A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

【私の地下ジャズ愛好癖】ブロッツマン/エドワーズ/ノーブル/アダシェヴィッツ『live at Cafe OTO』

2016年07月18日 03時29分56秒 | 素晴らしき変態音楽


Bo Ningen/MainlinerのTaigen Kawabeは執筆した沖至『しらさぎ』の再発盤ライナーノーツの中でロンドンのフリージャズ/実験音楽の状況について書いている。

(英国の)フリーJazzも筆者が渡英する10年前まではJazzと同じく、アンダーグラウンドとしてロンドン各地に点在し雲隠れしていた印象である。しかし東ロンドンのDalstonという若者やアーティストに人気のお洒落エリアに2008年に出来た"Cafe Oto"という名のVenueの存在によりロンドンのフリージャズシーンは大きく変貌する。数年経たないうちに各地に点在していたロンドンの実験音楽家、イベントが集結しだし文字通り実験音楽のセントラルとなった。

同じことはCafe Otoに何度も出演する大友良英も自らのブログで語っている。日本から沖至や豊住芳三郎などジャズミュージシャン、灰野敬二やメルツバウ、非常階段などの前衛ロックが数多く出演するCafe OTOが現在ロンドンの先鋭的音楽シーンの中心地として重要な役割を果たしていることは周知の事実である。

書きたいのはcafe OTOのこと。ここでの数日間は本当に楽しかったし、どのコンサートも本当に素晴らしかったけど、単に僕等の演奏がよかったって話ではなく、もうじきオープン1年を迎えるこのカフェの存在がロンドンのアンダーグラウンドな音楽シーンを静かに変えつつある、というのをひしひしと感じで、それが本当に面白かったのだ。いつも書くことだけど、なにかが生れる瞬間に立ち会えるってのは本当に幸せなことだ。
ーーーー大友良英のJAMJAM日記(2009.3.15)


(Cafe OTOの)功績は、ロンドンのフリーJazzミュージシャンを一点に集中させ、シーンを活性化させただけではない。その土地柄もあり、世間、特に流行もの好きのロンドンの若者に向けて、フリーJazzの認知度を大きな高めた点にあると思う。「何をやっているのか分からない難しい音楽」と、無視又は耳にも留まらなかった音楽が、真剣に向き合ってもらえるようになったのは素晴らしい事である。
ーーーーTaigen Kawabe/沖至『しらさぎ』ライナーノーツ


そんなCafe OTOがOTOROKUというレコードレーベルを主宰し「Live at Cafe OTO」音源をリリースしていることは先日紹介した。2012年にスタートしたレーベルの記念すべき第1弾がドイツ出身のサックスのヘラクレス、ペーター・ブロッツマンのアルバムだった。
【レーベル紹介】<OTOROKU Digital Downloads>ロンドンCafe OTOの前衛ライヴ音源の宝庫。

●ブロッツマン/エドワーズ/ノーブル『ザ・ワース・ザ・ベター』
BROETZMANN / EDWARDS / NOBLE - THE WORSE THE BETTER (ROKU001 / 2012)


Peter Broetzmann / reeds
John Edwards / double bass
Steve Noble / drums

Recorded on Saturday 30th January 2010 at Cafe OTO by Shane Browne
Mixed by John Edwards
Mastered by Andres [LUPO] Lupich at Dubplates & Mastering, Berlin.

2010年1月、ペーター・ブロッツマンの初めてのCafe OTOでのレジデンシー公演でのスティーヴ・ノーブルとジョン・エドワーズとの初共演のライヴ音源。ノーブルとエドワーズは80年代から英国即興シーンで活動するミュージシャンで、エヴァン・パーカー、デレク・ベイリー、ロル・コクスヒルなどと共演。リズムセクションとしてチームを組み、Alex WardとのN.E.W.、Alexander HawkinsとのDECOYで活躍する。ヨーロッパとイギリスのミュージシャンの初の顔合わせが実現したのもCafe OTOという「場」の磁力であろう。

第一音から全力疾走のハードコアジャズ。ブロッツマンの豪快なブローが複雑かつ大胆なビートに乗ってドライヴする快感は、数多いブロッツマンのレコーディング作品の中でも群を抜いた爽快さを持っている。三者の絡み合いがヴィヴィッドに刻まれたレコーディングの秀逸さは、アートワークの芸術性、パッケージの頑強さと合わせ、Cafe OTOスタッフの音楽に体する愛情の賜物である。

Peter Brötzmann, John Edwards, Steve Noble @ Cafe Oto 28.3.12



●ブロッツマン/アダシェヴィッツ/エドワーズ/ノーブル『メンタル・シェイク』
BROETZMANN / ADASIEWICZ / EDWARDS / NOBLE / Edwards / Noble – MENTAL SHAKE (ROKU010 2014)


Peter Broetzmann / alto and tenor sax, Bflat clarinet, Taragato
Jason Adasiewicz / vibraphone
John Edwards / double bass
Steve Noble / drums

Recorded live at Cafe OTO on 12 August 2013 by James Dunn.
Mixed by Rupert Clervaux at Grays Inn Road.
Mastered by Andreas [LUPO] Lubich at Calyx.
Design by Brö/Untiet. Drawing by Brö.
Photocollage (on sleeve reverse) by Dawid Laskowski

初共演から3年後、シカゴ出身のヴィブラフォン奏者ジェイソン・アダシェヴィッツを加えたカルテット編成でのライヴアルバム。2010年の初共演以降、ブロッツマンのレギュラーグループとなり、ヨーロッパ各地をツアーしてきたエドワーズ&ノーブルとのトリオのコンビネーションの素晴らしさはもちろん、ヴァイブが入ることにより、空間の広がりが加味され、宇宙遊泳するような浮遊感を持つハードコアジャズの爆走が、サウンドだけでなくメンタル(精神)をシェイクさせるトリッピーな世界を描き出している。

Cafe OTOで誕生した奇跡が、3年の間に熟成され、新たな種子を交えた化学反応により、更に高次元のミラクルへと進化した。たったひとつの「場」のパワーが、数多くのメンタルの交わりにより拡大されて行く、人類のエヴォルーションセオリー(進化論)の現れといえるだろう。

Brötzmann/Adasiewicz/Edwards/Noble - Sound Forest festival, Riga 09/10/2015


カフェオトの
アナログ盤が
重い理由(わけ)

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ゆるめるモ!@タワーレコード渋谷+MAINLINER@東高円寺UFO CLUB 2016.7.14(thu)

2016年07月16日 00時15分15秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


ゆるめるモ!『WE ARE A ROCK FESTIVAL』発売記念イベント
2016年7月14日(木曜日)19:30
タワーレコード渋谷店B1F CUTUP STUDIO



7月10日新木場スタジオコーストでのワンマン公演を最後にもねとちーぼうが卒業したゆるめるモ!の新体制レコ発。初めて観たときから推しがイマイチ定まらないまま3年の月日が過ぎたが、ライヴではピンクのサイリウムでもねを応援していたので、卒業はちょっと心が穴開き(アナーキー)気分。卒業ライヴもネクロ魔会いたさでスルーしたので、お別れも告げずにさようなら。そんなヲタの風上にも置けない男でも、楽曲派としてゆるめるモ!は不可欠な存在。逆に推しがいなくて接触をそれほど求めないので複数買いに走ることもなく、新体制のミニアルバムも1枚だけ購入(握手券GET)。

ところがどっこいこのミニアルバム、メンバー卒業の寂しさを紛らわせるための運営の気遣いが感じされる弾けまくったサウンドにこれまで以上の昂奮を覚えた。テーマが「ロックフェス」だから当然だが、爆走テクノありーの、サンサンサンバありーの、カミソリパンクありーの、トラッシュディスコありーの、4人のキャラ全開のシャイニング120%の超越作。PV通りのベージュ色の割烹着で歌い踊る4人のステージは、6人のときに感じた迷いを微塵も感じることなく、4人の魅力がダイレクトに伝わり、竹を割ったような清々しさに視界明快だった。“ゆるめるモ!の太陽”しふぉんのじわじわ感に心を持って行かれそうな予感がする。

ゆるめるモ!(You'll Melt More!)『サマーボカン』(Official Music Video)








「Mainliner Japan Summer Tour 2016」
MAINLINER :
河端一 : g (from Acid Mothers Temple)
Taigen Kawabe : b, vo (from Boningen)
志村浩二 : dr (みみのこと, ex.Acid Mothers Temple)

w/ Maher Shalal Hash Baz, 田畑満(Acid Mothers Temple)+亀川千代(ex.ゆらゆら帝国、ex.不失者)+Hikari(BOMBORI)
7月14日(木)@東高円寺 UFO Club (03-5306-0240)
open 18:30 / start 19:00
adv ¥2500 (D別) / door¥3000 (D別)



BO NINGEN JAPAN TOUR 2016に合わせて開催されるスピンオフライヴの中でも、見逃し禁止のレアプロジェクトがMAINLINER。Acid Mother Temple総帥・河端一と元Acid Mother Temple/現みみのこと・志村浩二の老獪サイケデュオに若手No.1のBo Ningenベース/ヴォーカル・Taigen Kawabeが加わったトライアングルの破壊力は、2年半前の12年ぶりの復活公演以来語り草になっている(何処で?と聞かれたら俺の細胞の中でと答えよう)。ドメスチックタウン高円寺にしては外国人率が高かったので、先日の代官山UNITにしてもBo Ningen目当ての外人さんいらっしゃいだったに違いない。
MAINLINER/姫野さやかSESSION@東高円寺U.F.O. CLUB 2014.2.6(thu)

演奏の基本形は
1. G&Dsがカッコいいリフをリピート

2. VoがDazed & Confused(眩惑されて)

3. 歌い終わりでBも加わりリフが高揚

4. ドラムのフィルインを合図に突然崩壊

5. Gの速弾き&激烈アクションが炸裂

6. オーディエンス昇天

上記1~6の繰り返しを3・4回か?眩惑されたままの60分超えのサイケビッグバンは今回も絶好調だった。



ロックフェス
ゆるめるモ!
VS
メインライナー


Mainliner 'New Sun' - Bears - Namba, Osaka - Jan 09 2015



UFO CLUBの対バンもそれぞれ筆者と曰(いわく)があるが、生きていればいつか必ず交わる運命であろう。
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The Birthday@渋谷クアトロ 2016.7.13(wed)+The Golden Wet Fingers@リキッドルーム 2016.6.24 (fri)

2016年07月15日 01時53分50秒 | ロッケンロール万歳!




The Birthday
Quattro×Quattro Tour’16

7月13日(水)渋谷クラブクアトロ
Open 18:00 / Start 19:00
INFO.SMASH 03-3444-6751

3月9日(水)&10日(木)のZepp DiverCity 2days公演にて、昨年11月から5か月間、全国37ヶ所38公演のツアー<BLOOD AND LOVE CIRCUS TOUR>が終了したThe Birthday。その後チバユウスケがThe Golden Wet Fingersの全国ツアーを行い、The Birthdayの活動は休んでいるように見えた。しかし、単なる休息ではなかったことは、GWFのツアーファイナル終了の10日後にスタートした「Quattro × Quattro Tour'2016」で明らかになった。武道館公演を成功させ、2000人規模のホールを満員にする人気と実力を誇る彼らだが、根っこはロッケンロー純情派であることは忘れてはいない。人いきれで噎せ返るような天井の低いライヴハウスで空調も効かないほどの熱気で汗まみれになって堪能するロッケンロー。ステージも客席フロアも区別無く一緒に歌い一緒に叫び一緒に踊る熱い空間は、単に「一体感」や「共感」といった言葉では言い表せない、欲求不満や激情を吐き出す場でもある。歓びと怒りと笑いと悲しみが爆音と一緒くたになって渦巻く特殊な現象は、人間と人間の圧縮度に比例して倍増する。この夜、クラブクアトロで経験したのは、結成10周年の歴史も、48歳という年齢も、アルバムやシングルの数も、泣かせた女の人数も、学校の成績も、財産や社会的地位も、すべてから解き放たれて<ロッケンロー>を浴びるためだけの120分であった。長い人生の中では一瞬にも満たない瞬間ではあるが、瞬間風速とトキメキの濃度は10年分に匹敵する奇跡的なモーメント。365日に一度しか訪れない「誕生日(Birthday)」にも似た人生の祝福を800人の他人と一緒に体験できる機会は他には有り得ない。The Birthdayこそは、紛れも無い有言実行の使徒である。

The Birthday - さよなら最終兵器 (Short ver.)




20





The Golden Wet Fingers 2016 TOUR
CHAOS SURVIVE INVADER

6月24日(金)恵比寿 LIQUID ROOM
OPEN 18:30 START 19:30
INFO.SMASH 03-3444-6751

  
2016年4月9日からスタートしたGWFの全国ツアー(23都市 24公演)のラスト東京2daysの初日。チバユウスケがイマイアキノブと中村達也の先輩2名とともにロッケンローの楽しさを最大限に味わうトリオである、と筆者は考える。が、考えたのは後付けであり、GWFのライヴ中は思考回路は停止状態。衝動のまま走り続ける暴走列車のような三匹のマシンガン放射を、何の防御も無く全身で受け止め、弾の傷跡に次の弾を薬として塗り込みながら、治癒する前にその次の弾に殺傷され続ける。臨死体験に似たこのロッケンローの戦場に平和をもたらすのは、イマイアキノブ師匠が文字通り爆弾発言のように発する「なぞかけ大喜利」しかないのかもしれない。停戦調停が実を結び、この翌日の6月25日のリキッドルーム公演にて、GWFは活動を一旦休息することになった。
  
The Golden Wet Fingers - 世界中 (Digest ver.)


世界中
金色に濡れた
誕生日



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BO NINGEN "VS" tricot@代官山UNIT 2016.7.12(tue)

2016年07月14日 01時15分06秒 | 素晴らしき変態音楽


BO NINGEN “VS” LIVE Vol. 2
w/ tricot
7月12日(火曜日)@代官山UNIT
19:00開場/19:30開演
前売り3800円/当日4300円(1drink別途)

梅雨も明けたのか猛暑の兆しを見せるここ日本、皆様いかがお過ごしでしょうか?とうとう始まります、BO NINGEN、夏のVSシリーズ。暑い日に熱くて厚い爆音と静寂。会場に、この日この時に集まった皆さんと私たちにしか見えない風景、聴こえない音があります。インターネットに代表されるテクノロジーの進化で物理的な距離が向かされつつある現代ですが、電気信号では決して伝えられない、電子の手からこぼれ落ちた、リアルな感情と情熱と音楽をその目と耳と全身で確かめにお越しください。全身全霊でお待ちしております。



この際BO NINGENがどこから来たかなんてことは忘れてしまおう。4人の長髪の青年が楽器を持ってステージに立ち、取り憑かれたように挑発的なアクションで爆音のロックを鳴らす。国籍とか人種とか言語など気にする暇はない。ただ音のシャワーにどっぷり浸かって夢中遊泳するか、さも無ければ耳を塞いでこの場を立ち去るか、自由にすればいい。フリーダムはどこに有る?ここだ?日本のバンドたちと怒濤の"VS"(ヴァーサス)ライヴを繰り広げる対バンシリーズは、スタイルフリー、ジャンルフリー、マインドフリーな彼らのフリーダムな姿勢の表明である。

●tricot


この日の対決相手は、1年前にスロバキアのフェスで出会ったという女子3+サポート男子1のギターロックバンドtricot(トリコ)。変拍子多様のノリにくい楽曲は、楽器好き・プログレ好きな男子の支持を集める。赤い公園に近い音楽スタイルだが、白いドレスで女子力を強調する公園に比べ、普段着の関西弁で姦しいトリコは、海外のロック女子に受け入れられる素質を備えている。外国人の多い代官山ならではの客層にほぼほぼ受けていた。

tricot『節約家』MV


●BO NINGEN


2013年8月のBO NINGEN史上初の単独公演以来、お洒落タウン代官山の地下4階のクラブ仕様のライヴハウスUNITは、毎回出演するお気に入りのハコである。圧迫感の無い高い天井、効き過ぎた空調が次第に熱気に変わるこの部屋で繰り広げられた新曲2曲を含む60分強は、シンプルでタイトなドラムのビートで、ロケット弾のように一直線に会場を埋める音楽ファンの心の中心をノックした。

BO NINGEN - Kizetsu no Uta


倦怠感
様子を見たよ
体験記

Bo Ningen - Full Performance (Live on KEXP)



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【レーベル紹介】<OTOROKU Digital Downloads>ロンドンCafe OTOの前衛ライヴ音源の宝庫。

2016年07月13日 01時37分17秒 | 素晴らしき変態音楽


ロンドンの即興/前衛音楽のメッカ「Cafe OTO」はレコードレーベル「OTOROKU」から、Cafe OTOで行われたライヴ音源をリリースしている。アナログLPやCDは限定盤が多いので入手が簡単ではない。また、製造費がかかるので何でもかんでもリリースするわけにはいかない。そこで、誰にでも簡単・安価で高品質なライヴ音源を提供するために、デジタルアルバムをダウンロードで販売している。2016年7月現在で59タイトルを数えるカタログには、ペーター・ブロッツマン、エヴァン・パーカー、ロスコー・ミッチェル、フレッド・フリス、サーストン・ムーアなど蒼々たる名前が並び、日本人では土取利行、大友良英、秋山徹次、工藤冬里&礼子などの音源が有る。価格は1タイトル£6(約840円)だが、Cafe OTOのオンライン・メンバーに登録すると、ひと月£10(1380円)/年間£100(13800円)で毎月3タイトルをダウンロードできるので、1タイトル460円とたいへんお得。即興音楽の最前衛にご興味の有る方はぜひともお試しあれ。

OTOROKU Digital Download

倫敦で
生まれる最先
端の音

Keiji Haino & John Butcher @ Cafe Oto, London. 9/7/2016
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【週末ライヴ三昧】灰野×ヘイワード@ロンドン⇒COLORS2016@新木場STUDIOCOAST⇒目黒爆弾娘@目黒鹿鳴館

2016年07月12日 00時34分13秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界



7月8日(金)Copeland Gallery, London、UK
Japan:London 2016
Keiji Haino and Charles Hayward 灰野敬二とチャールズ・ヘイワード

ロンドンで開催された灰野敬二とチャールズ・ヘイワード(This Heat)のコラボライヴを日本時間4:00AMからDOMMUNEで生中継。前夜リビングのフローリングの上で寝落ちしてしまい、目が覚めたらちょうど朝4時直前。神の恩寵とスマホで視聴し始めたが、すぐに再び寝落ちしてしまった。翌朝目覚めたら、繋ぎっぱなしのDOMMUNEで何故か巻き戻し再生が出来たので視聴。ピアノを弾くヘイワードをバックに歌う灰野の言葉が頭の中を駆け巡った。イマジネーション溢れる豊穣な演奏だった。




7月9日(土)新木場スタジオコースト
ESP学園presents
COLORS2016
BLOSSOM(ESP学園ヴォーカル&パフォーマンスユニット)/POLYSICS/新山詩織/THE HOOPERS/Gacharic Spin/GOOD ON THE REEL/でんぱ組.inc



音楽スクールESP学園の在校生・卒業生が中心となって運営される無料イベント。出演アーティストもESP学園出身者が多く、でんぱ組のようにメンバーは無関係でもマネージャーやスタッフが卒業生というケースもある。音楽業界の一大勢力と言ってよかろう。そういうイベントだからジャンルやスタイルはごった煮で当然。でんぱ組やガチャピン目当てのヲタ男子も多いが、それ以上にESP学園在校生や進学希望の高校生の姿が目立つ。最初は人の多さにどうなることかと思ったが、次第に観客も息抜き方法を見いだして、トリのでんぱ組は、会場の大半がでんぱヲタ化したかと見紛うばかりの六つの光のお祭り空間に。




7月10日(日) 目黒鹿鳴館
『目黒爆弾娘』
出演:ネクロ魔/夢幻レジーナ/絵恋/sugartrap/北風インパクト/ハニーゴーラン/爆音少女症候群/NEXT少女事件
開場16:30開演17:00 前売¥3000



日付変わって日曜の夜はJメタルの聖地、目黒鹿鳴館の爆音系地下アイドルイベント。昨年のクリスマス/誕生日当日に「アイドル革命」にビリビリ感電した聖地で、一度観た爆音少女症候群とNEXT少女事件、推しメン鈴木あやめが休養中の夢幻レジーナ、そして我が心のNECRONIMIDOL(ネクロ魔)が揃う滅多に無いチャンスを逃す訳にはいかない、とゆるめるモ!現体制ラストワンマン@新木場STUDIOCOASTを袖にして参戦。メタル系爆音アイドルソングを全身に浴びて、無理の利かない身体でヘドバンやジャンプを決め(流石にサークルモッシュ参加は自己規制)、関節の痛みを吹っ飛ばした。初めて観たsugartrap(シュガトラ)の爆音ながらメロディーのハッキリした楽曲とお柿さん似のNANAと瑳里ちゃん似のHINAの二人のパフォーマンス力に一目惚れ。高知出身と聞いて、同じ四国の高松のアイドル元でんき組.inc/現lonely▽lonelyが7月18日解散ライヴを行うことを思い出した。魔ザー牧場以来8日ぶりのネクロ魔の完成度の高さに改めて驚愕。新衣装の放つ異界パワーに幻惑されて、特典会も夢心地のライクアヘヴン。やはり地下アイドル現場がサイコに楽しい、と実感した。

地下ロック
地下J-POP
地下アイドル

●sugartrap L:NANA(天使)/R:HINA(悪魔)


fantasyworld sugartrap



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【私のB級サイケ蒐集癖】第6夜<愛しのジャケ買い編>バックウィート/ザ・ニュー・ミックス

2016年07月11日 02時17分27秒 | 素晴らしき変態音楽


B級サイケ漁りの醍醐味はジャケ買いに他ならない。極彩色ならばOKという訳ではない。60年代後半のレコード業界はサイケブームに浮かれて、普通のポップスやジャズ、果てはムード音楽やクラシックのレコードも色気違いの歪んだイラストや写真のジャケットで発売された。とりわけ大して特徴の無い作品ほど、ブーム便乗のためにジャケだけサイケを装うものが少なくない。だからジャケに騙されて聴いてみると二度と聴く気が起きない屑レコの危険性がある。だからB級サイケ掘りの達人は、地味渋ジャケに仄かに漂う徒者ならぬサイケ臭を嗅ぎ分けるのである。果たして筆者が達人といえるかどうかは分からないが、ジャケ買いして「当たり」だったレコを2点今回も紹介しよう。どちらも同じ日に同じレコ屋で購入したことに気がついたのは記事を書き始めてから。1987年6月24日は、レコ買い人生の中でも記念すべき日のひとつだった。

●Buckwheat『Pure Buckwheat Honey』(Super K SKS 6004 1969)
¥1300/1987.6.24/蒲田えとせとら パートIII


Tim Harrison Dulaine ... Guitar/ Lead Vocals
John Govro ... Lead Guitar/ Vocals
Charlie Bell ... Bass/ Vocals
Dan Casey ... Drums

アーティスト写真の二重露出はサイケに限らずデザイン的に良く有る手法。しかしこのジャケで注目すべきは、ひとつは白昼の林の中でショット、もうひとつはの夕暮れの湖畔での逆光ショット、しかし衣装は同じである事実。つまり同じ日の異なる時間・異なるロケーションの写真を重ねているわけだ。昼から夕方まで秋の落ち葉の中を歩かされたメンバーもお疲れ気味。そんな苦労をした甲斐があって、ソフトロック風コーラスとドリーミーなメロディが印象的な「ポスト・サージェント・ペッパー」サイケポップに、枯れた味わいが加味されることに成った。鍵盤やストリングス、ホーンセクションの導入が、爽やか系ではなくインナートリップ系にじわじわ滲みる麻薬レコ。

テキサス州ヒューストンのローカルバンド、ザ・クラウズ(The Clouds)は、地元で「Jeannie」(Kidd Records)をヒットさせ、1966年にニューヨークに出て来たが、メンバーがジミ・ヘンドリックスのバンド、ジミー・ジェイムズ&ザ・ブルー・フレイムス(Jimmy James & The Blue Flames)に引き抜かれて崩壊してしまった。ヴォーカルのティム・ハリソン・デュレインはソロに転向しストリートで歌っていたところ、A&Rマンで将来シンセサイザーの開発者となるロバート・マーゴウレフ(Robert Margouleff)にスカウトされ、ABCテレビスタジオでスクリーンテストを受けた後、6か月の練習の期間を与えられた。その間にティムは、自らキーボード、ギター、ヴォーカルを演奏するニューバンド、バックウィート(Buckwheat)を結成した。メンバーは元ザ・クラウズのダニー・ケイシー(ds,vo)に加え、チャーリー・ベル(b,vo)、ジョン・ゴヴロ(g,vo)。マーゴウレフが気に入りマネージャーになり、マンハッタンの有名なカフェ・ホア(Cafe Wha?)に6週間出演するという契約を勝ち取った。それがジェフリー・カッツとジェリー・カセネッツが設立したブッダレコード傘下のスーパーKとのレコード契約に繋がった。アルバム『ピュア・バックウィート・ハネー』はロバート・マーゴウレフをプロデューサー、フラン・ホワイトをコーディネーターにしてニューヨークのブロードウェイ・レコーディング・スタジオで制作された。

残念ながらアルバムは市場で注目されることは無かったが、バックウィートはツアー・バンドとして、時々他のヒット・バンドの振りをして、1971年に解散するまで活動を続けた。ティム・デュレインはストレイ・ドッグ(Stray Dog)に加入し、彼らの2ndアルバム『ホワイル・ユーアー・ダウン・ゼア』の大部分の作曲と歌唱を担当した。彼の最大の成功は、作曲した曲「サークルズ」がチャカ・カーン&ルーファスのアルバムに収録されたことだろう。

Buckwheat ... "Goodbye Mr. Applegate"

Tim Dulaine Official Website


●THE NEW MIX『The New Mix』(United Artists UAS-6678 1968)
¥1400/1987.6.24/蒲田えとせとら パートIII


夕空に浮かぶ安っぽい現代アート風オブジェ。なんとなく無名のジャズ企画盤に有りそうなジャケである。裏面の4人のミュージシャンのイラストにサイケ臭を感じて購入。ドアーズの影響大のオルガンとガレージバンド上がりのファズギターが絡み合った荒削りな演奏と、決して上手くないビートルズ風コーラス・ハーモニーが、68年ロック/ポップス界の充実ぶりを映し出している。上手くプロモーションすれば、フィーヴァー・トゥリーやストロベリー・アラーム・クロックと並ぶサイケポップの代表バンドになれたかもしれない。『New Mix(新たな交配)』の何相応しく、多要素を混ぜても安全ドラッグ・レコ。

顔のイラストまで載っているにも拘らず、メンバー名も演奏楽器もジャケットに記載が無い。全曲作詞作曲はHenry Steele/David Brown。この二人はメンバーなのだろうか。プロデューサーのTommy Kayeはシンガーソングライターのトーマス・ジェファーソン・ケイの変名なので、もしかしたら彼絡みの覆面プロジェクトかもしれない。

The New Mix - The man (1968)


新交配(New Mix)
純正蕎麦蜂蜜(Pure Buckwheat Honey)
お買い上げ

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でんぱ組×SPYAIR@ZEPP TOKYO 2016.7.6(wed)+【えいたそ野性時代】六の巻『キラメク伝説』

2016年07月10日 11時32分06秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


JOYSOUND presents
はやぶさかがやきツアー2016
supported by ナタリー
7/6水 Zepp Tokyo
18:00 19:00
SPYAIR
でんぱ組.inc

『GOGO DEMPA TOUR 2016〜まだまだ夢で終わらんよっ!』が4月2日(土)沖縄県 沖縄市民会館 大ホールで終了してから3ヶ月、観客(ファン)と共に生きるでんぱ組.incが創り出す六つの光のお祭り空間を日本各地にお届けするライヴツアーが再び始まった。東北・北海道新幹線はやぶさと北陸新幹線かがやきの名を冠した全国10ヵ所11公演のツアーであり、昨年夏に行われた『かがやきツアー2015』(全国6ヵ所6公演)の拡大版である。



初日のZepp Tokyo公演は、2011年8月4日に秋葉原CLUB GOODMANで対バンした4人組SPYAIRを迎えたJ-ROCK vs IDOL対決でヲタクのフラストレーションを発散させた。ニューアルバム『GOGO DEMPA』収録のバラード「キボウノウタ」を初披露、ソロ歌唱をリレーするスタイルで、今後の現場では六つの光の色分けが期待される。


でんぱ組.inc、SPYAIRと5年ぶり対バンでツアーと“夏”開幕宣言


【えいたそ野性時代】六の巻『キラメク伝説』


一夜明けて翌日7月7日は七夕。ニューアルバム後初のツアーに燃えるえいたそ☆成瀬瑛美さんの願いは『キラメク伝説』。えいたそ研究家にとってはたいへん興味深い事実である。もしやと思ってググってみると、4ヶ月前に布石とも言える発言をしていたことが判明した。



伝説に憧れる女子は少なくないが、成瀬さんの<伝説>への拘りには、世界(えいたそ)を読み解く重要な鍵が隠されているに違いない。近年安売り・乱用される「レジェンド」というカタカナ言葉ではなく、漢字の「伝説」に籠められた<野性時代>の秘密を暴いてみよう。

でんぱ 進化!Make a 神話! さあ!
今日も伝説をつくるのだ! いくぞー!!(おー!)


でんぱ組.inc - なんてったってシャングリラ



●クイーン『伝説のチャンピオン』


「伝説のチャンピオン」(We Are the Champions)は、イギリスのロックバンド、クイーンの楽曲である。作詞・作曲は、フレディ・マーキュリー。初出アルバムは1977年の『世界に捧ぐ』。

洋楽曲の日本語タイトルに「伝説」と付けるのは「愛」「心」「魂」と並ぶ定番。中でも最も有名なのはこの曲だろう。中学生の時、従兄弟が誕生プレゼントにくれたが、パンクにしか興味が無かったのでほとんど針を落とすことはなかった。しかし今は機嫌のいい時鼻歌でハミングするほど身近な伝説曲となった。

Queen - We Are The Champions (Official Video)



●デイヴ・ディー・グループ 『キサナドゥーの伝説』


キサナドゥーの伝説 (原題 : The Legend Of Xanadu)は、1968年2月にイギリスの五人組バンド、デイヴ・ディー・グループの11枚目のシングルとして発表され、また同年発売のアルバム、『イフ・ノー・ワン・サング』にも収録された。

本当のバンド名は「デイヴ・ディー、ドージー、ビーキー、ミック&ティッチ」なのに"長過ぎる"という理由で「デイヴ・ディー・グループ」と略されてしまったという可哀相なバンド。他の4人の落胆ぶりを想像すると涙を禁じ得ない。更に言えば「Xanadu」の読みは「ザナドゥ」が一般的。二重の意味で不運を背負った伝説曲。

Dave Dee, Dozy, Beaky, Mick & Tich - The Legend Of Xanadu (1968)



●ザ・ジャガーズ『キサナドゥーの伝説』


1968年に日本のグループ・サウンズのバンド、ザ・ジャガーズがカバーして4枚目のシングルとして発表。クレジットは、作詞:なかにし礼、作曲:ハワード=ブレイクリーとなっている。

グループサウンズ(GS)は伝説の宝庫。50年前の無垢な時代、十代女子は伝説の王子様に憧れたのである。洋楽日本語カバーで金髪碧眼の美男子を演出した。野性派GSザ・ジャガーズのぶっきらぼうなカバーは、マラカスで野性味を増していてえいたそ好みかも。ちなみに当時の邦題は「キサナドー」。

キサナドゥーの伝説 ザ・ジャガーズ



●ザ・テンプターズ『エメラルドの伝説』


「エメラルドの伝説」は、ザ・テンプターズの楽曲で、3枚目のシングルである。1968年6月15日に発売。リリースされて1ヶ月程でオリコン・チャートの6位に初登場し、2週間後には1位を獲得した。

オリジナルの伝説GSナンバーとしてはこの曲がNo.1。ショーケン(萩原健一)のエモいヴォーカルが10代女子の心を誘惑した。Tempterには「誘惑」の他に「悪魔」の意味があることを考えれば、少女を魔界へ導く悪魔の囁きだったのだろう。湖に身を投げるように、瑛美さんに会いに行きたい。いや、"みどりの瞳"ということはネクロ魔の瑳里ちゃんか!

The Tempters Legend Of Emerald



●ミッシェル・ポルナレフ『愛の伝説』


ミッシェル・ポルナレフ(Michel Polnareff, 1944年7月3日 - )はフランスの男性ポップス・シンガーソングライター、コンポーザー。フランス共和国ロット=エ=ガロンヌ県ネラック出身。 フランスでは国民的歌手としての人気があり、日本でも「シェリーに口づけ」、「愛の休日」などのヒット曲で知られている。

70年代前半日本では英米以外の洋楽ヒットが多数あったことは以前書いた。金髪カーリーヘアーに奇抜なサングラスのミッシェル・ポルナレフは、ルックスだけならデヴィッド・ボウイやTレックスに負けない英米のロックっぽさを感じさせた。73年のこの曲は甘いバラードだが、フランス語の響きが哀愁のヨーロッパを感じさせる。「I love You Because(君を愛する、なぜなら)」というタイトルに「愛の伝説」と邦題を付けたのはGS時代の名残だろう。

I LoveYou Because - MICHEL POLNAREFF



●美少女戦士セーラームーン『ムーンライト伝説』


「ムーンライト伝説/HEART MOVING」は、DALI(ダリ)、及び高松美砂絵のシングル。テレビアニメ「美少女戦士セーラームーン」シリーズのオープニング主題歌として1992年3月21日に発売された。2000年6月21日にカップリングを「乙女のポリシー」に変更して再発。

セーラームーンの影響力は国境を超えて全世界に流布している。"萌えキュンソングを世界にお届け"するでんぱ組の大先輩である。"月に代わってお仕置き"するのがセーラームーンの信念なら、月光(ムーンライト)こそはその原点、まさに伝説であろう。幼稚園のときセーラームーンになりたかったという成瀬さんに、念願かなって「しょこたん❤でんぱ組」としてコラボしたしょこたん☆中川翔子さんの歌唱でお届けします。

ムーンライト伝説 中川翔子



●ももいろクローバーZ『Z伝説 〜終わりなき革命〜』


「Z伝説 〜終わりなき革命〜」は2011年7月6日に発売された、ももいろクローバーZの4thシングル。グループ名を「ももいろクローバー」から「ももいろクローバーZ」に改名して初めての作品である。オリコン週間5位。

ももクロが大躍進を遂げるきっかけとなったナンバー。「頑張れ」だけでなく"ももクロ流"に日本を元気に、というテーマは東日本大震災の復興に一役買った。「マジンガーZ」の水木一郎のゼットコールが印象的。ヒャダインこと前山田健一作詞作曲による「週末ヒロイン」「戦隊ヒーロー」ソングライティングは、「六つの光」でんぱ組に大きな影響を与えた。

ももいろクローバーZ/Z伝説~終わりなき革命~ ドラマ無し Full ver.(MOMOIRO CLOVER Z/Z DENSETSU -OWARINAKI KAKUMEI-)



伝説は
生きているから
作られる

●相沢梨紗『2.5次元伝説』


相沢 梨紗(あいざわ りさ、年齢非公開、8月2日 - )は、日本の女性アイドル。でんぱ組.incのメンバーで、同グループではリーダーを務める。大阪府豊中市出身。愛称はりさちー。でんぱ組.incでのキャッチフレーズは「2.5次元伝説!」、担当色は白。

でんぱ組の「伝説」といえばこのお方「ぷるぷる女神が○○(会場名)に参上!もっと愛してー」「愛してるよーっ!!」のコール&レスポンスででんぱ組最大のラブコールを受けるりさちーこと相沢梨紗さん。ラジオでアニソンを聴いて2次元になりたいと願う「中二病」だったことを「W.W.D.」で告白する彼女の伝説は、「2次元であるアニメに声で生命を吹き込んで3次元の存在へ具現化する声優は『2.5次元』なのではないか」と感じた当時の体験から始まっている。展覧会や衣装デザインで「2.5次元」を表現するりさちーマジ女神。8月2日生誕イベント応募しなきゃ。

【相沢梨紗】Promise of the World 我コソ世界ノ救世主【でんぱ組.inc】


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【Disc Review】壊れちまった世界からの再生〜壊れかけのテープレコーダーズ『SILENT SUNRISE』

2016年07月08日 01時00分50秒 | ロッケンロール万歳!


7/5 tue
新宿 dues
壊れかけのテープレコーダーズ 5th Album
『SILENT SUNRISE』発売記念
フリーライヴ&サイン会

OPEN/START 19:30/20;00
入場無料(※1D代のみ頂戴致します)

※入場は先着順となります。
※ライヴ終了後にメンバーによるサイン会を開催致します。是非ふるってご参加下さい。



そもそも<壊れかけのテープレコーダーズ>という名前の由来は何なのだろう。ネットで検索すれば分かるかもしれないが、それより勝手な想像力を刺激するバンド名が妄想ブロガーには嬉しい。英語では「Half Broken(半分壊れた)」。半分"しか"壊れていないのか、半分""壊れてしまったのか?壊れた半分とはテープレコーダーの再生機能か、録音機能か?回転速度が遅いのか、それとも音が出ないのか?もしかすると、針が飛ぶレコードみたいに同じ部分を繰り返し再生するだけで、ちっとも先に進まないテープレコーダーかもしれない。



一方、何故テレビでもラジオでもレコードプレイヤーでもCDプレイヤーでもなくテレコ(テープレコーダー)なのか?世代的にテレコが最も身近だったのかもしれないが、10数年前は家庭で音楽や会話を録音できる機械はテレコだけだったことに注目したい。有りものを再生するだけのテレビやラジオやレコード/CDに対して、録音できるテレコは全く異なる存在だった。最近のカセット/ラジカセ再評価は、<再生>に偏り過ぎている気がする。レコードやCDの代わりとしての録音済カセットテープ、それも悪くない。が、カセットが本領発揮するのは<録音>(ダビング)機能に他ならない。レコードやラジオから自分の好きな曲だけを録音したカセットをダビングして、曲目を手書きしたインデックスを付けて異性の友人にプレゼントした経験を持つ人は現在30代以上の世代には少なくないだろう。



回りの音楽を吸収(録音)して、消化(ダビング)して、吐き出す(再生する)テープレコーダーは、ちょうど音楽好きな演奏家に通じるものがある。コンサートや録音物でいろんな音楽に触れて、そこから得たものを糧に自らの音楽を作り出す。それは優れたミュージシャンのひとつの在り方と言える。壊れかけのテープレコダーズの小森清貴と遊佐春菜もその仲間に違いない。一時期は高円寺や新宿のライヴハウスに行くと2回に1回の割合で二人に会ったこともあった。現在筆者の主現場はアイドル方面に特化しているので遭遇率は減ったが、小森君がおやすみホログラムにハマっているので、そのうち特典会で会えることを楽しみにしていよう。



『SILENT SUNRISE(沈黙の日の出)』とタイトルされた5thアルバムは、大文字で「ロックス!」とぶち上げ、熱い想いを歌い上げた2014年7月リリースの前作『broken world & pray the rock'n roll(壊れた世界とロックンロールの祈り)』の続きの世界を描いた作品である。2年前に世界はぶっ壊れちまった、半分壊れたテレコ達はしぶとく活動し続けているにも拘らず。だから彼らはロックンロールを祈って、世界を全壊からせめて半壊まで回復させようとした。その闘いは楽ではなく、何度も諦めようと思ったに違いない。1年経った2015年6月には遊佐春菜がソロアルバム『Spring has Sprung(春がそこまで来ている)』で勝利の予感を歌った。しかし勝つためには更に1年の月日を必要とした。

遊佐春菜/五月の雨


そして2年後の2016年7月6日、やっと世界は新しい夜明けを迎えることが出来た。それはまさに沈黙の日の出(SILENT SUNRISE)だった。崩壊した世界(Broken World)から再生するための誓いや決意を内に秘めた内省的な歌詞は希望に溢れ、ライヴ衝動に満ちた前作に代わって、録音効果を活かしたスタジオワークが光るサウンドをクリエイトした。ヴィンテージオルガンのアナクロな音色が全編を貫く世界は、単なるノスタルジーではなく、逆に破壊から再生した世界の近未来感を高める効果を担っており、彼らが10年間育んできたスタイルが、そのまま新局面への鍵となった奇跡の勝利宣言なのである。

壊れかけのテープレコーダーズ/水瓶座の時代

「ロック」は魔法の合言葉~壊れかけのテープレコーダーズとDrop'sの注目の新譜を読み解く
アンチさとり世代宣言~壊れかけのテープレコーダーズ「踊り場から、ずっと/羽があれば」
壊れかけのテープレコーダーズ/鳥を見た@國學院大学 2012.11.4 (sun)

世界から
壊れたかけらを
集めよう



壊れかけのテープレコーダーズ
5th album
「SILENT SUNRISE」(MYRD-101)
2016年7月6日発売
¥2.300+税
1 go to
2 virgin insanity
3 idiot o’clock
4 ゴールドラッシュ
5 サイレント
6 水瓶座の時代
7 MECHANICAL HEART
8 METALLIC DREAM
9 rising sun

全作詞作曲:小森清貴
編曲:壊れかけのテープレコーダーズ
録音、ミックス:馬場友美(TANGOK STUDIO)
マスタリング:中村宗一郎(PEACE MUSIC)
デザイン:ダダオ
写真:柳澤和美

壊れかけのテープレコーダーズ/rising sun


●LIVE SCHEDULE
9/17 sat
青山 月見ル君想フ
壊れかけのテープレコーダーズ5th Album
『SILENT SUNRISE』release party in TOKYO
OPEN/START 18:00/19:00
ADV/DOOR ¥2,500/¥3,000
【出演】
壊れかけのテープレコーダーズ
SuiseiNoboAz
the MADRAS(a.k.a 橋本孝志 with Dots Dash & Rico)

9/24 sat
大阪 三国ヶ丘FUZZ
壊れかけのテープレコーダーズ5th Album
『SILENT SUNRISE』release party in OSAKA
presented by 西岡拓真
詳細未定

10/1 sat
名古屋 KDハポン
壊れかけのテープレコーダーズ5th Album
『SILENT SUNRISE』release party in NAGOYA
OPEN/START 18:30/19:00
ADV/DOOR ¥2,000/¥2,500
【出演】
壊れかけのテープレコーダーズ
ミラーボールズ
グッドバイモカ


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Maison book girl(ブクガ)/KISEKI<Taigen Kawabe×食品まつり>@新宿Motion 2016.6.29(wed)

2016年07月07日 01時03分42秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


ekoms presents " Two Series vol.10 "
Maison book girl / KISEKI<Taigen Kawabe(BO NINGEN)×食品まつり>
■開場/開演:18:00/19:00
前売/当日:¥2,500/¥3,000 [D別]
■席種:スタンディング



Maison book girlが新宿Motionで2016年1月からスタートしたツーマンライヴ"Two Series"が10回目を迎え休止することになった。ロックバンドやアイドルや芸人風など異種・同種・奇種格闘技対バンは、場合によっては水と油のアウェーだが、すべてホームに変えてしまうフレキシビリティは、音楽性はもちろんブクガと耕作員の懐の深さを証明している。とりあえずの最終回に登場したのはBO NINGENのTaigen Kawabeが参加するKISEKIというユニット。フジロック出演のために来日したTaigenの今回日本での最初のライヴでもある。

●KISEKI<Taigen Kawabe(BO NINGEN)×食品まつり>


サクライケンタがプロデュースしていたソロアイドルいずこねこを知ったのはTaigen Kawabeのツイートだった。反復メロディーと変拍子を多用する楽曲のユニークさはTaigenの言う通り衝撃的だった。筆者のブクガとの出会いはTaigenとは関係はないが、どこかで繋がる気がしていたので、今回の共演は期待通り。KISEKIのパートナーの食品まつりはバンド名ではなくソロミュージシャン(別名Foodman)。エレクトロニクスのテクノイズにTaigenのヴォーカルをフィーチャー。BO NINGENを思わせる和風メロディーで主にアイドルファンについて歌う姿は、ブクガファンへのアピールではなく、Taigen個人の想いが溢れ出たもの。踊れるビートやシンガロングできるメロディーは皆無に近いが、気持ちと気持ちがシンクロし、クールな情熱を共有する空間が生まれた。ブクガが詩の朗読で参加したコラボレーションは、更に次元を超えた異空間を生んだ。

CASIO KΣITO / 食品まつり / Boogie Mann XW-PD1 DEMOPLAY



●Maison book girl<矢川葵、井上唯、和田輪、コショージメグミ>


Two Seriesによってブクガ耕作員の音楽的守備範囲は相当広がったに違いない。その一方で対バン目当てで来てブクガにハマった音楽ファンは筆者の回りにも何人かいる。"アイドルの運命(さだめ)を今すぐぶち壊せ"と歌うネクロ魔と同じように、ブクガも「アイドル」の領域をぶち壊す活動を実践してきた。それとともにパフォーマンスのクオリティが進化し、ジャンルを超越した総合エンタテインメントアートと呼ぶのが相応しくなった。この日披露された新曲も『ザ・ブクガ』としか言い表せない<スタイリッシュ×キュートネス>満載。「裏切られて裏切られて裏切られて裏切るの」という不条理な歌詞で10回に亘る「Two Series」を総括した。

Maison book girl - こどもの日だもん!@渋谷CLUB QUATTRO Part.3 20160505



葵ちゃんの
関西弁に
ギャップ萌え



BO NINGEN
JAPAN TOUR日本公演2016年7月


*BO NINGEN “VS” LIVE Vol. 2
7月12日(火曜日)@代官山UNIT w/ tricot
19:00開場/19:30開演
前売り3800円/当日4300円(1drink別途)

“BO NINGEN “VS” LIVE Vol. 3
7月20日(水) @渋谷 WWW w/ D.A.N.
19:00開場/19:30開演
前売り:3500円 (1D別)

☆BO NINGEN & Friends!
7月26日(火)@新代田Fever
18:30開場/19:00開演
出演者詳細後日発表 チケット:2500円(1D別)

FUJIROCK FESTIVAL 2016
BO NINGENは7月24日(日)ホワイトステージに出演 !!!
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