A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

ジム・オルーク、ヘア・スタイリスティックス他@六本木 Super Deluxe 2011.4.1(fri)

2011年04月03日 01時07分02秒 | 素晴らしき変態音楽
「ジム牧野HAIRたつ」と題されたスペシャル・セッション。震災以降数々のイベントが中止になる中、急遽計画された企画である。各30分のソロと最後にセッションという構成。照明は最小限の節電モードだ。

六本木の街自体が外国人の姿が少なく自粛ムードで寂しい中、SDLXは動員に苦労しているようだ。
この日は最初は10数人と振るわなかったが、最終的には50人程入ってまあまあの盛り上がり。観る側としてはこれくらいの方がゆったりできて居心地がいいけどね。

最初はヘア・スタイリスティックス。中原昌也氏にとってはほぼ1ヶ月ぶりのライヴとなる。仕事が入ってよかったね。これで金欠が少しでも解消されれば。基本に戻って数々の機材によるエレクトロニクス・ノイズ演奏。やっぱりヘアスタのライヴは面白い。前後左右に音が飛び回り聴き手の感覚を刺激する。



続いて山本達久氏のドラム・ソロ。ベルや金物、金属片も使っての演奏は多様性に富んでいて観ていて飽きることがない。緩急に飛んだプレイに達久氏が最近いろんなアーティストから引っ張りだこの理由がよくわかる。



次は湯浅湾のギタリスト牧野琢磨氏。湯浅湾では流れるようなサイケデリック・プレイを聴かせる牧野氏だが、この日はギターをアンプの上に置き、E-bowを使ってフィードバック音による演奏からスタート。弦の間にドライバーや紙を挟んでサウンドを変化させる。奏法は違うが大友良英さんの演奏と似た感触のノイズ演奏。後半は普通にギターを弾き流麗なアルペジオを披露。



ジム・オルークはPowerBookとEMSシンセサイザーによるアンビエントな音響を聴かせる。イマジネーションが広がっていくサウンドスケープはやはりジムさんならでは。束の間の桃源郷に浸った。



15分の休憩を挟んで4人のセッション。中原氏はエレクトロニクス以外にカズー、小太鼓、チャルメラ、シェイカーなど小物を使う。緊張感のあるインプロというよりは各自思い思いに音を出すジャム・セッションでリラックスして聴いていられる。若干とっ散らかった感じもあったけれど、新進気鋭のアーティストが一堂に会しての演奏は貴重なものだった。不謹慎な話だがこういう状況下でなければ実現しえない企画だったのでは。終了後「久々のライヴなのでどうやっていいのか忘れちゃった。これでよかったですかね?」と中原氏。



未だ当分スケジュールの変更やお客さんの不入りが続くと思うが、SDLXという革新的なライヴハウスには踏ん張ってほしいものだ。

この4者
出会うべくして
邂逅す

次のヘアスタは4月7日ここSDLXでCARREとの共演。対バンはメルツバウ。エレクトロ/ノイズ好きは集合せよ!
MERZBOW、ヘア+CARRE


コメント
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