最近サウンド・インスタレーションにはまっているという大友良英さんのピットイン3daysの初日はソロ。個人的にはピットインでインスタレーションを見せられてもなあ、という気がしたが大友さんのこと、面白いに違いない。
震災の時も営業を続けていたという ピットイン、客足が遠のくこともなくこの日も立ち見が出る満員御礼。ジャズの人気の根強さとジャズ・ファンの飽くなき探究心を感じる。
今年始めに水戸美術館で開催された「大友良英 Ensembles展」のDVD発売記念となった今回のイベント、登場するなり1980年代のカレンダーを持ち出し「この日は高柳昌行さんと買い物に行った」などとメモを読み上げる。水戸美術館の屋根が落ちたことなどジョークを交えてひとしきりしゃべった後、演奏へ。第1部は完全なソロで、ピアノを弾くという。といっても普通に弾くのではなく、プリペアードしたピアノの中にコンタクト・マイクやピックアップを設置し、音をフィードバックさせてのノイズ演奏。延々と続くドローン音響に眠気が誘発される。気が付くと45分の演奏は終わっていた。
第2部はゲストに飴屋法水氏を迎えデュオのステージ。電話の時報がPAから流れ、飴屋氏は机の上に正座して野菜をバリバリと食べ始める。大友さんは金属の巻き尺を延ばしギターの弦に擦り付けて音を出す。暫くして飴屋氏がアコギをつま弾きながら小山田圭吾の曲を歌う。大友さんはピアノの中にいろんなものを突っ込んで音を出したり発信器でパルス音を出したり。第1部と違って観ていて面白いがこれは音楽ではなく、パフォーマンス/寸劇のような感触である。これが大友さんのいうサウンド・インスタレーションなのであろう。事前に何も決めごとをせず成り行きに任せたステージは、そのうち何か起きるに違いない、という観客の期待をはぐらかし、何も起きないままなしくずし的に終了。正直なんだかわからないライヴだった。1970年代初期ユニークなパフォーマンスで観る人を煙に巻いたというナウ・ミュージック・アンサンブルはこんなことを毎回やっていたのだろうか。
大友さんのツイッター「今日は、ある程度の楽器をセットアップした以外はなにも決めずにステージに出た。ソロで鳴りだす楽器の音も、DUOの相手の飴屋さんの音や動きも、最初から想定もしてないし、想定外だともおもわず、ただその出来事を前になにかをする。ときに困り、ときに音楽になり、ときに謎の状態になり演奏中は言葉になるような解釈はせず、音と遊ぶというのでもなく、だから即興かどうか、音楽かどうかもわからない。でもそういうことがしたかった。」
なすがまま
想定せずに
挑む音
二日目はよりパフォーマンス色の強いステージになるとのこと。
震災の時も営業を続けていたという ピットイン、客足が遠のくこともなくこの日も立ち見が出る満員御礼。ジャズの人気の根強さとジャズ・ファンの飽くなき探究心を感じる。
今年始めに水戸美術館で開催された「大友良英 Ensembles展」のDVD発売記念となった今回のイベント、登場するなり1980年代のカレンダーを持ち出し「この日は高柳昌行さんと買い物に行った」などとメモを読み上げる。水戸美術館の屋根が落ちたことなどジョークを交えてひとしきりしゃべった後、演奏へ。第1部は完全なソロで、ピアノを弾くという。といっても普通に弾くのではなく、プリペアードしたピアノの中にコンタクト・マイクやピックアップを設置し、音をフィードバックさせてのノイズ演奏。延々と続くドローン音響に眠気が誘発される。気が付くと45分の演奏は終わっていた。
第2部はゲストに飴屋法水氏を迎えデュオのステージ。電話の時報がPAから流れ、飴屋氏は机の上に正座して野菜をバリバリと食べ始める。大友さんは金属の巻き尺を延ばしギターの弦に擦り付けて音を出す。暫くして飴屋氏がアコギをつま弾きながら小山田圭吾の曲を歌う。大友さんはピアノの中にいろんなものを突っ込んで音を出したり発信器でパルス音を出したり。第1部と違って観ていて面白いがこれは音楽ではなく、パフォーマンス/寸劇のような感触である。これが大友さんのいうサウンド・インスタレーションなのであろう。事前に何も決めごとをせず成り行きに任せたステージは、そのうち何か起きるに違いない、という観客の期待をはぐらかし、何も起きないままなしくずし的に終了。正直なんだかわからないライヴだった。1970年代初期ユニークなパフォーマンスで観る人を煙に巻いたというナウ・ミュージック・アンサンブルはこんなことを毎回やっていたのだろうか。
大友さんのツイッター「今日は、ある程度の楽器をセットアップした以外はなにも決めずにステージに出た。ソロで鳴りだす楽器の音も、DUOの相手の飴屋さんの音や動きも、最初から想定もしてないし、想定外だともおもわず、ただその出来事を前になにかをする。ときに困り、ときに音楽になり、ときに謎の状態になり演奏中は言葉になるような解釈はせず、音と遊ぶというのでもなく、だから即興かどうか、音楽かどうかもわからない。でもそういうことがしたかった。」
なすがまま
想定せずに
挑む音
二日目はよりパフォーマンス色の強いステージになるとのこと。