グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

再リクエストのジオツアー

2013年09月17日 | ツアー
台風一過の今日、三原山を歩いて来ました。

本当は一昨日のツアーに行くはずだったお2人。

台風で一度はキャンセルしたものの「せっかくだから三原山を歩きたい」と再リクエストしてくれました。

そんなお2人の気持ちに応えるかのような,晴天の三原山でした。
雲1つない…と言いたいところですが、じつは歩きはじめの空には、1つだけ雲が浮かんでいました。

1つというより1本?

「まるでヘビの抜け殻みたい」とお客様。
確かに、言われてみればクネクネ具合がヘビっぽいような…

そして、先週までは全然目立たなかったススキが一気に咲き始めました。
今日から朝晩の気温が下がったせいでしょうか?

ハチジョウイタドリの塊の中からニョキニョキ。

フサフサのリスの尻尾のような、かたまりもありました。

立派です!

そよ風にチラチラ揺れる木の葉が、まるで影絵芝居を見ているかのような登山道。

影絵を踏んで歩きました。

火口近くの空には、白い小さな雲がチョコンと集まって浮かんでいました。

空に広がる鱗雲は時々見るけれど、広~い青空の中でこんなにチョッピリの鱗雲(?)って、見たことがありません。

「可愛いなぁ」と思って見上げていると、目の前で雲が増えはじめました!
何もない青い空に白いちいさな点が浮き出てきて、やがてしっかりした雲の形になっていきました。

雲がうまれる瞬間!
今まで雲が消えて行くところは見たことがあるけれど、できるところは見たことがない気がします。

雲は空を見上げると、そこにあるものでした。
でも本当は、できたり消えたりしているのですよね。

そんな当たり前のことにあらためて気がついて、なんだかとてもワクワクしました。
なので今日は、空の雲が気になって仕方がありませんでした。(笑)

「秋の雲ですね~。」「あっちが秋で、こっちが夏ですね。」とお客様。

みんなで、空をたっぷり鑑賞しました。

昨日の雨で、雨の後に数日だけ現れる“幻の湖”ができていました。
湖に向かって歩きながら「砂漠のオアシスですね。」とお客様。

砂漠のオアシス…素敵な表現ですね!

昨日の台風通過中は、ここも激しく波立っていたことでしょう。

でも今日は、そよ風が作るさざ波と水面に映った山と空が美しい、心安らぐ風景でした。

帰り道、翅がボロボロになって瀕死の状態のアサギマダラに出会いました。

必死になってススキの葉につかまり体を支えていましたが、もう飛ぶことはできないようでした。

アサギマダラは何100kmもの距離を移動すると言われる“旅をする蝶”
海を渡ってようやくたどり着いた大島で、台風にあって風にもまれたのでしょうか?

もしかしたら、身を寄せた枝ごと飛ばされてしまったのかもしれません。
自然の中で生きるのは大変です…。

さて歩きはじめの地点まで戻って来て、ふと空を見上げたら…
おお~!

外輪山の上に立派な雲!(笑)

台風一過の秋の景色を、ノンビリ楽しんだ三原山ツアーでした。

ツアーの再リクエスト、ありがとうございました!

(カナ)
コメント
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