グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

ま〜だ雪の三原山!

2018年02月08日 | 今日の大島
元町港から見上げると、山の雪がなくなったように見える伊豆大島です。
しかし実際には…

昨日の三原山です。

海スタッフの池田と、山の勉強をしに行きました。

オオバヤシャブシの成長具合に注目して歩いていたら、ひときわ背が高いオオバヤシャブシに目がいきました。(写真中央右)

ここは67年ほど前に溶岩に覆われた場所…

他の木の3倍ぐらいの高さがあります!
数本のオオバヤシャブシだけがこんなに高いのはなぜなのでししょう?

オオバヤシャブシの立派さを褒めたたえながら、先に進み…

まだ誰の足跡もついていないルートから、溶岩流に登りました。

溶岩の上で発見した「顔」

時間をかけて探せば、もっといっぱい「顔」が見つかりそうな日でした☺️

私のお気に入りのススキ鑑賞ポイントを紹介するために脇道へ。

まだだれの足跡もない雪の上を踏んで歩くのは楽しいです。

ここからも…

秋とはまた違う眺めを楽しみました。

私の大好きなキラキラ♡


そして、帰り道の牧場横で見つけた力作。


もうすぐ天井から青空が見えそうです!


こちらは昨日、池田の家族が作った力作。

黒い溶岩がいっぱいあるから、顔作るのに便利ですね!☺️☺️

ということで、島で暮らす我々にとては、普段見られない景色が見られる今の三原山ですが、遊歩道の坂がガチガチに凍っているのはかなり困ります(^◇^;)

三原山に登る予定のある皆様はぜひ、滑らない靴でお越しください!


最後にお知らせです。

朝日新聞に伊豆大島の取材記事が掲載されたようです。
デジタル版はこちらからご覧になれます。
https://digital.asahi.com/articles/ASL247KH4L24UTIL00R.html

記事の見出しは「東京)大島 地球を体感するジオパーク」☺️☺️☺️
ぜひご覧ください〜。

(かな)

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タヒバリ

2018年02月07日 | 
この冬はあまり多くありません。
牧場でもちっとも見かけないし。
でも今朝は海岸沿いの道でしきりになにかを食べている姿を見つけました。









一体なにを食べているのでしょうか?
拡大してみました。


ヤスデの仲間のように見えます。






ここ数日の強風で死骸が飛ばされてきたのでしょう。




まさに飲み込む瞬間が撮れました。


ドヤ顔(笑)

がんま
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日本緑化工協会の講習会

2018年02月06日 | 火山・ジオパーク
先日NPO法人日本緑化工協会の技術講習会にご招待いただいて講演を聞いて来ました。
(伊豆大島のジオガイド2名が、2日目のみの参加しました)

会場の写真を撮り忘れましたが、170名の参加者だったそうです。
広い会場の一番前の席に案内されて驚きました(恐縮)

で、いつものごとく、印象に残ったことだけまとめてみます。

演題4「御蔵島台風崩壊地の植生回復〜外来牧草の導入の可否について〜」
講師 荒瀬輝夫先生 信州大学農学部附属アルプス圏教育科学センター 
「今から20年以上前の1995年9月、雨量積算648mm、最大風速70mの台風21号の影響で御蔵島のスダジイ・タブノキなどの天然林に多数の崩壊地が発生。2000年に倒木を使ってそだ筋を作り、大葉ヤシャブシなどの島内植物の苗が植えられた。2002年そのうちの一部の地域にヘリコプターで外来牧草の種子散布。一部地域には施肥も行なった。ヘリコプターで散布された外来牧草(イネ科植物やシロツメグサなど)は初期の2年間は被度80パーセント以上を維持したが10年後にはほぼ衰退し自然植生へ移行した」(荒瀬先生)

自然植生に移行するのに10年!
ずいぶん長くかかったのですね!!

大島で種子散布後の定点観測を行なっている山腹の崩壊斜面は、発災4年後の昨年10月、すでにかなり大島の森に生える草(オオシマカンスゲ)が入って来ていました。背の低い草は、冬も葉が枯れないオオシマカンスゲに光を奪われて生きていけなくなるはず…。なんだか御蔵島に比べてペースが早いような気がしますが、島ごとの環境の違いが、植物の生育にも違いをもたらすのでしょうか?

演題5「遺伝的地域性に配慮した在来植物の緑化利用について」
講師 今西純一先生 京都大学大学院 地球環境学堂 

「生き物は環境に適応して多様に変化して来た。その多様性は遺伝子の変化から生まれる」(今西先生)

で、地球では…

種内・種間分化は数万〜数10万年の時間スケールだそうです。

例えば身近にあるススキも、遺伝子レベルで見ると国内が3つの系統にわかれるそうで…


日本は韓国や中国とは異なる系統なのだそうです。

「こうやって時間をかけて個性を持ったのだから、人間がごちゃ混ぜにするのは良くない」というのが今の「生物多様性保全」の考え方の一つのようですが、これに対しては様々な意見があるようです。

演題6「生物多様性保全・地域区分とし市場単価の問題に関するアンケート結果など」
講師 中野裕司氏 NPO法人日本緑化工協会 

アンケート結果には、様々な現状の問題点が示されていました。

法面緑化には生物多様性の保全の法律があるようです。(今西先生の資料より)


外来生物法制定の後、発注者が業者に外来牧草(主としてイネ科植物)の使用の自粛を要請。その結果、在来種という名前のついている中国産在来種を用ることになったそうです。

配布された資料の中で中野氏は「在来種の種子は、はじめは国内採取していたものの、人件費の高騰や労働者の高齢化で国内採取が難しくなり、採取地が韓国、中国へと移っていった。海外から移入したこれらの種子を在来種として取り扱うことになった」と、その経過を述べられていました。

これに関連することとして、前述の荒瀬先生は配布資料の中で「野生植物は自力で成長、繁殖しているため、予測のつかない将来に向けて全滅しないしぶとい生き方をしている。種子には休眠性があり発芽が揃わず、成長もばらつき、開花結実も毎年とは限らない(危険を分散している)群落形成は容易ではなく、最初の段階の種子の大量入手も容易ではない。地域性苗の使用技術には未だ不明なことが多く、外来牧草類に比べ、発芽や成長が劣るうえに一斉ではなく、速やかに地表を覆うことは期待できない。よって特別な保護地域でなければ、外来牧草の群落から天然性の植物群落へ遷移を誘導することは効率的かつ経済的」と述べられています。

緑化植物の問題には、この、外来牧草と外国産の在来種の問題のほか、緑化工の技術力の低下、価格、緑化スピードなど様々な問題があるそうです。

ゾーニング(自然度の高い国立公園の保護地区と、普通地域や一般地などによっての使い分け)の提案もありました。

「緑化にも様々な意見や、現実的な問題があるのだなぁ」と思いました。

最後に、中野氏は「理念理想のみを示すのみで、具体を示さなくてはさらなる混乱を招くこととなる。斜面・法面における生物多様性保全とはどのようなことを意味し、何をなすべきなのか、その定義、イメージの共有を図り、オールジャパンでの取組みが望まれる」と結ばれていました。

雨も地震も多く、土砂災害や洪水が身近な日本での暮らし。
緑化は私たちにとって、実は身近で大切な問題です。
こうやって理想と現実の狭間で、意見を交換しながら、考え続けることの重要さを感じました。

あまり専門的なことはわかりませんでしたが、様々な立場の方のお話が聞けて良かったです。

貴重な機会をいただき、ありがとうございました!

(かな)





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ミサゴ

2018年02月05日 | 
このブログには何度も登場していて私の好きな猛禽のひとつです(っていうか、嫌いな猛禽はいませんが)
今朝の海岸で結構な西風の中、1度に4羽が飛んでいました。
でも撮影できたのは3羽だと思います。








どれが同一個体だかはわかりません。
何度か海面めがけて急降下をしましたが狩りには至りませんでした。



よく見えた富士山と。



これは一緒にいたトビ。
全然違いますね。



怪しい人間(私)を見てる・・・(笑)



先月29日に2羽一緒のシーンが撮れました。



お互いを意識しているようです。

がんま
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まだまだ雪の三原山ツアー。

2018年02月04日 | ツアー
昨日、天候の回復を待って、正午スタートの三原山半日ツアーに行ってきました。

朝、山の様子を見たら白い部分が多かったので、長靴をお貸ししてのツアースタート!

舗装された遊歩道の雪はガチガチではなく、人の足跡の雪が少し溶けて水になっているような状態でした。(「雪の表面が凍っていて滑ったら嫌だなぁ」と思って、午前予定のツアーを午後にずらしたので、ひとまずホッとしました)

ここは誰も歩いた形跡がありませんでした。

ゴツゴツ溶岩が雪で埋め立てられて歩きやすかったです(笑)

ゴジラの頭にもチョッピリ雪がのっていました!


「午後から晴れ」の予報に反して青空は現れず、なかなか渋〜い雰囲気です(笑)


ところどころ雪が溜まっていて足を取られるので、いつもより時間をかけて火口展望所に到達しました。

フツーの時より、かなり達成感がありました〜(笑)

お客様と協議して下りは未舗装の山の斜面を降りることになったので、その前にエネルギーチャージ。

暖かい空気が出てくる穴の前で、お菓子&お茶タイムをとりました☺️

そして…

ほぼ真っ白な「表砂漠」を目指してGO!

誰も歩いていない雪の斜面は、時々長靴がすっぽり埋まるほど積もっている場所もありました。

瞬時に雪が深いところとそうではないところを見分けられたら良いのですが、ついにその技は身につきませんでした(^◇^;)

この日の私的トキメキポイントは、毛穴(?)が目立つイタドリの小山♡

なんだかとても、可愛かったです😁

前回の雪の時はカラカラに乾いていた「通称・幻の池」は凍っているように見えました。


実際に歩いてみたら、足元はシャーベット状の氷と水でした。


足元からはプクプクと空気の泡が浮いてきて、久しぶりに「泡の中の私たち」に対面!(笑)

長靴って素晴らしいです!😁

さて、いつもより2割ぐらい多く時間をかけて、無事出発地点に戻ってきました。
そうしたら…

三原山が太陽の光で照らされて、一瞬神々しいような美しさに!

きっと雪山を歩き通したお客様への、三原山からのプレゼントだったのかもしれません。
最後まで、とても印象深い雪山ツアーでした😁

ツアーにご参加いただいたTさん、お疲れ様でした&ありがとうございました!
いつかまた、雪のない「黒い火山」を見にいらしてください〜。

(かな)
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シメ

2018年02月03日 | 
久し振りにシメを撮影できました。
先月29日の朝です。


うん、安定のアンバランスさ(って表現もおかしいか)
頭でっかちで丸っこい体形、親しみやすい(?)小鳥です。



正面顔・・・はちょっと悪人っぽいですね。



でもこんなにかわいい小首傾げのポーズも見せてくれました。
この画像ではわかりませんがシメの初列風切羽P1~5まではとても特徴的な形をしています。
いつかそれをバッチリと撮るのが目標のひとつです。

がんま
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椿まつりオープン!

2018年02月02日 | 歴史・文化
椿まつりのオープニングパレード!
私は今年アンコ文化保存会として、友人と参加しました。



あんこさんと言えば、今は紺の格子柄の着物に椿柄の手拭がシンボルですが、
昔は着物の柄も色も自由!
ということで祖母から譲り受けた着物を着ました。
そして頭に必ずまく手拭は、そうめん絞りと呼ばれるこの柄の藍染が、
正式なものだったそうです。


高校生のあんこさんが持っている写真は、
昭和6年に大島に初めて車が来た時に、
島のお年寄りを乗せてパレードした時のもの


活動のチラシを配りました。


寒い寒いとは聞いていたので、ホッカイロを貼ったり、
ちょっと着物は隠れてしまうけど肩掛けをかけたりとしたけれど
やっぱり少し寒くて、手の先がつめたくなりましたが、
途中のポイントでふるまってた樽酒をこっそりひっかけてあったまりました笑


出番が終わった後、江戸神輿を見ていたら、
担いで担いで~と誘われて。
ワッショイ!
写真の右には写ってないけど現代あんこさんも。
あんこ神輿だ!!



おまけ 一番人気でした笑



椿まつり、元気よく始まりました。ぜひお越しください!(あい)
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三原山周辺の花

2018年02月01日 | 植物
とある企画で三原山周辺で見られる植物花カードをつくることになりました。
で、まずは10種類の花を選んでみました。

選んだ基準は、
1・できるだけ伊豆諸島ならではの特徴を持つもの
2・かわいくて♡に響くもの
…のどちらか(笑)

今日はその、10種類の花たちを紹介します!
(花カードとはあまり関係のない内容です^^;)

オオシマザクラ(準固有種)花期2月〜4月

島中に分布し、31年前の溶岩上にも成長するたくましい植物。葉と花が同時に咲き、4月の花の最盛期は島中が白い色に染まって、それはそれは美しい♡ 1本1本が個性的な野生の桜。荒涼とした溶岩地帯で堂々と生きている姿がカッコいい!

コケリンドウ 花期3月〜6月

島特有の植物ではないけれど、かわいいので採用。足元に1cmほどの、優しい水色の花を咲かせる。晴れた日の日中しか開花しないが、元気に花開くと小さなブーケのようでもあり、星空のようでもある♡

オオシマツツジ(準固有種)花期5月

ヤマツツジの海岸型と言われる。この花が咲くと三原山斜面や黒い溶岩の上がとても華やかになる。年々数を増やし、ここ数年は火口の中の緩やかな斜面にまで、花を咲かせはじめている。高い木は5mぐらいになるので、とてもゴージャス!

ニオイウツギ(固有種)花期5月〜6月

草地にどんどん成長するたくましい木。でも少ない光では生きられないため森には見られない。桜が終わって少しするとこの花が一斉に咲き始める。咲き始めは白で、ピンク色になって散る姿が可愛く「乙女の恥じらいの花」と言った人もいる!

ウツギ 花期5月〜6月

これも島特有の植物ではないが、純白に近い花が密集して咲くので、とても華やかで美しい。花色は雪のような白が多いが、たまにピンク色のものもあり、花の個性も楽しめる。草地に低木が生えるような日当たりの良い環境で、毎年どんどん数を増やしている。

ガクアジサイ(準固有種)花期6月

本土のアジサイより、葉が厚く大きくテカリがある。とてもたくましい植物で、今から31年前に溶岩に覆われた場所にも、大きな株を作って年々分布を広げている。ごつごつの溶岩地帯に1m以上ありそうなガクアジサイの株が点在する様子は見事!

サクユリ(固有種)花期7月〜8月上旬

7月に甘い芳香を放つ大きなユリ。本土のヤマユリが伊豆諸島で変化したものらしく、花びらの中の赤い点が黄色で、「スッキリした美人!」の風貌。中には10個以上の大きな花をつけたものもあって本当に見事!豪華さナンバーワン!!

ハチジョウイタドリ(伊豆諸島の固有種)花期8月末〜9月

本土のイタドリより葉が厚くテカリがある。夏の終わり、荒涼とした裏砂漠に無数の花が風に揺れる様は圧巻!色はクリーム色から可愛いピンクまで。本土のイタドリの写真より、花が密集してたくさん咲くものが多い気がする。これも厳しい環境で生き抜く術?(あくまで想像)

アシタバ(準固有種)花期8月末〜10月

花は茎と同じような色であまり目立たないが、小さな花がたくさん集まって咲く姿を見ると打ち上げ花火のようだ、といつも惚れ惚れする♡ 島中に生えているが、水はけが良い環境が好きで、三原山周辺でも草や低木の陰で元気に花を咲かせている。

センブリ 花期10月~11月

これも島特有の植物ではないが、三原山周辺で毎年数を増やしている。晴れた日の日中だけ開花する小さな花。葉や茎がものすごく苦く健胃剤として使われたり、罰ゲームに使われたりするらしい。秋に咲く花は他にもあるが「かわいさ」で採用!

…ということで、噴火で焼け野原になった大地の上に四季折々花に咲き誇る、美しくてたくましい花々に、ぜひ会いにいらしてください〜☺️☺️☺️

(かな)
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