は尺八の独奏あり、和太鼓の乱れ打ちあり、日系人のロックバンドあり、なかなかバラエティに富んだ内容だった。

のべ12時間というマラソン・イベントだったがアメリカから日本への愛情の深さが実感できる有意義なイベントだったと思う。その一部=坂本龍一/ビル・ラズウェル/和太鼓がアーカイヴされている。ぜひご覧ください
Concert For Japan


義援金
募るチャリティー
ニューヨーク

こんな豪華な企画を実現させたジョン・ゾーンはさすがだな。
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大友良英/ゲスト:飴屋法水@新宿 Pit Inn 2011.4.8(fri)

2011年04月10日 00時33分41秒 | 素晴らしき変態音楽
最近サウンド・インスタレーションにはまっているという大友良英さんのピットイン3daysの初日はソロ。個人的にはピットインでインスタレーションを見せられてもなあ、という気がしたが大友さんのこと、面白いに違いない。

震災の時も営業を続けていたという ピットイン、客足が遠のくこともなくこの日も立ち見が出る満員御礼。ジャズの人気の根強さとジャズ・ファンの飽くなき探究心を感じる。

今年始めに水戸美術館で開催された「大友良英 Ensembles展」のDVD発売記念となった今回のイベント、登場するなり1980年代のカレンダーを持ち出し「この日は高柳昌行さんと買い物に行った」などとメモを読み上げる。水戸美術館の屋根が落ちたことなどジョークを交えてひとしきりしゃべった後、演奏へ。第1部は完全なソロで、ピアノを弾くという。といっても普通に弾くのではなく、プリペアードしたピアノの中にコンタクト・マイクやピックアップを設置し、音をフィードバックさせてのノイズ演奏。延々と続くドローン音響に眠気が誘発される。気が付くと45分の演奏は終わっていた。

第2部はゲストに飴屋法水氏を迎えデュオのステージ。電話の時報がPAから流れ、飴屋氏は机の上に正座して野菜をバリバリと食べ始める。大友さんは金属の巻き尺を延ばしギターの弦に擦り付けて音を出す。暫くして飴屋氏がアコギをつま弾きながら小山田圭吾の曲を歌う。大友さんはピアノの中にいろんなものを突っ込んで音を出したり発信器でパルス音を出したり。第1部と違って観ていて面白いがこれは音楽ではなく、パフォーマンス/寸劇のような感触である。これが大友さんのいうサウンド・インスタレーションなのであろう。事前に何も決めごとをせず成り行きに任せたステージは、そのうち何か起きるに違いない、という観客の期待をはぐらかし、何も起きないままなしくずし的に終了。正直なんだかわからないライヴだった。1970年代初期ユニークなパフォーマンスで観る人を煙に巻いたというナウ・ミュージック・アンサンブルはこんなことを毎回やっていたのだろうか。

大友さんのツイッター「今日は、ある程度の楽器をセットアップした以外はなにも決めずにステージに出た。ソロで鳴りだす楽器の音も、DUOの相手の飴屋さんの音や動きも、最初から想定もしてないし、想定外だともおもわず、ただその出来事を前になにかをする。ときに困り、ときに音楽になり、ときに謎の状態になり演奏中は言葉になるような解釈はせず、音と遊ぶというのでもなく、だから即興かどうか、音楽かどうかもわからない。でもそういうことがしたかった。」

なすがまま
想定せずに
挑む音

二日目はよりパフォーマンス色の強いステージになるとのこと。

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Merzbow/Hair Stylistics+CARRE@六本木 Super Deluxe 2011.4.7(thu)

2011年04月09日 01時06分17秒 | 素晴らしき変態音楽
何もなければ"フランスのロバート・フリップ"リシャール・ピナスとMerzbowが共演する予定だったが震災のため来日中止。その代わりにMerzbowとヘアスタ+CARREの2マン・イベントが開催された。震災以来不入りが続いていたSDLXだが、この日はかなりお客が入り復興の光が見え始めた。

CARREはSDLXでは常連の二人組音響/テクノイズ・ユニットで、現在東京のノイズ・シーンでは要注目の存在。中原昌也氏が彼らを気に入っていて、昨年「IQ84以下」出版記念イベントでもフィーチャーし少しだけ共演もした。その彼らががっぷり四つに組んでコラボレーション。CARREはエレキギターとシンセを、中原氏はいつも通り机一杯のエフェクターを使用。CARREの音響系独特の無菌サウンドの中に肉感的な中原氏の人力ノイズが乱入し予定調和を拒絶する異能空間が生まれる。とりとめもなく奏でられる電子音と脈動するビート、炸裂する中原氏のシャウト。聴き所の多い45分間の演奏だった。



30分のインターバルを置いてMerzbow=秋田昌美氏のソロ。パワーブックによる耳を圧するハーシュ・ノイズから始まり、最近必ず使うスプリングを張った小型のギター状の創作ノイズ・ジェネレイターを掻き鳴らす。50分に亘るノイズ演奏に30年を超える秋田氏の音楽遍歴に思いを馳せる。私は昨年にわかにMerzbowに嵌まり何十枚もCDを購入した。ライヴはCDに比べ音の大きさは魅力だが構成がシンプルで正直言って一本調子なところが少し不満ではある。



終演後中原氏に自伝「死んでも何も残さない」にサインを頼むと署名と共に「石原慎太郎死ね」とのメッセージ。物販で購入した最新CDR(つい1週間前8枚も購入したばかりなのにもう新作とは!)のタイトルは「Anal Governer Must Die」。今度の日曜日の知事選では何としても慎太郎の再選は阻止しなければならない。立ち上がれ、東京都民よ!

新旧の
ノイズ・バトルを
堪能し

Merzbowは4月ヨーロッパ、5月カナダ・ツアー。ヘアスタは4/10高円寺UFO CLUB、4/16渋谷タワーブックス(トーク&サイン会)。
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シュルレアリスム展@六本木 国立新美術館 2011.4.6(wed)

2011年04月08日 00時43分41秒 | アート!アート!アート!
休日は混んでいるだろうと思い休暇を取って「シュルレアリスム展~パリ、ポンピドゥセンター所蔵による」を観に行ってきた。現在では"シュールな~"というように一般的に使われる言葉であるが、「シュルレアリスムは、偶然性、夢、幻想、神話、共同性などを鍵に、人間の無意識の世界の探求をおこない、日常的な現実を超えた新しい美と真実を発見し、生の変革を実現しようと試みるもので、瞬く間に世界中に広まりました。シュルレアリスムの影響は、たんに文学や絵画にとどまらず、広く文化全域に、そして広告や映画などの表現を通じて21世紀に生きる私たちの生活の細部にも及んでいます」(シュルレアリスム展HPより)というのが本来の意味だ。

平日で年配の方が多かったが学校が春休みなので学生らしき姿も目立った。予想通り空いていてゆったりと余裕を持って鑑賞できた。

20世紀初頭のダダイズムから派生し1924年アンドレ・ブルトンの「シュルレアリスム宣言」でフランスで産声を上げたこの潮流は瞬く間に世界中の先鋭的な芸術家たちを虜にした。今回の展示では1910年代のダダイズムから世界大戦を経て1960年代までの絵画・彫刻・オブジェ・映像が実に170点も展示されており、人間の創造力の渦巻く世界が圧巻である。その中でもブルトン、ダリ、マグリッド、デ・キリコ、エルンスト、マン・レイ、タンギーなどの作品は素晴らしいものがあった。しかし観ているうちに、これでもか、と存在を主張する奇奇怪怪な幻想の世界に溺れてしまい頭がクラクラしてきた。脳みそのマッサージには格好の美術展だった。

幻想が
襲ってくるよ
シュールだよ

音声ガイドを借りて解説付きで鑑賞するのがお勧めのようだ。
シュルレアリスム展HP

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新たなるガレージ・ロックの地平~キノコホテル&ザ・シャロウズ

2011年04月07日 00時53分01秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界
前々から楽しみにしていたキノコホテルの2ndフル・アルバム「マリアンヌの恍惚」が発売された。私はタワー・レコード渋谷店で購入し特典CD「砂漠」と4月16日のインストア・ライヴの入場券をゲットした。

ラジオから曲が流れ出すという設定で始まりドライヴするキノコ・ロックに突入。マリアンヌ様の声にエフェクトをかけたりして多彩なヴォーカルが楽しめる。1stアルバム「マリアヌの憂鬱」はそれまで2年間の実演会で何度も繰り返された曲を集めたものだったが、「恍惚」はほとんどが1年半の間に作られた新作だ。それを完全にものにしている彼女たちの実力は素晴らしい。

目玉の長尺の2曲「風景」8分と「マリアンヌの恍惚」6分はアヴァンギャルドなテンポ・チェンジやインプロヴィゼーションを展開する新機軸。この2曲が今まで以上にサイケデリックなキノコ・ワールドを印象づける。他にもリード・トラックの「非情なる夜明け」、ヴォーカルを歪ませたパンキッシュなナンバー「愛人共犯世界」、新テーマ「キノコホテル唱歌II」「キノコノトリコ」など全編が聴きどころ。

ボーナス収録のPV「非情なる夜明け~子供は見ちゃダメ編」も魅惑的。何よりもアートワークの写真が肉感的で"成人音楽"というキャッチコピー通りのアブナい世界を醸し出していて悶絶ものである。



同時発売されたキノコホテルの弟バンド、ザ・シャロウズのデビューCD「シャロウズの世界」も購入。こちらはDisk Unionで特典CD付。サイケデリックなファズ・ギターが鳴り響く激しいガレージ・サウンドと鼻にかかった独特のヴォーカルが歌う哀愁のメロディーは1980年代後半に流行ったファントムギフトやコレクターズなどのネオGSを彷彿させつつも2010年型のパワーアップした強靭なサウンドを聴かせる。彼らのライヴはB級GSのカヴァーを交えたスリリングなロッケンロール・ショー。4月17日新宿JAMのレコ発が楽しみだ。



シャロウズと
キノコホテルの
そろい踏み

この両者がチャートを席巻するようになったら面白い。
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