A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

サンヘドリン(灰野敬二+ナスノミツル+吉田達也)@秋葉原Club Goodman 2014.3.7(fri)

2014年03月09日 00時36分37秒 | 灰野敬二さんのこと


<サンヘドリン スプリングツアー 「好」の5W1H>

灰野敬二が極限のアプローチで徹頭徹尾ギターにフォーカス、
思考、反復、あらゆる固定状態を極限まで振幅させる絶対的ギタートリオの再降臨。

【出演】サンヘドリン(灰野敬二 / ナスノミツル / 吉田達也


(写真・動画の撮影・掲載については出演者の許可を得ています。以下同)

灰野敬二の活動が昨年後半から活性化していることは間違いない。半年間に不失者2タイトル、DJ灰野敬二2タイトル、サンヘドリン、藤掛正隆デュオと連続リリース、ライヴも月に4・5本のペース。3月頭は8日間で4本と二日に一度の過密スケジュール。2000年代前半の年間70本ペースには及ばないが、かなりのハイペースになりそうな予感。特に英語で歌いはじめた新局面でこのサバイバルユニットがレギュラー化したことには大きな意義がある。大まかな分析は昨年12月13日同じClub Goodmanでの復活ライヴのレポート記事に記載したので参照いただきたい。



前回同様ステージにヴォーカルマイクはセットされていない。また、灰野はギター以外の楽器は演奏しない。以前のサンヘドリンではヴォーカルの比重が高く、吉田のオペラヴォイスやナスノの歌(掛け声)もフィーチャーされたし、灰野はゴッタンやフルートなども演奏した。復活後、それらを廃しシンプルなインストギタートリオ編成になったことは、灰野にとってこのトリオが従来よりも重要度が増したことを示している。100%ギターに専念し、ナスノ・吉田という世界最強(狂)のパートナーと思う存分バトルプレイを繰り広げる。英語により灰野ワールドの核とも言える「歌=言葉」を捉え直す一方で、「言葉」から離れた表現行為をとことん突き詰めることが、サンヘドリンに求められる使命だといえる。



それを証明するように冒頭から気迫溢れるトリプルクロスカウンターが炸裂する。前回は久々のせいか聴き手に恐怖の念を抱かせる程殺気だったバトルだったが、この日は容赦ないテンションの高さにも拘らず、聴き手を煽る焦燥感は影を潜め、相互信頼に支えられた芳醇な対話と議論が展開された。言うまでもないが、それは馴れ合いでも甘えでもない。どんなに激しく攻撃しても決して降参することのない好敵手同士の全力の果たし合いである。傍観者ではなく目撃証人として立ち会うオーディエンスは、高度に鍛錬された戦士の闘いから目を離すことは出来ない。最高レベルのロック即興表現はローリング・ストーンズ以上に異端であり、それ故新たなロックの王道を提示するのである。





三人で
思う存分
果たし合い

サンヘドリン全活動記録

2004年(pre-サンヘドリン)
1月23日 京都Cafe Independent
灰野敬二(g,vo)+ナスノミツル(b)+吉田達也(ds)+Bus Ratch(turntable)

CIL(Cafe Independents Label) New Release Tour
6月23日 神戸ビッグアップル 
6月24日 京都カフェ・アンデパンダン 共演:This=Misa+Saikou
7月14日 吉祥寺Manda-la 2 共演:Ryusei Hattori Bass solo
灰野敬二(g)+吉田達也(ds)+ナスノミツル(b)

2005年
3月24日 三軒茶屋Grapefruit Moon「Pulse Beat」
サンヘドリン、PANICSMILE:吉田肇(g/vo)、保田憲一(b)、石橋英子(ds)、Jason Shalton(g)、Optrum:伊東篤宏(optron)、進揚一郎(ds)

8月5日 三軒茶屋Grapefruit Moon
サンヘドリン

10月13日 三軒茶屋Grapefruit Moon
サンヘドリン

2006年
1月22日 東高円寺UFO CLUB U.F.O.CLUB 10TH ANNIVERSARY『発狂天国vol.23』
サンヘドリン、にせんねんもんだい、オシリペンペンズ、おとぎ話

5月6日 池袋Live Inn Rosa
サンヘドリン

6月24日 六本木Super Deluxe
サンヘドリン、にせんねんもんだい/ダブル・トリオ(サンヘドリン+にせんねんもんだい)

7月29日 東高円寺UFO CLUB Zon presents 惑惑ナイト6
サンヘドリン、Amazon Saliva、DoDDoDo、キママ(Zon+ジュリ+誰か)

2007年
3月3日 新高円寺Earthdom kuruucrew M presents『SCUM BIRTHDAY 2007』
サンヘドリン、Astro+Hair Stylistics+Jazzkammer、Kuruucrew他

6月9日 池袋Live In Rosa “DEP” presents『ジャングルに咲く花』
サンヘドリン、MANDOG、BOGULTA(ZUINOSIN)、nhhmbase、Bloom Creation

8月21日 六本木Super Deluxe 「爆音日和」
サンヘドリン、おにんこ!、CARRE+Organization(永田一直)

12月5日 青山月見ル君想フ 「ULTIMATE MUZIK!」                 
サンヘドリン、OKI +GOMA +エマーソン北村+沼澤尚 with迫田悠+Kamiyann、nenem

2008年
2月26日 六本木Super Deluxe
サンヘドリン+勝井祐二

6月1日 六本木Super Deluxe 【VA/U.F.O.CLUB TOKYO JAPAN vol.4&vol.5 レコ発ライブ 第4日目】
サンヘドリン、INCAPACITANTS、おにんこ!、OWKMJ(俺はこんなもんじゃない)、DJ:発狂チカ

[SUN HEAD RING TOUR 2008]
10月3日 京都UrBANGUILD 
10月4日 名古屋K.D japon 
10月5日 難波ベアーズ 
10月23日 六本木Super Deluxe 
サンヘドリン

2009年
11月4日 高円寺High
吉田達也+灰野敬二、サンヘドリン

2013年
12月13日 秋葉原CLUB GOODMAN
サンヘドリン

2014年
「サンヘドリン スプリングツアー「好」の5W1H」
3月7日 秋葉原CLUB GOODMAN
3月19日 今池TOKUZO
3月20日 大阪CONPASS
サンヘドリン

参考:『捧げる 灰野敬二の世界』(河出書房)

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ザ・ローリング・ストーンズ@東京ドーム 2014.3.6(thu)

2014年03月08日 01時27分23秒 | ロッケンロール万歳!


ザ・ローリング・ストーンズ 14 on fire ジャパンツアー



幼い頃、夜は母親が枕元で語る昔話を聞きながら眠るのが日課だった。話が終わると必ず子守唄を歌った。「ねんねんころりよおころりよ~」という節と「坊やの子守はどこへ行った~あの山こえて里こえて~」という別れの歌詞が子供心に悲しくて、母親に知られないように枕に顔を押し付けて涙したのを覚えている。その刷り込みのせいか、物心ついた頃からマイナー調の曲が好きだった。特に「小さい秋」を聴くと否応なしに涙が溢れてくる。学校の縦笛の課題曲が「小さい秋」で、発表会で吹いていて泣き出したこともある。明るいアイドルナンバーも好きだが、「学生街の喫茶店」のような翳のあるフォークソングや演歌にも惹かれた。



中学時代毎週チェックしていたせんだみつおがDJのラジオ番組「オールジャパンポップス20」でトップ3発表の前にかかるエキゾチックなもの悲しいメロディーが大好きだった。それがローリング・ストーンズの「黒くぬれ!」のイントロだと知ったのは暫く経ってからだった。ローリング・ストーンズだと分かって聴いた最初の曲は「サティスファクション」だったと思う。どちらもマイナースケールの曲だったので、ある程度洋楽を聴きこんだ頃にも、ストーンズのイメージは悲しみのメロディーメイカー、というものだった。曲名も「悲しみのアンジ―」とか「2000光年のかなたに」とか「悪魔を憐れむ歌」とか、一抹の寂しさをもったものが多い。



ストーンズはロックンロールの王者と言われるが、個人的には彼らが王道とは思えない。こんなに悲しくて、こんなに気紛れで、こんなにまったりしたバンドは他にはいない。「王道=異端」という公式は真理である。ビートルズもツェッペリンもパープルもクリムゾンもイエスも堂々たる異端者だった。異端でなければロックの王道にはなれないのである。



幾つかの興味深いライヴ(JUNKO vs Sachiko M vs 白石民夫など)を蹴って参戦したストーンズ公演を大いに楽しんだし、物販の列にも並んだ。東京ドームには数万人が集まり超満員だったが、私自身はミック・ジャガーと一対一で対話をしたと思っている。偉大なロックレジェンドたちは、死ぬまでストーンズであることを免れはしない。自ら望んで飛び込んだ運命の輪とともに一生転がり続ける石ころ爺さんたちと一瞬でも意識が交差したことは決して無駄ではなかろう。



<Set List>
1.Jumpin' Jack Flash
2.You Got Me Rocking
3It’s Only Rock ‘N’ Roll (But I Like It)
4.Tumbling Dice
5.Ruby Tuesday
6Doom And Gloom
7Respectable(with Tomoyasu Hotei)
8Honky Tonk Women
<Band Introductions>
9Slipping Away (with Keith on lead vocals and Mick Taylor joining on guitar)
10Before They Make Me Run(with Keith on lead vocals)
11Midnight Rambler (with Mick Taylor)
12Miss You
13Paint It Black
14Gimme Shelter
15Start Me Up
16Sympathy For The Devil
17Brown Sugar
<ENCORE>
18You Can’t Always Get What You Want
19(I Can’t Get No) Satisfaction (with Mick Taylor)

コロがろう
ローリングジェットサンダー
コロコロと






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大凶風呂敷(白石民夫+カミッサ)/魔術の庭/解体飼育団@新大久保Earthdom 2014.3.5(wed)

2014年03月07日 00時11分11秒 | 素晴らしき変態音楽


Passion & Intension Vol.12

大凶風呂敷(白石民夫+Cammisa Buerhaus from N.Y)+木村由 (舞踏)
魔術の庭
解体飼育団(Hiroshi Hasegawa a.k.a Astro, Satoru Sasaki, Shizuo Uchida)



2月27日京都からスタートした大凶風呂敷日本ツアーは、ニューヨーク風邪を拗らせ体調不良を訴える白石民夫の不安をよそに順調に進行。とにかく元気なカミッサ・ビュアハウスは初めての日本を目一杯楽しんでいる。特にオフに訪れたモダーンミュージックで見た阿部薫や裸のラリーズの秘蔵カセットテープに興奮冷めやらぬ様子。まだ20代半ばのうら若き乙女が日本地下音楽にこれほど心酔しているのは微笑ましくも摩訶不思議である。灰野敬二関係のライヴが重なり、筆者がふたりのライヴを観られるのは、魔術の庭主催の新大久保公演のみ。マイナー音楽第二世代ともいえる2バンドとの対バンは大変興味深い。

●魔術の庭

(写真・動画の撮影・掲載については出演者の許可を得ています。以下同)

鳥を見た/灰野敬二率いるHardy Soul/ソロ等で活動する山崎怠雅が、この日から轟音サイケの権化、魔術の庭に参加。トリプルギターはレーナード・スキナードかブルー・オイスター・カルトみたいだと一部で話題になった。ロングヘアーが3人並んだ構図だけで異力十分。福岡林嗣と怠雅が弾き捲るファズギターは当社比5倍増しの大音量。あまりの轟音に耳が痛くて初めは離れて観ていたが、徐々に快感に変わり、気づけばステージ真ん前で音の拷問に身を晒していた。ギター&ベースのエレクトリックサウンドウォールの中央を割って放射されるドラムがスウィートスポットに入った。10分以上爆音ノイズに耽ったエンディングが過ぎ去ると、残されたのは耳鳴りの鈍痛だけだった。




●解体飼育団


2013年新宿URGAで27年ぶりに復活した長谷川洋a.k.a.ASTRO&佐々木悟のプロジェクト「解体飼育団」が再降臨。ASTROのスペーシーなハーシュノイズは3分の1に過ぎず、佐々木の意外にクールなサックスと内田静男の物音ベースが三つ巴となり、単なるノイズでもフリージャズでもドローンでもない芳醇な異世界が目の前に広がる。展開らしい展開のない40分の演奏が吹き抜けた後には、欠落した記憶の空白がポッカリ穴を開けていた。




●大凶風呂敷




白石がゆっくりとアルトのマウスピースを銜えると、高周波が気配の如く立ち上がる。空気の隙間に真空地帯が生じて、意識の尻尾が吸い込まれる。カミッサ愛用のソビエト製シンセから鈍い波形のビープ音が流れ出し、聴覚と知覚の上下15cmの間隔で彷徨う。レースのリボンに包まれた木村由の肢体がゆっくりと脈動し、銀幕投射のスローモーション映像が喚起される。視覚と聴覚と知覚への刺激は氷のように冷たく、同時にマグマのように熱い。不可知の動きで後方に移動した白石の引き裂く超音波が背中に突き刺さる。木村のリボンが目の前で暮夜けて超現実的な気分に陥る。透徹のクールネスに貫かれたパフォーマンスが、音響地獄の傷跡を癒す潤いを意識の狭間にもたらした。




日米の
変態音楽
出会いの場

カミッサ制作のカセットテープ作品。アメリカではカセットテープ復権中。




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雨を吹き飛ばせ!気になるアノ娘の近況報告会~マヒト/BiS/でんぱ組/きゃりー/でんき組

2014年03月06日 00時50分09秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


3月頭の東京は、ローリング・ストーンズとスティーヴン・オマリーと白石民夫が同時来日中という惑星直列状態に加えて、白石民夫の誕生日でもある雛祭りは、灰野敬二、友川カズキ、白石民夫+山崎春美+竹田賢一+工藤冬里という強烈な三者のライヴが同時開催される奇蹟の夜となった。にも拘らず、冷たい雨が続きイマイチ気分が晴れないとお嘆きの貴茎に、今注目のピカピカ女子&男子アーティストの最新情報をお届けしよう。

●マヒトゥ・ザ・ピーポー


冒頭は今最も気になる男子組、渡米10日目を過ぎた下山(GEZAN)のナウな便りを紹介しよう。39℃を超える風邪と度重なる駐禁切符とホームレス状態にもめげずチーム下山は順調にUSツアーを敢行し、フィナーレのオースティンSXSWへ向けて突進中。ニューヨークから遠隔操作したかのように、3月5日にマヒトゥ・ザ・ピーポーの2ndにして初の全国流通盤『POPCOCOON』がリリースされた。4月半ばから発売記念単独ツアーも決定。ほぼアコギ一本だった1st『沈黙の次に美しい日々』に対し、今回は共同プロデューサーの宇波拓(HOSE)のアレンジが冴えるビューティホーなアルバム。



★頑張れ!!下山(GEZAN)!!(ドラびでお公式ブログ)⇒コチラ
★下山マヒトゥ・ザ・ピーポー、初の全国流通盤ソロアルバム⇒コチラ
★下山マヒトゥ・ザ・ピーポー、ソロツアー&雪中弾き語り映像⇒コチラ

●BiS(新生アイドル研究会)


解散まで4カ月と迫った過激なアイドルBiSちゃんがラストスパートを開始した。ラストオリジナルアルバム『WHO KILLED IDOL?』は全国CDショップ&ネットショップの一等地を占拠し、iTunes総合チャート7位、ロックチャートで堂々の1位を獲得。同時発生的にいろんなネタが飛び出すので、TLのトレンドから目が離せない。筆者的には同時に解散するBiS階段の動向が気になるところ。GET済みの3/22ソウルフラワーBiS階段に続いて4/22JAZZBiS階段のチケットは発売前夜午前2時から並んだ知り合いに頼んで押さえてある。



★BiS解散まで4か月 ハイスタ難波のNAMBA69との競演に感涙&狂乱⇒コチラ
★初期メンバー4人が語る「私たちのBiS」⇒コチラ
★BiSプー・ルイ『IDOL AND READ』表紙決定 2万字インタビューやグラビアも⇒コチラ
★プー・ルイ新バンド“LF松”初お披露目ライブ敢行「BiSより全然しんどい!」⇒コチラ
★BiS 『WHO KiLLED IDOL?』インタビュー⇒コチラ

●でんぱ組.inc


3月12日にニューシングル「サクラあっぱれーしょん」のリリースを控えた萌えキュンソングを世界にお届けでんぱ組.incも発売へ向け加速中。「ワールドワイド☆でんぱツアー2014」は札幌、那覇、そして豪雪で延期になった松本、甲府公演を残すのみ。女性限定ライヴでは、幼児のアイドルしまじろうが登場し「となりのドーナツ」を共演した。かせきさいだぁ&カジヒデキ作チュッパチャプスのコラボ曲「ファンシーほっぺ♡ウ・フ・フ」のガーリー×∞のPVも絶品。





★でんぱ組.inc、かせき×カジ制作チュッパチャプス曲PV公開⇒コチラ
★【チュッパチャップス×でんぱ組.inc】コラボサイト⇒コチラ

●きゃりーぱみゅぱみゅ


「なんだこれくしょんワールドツアー」全米公演の後半戦・東海岸巡業がスタート。シカゴ~トロント~ニューヨークと回る。下山(GEZAN)もイーストコースとに居るので、今ならきゃりーとマヒト両方が観れる!とニューヨーカーの間で大評判(USO)。1年半前に「きみに100パーセント」でコラボしたクレヨンしんちゃんと再コラボし、「映画クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん」の主題歌「ファミリーパーティー」を4月16日にリリースすることを発表した。



★きゃりー「クレしん」で初の映画主題歌、“家族”を歌うゾ⇒コチラ
★きゃりー北米ツアー第2弾、極寒のシカゴもファンの熱気でいっぱいに!⇒コチラ

●でんき組.inc


一部で注目度急上昇中の高松のアイドルユニットでんき組.inc。りいにゃん、ゆりちゅ、はーちゃんに続く第4のメンバー、みすてぃーもツイッターを開始。素顔がばれると祖国に強制送還されてしまうため仮面をしているという訳ありっ娘。カタカナの呟きは異国人の香りがぷんぷん。異星人の可能性も捨て切れない。3月7日高松モンスターにて初ワンマン開催。元気なビリビリでんき組を遠くから応援しよう!



この娘なんの娘
気になるきの娘

●キノコホテル


こちらのきの娘も凸激開始間近。



★キノコホテル、全国ツアー発表&新作レコーディング開始!⇒コチラ
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なぞらない(灰野+オマリー+アンバーチ)/山本+オルーク+石橋@六本木SDLX 2014.3.3(mon)

2014年03月05日 00時21分00秒 | 灰野敬二さんのこと


「なぞらない」初来日公演
スペシャル・ゲスト: 山本達久+ジム・オルーク+石橋英子

Live:
なぞらない(灰野敬二+スティーヴン・オマリー+オーレン・アンバーチ)
山本達久+ジム・オルーク+石橋英子

この日、灰野敬二+ジム・オルーク+オーレン・アンバーチトリオのLPジャケットのデザインを毎年のように手がけてきたスティーヴン・オマリー(Sunn O)))、 KTL)が、灰野、アンバーチ、オマリーの3人によるトリオ『Nazoranai(なぞらない)』として日本初となるライヴを敢行!これも今年は3月2日に開催する灰野敬二+ジム・オルーク+オーレン・アンバーチの毎年に渡る素晴らしいトリオ演奏によって新たに導かれた本当に喜ぶべき産物の一つであると呼べよう。これまで度々行われたヨーロッパ公演や、オマリーのレーベルIdeologic Organからリリースされた最新2枚組LPは世界各地にて広く賞賛されている。今回のスーパー・デラックスでのライヴでは、ロックのパワー・トリオから豊かな音楽表現に満ちた存在へと変貌を遂げる彼ら独自の強烈なパフォーマンスを目の当たりにできるはずだ。
―フランシス・プラーニュ



1年半前に書いた「なぞらない」についてのブログ記事を読むと、筆者が灰野敬二の「なぞらない」という曲を初めて認識したのは、2012年6月16日高円寺HIGHで開催された映画「ドキュメント灰野敬二」前夜祭ライヴだったという。実はその日はアルトー・ビーツのワークショップに参加したので、筆者はそのライヴを観ていない。ナスノミツル&高橋幾朗から、亀川千代+Kiyasuにメンバーチェンジした新生不失者のお披露目ライヴでもあるその日に「なぞらない」が演奏されたことをどのように知ったのか、今となっては記憶にない。実際に「なぞらない」を聴いたのは、同年幕張メッセで開催された8月11,12日のFREEDOMMUNE 0<ZERO>だった。



同時期にオーストリアのレーベルEditions MEGO傘下のIDEOLOGIC OORGANからリリースされたのが、Nazoranai=Keiji Haino, Stephen O'Malley, Oren Ambarchiの『なぞらない(Nazoranai)』だった。2011年11月8日パリに於けるライヴ録音で、収録曲に「なぞらない」という歌詞は出てこない。「なぞらない」が曲として初めて音源化されたのは、2013年11月リリースの不失者『名前を つけないで ほしい 名前を つけてしまうと 全てで なくなってしまうから』である。ユニット名/歌詞/タイトルなど項目と時系列が前後に交錯したエニグマこそ灰野敬二の灰野敬二たる所以である。そこでは、言葉が意味や文脈から解放され、生き物のように自由に呼吸を始める。40年前の言葉と今朝口にした言葉が並列に発せられるパフォーマンスでは言葉の意味は崩れ、灰野(と共演者)が創造する祈りの中に溶け込み昇華される。「うまくできない」「祈りがたりない」「なぞらない」「いみくずし」「なしくずし」など時を超えて繰り返し現れる言葉は、灰野敬二の世界を善く旅するための暗号なのかもしれない。



ユニットとしての「なぞらない」は2011年4月アムステルダムでの初ステージ以降、灰野の渡欧に合わせて定期的にヨーロッパで公演し、2013年にはデンマークの大規模ロックフェス「Roskilde Festival」に出演した。年イチの灰野+オルーク+アンバーチ・トリオとひとりメンバーが異なるだけだが、その音世界には劇的な違いがある。スーパーデラックス2 DAYSで両者をじっくり体験できるのは有難い機会である。

●山本達久+ジム・オルーク+石橋英子

(写真の撮影・掲載については主催者の許可を得ています。以下同)

数年前から石橋英子withもう死んだ人たちや前野健太、長谷川健一などで共演してきた3人は、即興演奏を目的に集まり2012年からセッションを繰り返してきた。昨年6月SDLXでのジム・オルーク連続イベント『ジムO 六デイズ』のライヴを録音し、2014年1月カフカ鼾として正式デビューCD『okite』をリリースした。評判の高いこのトリオを初体験。石橋のキーボードとオルークのアナログシンセが生み出すアンビエント・サウンドに山本の生ドラムがアクセントをつける。ドローン風の導入部から徐々にドラムの連打で盛り上がるが、爆音ノイズや激烈インタープレイには至らず、ムーディーなまま収束する。刺激だけが即興の魅力ではない、という事実を再確認した。創造の泉から湧き出る映像的なイマジネーションに心が浮遊する体験だった。しかし、この日「カフカ鼾」と表記しなかったのは何か理由があるのだろうか。



★カフカ鼾インタビュー ジム・オルーク、石橋英子、山本達久ら実力派による熟成された即興音楽⇒コチラ

●なぞらない(灰野敬二+スティーヴン・オマリー+オーレン・アンバーチ)


照明がグッと落ちる。前日オマリーが使った二段組ハイパワーアンプ2台を灰野が使用。深くリバーブをかけたオマリーのベースからスタート。灰野が短くパーカッションを奏で、すぐにハーディーガーディーに持ち替える。引き摺るような摩擦音に沈み込むベースとアンバーチの空間的なドラムが交じり合う。次第に熱量を増し、激しいドラムロールと地響きを上げるベースが鼓舞して、身悶えする程ハードなハーディーガーディー演奏を誘発する。これほどグルーヴするハーディーガーディーを聴いたのは初めて。ギターに移ると即座に三つ巴のバトルが展開される。前日のオルークを交えたトリオが灰野ワールドの拡張(Extension)だとしたら、なぞらないは三者が対等にぶつかり合う衝突(Collision)と言えよう。オマリー&SUNN O)))の持ち味のドゥーム感が灰野のエニグマと相俟って、ユニット名通り過去の轍(わだち)をなぞらない、革新と確信と核心に貫かれた演奏を繰り広げた。この日も灰野は英語で歌った。聴き手としては正直言って未だ若干の戸惑いを覚えるが、灰野の「言葉」から意味性を剥奪する試みが、何処まで「言葉」を追い詰めるのか見定める為にも、今週あと2回ある灰野のライヴへの興味が募る一方である。




言葉から
離れるための
なぞの歌

<灰野敬二ライヴ・スケジュール>
3月7日(金) 秋葉原CLUB GOODMAN サンヘドリン スプリングツアー「好」の5W1H
サンヘドリン(灰野敬二 ナスノミツル 吉田達也)

3月9日(日) 東高円寺UFO CLUB 【マニ・ノイマイヤー JAPAN TOUR 2014】
LIVE; MANI NEUMEIER(GURU GURU)+灰野敬二/MANI NEUMEIER(GURU GURU)+七尾旅人

3月13日(木) 大分AT HALL
出演:灰野敬二(東京)/DJ masago 他

3月14日(金) 福岡・今泉BLACK OUT
DJ灰野敬二(EXPERIMENTAL MIXTURE)/DJShhhhh/電子たくあん/ダエン/suguru(ticro heir)/michitoki KT

3月15日(土) 熊本NAVARO "METAPHYSICA"
灰野敬二(EXPERIMENTAL MIXTURE)/HiBiKi MaMeShiBa(GORGE.IN/One Week Records)/ケンジル・ビエン/shuichiro hirayama/POLYPICAL and more...

3月19日(水) 今池TOKUZO サンヘドリン スプリングツアー「好」の5W1H
サンヘドリン(灰野敬二 ナスノミツル 吉田達也)

3月20日(木) 大阪CONPASS サンヘドリン スプリングツアー「好」の5W1H
サンヘドリン(灰野敬二 ナスノミツル 吉田達也)


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灰野+オルーク+アンバーチ/スティーヴン・オマリー他@六本木スーパーデラックス 2014.3.2(sun)

2014年03月04日 00時51分45秒 | 灰野敬二さんのこと


灰野・オルーク・アンバーチ

出演:
灰野敬二+ジム・オルーク+オーレン・アンバーチ
スティーヴン・オマリー solo
Crys Cole solo

スーパー・デラックスでこれまで奇跡的にも毎年恒例となっている灰野敬二+ジム・オルーク+オーレン・アンバーチによるライヴが今年も開催される事が決定した。2009年に一度限りのスーパー・グループとして始まったこのプロジェクトは、現在3人のメンバー全員にとって主要なプロジェクトとなり、これまでリリースされた一連のLPは世界中で高く評価され、数々の年間ベスト・アルバムのリストに登場してきた。そして訪れる2014年3月2日は2009年以降、毎年開催されてきたとはいえやはり今年も見所溢れる公演となる事は間違いないであろう。灰野は最近不失者を復活させて大きな話題となったばかりで、アンバーチは高い評価を受けるソロやコラボレーションのプロジェクトを過酷なスケジュールで続けており、オルークは東京の即興音楽コミュニティにとって不可欠な存在であり続ける一方で、Editions Megoから2枚組LPを連続リリースし、長編エレクトロ実験音楽の最前線に復帰したところだ。彼らはトリオとして伝統的なギター/ベース/ドラムのフォーメーションが持つ生々しいパワーを最大限に極めつつ、その壮大で予測不可能なパフォーマンスの中で新しいアイデアを取り入れながら常に実験精神溢れ、魂のこもった演奏を続けている。揃ってステージに立つことは滅多にない3人が集まり、今年も実現する事が出来たこの貴重な公演は、絶対に見逃せない類い稀な好機であると断言出来る。
なお翌3月3日にはこのトリオのLPジャケットのデザインを毎年のように手がけてきたスティーヴン・オマリー(Sunn O))) が、灰野、アンバーチ、オマリーの3人によるトリオ『Nazoranai(なぞらない)』として日本初となるライヴを敢行する。こちらも見逃せない内容となる事は間違いないだろう。
―フランシス・プラーニュ



6年目に突入したONCE A YEAR=年一トリオの日本公演、というか日本だけのスペシャル企画、今年はいよいよSUNN O)))のスティーヴン・オマリーが登場するとのことで、会場は満員御礼。具体的には説明できないが、いつもの灰野やオルークのファン層とは少しだけ位相の異なるフローが漂っている。

クリス・コール

(写真の撮影・掲載については主催者の許可を得ています。以下同)

毎回このトリオのサポートを務める女性サウンドアーティスト。マイクに吹きかける息の音や、テーブルと衣服を擦ったり引っ掻いたりした物音を増幅させ、ザワザワカサカサした微弱ノイズを発生させる。儀式の前の露払いだが、観客にとってはある意味忍耐の時間。視覚的要素を排して音だけを取り出したら印象が違うかもしれない。




スティーヴン・オマリー


巨大なアンプが3台ステージ後ろに壁のように並んでいる。スティーヴン・オマリーの為に持ち込んだ機材だという。SUNN O)))については詳しくないが、音源を聴いた限りではズーンと沈み込む重低音ドローンが延々と続く暗黒のドゥーム・アンビエント・ロックである。Borisの盟友としても知られ、来日公演では暗黒の中で悪魔祓いの儀式のような演奏が延々と続いたという。今回のソロでも世界観はSUNN O)))そのもの。スティーヴンがギターをストロークすると、暗黒の塊がアンプから飛び出し、地鳴りのように足元を震わせる。かなりの音量だが、不思議と耳には優しい。ワンコードを延々と弾き続け、エフェクターやアンプのコントロールで音質を変化させる。現在は製造中止のトラヴィスビーン製メタルギターのボディー全体が共鳴して発するフィードバックは何物にも比較しようがない強烈さ。「爆音だけで人を殺せる絶叫マシーン」の被験者になったような気分がした。




灰野敬二+ジム・オルーク+オーレン・アンバーチ


このトリオを観るのは6回目。これまでにミニマル音楽家シャルルマーニュ・パレスタインと石橋英子をちらっとゲストに迎えたことはあったが、基本的に3人だけのガチンコ共演である。名うての即興音楽家ばかりだが、一貫して灰野色の濃いパワーロック演奏が持ち味。灰野のブルガリで静かにスタート。前回2月3日に恵比寿BATICAで恐らく初めて披露された英語詞の歌。誰かのカヴァーか既成の詩だろうと思っていたら、ワンフレーズだけ日本語で歌った時にハタと気づいた。これは灰野の言葉(詩)を英語に訳したものである。「Explode(はれつしろ)」という不失者の最新作に登場する言葉(歌詞)も聴き取れる。知る限りでは灰野が自分の言葉を英語で歌うのは初めてのこと。ずっと日本語に拘ってきた灰野の新たなる挑戦といえる。聴く側(日本人)にとっては、言葉の意味が直接響かないので、灰野の声が楽器と同じレベルで耳に飛び込むために、今まで以上に抽象的で自由な地平が啓かれる気がする。しかし単語が平易なので、時間差で意味が水泡のように意識の表面に浮かび上がり、トーン(音)とワード(言葉)の鬩ぎあいに脳内神経シナプスが活性化する。そのとき生じる知覚の混乱は決して不快なものではなく、強靭なトリオ演奏と相俟って、言い知れぬ興奮の渦に聴き手を導くのである。一方日本語がわかるイギリス人の知り合いは「今マデ灰野サンノ歌ハ曖昧ダッタケド、ハッキリ意味ヲ理解デキテ信ジラレナイヨ!」と興奮していた。灰野の挑戦は日欧いずれのリスナーにとっても、知覚の扉を開く経験となるに違いない。

ブルガリ、エアシンセ、ハーモニカ、ギター、フルートと轟音から静寂まで流れを持った展開は、壮大な組曲のように心を捉えて離さない。普段は冷静なオルークは激しいアクションでベースを弾き倒し、アンバーチはパワードラムと物音ノイズの境界を行き来する。灰野がリードしているように見えるが、他の二人も全身から霊気迸る演奏を繰り広げる。輪廻転生の如くブルガリに立ち帰ったエンディングに流れる平静な風景はほんのりと異界の香りが漂っていた。



三つ巴
交わる果てに
世は啓く

残念なのは告知された昨年のライヴを収録したLP2作の製造が間に合わず、発売延期になってしまったこと。

2014年発売その一!CD&限定生産LP:
灰野+オルーク+アンバーチ「ただ 美しく 溶けて しまいたいのに/まだまだ満ち足りて いないから/まだ見えていないはずの ものの ほうが 愛おしく 思えてしまう」録音:2013年3月17日@sdlxtokyo(アコースティックセット)


2014年発売その二!CD&限定生産LP:
灰野+オルーク+アンバーチ「ここに 与えられた この身体/全部 使い切ってやる という者の/お茶の 時間」録音:2013年3月17日 @sdlxtokyo(エレクトリックセット)


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コロボックルズ@渋谷BURROW 2014.3.1(sat)~メロディー中枢の快楽

2014年03月03日 02時10分43秒 | ロッケンロール万歳!


[第五回小人独演会~TOKYO POP channel Special~]
コロボックルズ ワンマンライブ




そもそも音楽はどのように始まったのか。サルから類人猿を経て進化してきたヒューマンビーイング(以下HB)に神がお与えになった音の出る器官は声帯だけであった。初めはグルウゥゥルァァイィとかガギィゴォゲェェブルゥエァァゲガァとか唸り声しか出せなかったHBの一個体が(おそらく同時発生的に)、喉ちんこの奥の筋肉を弛緩収縮することで、今までにない珍妙なトーン=音(声という概念が生まれるのは数世紀後と言われている)が生じることを発見した。面白さのあまり彼は睡眠と食事を忘れて自らの口内から頭蓋へと伝わるトーンの振動を変化させることに没頭し、睡眠不足と栄養不足と喉の炎症で、命を落とすこととなった。


(写真の撮影・掲載については出演者の許可を得ています。以下同)

彼の息子たちは同じ愚を繰り返すことなく、喉の筋肉の調整方法を体得しようとした。三代目になって遂にトーンの高低をある程度コントロール出来るようになった。四代目(仮にHB四世とする)は、先祖代々伝わるこの魔術的技術を体系化し、喉のトーンのコントロールにより肉体的・精神的快感を得る方法を完成させた。今となっては検証のしようは無いが、間違いなくそれは十二音とかリディアンモードとかヨナ抜き旋律といった、現在知られている音楽理論とは無関係である。HB四世及び彼の周りのHBにとって気持ちのいい一連のトーンの連続体、それこそメロディーという概念の誕生の瞬間だった。たいへん紛らわしいが、概念とは理論・学説という意味では無く、それまで存在しなかった事象が確固たる実在として生じたことを、人類に限らず何者かが意識し得た、という現象・^フェノメノンを意味している。それは集合的無意識にも当てはまるし、当然ながら文書化はおろか、言葉が生まれる遥か前の出来事である。



HB四世が世に問うたメロディーという概念は、同時期に概念化された、足元の石を掴んで頭上へ掲げ、そのまま万有引力に逆らわず下方へ高速で移動させる、すなわち振り下ろすことで、獲物の骨を砕くことが出来る(石と骨が逆でも可)ことに象徴される「道具」の副産物として発生するゴツン&ガーンというサウンド=音に気づいた好奇心旺盛なHBの誰か(単数とは限らない)が、その行為を連続的に繰り返した際に生じるサウンドの連続体が、心臓の鼓動に近いせいか(当然彼の意識の中に心臓という概念は無かったが)、何だか肉体的・精神的快感を得られることを発見し、結果的に「リズム」の概念を打ち立てた(最初のリズム発見者はメロディー発見者と同じ末路を辿ったことは言うまでもなかろう)ことと結びつき、「メロディー」+「リズム」によるより高度な表現へと進化する。さらに後年概念化された「ハーモニー」が加わることになるが、それを解説していると、睡眠不足と栄養不良と腱鞘炎で命を落とすことになるのでここでは割愛する。すなわち、メロディーこそ音楽の源流といえるのである。



上記のように人間の心の中心には本能的に「メロディー」への希求が内包されているはずだが、近年の音楽の動向をみると、あまりにもメロディーを軽視し、リズムやハーモニー、さらにトーンやサウンド自体へ傾斜し過ぎている傾向が伺える。メロディーは勿論、リズムやハーモニーを含む全ての約束事から解放されたフリーミュージックを志向したデレク・ベイリーの生涯を描いた『デレク・ベイリー:インプロヴィゼーションの物語』という伝記本が出版され話題になっている。二段組で580ページ、総重量約1kgというヴォリュームに圧倒されて未だ読み始めてもいないが、ベイリーが「解放」を目指したことは、翻って考えれば「メロディー」が如何に強く人間性の根源に座を占めているかの証明に他ならない。自由になる為には、不自由の根源を知る必要がある。ベイリーの音楽活動の原点にはメロディーへの徹底的な探究があったのではなかろうか。

  

現在アメリカツアー中の下山(GEAZAN)が最新アルバム『凸-DECO-』でど真ん中のROCKを鳴らした。FUCK YOUアティテュードで如何に破壊的なサウンドを繰り出しても、核にはそれに負けない圧倒的なメロディーが頑として存在する。下山(GEZAN)がトラッシュやジャンクの罠に陥らないのはメロディーへの確信に他ならない。裸一貫で挑んだ言葉も通じないアメリカで、彼らが日に日に支持者を増やしている理由はメロディーの神通力にあるに違いない。

  

時を同じくして、奇遇にも同じ大阪から登場した3人組がコロボックルズである。下山(GEAZAN)が世代的にも些か捻くれた態度を纏うのに対して、この小人トリオは最初から迷うことなく一直線にメロディーのパワーを放射する。友人の結婚式の余興のために集まった寺田恵子(vo.g)、いしもんこと石本幸景(b.cho)、ぬまこことrina(ds.cho)の3人が最初に作った曲が「HAPPY DAYS」と「手紙」。祝福の歌であるが故に圧倒的にポジティヴなパワーに溢れたこの2曲で、彼らの道は定められたと言えよう。「祝福」という言葉はコロボックルズの世界を表すのに最適かもしれない。「楽しんで行きましょう(Have Fun!)」「踊って下さい(Let's Dance!)」というお馴染みのMCは言葉通りライヴの祝福空間を言い表している。

  

何の衒いも無い心の底からの祝福の歌が奔流となって溢れ出る。その核心には力強いメロディーへの信頼がある。しかし彼らはむやみやたらに妄信しているわけではない。逆に人生や世界への疑問と戸惑いに満ちた苦悩を潔く認めた上で、それでも勇気を振り絞って前向きなメロディーに希望を託しているのだ。その証拠に演奏を聴いてみたまえ。空気を切り裂くカミソリギター、下半身を痙攣させる饒舌なベース、脳髄を叩き割るハイピッチのスネアが相俟って、まるでメロディーを破壊するかのように威嚇する。それ故に、突進する暴力サウンドのど真ん中を貫通するメロディーの強力さは、想像を絶するものであることが判るだろう。

  

強いメロディーと真っ直ぐな言葉。メロディーと歌への信頼に支えられたコロボックルズの希望の光が、カオスに満ちた世の中を少し明るく照らし出し、道に迷った我々を導いてくれるに違いない。満場の観客が熱狂的に祝福を謳歌した初の東京ワンマンライヴは、原初以来人間の心の底に刻み込まれたメロディー快感中枢の復権を告げる奇跡的な100分間だった。

  

Set List
1. Twinkle Rollers



2. てんじんさん
3. 赤いスカートとワルツ
4. カーテンコール
5. 手紙
6. 虹の向こう
7. かざぐるま
8. 満月ロックンロール
9. 夕焼け
10. 響いているなら
11. ディスコード



12. ろくでなしに咲いた花
13. 約束
14. ディスコティックジャパン
15. HAPPY DAYS
16. チカリ



17. ダ・カーポ
18. 初恋
-encore 1-
19. 花ごころ
20. 向日葵
-encore 2-
21. 真夏の夢

つきぬけてもつきぬけても
いつもとおなじ
メロディーがきこえる

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Don't think! feel!JAPANESE SAMURAI SPIRITS!!!come on!!~下山(GEZAN),the band you MUST Experience!!!

2014年03月01日 00時47分45秒 | 素晴らしき変態音楽


【お願い】この記事を出来るだけ多くの方へRT/シェアして下さい。特に海外への発信をお願いします。

GEZAN are
MahiToThePeople : Vocal,Guitar,Synth
Eagle Taka : Guitar,Chorus,Synth,Noise,Harmonica
Carlos Ozaki Santana : Bass,Chorus
Shark Yasue : Drums,Chorus

Start the live activities in the summer of 2009. March 7, 2012, launched a "beetle ten March" independent label, to release "it was said once song" 1st full album. Summer 2012, appeared on FUJI ROCK'12 ROOKIE A ​​GO GO, was transferred to Tokyo in the foot, to press ahead with 16 locations in Tokyo and "the 16th red erosion" 16 consecutivelive. December 12, 2012, I released "the 16th Tokyo Red LIVE 2012 · Osaka / erosion" set two live album and Documentation DVD. Summer 2013, we released a live venue limited split single with the country of just dancing. Therecorded "What Mephisto of August", "and Mephisto of August" PV is also published at the same time
(Official bio)

  

   

  

Do 13 months beetles dream of red scab & bomber?
written by Miro Kristel (A Challenge To Fate)

The extreme JAPROCK Terrorist and the one & only "hardpore" band in the world, 下山(GEZAN), which means "descending mountain", is currently on tour in North America. They've just released the 2nd studio album titled "凸-DECO-" in Japan, receiving mad and carazy reaction from open minded audience in the land of rising sun (noise). Though they are still not very popular in Japan, their live performance has been threatened many spotlight kids attended their hidden circus of slaughter & massacre with string of relentless brain surgery noise radiation. In spite of the dynamite driven angry appearance of the front guy MahiToThePeople who used to insist he was a grandson of Yukio Mishima, the infamous Harakiri novelist and right-wing activist, the core of GEZAN spirit is full of nobody-can-reachable-except-Jesus Christ kind of Kindness/Love/Affection whatever.

▼"Resonance" /live performance Gezan w/Merzbow



As a matter of fact, MahiTo released a solo album titled "The Most Beautiful Days Next To Silence" in 2013, which contains 9 small pieces with naive sensitivity as fragile as glass, performed only with his good old days acoustic six strings guitar. He started such a folky style activity in order to explore his possibility apart from the band. MihiTo express his feeling like "Performing in GEZAN is like an exercise without oxygen. On the other hand, solo performance is sigh after sports. Saying in body temperature, solo is 35-36℃ and GEZAN is 39℃. " His 2nd solo album titled "POPCOCOON" is to be released on next Wednesday in Japan.

▼"The Most Beautiful Morning Next To Silence"/MahiToThePeople



GEZAN is on the road of US of Amerika from February 21st. Originally their itinerary was full with 20 gig dates, but in the last minute they flow over to the state, the US promoter suddenly disappeared. Therefore, they landed NY with white paper of the itinerary. Makoto Kawabata of Acid Mothers Temple, who admires GEZAN as "the best live band in Japan", helped them in booking gigs by contacting his acquainted promoters/musicians in the States. Makoto's favor worked perfectly and the new GEZAN gigs has been added day by day. The finale of this tour is appearance on "SXSW" in Austin.

▼US Tour Documentary Pt.1



[3/2 8:49追記]
▼US Tour Documentary Pt.2



As the rise of GEZAN is as fast as the shuguang of rising sun, this is a the once-in-a-lifetime chance to be the first witness of the big bang in JAPROCK history. If you are in the situation to able to come to see any of the GEZAN gigs, SEE GEZAN or DIE! 

▼GEZAN Releases
A  B  C

D  E  F  

●Discography (you can buy some of them at venue as well as merchandises such as T-shirt, sticker etc.)
Gezan/下山(GEZAN)
A. It Was Said Once Song/かつて うた といわれたそれ (2012)
B. The 16th Tokyo Red erosion+LIVE 2012 Osaka/浸食の赤い十六日・東京+LIVE 2012・大阪 (2012)
C. 凸-DECO- (2014)

Gezan & Tenniscoats/下山とテニスコーツ 
D. Live in Zaban/ライヴ in ザバン (2014)

MahiToThePeople/マヒトゥ・ザ・ピーポー
E. The Most Beautiful Days Next To Silence/沈黙の次に美しい日々 (2013)
F. POPCOCOON (2014)

GEZAN US Tour dates (as of Feb.28th)
2/28 @ Candy Barrel
123 Louis , New Brunswick NJ

3/1 @house venue
6pm start , Podrum Mahzeni 1613 , Bethlehem Pennsylvania

3/2 @Mojo Main
270 E Main Street Newark, DE

3/4 @Modern Cult Records
2001 Frankfort Ave, Louisville, KY 40206

3/5 @529
529 Flat Shoals Ave, Atlanta, GA

3/07 @ No Problemo
813 Purchase St New Bedford, NJ

3/08 @ The Parlour
North Main Street Providence, RI

3/12 @ Quantum Lounge (SXSW)
305 W. 5th St. Austin, TX

★Go to GEZAN FB page for update⇒Click Here
★MahiToThePeople soundcloud⇒Click Here

Deleted & sought after debut album "It Was Said Once Song" is to be released in the USA from Important Records.


[3/2 8:52追記]
★Disc Review on TINY MIX TAPES⇒Click Here

ARE YOU
READY TO BE
MOTHER FxxKER?


付録:google翻訳による和訳(無修正)
考えてはいけない!感じる!日本の侍の霊が!に来て!~下山(GEZAN)あなたが経験しなければならないバンド!

下山(GEZAN):
vocal , guiter / マヒトゥ・ザ・ピーポー
guiter / イーグル・タカ
bass / カルロス・尾崎・サンタナ
drums / シャーク・安江

2009年の夏にライブ活動を開始。2012年3月7日、自主レーベル「十三月の甲虫」を立ち上げ、1stフルアルバム「かつて うた といわれたそれ」を リリースする。 2012年夏、FUJI ROCK'12 ROOKIE A GO GOに出演し、その足で東京に拠点を移し、都内16ヶ所、16日連続ライブ『侵蝕の赤い十六日』を敢行する。 2012年12月12日、ライブ盤&ドキュメントDVD 2枚組み『LIVE 2012・大阪/侵蝕の赤い十六日・東京』をリリースする。 2013年夏、踊ってばかりの国とのスプリットシングルをライブ会場限定で発売。『8月のメフィストと』を収録し、同時に「8月のメフィストと」PVも公開される (公式バイオグラフィー)

13月の甲虫は、赤い瘡蓋と爆撃機の夢を見るか?
ミロクリステル(挑戦する運命)によって書かれた

極端なJAPROCKテロリストと「降順山"を意味する1&世界で唯一の「hardpore「バンド、下山(GEZAN)は、現在、北米を旅行されている。彼らはただ朝日(ノイズ)の地にオープンマインド聴衆から「凸-デコ」日本では、受信したMADとcarazy反応というタイトルの第二のスタジオ·アルバムをリリースした。彼らは、日本ではまだ非常に普及していないが、彼らのライブパフォーマンスは、多くのスポットライトの子供たちは容赦ない脳外科手術のノイズ放射の文字列で虐殺&虐殺の彼らの隠されたサーカスに参加しました脅かされています。彼は三島由紀夫、悪名高い切腹の小説家や右翼活動家の孫だったと主張するために使用されるフロント男MahiToThePeopleのダイナマイト駆動怒っ外観にもかかわらず、GEZAN精神の核心は、誰も缶到達可能 - を除くいっぱいです優しさ/愛/愛情何の、イエス·キリストのようなもの。

実際のところ、真人は音響彼の古き良き時代でのみ実行、ガラスのように壊れやすいなどの素朴な感度で9小片が含まれている2013年の「沈黙の次に美しい日々多くの美しき日沈黙の隣に」というタイトルのソロアルバムをリリース6弦ギター。彼は離れて、バンドからの彼の可能性を探るために、このようなフォーキーなスタイルの活動を開始しました。のような彼の気持ち表現MihiTo」GEZANで実行すると、酸素のない運動のようなものです。一方で、ソロ演奏はソロ35~36℃、体温の上手。スポーツの後にため息でGEZANは39℃である。「彼の第二のソロアルバムは、タイトルの「POPCOCOONは「日本の次の水曜日にリリースされることです。

GEZANは2月21日からアメリカの米国の道路上にある。もともと彼らの旅程は20ギグの日程でいっぱいでしたが、彼らは状態に引き継が流れ最後の分は、米国のプロモーターが突然姿を消した。したがって、彼らは旅程の白い紙でNYを上陸させた。"日本一のライブバンド"としてGEZANを賞賛するアシッドマザーズテンプルの誠川端はアメリカで彼の知り合いのプロモーター/ミュージシャンを接触させることにより、予約のギグでそれらを助けた。誠の好意は完全に働いたと新しいGEZANギグは日々追加されています。このツアーのフィナーレは、オースティンの「SXSW」に登場です。

GEZANの上昇は昇る太陽の曙光と同じくらい高速であるように、これはJAPROCKの歴史の中でビッグバンの最初の証人にする一生に一度のチャンスです。あなたはGEZANギグのいずれかを見に来ることができまでの状況にある場合、GEZANを参照するか、または死ぬ!

注:固有名詞の誤りがありますが、google翻訳したものをそのまま無修正で掲載してあります。ご了承ください。
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