2年越しになりますが「伊豆大島の動物シリーズ」の復活です。
今回はフユシャク。
「それ何者?」と思う方もいらっしゃるかもしれないので、まずはジオガイド養成講座での天野氏の講演資料から。
「フユシャクとは真冬に成虫が出現する蛾の仲間の総称で、34種ほどのすべての種が幼虫期はシャクトリムシであるシャクガの仲間。メスには翅がなく、飛ぶことができない。多くの種が夜行性。伊豆大島には、シロオビフユシャク、シモフリトゲエダシャク、ナミスジフユナミシャクそしてアカウスバフユシャクの4種類の「冬尺」が確認されている。」
過去のブログから写真を拾ってみました。(以下オスの写真は全て願法撮影です)
シロオビフユシャク(たぶん)

ナミスジフユナミシャク

アカウスバフユシャク

天野氏資料によると、このアカウスバフユシャクは伊豆諸島の固有種で、ほかの3種は本土との共通種とされているのだそうです。
「アカウスバフユシャクは本土産の近縁種ウスバフユシャクと別種に分化しているので、かなり古い時代から生息していたのだろうと推測できる。他の3種については、幼虫時のバルーニング(クモや蛾の幼虫が糸を出して風に乗って飛ぶこと)で本土から飛来した可能性と、植栽などにまぎれて人為的に進入した可能性が考えられる」とのこと。
この小さな蛾が、長い長い年月を伊豆諸島の島々で生き抜いてきたのだと思うと、ちょっと尊敬したくなりました☺️

シモフリトゲエダシャクは、ブログにオスの写真はありませんでした。
が、なんと、2年前の2月に樹海でメスの写真を撮っていました!

最初正体がわからず仲間のMLで聞いたところ、天野氏から「大きさと模様からしてシモフリトゲエダシャクに間違いないと思います。基本夜行性のはずですが擬態に自信があるのかもしれません。フユシャクは雌が飛べないので、同じ範囲に兄弟姉妹でまとまっていることがあるようです。周辺に何頭かいる可能性はあります。」と教えてもらいました。(次は兄弟姉妹を探さなければ〜💦)
メスの翅が無い理由としては「1・体温を奪う原因となる翅を短くして耐寒性を高める。2・翅にかけるコストを少なくして、その栄養分を腹部に割り当て、よりたくさんの卵を産めるようにする」などが考えられているようです。

天野氏の資料にはなかったけれど、願法のブログに時々登場していたのがクロテンフユシャク。
2014年2月のブログには、交尾シーンも写っていました!

動いているものの少ない寒い冬ですが、フユシャクは、頑張っていますね〜。
フユシャクたちは捕食者の少ない冬に活動することを選んで「寒さ」に適応し、命をつないできたのでしょうか?
生きものって本当に、多様でおもしろいです。
(かな)
今回はフユシャク。
「それ何者?」と思う方もいらっしゃるかもしれないので、まずはジオガイド養成講座での天野氏の講演資料から。
「フユシャクとは真冬に成虫が出現する蛾の仲間の総称で、34種ほどのすべての種が幼虫期はシャクトリムシであるシャクガの仲間。メスには翅がなく、飛ぶことができない。多くの種が夜行性。伊豆大島には、シロオビフユシャク、シモフリトゲエダシャク、ナミスジフユナミシャクそしてアカウスバフユシャクの4種類の「冬尺」が確認されている。」
過去のブログから写真を拾ってみました。(以下オスの写真は全て願法撮影です)
シロオビフユシャク(たぶん)

ナミスジフユナミシャク

アカウスバフユシャク

天野氏資料によると、このアカウスバフユシャクは伊豆諸島の固有種で、ほかの3種は本土との共通種とされているのだそうです。
「アカウスバフユシャクは本土産の近縁種ウスバフユシャクと別種に分化しているので、かなり古い時代から生息していたのだろうと推測できる。他の3種については、幼虫時のバルーニング(クモや蛾の幼虫が糸を出して風に乗って飛ぶこと)で本土から飛来した可能性と、植栽などにまぎれて人為的に進入した可能性が考えられる」とのこと。
この小さな蛾が、長い長い年月を伊豆諸島の島々で生き抜いてきたのだと思うと、ちょっと尊敬したくなりました☺️

シモフリトゲエダシャクは、ブログにオスの写真はありませんでした。
が、なんと、2年前の2月に樹海でメスの写真を撮っていました!

最初正体がわからず仲間のMLで聞いたところ、天野氏から「大きさと模様からしてシモフリトゲエダシャクに間違いないと思います。基本夜行性のはずですが擬態に自信があるのかもしれません。フユシャクは雌が飛べないので、同じ範囲に兄弟姉妹でまとまっていることがあるようです。周辺に何頭かいる可能性はあります。」と教えてもらいました。(次は兄弟姉妹を探さなければ〜💦)
メスの翅が無い理由としては「1・体温を奪う原因となる翅を短くして耐寒性を高める。2・翅にかけるコストを少なくして、その栄養分を腹部に割り当て、よりたくさんの卵を産めるようにする」などが考えられているようです。

天野氏の資料にはなかったけれど、願法のブログに時々登場していたのがクロテンフユシャク。
2014年2月のブログには、交尾シーンも写っていました!

動いているものの少ない寒い冬ですが、フユシャクは、頑張っていますね〜。
フユシャクたちは捕食者の少ない冬に活動することを選んで「寒さ」に適応し、命をつないできたのでしょうか?
生きものって本当に、多様でおもしろいです。
(かな)