A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

きゃりーぱみゅぱみゅ@ZEPP TOKYO 2014.5.17(sat)

2014年05月19日 01時08分36秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


NANDA COLLECTION WORLD TOUR 2014

2/13(木) シアトル / Showbox at the Market
2/15(土) サンフランシスコ / The Regency Ballroom
2/16(日) LA / Club Nokia LA Live
3/ 5(水) シカゴ / House of Blues
3/ 7(金) トロント / Sound Academy
3/ 8(土) NY / Best Buy Theater
3/23(日) シドニー / Metro Theatre
4/ 5(土) 香港 / ROTUNDA 3, KITEC
4/25(金) パリ/ Bataclan
4/27(日) ケルン / Gloria
4/29(火) ロンドン / Shepherd's Bush Empire
5/17(土)、18(日)東京 / ZEPP TOKYO☜ いまココ
5/30(金) 台北 / Taipei International Convention Center
6/21(土) シンガポール / 会場未定
6/28(土) バンコク / Bangkok Convention Centre, Central Plaza Ladprao (BCC HALL)



2月からスタートしたワールドツアーの日本公演。なのでスタージセットは海外公演に使ったものと同じ。きゃりーは「PVの世界観を出来るだけ再現した」と言うが、武道館や横アリやホールツアーの作り込んだセットに比べれば全然質素。それだけに舞台装置に頼ることなく、きゃりー自身のパフォーマンスを100%メインに楽しむことが出来た。きゃりーのダンスはヒップホップやストリートダンスに比べれば大人しいのは確かだが、2時間ぶっ通しで全身パフォーマンス、しかもキッズダンサーがいるとはいえ、100%ぼっちのきゃりーに休む暇は無い。改めて運動量の激しさを痛感する。2度のお色直しパートの時に舞台袖で酸素吸引しているかもしれない。2012年7月渋谷AXで初めてきゃりーのライヴを観た時、音と踊りとライティングの激しさにエクスタシーをキメたような多幸感に包まれた。今回その麻薬性がきゃりー本人の魔性であることがよく分かった。きゃりーを現代日本カルチャーの代表として海外に送り出すことは、かつて英国が中国に侵攻した阿片貿易と同じではなかろうか。KPPがTPPで問題とされる可能性もなきにしも非ず。




筆者の観た日の翌日5月18日(日)のZEPP TOKYO二日目のアンコール時に、きゃりー本人の口から、7月9日に3rdアルバム「ピカピカふぁんたじん」をリリースすることと、初のアリーナツアーを開催することが発表された。

前作「なんだこれくしょん」からおよそ1年ぶりとなるニューアルバムは、昨年11月発売の「もったいないとらんど」以降のシングルを詰め込んだ内容。きゃりーは今作について「今回もファンタジーな内容になっています」と説明した。アルバムは初回限定盤A、初回限定盤B、通常盤の3形態が用意され、初回限定盤2種には特典映像を収めたDVDが付属する。収録内容やジャケットデザインは後日発表される。

アルバム発売後はホールツアーを行ったあと、自身初となるアリーナツアーに突入。きゃりーはこの日のステージで「デビューして3年目になりますが、アリーナツアーを回れるということは本当に普段から応援してくれる皆さんのおかげだと思います!」とファンへの感謝を述べた。チケットは6月2日からファンクラブ先行受付が開始される。



<アリーナツアースケジュール>
■10月18日(土)幕張メッセイベントホール
■10月23日(木)大阪城ホール
■10月24日(金)大阪城ホール
■10月29日(水)日本ガイシホール
■10月30日(木)日本ガイシホール
■11月02日(日)マリンメッセ福岡
■11月03日(祝・月)マリンメッセ福岡
■11月08日(土)国立代々木競技場第一体育館
■11月09日(日)国立代々木競技場第一体育館

★ライヴレポート:きゃりーおかえり!世界ツアー凱旋公演に各日サプライズ⇒コチラ


◆最近のゴシップネタ

●きゃりーぱみゅぱみゅの夏物パジャマ姿に興奮。「太ももに挟まれたい」


きゃりーぱみゅぱみゅがツイッターで公開した夏物のパジャマを着た姿が反響を呼んでいる。男女の読者から「超絶可愛いよ」、「きゃりちゃん可愛い」といったコメントが寄せられ、「挟まれたい。太ももに挟まれたい」と妄想する者も出ている状況だ。
⇒詳細はコチラ

●きゃりー胸のサイズにファン驚き


歌手のきゃりーぱみゅぱみゅ(21)が自身のツイッターで、意外にもバストサイズが大きいことを報告している。
「壇蜜ときゃりーぱみゅぱみゅは同じカップだった!」と書かれた雑誌を公開したきゃりー。記事ではタレントの壇蜜(33)と同じEカップであることが紹介されており、「いひひひひ。意外だろ。」と、きゃりーの可愛らしいビジュアルからは想像できない事実を明かしている。
⇒詳細はコチラ

●経産省職員が休職中にきゃりー公演に参加 クールジャパンの足を引っ張る?


きゃりーと経産省を巡って、ある騒動が持ち上がった。経産省の女性職員が、きゃりーのアメリカツアーに参加したことが問題となり、退職したというのだ。「きゃりーぱみゅぱみゅのブログを見ていた職員が、偶然、その女性職員を発見したのです。ブログにアップされたアメリカツアーの写真に、バックダンサーとしてバッチリと彼女が写っていました。けれど当時、彼女は病気休職中で、省内で問題になりました」
⇒詳細はコチラ

●きゃりーぱみゅぱみゅ アカペラで「口パク疑惑」一蹴?


週刊文春で口パク疑惑が報じられたからなのか、「にんじゃりばんばん」の振り付けを観客に教える際、アカペラを披露。伸びやかな高音で一節、歌い上げて疑惑を“一蹴”した。
⇒詳細はコチラ


◆真面目なネタ

●きゃりーぱみゅぱみゅ、「バービーは私の師匠というか…カリスマです」


5月3日から5日にかけて、原宿の街全体を使って開催中のイベント<HARAJUKU KAWAii!! WEEK 2014 feat.Ameba 10th anniversary>。その2日目となる4日にラフォーレミュージアム原宿にて行われた「バービーアワード授賞式」に、きゃりーぱみゅぱみゅが出席した。
⇒詳細はコチラ

●きゃりーぱみゅぱみゅの新曲CD付き7777セット限定グッズ『きらきらキラー』


きゃりーぱみゅぱみゅのCD付き限定グッズ『きらきらキラー』が、6月11日に7777セット限定でリリースされる。
⇒詳細はコチラ

●きゃりーぱみゅぱみゅら所属のアソビシステムが発表した「もしもしにっぽん」とは?


きゃりーぱみゅぱみゅさんや中田ヤスタカさんといった世界に羽ばたくアーティストや、原宿系青文字モデルの所属するカルチャープロダクション・ASOBISYSTEM(アソビシステム)が、日本POPカルチャーを海外に向けて発信する「もしもしにっぽん」プロジェクトを発表。
⇒詳細はコチラ

世界中
KPP
KAWPiP
KAWAPiPiP
KAWAiiPiPiPiP
KAWAii!! PiPiPiPi!




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【発掘情報】前衛梅雨前線接近中!~非常階段/ヴァジリスク/不失者+ペーター・ブロッツマン

2014年05月18日 00時26分30秒 | 素晴らしき変態音楽


5月6日でんぱ組.incの日本武道館公演と同じ日に渋谷WWWでBiS階段の解散ライヴ「BiS階段 LAST GIG」が開催され、その翌朝にかけてTLが「でんぱ組」と「BiS」で埋め尽くされる事態になった。「nerve」13回連続パフォーマンス、美川俊治選曲のセットリスト、でんぱ組「でんでんぱっしょん」カヴァー(同時刻に武道館ではでんぱ組がBiS「IDOL」カヴァーを披露していた)、白煙噴射・臓物・謎の液体・スタンガンに観客が狂喜乱舞する地獄絵図が展開され、奇跡のノイズアイドルユニットの終焉を祝福した。当然ながら、大阪ノイズ商売人・JOJO広重はBiS階段のライヴ音源・映像の権利を押さえており、アーカイヴCD/DVDのリリースを企んでいるので、楽しみにして待つことにしよう。



★ぐっちゃぐちゃで狂喜乱舞!BiS階段の壮絶解散ライブ⇒コチラ

しかし極悪ノイズ界随一のベニスの商人が、折角盛り上げたノイズ熱の商機を指を銜えて静観している筈もなく、非常階段結成35周年アニバーサリーイヤー特別商戦の導火線に自ら火を着けた。偶然にも同時多発的に他の先端系音楽の伝説的作品・演奏も市場に投下され炎上間近。熱いのはアイドルシーンだけではない。萌える商魂、ノイズ・アヴァンギャルド・極端音楽梅雨前線接近中。現地から実況中継で情報をお伝えしよう。

●非常階段


5年前の結成30周年の時にはCD30枚組BOX「THE NOISE」をリリースしたが、35周年はこれまでリリースした全12作のアルバムがボーナス・トラックを追加したデジタルリマスターで再リリース。その12枚に、BOXのみの特典CD「極悪の教典・補遺盤」(極悪の教典に収録されなかった初期スタジオ音源集)を加えた13枚組CDセット『THE ORIGINAL ALBUM REMASTERED EDITION BOX』も発売。例によってアルケミー・レコードで通販すると、通常予約特典に加え、オリジナル特典がもらえる。ザ・商魂!

以下、アルバム解説はJOJO広重のツイートより引用(盗用に非ず)。

「終末処理場 + 1 NOISE」 NG、ジュラジューム、非常階段

今回の非常階段再発で一番の目玉は「終末処理場」です。完全な形のCD化は初です。JOJO広重+T.美川+ジュラジューム八太による天王寺マントヒヒでのライブトラックが追加収録されています。しかし何度見ても禍々しいジャケットです

「蔵六の奇病 + 1 NOISE」

5回目くらいのCD再発ですが、今回はジャケットが日野日出志先生のサインが入っている関係者バージョン、CDはボーナストラックが1980年5月蛍池クルセードの初出ライブ音源になっています

「VIVA ANGEL+ 1 NOISE」

非常階段で一番音楽的なアプローチをしているヘンなアルバムです。今回はカセット作品「△8000」を追加収録。これはカセット作品のみでリリースされていたトラックです。久しぶりに聞いたら耳に痛い轟音でした

「KING OF NOISE+ 1 NOISE」

2回目のCD化ですが、今回はボーナストラック入りで、T.美川と林直人のユニット「ANNON」の藤井寺バグースでのライブ音源を収録しています

「TAPES+ 1 NOISE」

今回の再発はボーナストラック入りで、追加は1980年のJOJO広重・T.美川DUO音源。これはJOJO広重がキーボードを演奏、T.美川がアコースティックギターにコンタクトマイクを組み合わせての熱演でした

「LIMITED EDITION+ 1 NOISE」

このジャケットでの再発は初めてです。このステッカーのデザインは三軒茶屋フジヤマの渡辺さんでした。オリジナルリリースは1987年、アルケミーレコードが一番金なかった時期でした。

「NO PARIS NO HARM+ 1 NOISE」

1988年リリースで、このオリジナルジャケでのCD化は初です。JUNKOさんジャケでデザインは当時メスカリンドライブのHIDEちゃんでした。JUNKOさんのボーカルがすでに壮絶です

「MODERN+ 1 NOISE」

このタイトルは先日つぶれた明大前のレコード店・モダーンミュージックへのオマージュでした。買った人は知っていると思いますが、内ジャケの写真は私の結婚式の時のものです。

「ROMANCE+ 1 NOISE」

1曲77分を超える大作ノイズなので、今回のボーナストラックに苦労しましたが、JOJO広重ソロのノイズ演奏が1曲追加収録されています。現在のCD収録時間ぎりぎりでした

「WINDOM+ 1 NOISE」

秋田さんがゲスト参加しているやつですね。録音があまりに轟音で耳が危険になり、ティッシュで耳栓してたらその姿がウルトラセブンのウインダムに似ていたという、それだけです。ボーナストラックはサバート階段を収録

「NOISE FROM TRADING CARDS+ 1 NOISE」

明大前でJo'sスポーツカードを経営していた頃のアルバムですね。ジャケの少年は今も池袋のカード屋さんで働いています。最近はスポーツカードビジネスはなかなか厳しいようです

「LAST RECORDING ALBUM+ 1 NOISE」

リトル・フィートの「ラスト・レコード・アルバム」へのオマージュです。ドラムのなおっぺ参加の唯一のアルバムですね。ボートラはJOJO広重+小沢靖(不失者)+石塚俊明さんのセッションです

筆者は『終末処理場』以外はアナログで所有しているが、ボートラ&リマスター&特典に物欲が刺激される。個人的には『ノー・パリス・ノー・ハーム』のJUNKO美麗ポートレイトジャケが嬉しい。また『キング・オブ・ノイズ』のジャケットの赤ちゃんのその後の人生が気になって仕方がない。




●WHITE HOSPITAL/VASILISK


ノイズ王・非常階段に比べれば知名度は圧倒的に低いが、マニアの垂涎度は勝るかもしれない。1984年自主レーベルESKIMO RECORDSから限定300枚でひっそりとリリースされたWHITE HOSPITALの12インチ盤は、硬質なインダストリアルサウンドと正体不明のエニグマ音響が国内外で高く評価され、入手の難しさもあり、伝説の名盤として語り継がれてきた。派生ユニット「GRIM」と「VASILISK」も夫々独特のノイズ/インダストリアル/リチュアルサウンドで異彩を放った。GRIMは数年前にコンプリートCDやLP3枚組BOXがリリースされ再評価された。そしてこのたび、WHITE HOSPITALとVASILISKの音源がオーストリアのノイズ専門レーベルからCD&LPで再リリースされるに至った。VASILISKは未発表音源アルバム付の限定BOXも発売。LPは全てカラービニールのマニア驚喜のリリースである。以下解説はディスクユニオンHPより引用。

「HOLOCAUST」WHITE HOSPITAL


日本を代表するインダストリアルバンドGRIMのJun Konagaya氏とVASILISKのTomo Kuwahara氏が80年代初期に組んでいた伝説のノイズバンド、WHITE HOSPITALが遂にリイシュー。84年のオリジナルレコードは高額で取引される超レア盤は金額に相応した鉄錆の匂いが聞こえるハードインダストリアル・ノイズ。今回の再発に同時期に出していた7インチレコード”We Wish You Are Merry X'mas”の2曲と未発表LIVE TRACKが3曲も追加された、リマスター仕様。

VASILISK
椎名林檎、UA等の作品にギタリストとして名前を残す名越由貴夫氏と日本の元祖ノイズバンド筆頭WHITE HOSPITALのTomo Kuwahara氏による日本では当時まだ珍しかったリチュアルインダストリアルバンドVASILISKの3作品がリマスター/ボーナストラック追加でリイシュー。限定BOX『MUSICK FOR LIBERATION AND ECSTACY』は3作のオリジナル・アルバムに加え、ボーナスアルバム『Live Blood- 未発表LIVE音源'92-'93』を追加した4枚組。特製木箱仕様。

「Whirling Dervishes」


87年の1st。初期創作衝動が体現されたポストプログレッシブ、ポストインダストリアルのジャパニーズエクスペリメンタル音楽の傑作です。ボーナストラックに91年のUS RRR RECORDSのコンピレーション"Noise And Junk" 収録曲。

「Mkwaju」


88年2nd。ファーストから民族音楽傾向になったリチュアル・トライバル名作です。ボーナストラックに88年のコンピレーション作品"Periodic Law"に収録されている1曲を収録。

「Acqua」


89年3rd。セカンドのトライバル路線を継承しつつのアンビエントインダストリアル作品。未発表のLIVE TRACKをボーナスに加えてリマスター仕様です。




●不失者+ペーター・ブロッツマン


このブログを書く為に、朝から6時間連続でマル非とヴァシリスクのレコードを聴き続けているのだが、極悪ノイズと幻惑インダストリアルの奔流に、流石に精神的に参ってきた。気分転換に先日渋谷O-nestのライヴ物販で本邦初販売された『Fushitsusha / Nothing Changes No One Can Change Anything, I Am Ever-Changing Only You Can Change Yourself』と題された3枚組CDを聴くことにしよう。タンポポに似た植物が描かれたゴシックな三つ折りジャケットの中に、カラー解説書・フライヤー・黒カバー・黒エンベロープに包まれた3枚のCDが封入されたハンドメイドパッケージ。1996年4月26日(金)東京・法政大学学生会館大ホールでのライヴ「不失者 meets PETER BROTZMANN」を完全収録。メンバーは灰野敬二(vo,g)、小沢靖(b)、小杉淳(ds)、ペーター・ブロッツマン(sax)。90年代不失者の不動のトリオは、1996年徳間ジャパンと契約し、ロンドン・レコーディングを敢行、翌年から次々作品をメジャーリリースする。海外でも灰野と不失者の人気が急激に高まり、彼らを取り巻く状況が最高潮に達した頃だった。



この時期のライヴ音源は、海外公演のCDが数作リリースされているが、開場時間のずっと前から黒装束のファンが列をなしたと言われる国内でのライヴ音源が公式リリースされるのは初めて。ペーター・ブロッツマンとの共演ということはもちろんだが、活動のピークといえる時期の不失者のドキュメンタリーというだけで歴史的なリリースだといえる。断続的なドラムに、灰野と小沢が鉄琴を叩きながらステージを動き回るオープニングから、ダイナミックなギタートリオによる不失者流ハードロック、ハーディガーディのドローン演奏と続き、ブロッツマンが登場するのはDISC2の半ばから。豪快なサックスに灰野のギターや歌が絡みつき、時に激しく時に静寂に変幻する4人の演奏は、今は亡き法政学館ホールの深い反響と相俟って、音楽の大河ドラマを観るような濃厚な三時間を経験出来る。灰野もブロッツマンも現在のスタイルが18年前と全くブレていないことに気付くと共に、70年代のアングラ演劇や暗黒舞踏、さらに60年代のフルクサスやポップアート、20世紀初頭の未来派に感じられるのと同じ強烈な時代の空気が、このCDにパッケージされている。



過去を紐解くことは、失った時代を追体験する憧憬であると共に、現在を知る為の導きでもある。数十年の年月に横たわる間歇に、地下音楽の過ごした時代を封じ込める意味も理由も今はない。一足早いEXTREME MUSICの驟雨にしっぽり耽溺する五月雨月も悪くない。


若かりし
日々の記憶を
明らかに

【貴重映像】Faust and Guests Death Valley - Friday May 13, 1994
1994年ファウストのUSツアー中にカリフォルニア州デスヴァレーで開催されたパフォーマンスの記録映像。灰野敬二出演。

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テスラは泣かない。/ヒトリエ@新代田FEVER 2014.5.15(thu)

2014年05月17日 00時52分38秒 | ロッケンロール万歳!


テスラは泣かない。「Lie to myself」RELEASE LIVE
"LIE TO YOURSELF"


テスラは泣かない。
GUEST:ヒトリエ

最近流行の長くてヘンテコなバンド名特集で紹介したグッドモーニングアメリカが、最近朝のワイドショーで話題になっている。特にお笑い担当のベーシストの存在がテレビ的に美味しいらしい。合衆国に忠誠を尽くす名前の由来に誰も言及しないのは、オバマ大統領の秘密工作員による情宣操作なのかもしれない。それは兎も角、長くてヘンテコなバンド名は、完全に市民権を得たようだ。

それならば、思い切って長ヘン名バンドの現場に飛び込んでみようと、先日訪問した渋谷エッグマンにポスターが貼ってあったテスラは泣かない。略してテス泣(?)というバンドのワンマン公演に潜入した。



ド平日にも関わらず、会場は盛況で、その名の通り熱気に溢れている。客層は極めて若く、原宿可愛い系女子が多い。対バン含め男子バンドと云えるが、テスラに鍵盤女子が居る為か、アキバ系ドルヲタ風もチラホラ。何れにせよ、ドルイベともロケンローパーティーとも暗愚羅現場とも異なるRANGEやEXILEに近いアウェー感ぱなくて昂奮する。

ヒトリエ


ゲストはパスピエ(バンド)、ヒカリエ(建物)ではなく、一人アトリエ略してヒトリエと云ふ若手クヮルテットである。盛り上げMC担当ギタリスト、身振りで手拍子要求するベーシストに比べ、センターを張るヴォーカル&ギターは殆ど煽らず歌に専念。いまどきバンドは職務分掌がしっかりして居る模様。テクニックは申し分ない。ギターは難解なフレーズを何気に熟すし、チョッパーベースはブラジョンBrothers Johnson真っ青。ドラムのビートは寸分の狂いもない。曲調はいまどきダンスロック。特定の名称があるかどうかは知らないが、四つ打ちバスドラ+裏打ちハイハット、ディスコティックなベースラインに単音弾きギターというノリ。歌は日常会話調で所々ラップを含む。で、オーディエンスは手拍子と片腕指差しポーズ。かつて「指差しケチャ」と呼んでディスったことがあるが、郷に入れば郷に従えと言うように、コレが彼らの流儀だと納得。オヤジ流の押し付けは辞めよう。皆の歌を聴かせてくれ!の煽りに大合唱と指差しダンスで応える少女たちの目は輝いていた。




テスラは泣かない。


2008年結成、鹿児島出身の四人組。地元桜島に因んでマグマロックを標榜する。当たり前田のクラッカー(超死語)だが、長くて変な名前のバンドならなんでも良かったわけではない。例によってようつべサーフィン中に出てきた動画を観てPi!Pi!っと体内音楽愛好指数が上がったのが、彼らの「Lie to myself(自分に嘘つき)」だった。イントロのピアノのミニマリズムにプログレ&現音シナプスが反応。サビの女子ヴォーカルに遊佐未森を感じたことも大きなモチベーションとなった。ヘドバン鍵盤娘に、遊佐繋がりの壊れかけ女子メンに似た仄かな恋心を抱いたことは秘密にしておこう。いまどきダンスロックで有りながら、幅広い年代で共有できる骨太のビート、初めて聴いても一緒に歌えるPOPなサビ、文語調の硬派な歌詞を謳うパワ声。ゆとり世代とか悟り世代と呼ばれるイマドキの若いもんも真面目に世の中に向き合っているんだ、という事実を目の当たりにして感涙に咽び泣いた、というのはUSOだが、このバンドなら信じていいかもと思ったのはホント。盛り上げ役はやはりベーシスト。一時期「ベース不要論」がまことしやかに囁かれかけたことがあるが、土台を固めムードを作る重低音四弦の存在感は何者にも代えることは出来ない。6月25日にメジャー1stアルバムをリリースする彼らは、メジャーでも好き勝手殺らせて貰っていると語る。エイベックスと契約した大森靖子の「私がファンの皆さんと考えてやってきた、楽しいことを、考えてくれるんですかね~?」という言葉が頭に浮ぶが、「TESLA doesn't know how to cry」という英語名の通り、泣くのを我慢するのではなく、泣き方なんて知らねぇよ!と言い放つこのバンドは、メジャーマイナー関係なく、自分の知っているやり方を貫くに違いない。



[5/18 09:12追記]
★【ライヴレポート】テスラは泣かない。レコ発熱演「僕らの歴史が始まります」⇒コチラ

バンド名
文句を言うのは
お門違い

壊れかけのテープレコーダーズ


同じ編成だからと言う単純な理由では無く、音楽性も全然異なるが、壊れかけとテス泣は音楽に対するスピリットが共通しているように思える。





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五月雨女子ビデこれくしょん~アーバンギャルド/でんぱ組/BiS/エビ中/ふぇのたす/ひろみ/EIKO

2014年05月16日 00時15分15秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


GWは遠くに過ぎ去り、5月=皐月・五月雨月本来の農耕日和の気持ちのいい季節が到来。「五月雨(さみだれ)」の「さ」は耕作を意味する古語、「みだれ」は「水垂れ」の意味で、古くは動詞「五月雨る(さみだる)」と使われており、和歌では「乱る」の意味で使われることが多い。梅雨入り前の乱世に乱心女子が乱戦バトルを繰り広げる、そんな季節に投下された女子PV(以下ビデ)を特集しよう。

でんぱ組.inc


5月14日に武道館LIVE記念限定盤「Dear☆Stageへようこそ」をリリース。萌えジャパン発祥の地秋葉原Dear☆Stageに迷い込んだ悩めるリーマン田中氏(仮称)を襲う数奇な運命を描く超大作スペースオペラ。ここで言う「SPACE」は「宇宙」の意味ではなく「私的空間,私的領域・領分:個人が必要とする物理的・精神的な領域」の意味であり、一歩も出たくなかったひきこもりの自室を指すのかもしれない。日本武道館公演のオープニングで田中(仮)がディアステの扉を開く映像が流れ、すわビデ公開か!とどよめきが起こったが、そのままでんぱちゃんが登場したため、続きはあやふやにされたままで、CDリリースされた現在も公開の動きはない。その代りに、でんぱソングが挿入歌に使われた中島哲也監督、役所広司、妻夫木聡、オダギリジョー、中谷美紀、二階堂ふみ、橋本愛出演映画『渇き。』の予告編が公開された。ミスマッチな組み合わせだが映画の中では目交(まぐわ)ってるに違いない。




アーバンギャルド


昨年12月以降地下に潜って革命の火を灯し続けてきた前衛都市がレコード会社移籍を発表、6月リリースの新作アルバム『鬱くしい国』から「さくらメメント」ビデを公開した。さくら繋がりのでんぱ組「サクラあっぱれーしょん」に負けず劣らずあっぱれな吹っ切れ具合は、かつてキノコホテルも在籍したアニメ資本のレコード会社の風通しのよさだろうか。季節外れのサクラ旋風は陰陽水玉模様の光と影に彩られていた。ジャケットは現代美術家の会田誠の作品。あいだ繋がりで相田みつをともタイアップしてたらアーバンギャル&ギャルソンは言うに及ばず、サブカル系アートスクール生は切腹上死したかもしれない。対バンした筋少・大槻ケンジも参加。




BiS


BiSなりの武道館、横浜アリーナ解散ライブまで、53日23時間13分42秒(執筆時点)。5月28日リリースのラストシングル「FiNAL DANCE」ビデでは、沖縄ロケで艶やかなビキニダンスを披露。プールイのぷるぷる巨乳に眉間が疼く。解散ツアー 「THE BiS WHO SOLD THE WORLD TOUR」中だが、続々イベント出演・対バンライヴが追加されている。解散横アリの直前7月2日にベストアルバムをリリースすることを発表した。タイトルは勿論、収録曲も何もかも未定とのこと。一方、大阪ノイズ商売人のJOJO広重はBiS階段のライヴDVD/CDリリースの準備を着々と進めている。




私立恵比寿中学


GW突入と共に「私立恵比寿中学スプリングソニー・ミュージックレーベルズルーキーツアー2014~生まれ変わりちょうちょうボーンとエトセトラ~」をスタートしたエビ中のニュー・シングル「バタフライエフェクト」(6月4日リリース)ビデでは、幻想的な極彩色の世界を背景に、8人のパフォーマンスと生まれ変わったエビ中の姿が描かれている。姉貴ももクロの新曲「泣いてもいいんだよ」ビデの続編とも読み取れる天竺彩家な映像には、別にダンス・ヴァージョンもある。




ふぇのたす


砂糖女子みこがセンターを務めるふわふわ音楽グループ「ふぇのたす」のニューアルバム『胸キュン'14』が5月14日絶賛発売。ジャケでひとりだけ天使の矢を頭に刺すドラムの澤"sweets"ミキヒコだが、PVに於いては意味不のゾンビ化。一筋縄ではいかない謎キャラ本領発揮のミニアルバムは、全曲ナンバ/タルトタタン、寺嶋由芙などに作品提供し注目の東大哲学科卒ヤマモトショウ作品。プロデュースにSALON MUSIC吉田仁を迎えたのは、師弟の契りを交わしたか。寿司とかケーキとか聴いてて腹HELLグルメ泣かせの一枚。




石橋英子


突然年齢上がります。アヴァンギャルド派音響系宅録女子、石橋英子の3月リリースのアルバム『car and freezer』は英語・日本語の2枚組。最新ビデ「時を告げて」はDeerhoof作品など手がけるさい郷通範が監督した作品。楽曲の持つ静かながらも高いテンションを細やかな光の移り変わりで表現した、芸術的なビデオクリップに仕上がっている。今宵渋谷WWWにて石橋英子『car and freezer』発売記念ツアー ファイナル開催。出演:石橋英子 with もう死んだ人たち(ジム・オルーク、須藤俊明、山本達久、波多野敦子、坂口光央 / ゲスト:前野健太) / 七尾旅人




上原ひろみ


ピアノを弾くひとりパフューム、笑顔で虐殺鍵盤女子、鳥の巣ヘアーは今は昔、上原ひろみの最新作『ALIVE』は5月21日リリース。上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト feat. アンソニー・ジャクソン&サイモン・フィリップス名義でリリースされるピアノトリオアルバムで、「生きる」をテーマに制作されたもの。「アーマッド・ジャマルさん、甲本ヒロトさん(ザ・クロマニヨンズ)、ロバート・トゥルージロさん (メタリカ)からコメントが届きました。」という便りも嬉しい。「上原ひろみ と ピアノ! 信じあってるんだぜ! 仲良しなんだぜ! けんかすること、あるのかな? すぐ仲直りするんだろうな 細胞おどる、いのちのダンス・アルバム! 完成おめでとう!」甲本ヒロト (ザ・クロマニヨンズ)------ 。で、ビデ公開されたタイトル曲が16分の27拍子というキラー拍子で、大量殺戮犠牲者続出間違いなし。



★上原ひろみインタビュー⇒コチラ

女子ビデは
ウルトラビデや
ドラびでおとは
違いMATH

Perfume


待望のアナログ化。色は三色、黄色・ピンク・クリア。どれが好き?
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テンプルズ@渋谷クラブクアトロ/灰野敬二・にせんねんもんだい@渋谷O-nest 2014.5.12(mon)

2014年05月14日 01時13分03秒 | 素晴らしき変態音楽


TEMPLES
<テンプルズ>


2014年最も来日が期待された新人テンプルズ初単独ツアーが決定!
ノエル・ギャラガー、ジョニー・マーが大絶賛! 英ミッドランズ出身の注目新人サイケ・ロック・バンド、テンプルズが2/5デビュー・アルバム・リリース!Hostess Club Weekenderでは新人にもかかわらず、多くのオーディエンスが彼ら目当て早くから訪れた。新人離れしたステージは圧巻。単独公演を期待されていた彼らの来日が遂に決定!完売必須公演です!



TEMPLES


本年度UK ROCKブライテストホープ候補筆頭「テンプルズ」初の単独来日公演。昨年10月ストライプス初来日公演で10年ぶりに再会した知り合いからのおススメで入信したサイケ寺院は、予想通り倭国の若者の心を捉え、数少ない洋楽音楽誌でも、ファブ・フォー/ストーンズ/ボウイ等オヤジメインの誌面で、ナウなヤングとしては異例の大きなフィーチャーを得る。満員御礼のクラブクアトロで目視確認した限りでは、ティーンエイジ・スピリット女子&男子、バンドメン&ウィメン、UK ROCKヲタ出身ビジネスメン、元オアシス追っかけアラサー&アラフォー女子等ヴァラエティ豊かな老若男女が集う。カップルやグループも多いにも拘らず、皆言葉少なにじーっとステージに目を凝らしている。間違いなく彼らは音楽を聴く為にこの場に来たのだ。盛り上がって騒ぐ為ではない。5500円のチケット代を払って。だから洋楽ファンって云々と書くとTLのトレンドに再登場しかねないので辞めておくが、明らかに他とは異なるこの聴衆の特異性の原因を誰か解明しては頂けまいか?



遠目に見ても美麗なメンバーの佇まいは星の王子様。ふわふわヘアーはタンポポの綿毛。少女マンガの主人公っぽいBLな雰囲気は腐女子じゃなくても胸キュンもの。しゃべると訛りが強くて聞き取れないが、歌い演奏する分には、たとえばジェイク・バグ(下町のあんちゃん)やストライプス(田舎の野球少年)に比べて育ちの良い上品さを感じる。礼儀正しい立ち振る舞いは良家のお坊ちゃんと見た。同じことがオーディエンスにも当てはまる。たいへん品行方正で寛容さに溢れた800余人は、たった60分という演奏時間の短さに憤ることもなく、フラワーな満面の笑みで帰路に着いた。



<set list>
Colours To Life / Prisms / Sun Structures / Question / Ankh / Move With The Season / Keep In The Dark / Sand Dance

-encore-
Mesmerise / Shelter Song




NISENNENMONDAI presents "souzousuruneji 9"

KEIJI HAINO (voice & electronics solo)
NISENNENMONDAI
【DJ】YOU ISHIHARA

ここ何年かで見た中で私たちが最も感動したライブが、灰野さんのvoice&electronics soloセットでした。今回お願いして、そのセットでやっていただけるということで、私たちもとても楽しみです!にせんねんもんだい新作CD-R,新作Tshirtも販売いたします



NISENNENMONDAI


予想通り早く終わったので、そのまま日本サイケイベントへ向かう。にんせんねんもんだいは、2013年のフリードミューンのネット中継は別にして、生で観るのは8年ぶり。当時は変拍子インストが、80's女子バン「サボテン」を思わせたが、急激にポストロック度を高め、現在はコールドウェイヴの第一人者。今年2月にUFO CLUBセッションで観た姫野さやか(ds)は他のメンツ(中原昌也・亀川千代・道下慎介)に比べ体温が極端に低い爬虫類的異形ぶりを見せつけたが、トリオでの演奏はもはや体温零度以下。「ハイハットばかり刻まないでおいらも叩いてケロ!」というスネアの欲求不満の声が聴こえそうなドラミング、忍耐強く単音を延々弾き続けるベース、殆ど弦を弾くことなく、最後はギターを背中に放置してエフェクターのツマミ弄りに惚けるギタリスト。アイドルさんは勿論、ロケンロー女子ですら怖くて真似できない鉄面皮は、端から観ると演奏を楽しんでいるようには見えないが、PAから排出する重低音ビートには身体が無条件で反応してしまう。無表情少女人形に踊らされる倒錯の陶酔感。




●灰野敬二

(写真・動画の撮影・掲載については出演者の許可を得ています。以下同)

"人力トランス・クール・ビューティー"=にせんねんもんだいと"魂を操る司祭"=灰野敬二、一見ミスマッチな組み合わせは、実は初めてではない。サンヘドリンで2006年1月にUFO CLUBで対バン、6月にスーパーデラックスで合体ダブル・トリオで共演した。8年ぶりの対バンでポストロック三人娘は灰野に歌と電子楽器独演を望んだ。にせんねんが残した脱ロック空間が、無限回廊の発振器のドローン音で次第に浸食されていく。40分経過しじっと見守る観客の足が痺れてきた頃、ドラムマシーンの打撃音が響き目を醒す。はっきりした声で二三連歌って爆音エアシンセに突入。トライバルなビートはコールドウェイヴとは真逆の肉感的な高揚感で打ちのめす。肉体的に踊ることは出来ないが、精神ダンスが頭の中でバク天する。ヴォリュームがマキシマムに高まったところで再び発振器だけに回帰し、祈りの言葉が絞り出される。目眩がするような70分のマインドトリップだった。



会場には来日中のヨ・ラ・テンゴのメンバーも訪れ、日米サイケの記念撮影が実現した。


サイケには
いろんな種類が
あるもんだ

<灰野敬二 ライヴ・スケジュール>
2014.05.15(Thursday)~18(Sunday) Victoriaville au Quebec, Canada
Festival international de musique actuelle de Victoriaville

05.16(Friday)
Richard Pinhas(guitare electrique, electroniques)+Keiji Haino(guitare electrique, voix)+Merzbow(ordinateur, electroniques)+Tatsuya Yoshida(batterie)
10 pm, Colisee A ($36)

05.17(Saturday)
Nazoranai(KEIJI HAINO / OREN AMBARCHI / STEPHEN O'MALLEY)
Midnight, Colisee B ($26)


2014.05.18(Sunday) Johnny Brenda's(1201 Frankford Avenue 19125 Philadelphia, PA, US)
Ars Nova Workshop Presents -Keiji Haino Live-
Line-up:Keiji Haino,Oren Ambarchi,James Plotkin
Doors: 8:00 pm / Show: 8:30 pm ($15.00)
http://www.johnnybrendas.com/event/535177-keiji-haino-philadelphia/

2014.5.29(木)東高円寺UFO CLUB 
『3.11後の世界、音楽の虹の橋「轟雷破」雨のまえにすること』
灰野敬二×久下惠生(FLYING RHYTHMS,マヘル・シャラル・ハシュ・バズ), 友川カズキ×坂本弘道(cello,electronics/パスカルズ)

2014.05.31(土) 落合soup
密なる音のゆくえ~セノオGEEアナログ発売記念ライヴ~
Act:セノオGEE(special set: 灰野敬二 + セノオGEE)、Phew

2014.6.18(水) 六本木Super Deluxe
3.11後の世界,音楽の虹の橋「天竺箔」
灰野敬二 × 太田惠資 × U-zhaan

2014.6.28(土) 六本木Super Deluxe
MERZBOW+石橋 / 灰野+O'ROURKE
メルツバウ + 石橋英子 デュオ/灰野敬二 + ジム・オルーク デュオ


コメント (4)
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The Birthday/DOES/爆弾ジョニー/Drop's@新宿ロフト 2014.5.11(sun)

2014年05月13日 01時04分23秒 | ロッケンロール万歳!


base inc.10&Shinjuku LOFT 15 SHINJUKU LOFT 15TH ANNIVESARY

【LIVEHALL】The Birthday/ DOES / 爆弾ジョニー / Drop's
【BARSTAGE】 イマイアキノブ / うつみようこ / 浜辺シゲキ
【SHOP 】base inc.謝恩フリーマーケット

「base inc.」今年設立10周年を迎えることを記念して5月11日(日)に「base inc.10&Shinjuku LOFT 15」を開催決定!!

会場は、移転後15周年を迎えた新宿LOFTにて、
所属アーティストThe Birthday、DOES、爆弾ジョニー、Drop’s他
関わり深いイマイアキノブ、うつみようこ、浜辺シゲキも出演!

また、会場内にて「base inc.謝恩フリーマーケット」を開催しオリジナルTシャツからライブ衣装・メンバー私物など一点物まで販売予定。

★公式サイトrockin' blues.com⇒コチラ



前日幕張メッセで「可愛エキスポ」を体験したが、この日はさながら新宿ロフトで「不良エキスポ」。GWにNHK FMで「今日は一日不良音楽三昧」という10時間半の番組が生放送されたし、いま「不良 Furyou」がキテるのかもしれない。チケットは当然SOLD OUT。ちょい悪オヤジ&ヤンキー姐御で一杯かとの予想が幸いにも外れ、意外にイマドキ女子率が高い。そのためバンド転換時に女子トイレに列ができるという、ロフトでは珍しい光景が見られた。

Drop's


何となく腰砕けなbase inc.社長の「まあ、ロックンロールをよろしく」という挨拶に続き、札幌の女子バンDrop's(粒・滴)が一番手で登場。これだけ強烈なR&R猛者に囲まれると、実の娘でも不思議のない前髪パッツン女子たちの緊張は相当なモノだったと想像されるが、それに動じず堂々と歌い上げ、楽器を奏でる姿が頼もしい。終始笑顔で歌い踊るアイドルさんとは違って、ロケンロー娘はニコリともしない。5人はひたすら歌と演奏に没頭している。5月14日リリースのニューEP収録曲もソツなくこなし、ラストナンバーをやりきった直後に弾けたスマイルは、誰かじゃない自分の為のリア充の証だった。



[5/16 00:57追記]
★【インタビュー】Drop's「ブルースと昭和歌謡の匂いが好きだけどジャンルに捕われたくないとは思っているんです」⇒コチラ

爆弾ジョニー


Drop'sと同郷・札幌出身の男子5人組。学年もほぼ同じで、2011年に両バンドが北海道テレビに出演した『SAPPORO HIGH SCHOOL ROCKERSドキュメンタリー』DVD付でスプリットCDをリリースした。今年4月にメジャー・デビューしたばかりだが、ライヴの凄さは話題になっていた。初めて観たが、エンジョイ・ロケンローを体現したお祭り&お笑い要素満載で楽しませる。硬派揃いのロケンロー・ファミリーのやんちゃ坊主といった風情。怖い親父や兄貴に睨まれても、爆弾を撃ち続けて欲しい。




DOES


「ダズ」ではなく「ドーズ」と発音する福岡出身の三人組。どういう訳かインストポストロックバンドと混同していたが、紛うことないロケンローをぶっ放す爽快なギターサウンドに目が覚めた。誰に似てるとかは意味がないが、80年代組(クロマニヨンズ等)・90年代組(The Birthday、浅井健一等)とは異なるテン世代R&Rが眩しい。強面に見えて、涙もろいロマンチストで時にお調子者。「さくら」「涙」「思い出」といったエモい歌詞が耳に残る。「跳べ!」という檄に女子中心に巻き起こるジャンプ大会の景色は、ORANGE RANGEに近いかも。




●The Birthday


硬派ロケンロー番長チバユウスケ率いるザ・バースデイがトリに登場。ロフトクラスのライヴハウスで観るのは初めてなので不良どもの乱闘を覚悟したが、ナウなヤングの多い現場はそんな筈も無く、前方で人間サーフィンが起るくらいで、思い思いに楽しむ理想的なフロア。前3バンドに比べると中年層のハッスル率が高い。武道館公演と熱量もMC量も変わらず、チバが吠える吼える。近くで見るとギターとベースの若さが際立つ。”ロックンロールをよろしく”という合言葉に自ら答えを出すバースデイの激ロックが、くそったれな世界を救いの光で照らした。



<The Birthday Set List>
1.涙がこぼれそう
2.カレンダーガール
3.VIRGIN NUDE BEAT PARTY
4.なぜか今日は
5.STAR MAN
6.SAKURA
7.星の首飾り
8.くそったれの世界


バーステージの渋いアコースティック・ライヴも観たかったが、タバコ無法地帯のため侵入出来ず残念ではあった。

ロケンロー
不良がいれば
問題ない

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きゃりー/でんぱ組/赤い公園etc.~KAWAii!! NiPPON EXPO 2014@幕張メッセ 2014.5.10(sat)

2014年05月12日 01時03分21秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


■KAWAii!! NiPPON EXPO 2014(カワイイニッポンエキスポ2014)
日程:2014年5月10日(土) 開場 12:00
会場:幕張メッセ9、10、11展示ホール
料金:無料(一部有料)

【KAWAii!! STAGE】
赤い公園、板野友美、きゃりーぱみゅぱみゅ、剛力彩芽、近藤夏子、椎名ひかり、女王蜂、TEMPURA KIDZ、中川翔子、Una

【EXPO STAGE】
X21、GALETTe、GEM、SUPER☆GiRLS、Cheeky Parade、でんぱ組.inc、東京女子流、Dream5、9nine、nanoCUNE、PASSPO☆、Palet、ベイビーレイズ、武藤彩未、山口活性学園、Yun*chi、LinQ、Rev.fromDVL

【HMV STAGE】
あゆみくりかまき、ANNA☆S、CAMOUFLAGE、DIANNA☆SWEET、NEKO PUNCHI、フラップガールズスクール、WHY@DOLL、吉田凜音、らぶ☆けん(ステラ)、らぶ☆けん(ルーチェ)、1 Believe FNC

【モデル】
武智志穂、田中里奈、青柳文子、三戸なつめ、柴田紗希、瀬戸あゆみ、ゆら、中田クルミ、佐藤さき、やのあんな、木村ミサ、柴田ひかり、矢部ユウナ、阿知波妃皇、村田倫子、上野瞳、中世古麻衣 and more!!

KAWAii!! NiPPON EXPO オフィシャルサイト⇒コチラ



東京メトロ西船橋~JR武蔵野線南船橋~JR京葉線海浜幕張。前回南船橋で乗換を間違えたので注意した。夏の日差しの中幕張メッセへ向かう。ホール9-11外に長蛇の列。入場申込媒体別に列が出来ている。この暑さじゃ外で待つのは厳しかろう。優先入場リストバンドを購入(2500円)しておいたので、屋内優先列に並ぶ。500人位いるようだが、開場すると列はスムーズに進み、快適に入場出来た。ステージは三つ。左が一番でかい「KAWAii!! STAGE」、真ん中が「HMV STAGE」と「BOOTH AREA」、右が「EXPO STAGE」。アイドルが出演する「EXPO STAGE」ヘ向かう。体育館のようにだだっ広いので、慌てる必要はない。PAブースの前柵に寄りかかって開演を待つ。男子ばかり徐々に増えてくる。以下、観たアクトとひと言コメントでライヴレポートとしたい。



<EXPO STAGE>
●GALETTe

ディスコティック

●nanoCUNE

天上楽園抹殺ロック

●山口活性学園

7人組迫力メドレー

●GEM

10人組ユニゾンでかい

アイドルさんは最初から元気全開、流石に疲れて離脱し「BOOTH AREA」へ。キャンギャル(?)のチラシ撒き、アイドル特典会、物販コーナーでフリーCDをもらう。でんぱ組物販で夢眠ねむジャケの「蛍の光REMIX」CD購入。奥に「HMV STAGE」。こじんまりしていて、インストアっぽい。

<HMV STAGE>
●CAMOUFLAGE

アイドルなのにギターの娘が居る

そのまま「KAWAii!! SATGE」へ。後方のベンチに座り込む。

<KAWAii!! SATGE>
●TEMPURA KIDS

ボーカル入りははじめてかも

腹が減ったので食おうと離脱。幕張メッセのイベントでは毎回座る場所探しに苦労する。今回も例に漏れずフードエリアのベンチは全て占領されている。地べたに座るのも嫌なので、階段を上がって入場ゲートへ。窓際のベンチが空いていたので座って駅ビルで買ったサンドイッチをパクつく。周りではスタッフや関係者が休んでいる。

<EXPO STAGE>
●Yun*chi

胸がでかい

●Rev.fromDVL

橋本環奈以外のメンバーもカワイイ

<EXPO STAGE>
●赤い公園

妖怪なのにKAWAii運営のお気に入り

●板野友美

立派なJ-POPシンガーになった

J-POPもいいけどアイドルもね、と思い移動するが、疲れたので後方壁際に座り込んだらそのまま寝落ち。

<EXPO STAGE>
●武藤彩未

なんてったってアイドルからはじまった

●ベイビーレイズ

アメ横女学園

●東京女子流

スタイリッシュ

●PASPPO☆

フォーメーションがカッコイイ

●SUPER☆GIRL

カラフル衣装

●9nine

意外にストイック

●でんぱ組.inc

ネ申ネ申降臨!!!

<KAWAii!! STAGE>
●きゃりーぱみゅぱみゅ

新曲「きらきらキラー」聴けた、サイリウム振れた


BEST:でんぱ組ときゃりー、ふたりのネ申両方観れた
WORST:休む場所がない。次回は簡易イス持参のこと


これだけ観れて
無料とは
ネ申イベにもほどがある



原宿と秋葉原の距離は100m以下だった
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【考察】即興演奏の意志と時間~橋本孝之『サウンド・ドロップ』/陰猟腐厭『抱握』

2014年05月11日 00時46分22秒 | 素晴らしき変態音楽


今日はブログ開設から3388日にあたる。サンサンハチハチという数字に意味がある訳ではないが、来年1月1日で10年目になる。SNS全盛時代にブログなんて時代遅れだし、今時ブログやってる芸能人はこじらせ系だけ、という説もある。自分の為なら日記を書けばいい。人に意見を伝えたいならツイッターで呟けばいい。炎上するかも、とか書いておいて、実際にディスられたり炎上したりするとかなり心の負担になる。オレってM?と思いもする。

ブログは兎も角、音楽作品を世の中に発表することの意味は何だろう。プロのミュージシャンなら、作品を制作・販売するのがメシの種だし、事務所やレコード会社や制作プロダクションの売り上げ予算に組み込まれているから、計画通りに作品を作らなければならない。では、音楽を職業としない表現者の場合はどうか。プロを目指すバンドがプロモーションを兼ねてCDを自主制作する場合もある。本業の合間に制作し、溜まった作品を纏めてリリースする日用大工のような音楽家も居る。創造性が高まった時、寝食を忘れて気が触れたように制作に没頭し、発表するしないは後回しにする者もいる。人に聴かせるつもりは無く、趣味的に録音した音源がたまたま他人に気に入られ、発表に至る場合もある。

同じ即興演奏であるが、制作意志や経緯が対照的なふたつの音楽作品が期を同じくして発売された。

●橋本孝之『Sound Drops - Takayuki Hashimoto Guitar Solo』


大阪のギャラリー・ノマルを拠点に活動する即興デュオ.es(ドットエス)の橋本孝之のギター・ソロ・アルバム。.esではサックスをメインに演奏する橋本は元々ギタリストで、デレク・ベイリーに大きな影響を受けたという。「ノン・イディオマティック(慣用からの逸脱)」を唱えるベイリー理論を極める為にフラメンコやボサノヴァを学びもした。アーティスト藤本由紀夫のオルゴール・ギターによる本作の演奏は、.esのサックスのフリークトーンから想像すると、虚をつかれるに違いない。暗闇に気配が立上がるサックスソロ作『COLOURFUL』とも異なる。最初に聴いた時、ギターソロなのにギターを演奏していない謎の作品、と思った。カラカラとオルゴールのネジを巻く音、オルゴールの無調メロディー、弦を擦る音、胴を叩くガサゴソ音、そんな音が続き一向に弦を弾く音がしない。『COLOURFUL』とは違う意味で「気配の演奏」といえるかも。筆者が好むノイズのひとつの傾向は「即物性」である。演奏者の意志ではなく、物体が自然に・自動的に鳴ってしまう音。物音ノイズと呼ばれることもあるが、制作者の精神が希薄な分、逆にそんな音を自分の作品として提示しなければならなかった作者の意図に興味が沸く。物音ノイズの最高峰は大竹伸朗だと思っているが、『サウンド・ドロップ』=”音の粒・雫”とタイトルされた本作も極上の即物音響である。



橋本は本作を発表する意図無く、このユニークなギターの実験を兼ねて録音したという。出来が悪くなかったので数人の知人に聴かせたところ、実験音楽ショップOMEGA POINTスタッフが気に入り、発表するよう強く薦められたことがきっかけで、ギャラリーノマルからリリースされることになった。オルゴールの巻きネジを装着したブリキ缶ケース、盤面に”音粒”ドローイング、藤本由紀夫による円形ライナー、シリアルナンバーと直筆サイン付き、というアート作品で当然限定盤。

★購入はNomart Official Online Store⇒コチラ/Art into Life(試聴可)⇒コチラ/OMEGA POINT(試聴可)⇒コチラ


●陰猟腐厭『抱握』


もうひとつは1978年に横浜で結成され、ソノシート『妥協せず』など4作の作品をリリースした前衛ロックバンド「陰猟腐厭 Inryo-fuen』の30年ぶりのニューアルバム。覚えている人はいないだろうが、2012年末から2013年頭にかけて「地下音楽界連鎖の罠」と呼ばれる悪夢現象が筆者を襲った。詳細は割愛するが、その中心が陰猟腐厭だった。2013年1月大雪の日に陰猟のドラマー原田淳と会ってから1年4ヶ月過ぎた今、彼らの新作を手にすることになるとは、もしかして悪夢の再開だろうか。。。と心配するのは嘘で、単純に喜びでいっぱいだ。『抱握』と題された本作は、実は29年前に制作されたものである。1985年に正式な2ndアルバムとしてレコーディングされたが、メンバー間の意見の相違によりお蔵入りになり原田の自宅の押入で眠っていた音源が、大阪のエムレコードからの質問メールがきっかけで発掘され、当時発表に否定的だった原田自身が、陰猟腐厭の新作としてリリースする決意をしたという。



増田直行(g)、大山正道(key)、原田淳(dr)が写真を観ながら完全即興で制作した音源は、『妥協せず』に於けるファウストを想わせるコラージュ風あり、ユーモラスなポストパンクあり、フラメンコギター(写真はスペインで撮影されたものだった)が物音に変化する脱構造サウンドあり、無調のロマンティシズムあり、とりとめないが、それこそこの得体の知れない異端トリオの面目躍如である。

「即興演奏に於いて『数十年』といった時間差はあまり意味を持たないと、この時初めて知った。音楽にはそもそも『右肩上がりの進化』など存在しないのだろう。」(原田淳、解説より)

7月には陰猟腐厭の全音源を集めた『初期作品集 1980-82』がLPとCDでリリース予定。現在も散発的に活動を続ける異端トリオの原点に触れることは、日本地下音楽の秘密を探る旅になるに違いない。

★購入はEM RECORDS Online Shop(試聴可)⇒コチラ その他大手CD店・オンラインショップでも販売中

音粒を
抱いて握って
音にする

.es(ドットエス)と陰猟腐厭の運命が何処かで交わるなんてことがあったら面白い。


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でんぱ組inc@日本武道館 2014.5.6(tue)

2014年05月08日 00時39分21秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


でんぱ組.inc
ワールドワイド☆でんぱツアー2014 in 日本武道館
     ~夢で終わらんよっ!~




GW最終日のお楽しみ。いつも物販が長蛇の列で買えないので、早めに行って購入しようと思い、朝8時半に家を出て日本武道館へ向かう。買ったら一旦帰宅して着替えて出直すつもりだったので、普段着Tシャツにジャージのラフな服装。しかし武道館に着いてそんな考えが甘かったことを思い知った。延々と続く物販の列は、隣の駅に届きそうな程。しかも汗ばむ陽気だった前日までとは打って変わって冷風吹く冬日。凍える思いで立ったまま列が進むのをひたすら待つ。耳を傾ける訳でもなく列の前後の会話を聴く。京都から遠征した女子二人組は、よく分からないゲーム用語連発で話が弾む。後ろのカップルはでんぱソングの魅力を熱弁している。そのうち会話も途切れがちになる。結局、物販コーナーに辿り着いたのは5時間後、開場1時間前だった。限定商品はとっくに売り切れ。1点のみ残っていたTシャツとパンフ、ペンライト、動画DLカードを購入。風邪をひきかけて5時間待ってコレかよ、と言われそうだが、気持ちはとても充実していた。朝から食事や身支度以外は何もしていない。ライヴを観て帰宅するまで、でんぱ組の為だけの13時間。なんという贅沢、なんという満ち足りた時間。一日ひとつのことだけしかしない、ということが一生の間に何回あるだろう。別に声を大にして言う必要はないが、こんな日を過ごせたことに感謝したい。



メンバーの誰か忘れたが「でんぱ組を見つけてくれてありがとう」と感謝していた。筆者がでんぱ組を”見つけた”のは、2012年7月11日のアーバンギャルドの対バンライヴだった。生まれて初めて観たグループアイドルがでんぱ組。金髪娘がいること以外、メンバー個々の記憶はないが、目紛しいスピードナンバーと内容を聴き取れない超高音ヴォイス、そして何よりもアイドルヲタの凄まじい盛り上がりに度肝を抜かれた。その場ででんぱ組を「アイドル界のスラッシュメタル」と命名した。これと同じ衝撃をアーバンギャルドでも経験した。2011年8月11日、初めて観た「鬱フェス」でセーラー服や水玉ワンピの少女たちが一斉に血玉フラッグを振り、会場が真っ赤に染まるのを目撃した時、頭を殴られるようなショックを受けた。さらに明かせば、2012年12月26日に観たORANGE RANGEでも同じ衝撃体験をした。始まった途端に800人の女子が一斉にジャンプ!ジャンプ!ジャンプ!する光景。余りの凄まじさにいたたまれず避難した先がでんぱ組トークショーだった。自分の中のヲタの血を自覚したのがまさにその日だった。だから、推しメンのえいたそ☆成瀬瑛美がソロでORANGE RANGEのNAOTOが作った曲を歌ったことは、筆者にとって恐ろしいほど奇跡的、運命的かつ暗示的な出来事なのである。



以前から何度か明言しているが、筆者は音楽を聴いて元気や勇気をもらおうとは全く思っていない。聴き手を励ます応援ソングなんてまっぴら御免。だから、特に震災以来、聴き手を元気づけることが重大な使命になったJ-POPには、興味も関心もなかった。そんなのは余計なお世話。オスの生理として女子アーティストは好きだが、派手なスポットライトを浴びて上から目線で盛り上げるよりも、暗がりに佇み神秘のオーラを放つ女子に惹かれてきた。それが変化したのは最初にSCANDAL、そしてきゃりーぱみゅぱみゅのお陰。特に楽器を演奏せず曲を作りもしないきゃりーに魅了されたことが開眼の儀だった。苦労して日陰に留まらなくても、他人の曲を歌っても、100%自分自身でいることが可能だと教えてくれたし、歌うことを100%楽しむ姿に目から鱗。最初は飾り立てた操り人形に過ぎないと思ったでんぱ組が、早く人間になりたいともがくベムベラベロのように、まだまだ先を目指す意志ある少女であり、その為に自らマキシマムに楽しんでいることを実感したのは2013年4月7日「カオスフェス2013」だった。灰野敬二率いる不失者や、でんぱ組の盟友といえるBiS等が出演した野音で、目一杯混沌(カオス)を楽しむ出演者とアイドルヲタを目の当たりにして、思いもしなかった音楽表現・受容の理想型が存在することを知った。



日本武道館での3時間のステージを楽しんだGW明けの翌朝、仕事へ向かう足取りがやけに軽い。鼻歌まで出てしまう。「オレってもしかして浮かれてる?」---強制された元気・勇気は要らないが、身から湧き出るWKTK(ワクテカ)気分は大歓迎。その源がでんぱ組@日本武道館であることは言うまでもない。



<セットリスト>
1.Dear☆Stageへようこそ♡
2.1st ALBUMメドレー(Kiss+kissでおわらない/Mirror Magic?/ピコッピクッピカッて恋してよ/わっほい?お祭り.inc/BEAM my BEAM/)
3.W.W.D
4.でんぱれーどJAPAN
5.VANDALISM
6.ファンシーほっぺ♡ウ・フ・フ
7.なんてったってシャングリラ
8.ナゾカラ
9.ノットボッチ…夏
10ときめき☆すちゃらかテキサス(成瀬瑛美ソロ)
11.あのね...実はわたし、夢眠ねむなんだ...♡(夢眠ねむソロ)
12.ニューロマンティック(最上もがソロ)
13.Promise of the World ~我コソ世界ノ救世主~(相沢梨紗ソロ)
14. P and A(藤咲彩音ソロ)
15.ソーリー、ロンリー。(古川未鈴ソロ)
16.IDOL
17.W.W.D �
18.くちづけキボンヌ
19.キラキラチューン
20.強い気持ち・強い愛
21.Future Diver
<アンコール>
22.でんでんぱっしょん
23.ちゅるりちゅるりら
24.ORANGE RIUM
<ダブルアンコール>
25.イツカ、ハルカカナタ
26.サクラあっぱれーしょん



★夢で終わらんよっ!でんぱ組.inc、涙と感謝の念願武道館⇒コチラ
★メンバーブログ⇒[5/8 23:49追記]夢眠ねむ古川未鈴

みりんりさ
ねむえいもが
ピンキーでんぱ組




「私たちがやってきたことは間違ってなかった。」と古川未鈴が語ったが、筆者的には前日のJAM FESで壊れかけのテープレコーダーズのコモリが、自分のビッグマフにもらった灰野敬二のサインと、日本武道館に掲げられた看板との予期せぬ相似性に気付いた瞬間に「自分のやってきたことが間違ってなかった」と確信した。

 




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【JAM FES 2014】灰野敬二/壊れかけのテープレコーダーズ@新宿NINE SPICES 2014.5.5(mon)

2014年05月07日 01時07分50秒 | 灰野敬二さんのこと


JAM FES 2014

2011年に産声を上げたJAM FES。混沌の渦の中、無事(?)2011年(48時間)2012年(72時間)2013年(100時間)と最後の瞬間まで音が途切れる事なくフィナーレを迎えられました。そして2014年のJAM FESは会場を新宿JAMだけではなく、新宿NINE SPICESにまで規模を広げ100時間に渡り音が連続で鳴り響くイベントへと挑戦していきます。コンセプトはいたってシンプル。100時間連続ライブを掲げ、2会場往来自由のイベントです。参加してくれる全ての出演者とお客様とでゴールデンウィークを謳歌だ。「ゴールデンウィークはJAMで過ごしましょう!」



今年で開業34年を迎える新宿JAMのGWフェスティバル「JAM FES」。今年で4年目とのことだが、今まで知らなかったのが悔やまれる豪華ラインナップ。早川義夫、PANTA(頭脳警察)、灰野敬二、外道、蔦木俊二(突然段ボール)、石川浩司(パスカルズ・ホルモン鉄道 exたま)、ギターウルフといったベテラン大物から結成したばかりの新人まで総勢100組以上のバンド/アーティストが出演。しかも入場料2000円で5日間全会場出入り自由という、音楽愛好家ヒエラルキーの底辺にも優しい慈悲深いフェスである。暗蔵な会場なので夏フェスと違って悪名高いフェス・ファンや地蔵族が紛れ込む心配も無い。例え経済・社会的に恵まれた上位者でも、このラインアップに心が動かない者は似非愛好家というしか無い。当然筆者の心もザワザワ胎動したが、毎夜別件バウアー(Beckenbauer)の為一日のみの参戦と相成った。

壊れかけのテープレコーダーズ

(写真の撮影・掲載については出演者の許可を得ています。以下同)

今月結成7周年を迎える東京インディーシーンの中核、コモリ(Vocal、Guitar)、 ユサ(Organ、Vocal)、shino51(Bass)、44O(Drums)の4人組Half Broken Taperecorders。7月に2年ぶりの4thアルバム『broken world & pray the rock 'n roll』をリリースする彼らのステージを観るのは1年4ヶ月ぶり。何か変化したかと聞かれれば「Non」と答えるかもしれない。変化を深化と言い換えれば、答えは「Oui」である。「壊れた世界へのロックンロールの祈り」いう直訳が合っているかどうかはアルバムを聴くまで判らないが、彼らの演奏を観れば、この言葉がバンド名の読み替えに他ならないと思い当たる。コモリは新作について「紛れもないロックンロールアルバム」とコメントしている。”ロックンロールへの信念”というちょっと照れくさい言葉こそ此の4人の行動原理だと言っていい。バカが付く程のロック好きのコモリの直球一直線のパフォーマンスは「もしこれがラストステージでも悔いは無い」と宣言するかのよう。素晴らしいのはコモリの気持ちが他の3人にも100%共有されていること。4人の思いがひとつになって、このクソッタレな世界に大文字のPRAY(祈り)を轟かせて欲しい。




●灰野敬二


生誕記念公演から二日目。ワンマンライヴは当然ホームだが、フェスやイベントはアウェーに違いない。アウェー環境で聴衆を巻き込み味方につける渋さ知らズとは違い、灰野は一見オーディエンスを突き放すように見える。この日はギター一本で聴覚を破壊する大音量の轟音が延々と鳴り響く壮絶な演奏だった。聴覚が麻痺した頃、灰野の絶唱が加わる。「暗号」「あっち」「ここ」「おまえ」など灰野の代表曲の歌詞が聴き取れる。恐らく大多数が灰野を初めて観ると思われる超満員の観客は、ただじっと耐えながら、容赦ない爆音の奥にあるものを見出そうとしているように見えた。終演後の会話「音楽の拷問って本当にあるんだね」「酒酔いがすっかり抜けた」「凄すぎて受け止めきれませんでした」「肩こりが治った」「全部灰野さんにもってかれた。オレどうしよー」(たぶん次の出演者)。灰野の祈り(PRAY)は若いリスナーにも届いたようである。




ジャムスタジオ
ゴールデン街
ナインスパイス

以前大森靖子が「バンドマンは音楽の話しかしないのでつまらない」と発言したが、THEピンクトカレフのメンバーでもあるコモリについては「音楽好きが度を超していて逆に面白い」と筆者に語ってくれた。大森の言葉通り”男一匹ロック大将”コモリは、別の街で自分のライヴがあっても、終わり次第新宿へ駆けつけて、JAM FESを思う存分楽しんだと言う。これこそ音楽ファンのあるべき姿ではなかろうか。

つまりこういうことだ。
ヒエラルキーなんかくそくらえ!音楽聴くのに金や権力や学歴なんか関係ねぇっ!
コメント
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