グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

ハナグモはアザミの花粉が嫌い?

2021年10月03日 | 植物
昨日、家の近くの道沿いで、イガアザミの花に小さな虫たちがいるのを見つけました。

左の花には1cmないようなホソヒラタアブ(たぶん)が止まり、右の花には3mmぐらいのハナグモが乗っています。

2匹の距離が近いので、「もしかしたらハナグモがアブを捕らえる瞬間が見られるかも?」と思い、しばらく観察することにしました。

アブは夢中になって花粉をなめ、

ハナグモはアブのいる方向に頭を向けて、じっと見る…というシーンが数分続きました。


すると、さらにもう1匹のアブがやってきました!

新しく来た方のアブは落ち着かず、時々ハナグモの近くまで飛んでいくのですが、クモのいる花には止まりません。

そうこうするうちに、私が蚊の襲撃に遭って、その場を退散せざるを得なくなりました😅

それにしても…、ハナグモは、なぜ花の盛りをすぎたような花に乗っているのでしょう?
白い花粉をたくさんつけて、アブたちに大人気の花で待ち伏せすれば、かなりの確率で獲物を捕らえられる気がするのですが…。

「まだ小さいから、経験不足なのかな??」
疑問に思いながら、歩いていたら、別のやや小ぶりの花にもホソヒラタアブが訪れていました。

やはり、白い花粉がいっぱい出ている花です。

そして…、花粉を出し終わり、花が終わったようなアザミの上に、ハナグモが2匹!

1匹は、1mmぐらいの極小サイズ、体色も白い個体でした。

う〜ん…。この2匹も、なぜ獲物の虫が来る確率が少ない花の上にいるのかな??

家に戻ってあれこれ調たら、アザミの花粉はかなりベタベタしていることがわかりました。
そうか! ベタベタが身体についてしまったら獲物を捕まえるための素早い動きができないから、狩りの効率が悪くても花粉の出ていない花に乗っているのかも?

念のため、今年に入ってから撮ったハナグモの写真を調べてみました。
9月21日に、ハエを捕食していたシーン。

こっちは、9月26日。

これを見る限り「ハナグモはアザミの白い花粉が嫌い」と結論づけても良い気がします。
皆さんは、どう思われますか??

(ちなみに、アザミの花について調べていて、花の仕組みを説明している動画ページを見つけました。白い花粉がどうやって出てくるか、オシベやメシベがどうやって出てくるか、よくわかります。興味のある方はNHKミクロワールドの動画をご覧ください。他の動画も、面白いです!)

(かな)
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