グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

背骨のような石・第2話

2021年01月14日 | 火山・ジオパーク
1月5日のブログに「背骨のような石」を載せてから、様々なコメントを頂きました。

噴火から30年以上の歳月を経てもなお、綺麗に棒状に並んだ不思議な石!

「噴石が引き延ばされた?」「リボン状火山弾?」「パホイホイ溶岩?」などなど、石の正体に対する様々な意見をいただいたので、1月9日に再度観察に行ってきました。

昨年12月27日、最初に見つけた時の写真です。


先日1月9日の写真。

12月27日に写真を撮った後、高速船が全便欠航するほどの風が2回は吹いていたのですが、ほとんど動いていませんでした。(長さは41cmありました)

三原山のおかげで南西の風は多少防いでくれそうだし、5mぐらいの高さのある溶岩流のおかげで北東の風も多少弱まりそうですが…


そうは言っても、この美しい残り方は、やっぱり不思議です!


幅は約2cmで、中はスポンジみたいにかなり発泡しています。

重くて密な石なら、動かないのも何となくわかるのですがねぇ…。

寝そべって石と同じ目線で撮ってみました。(火山専門家の千葉先生のアドバイスです😊)

少しは地面に食い込んでいるかな…?

石を1つ、ひっくり返してみたら、1cm弱ほどは地面に食い込んでいたようでした。

でも、これでだけで30年以上の暴風雨に耐えられるものでしょうか?

周囲の地面には「スコリア」と呼ばれるマグマのしぶきが積もっていますが、かなり硬く締まった感じになっています。


すぐそばのイタドリは、地上に根が出てしまっているので、34年前の噴火でふんわり積もったスコリアの多くは、風で飛ばされて無くなってしまったのではないか?と思います。スコリアに埋もれていたのが、姿を見せたのでしょうか。


周囲には大きな岩はなく、小山のように盛り上がったイタドリたちがいるだけ。

…やっぱり不思議です。

この石がどうなっていくのか、時々訪ねてみたいと思います。

(その後、さらに火山専門家の方々からご意見をいただき、背骨の正体は「リボン状火山弾(ribbon-shaped bomb)」に落ち着きそうです😊)

(かな)
コメント (2)
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