今年は遅くまで暑さが続いているせいか、ヒガンバナの開花が少し遅れているようだ。例年ならもう満開になっているはずの豊田市西部の逢妻女川堤に行ってみたが、ほんの一部が咲いているだけで、殆ど蕾状態だった。満開はもう何日か後になるだろう。僅かに咲いていたヒガンバナにナミアゲハとキアゲハが来ていた。
先月11日にも載せたサトキマダラヒカゲ。愛知県緑化センターのトチノキで何頭かが群れていた。秋はいくつかの蝶にとっては恋の季節なのだろう。翅の色は地味だが、複雑な模様は暗い林の中では目立ちにくい迷彩模様のようだ。
他のヒョウモンチョウの仲間と非常によく似ているから区別がつきにくいが、翅の模様や色からミドリヒョウモンだろう。幼虫で越冬し初夏に羽化するが、真夏は休眠して秋になると活動するから、今頃は目にすることが多い。幼虫の食草はスミレ類だそうだ。
ツマグロヒョウモンの雌雄が道端で絡み合っていたのでシャッターを押したのだが、よく見たら、片方はツマグロヒョウモンではなく、ミドリヒョウモンの♂だった。もしかしたら、蜜の奪い合いから単に喧嘩をしていただけかもしれないが、ツマグロヒョウモンの♀に間違ってアタックしてしまったように見えた。彼らがどうやって同じ仲間やお互いの雌雄を識別しているのか知らないが、間違えることもあるのだろうかと不思議に思った次第だ。どちらの蝶も幼虫の食草がスミレだから、スミレに寄って来たツマグロヒョウモンの♀を仲間の♀と勘違いしたのだろうか。
ツマグロヒョウモンの雌雄が道端で絡み合っていたのでシャッターを押したのだが、よく見たら、片方はツマグロヒョウモンではなく、ミドリヒョウモンの♂だった。もしかしたら、蜜の奪い合いから単に喧嘩をしていただけかもしれないが、ツマグロヒョウモンの♀に間違ってアタックしてしまったように見えた。彼らがどうやって同じ仲間やお互いの雌雄を識別しているのか知らないが、間違えることもあるのだろうかと不思議に思った次第だ。どちらの蝶も幼虫の食草がスミレだから、スミレに寄って来たツマグロヒョウモンの♀を仲間の♀と勘違いしたのだろうか。
ウラナミシジミも温かい地域にいる蝶で、東海地方では夏の終わりから秋にかけて多く見られるようになる。このあたりでは寒さで冬を越せないそうだから、翌年の秋になるとまた飛来するという生活環を繰り返しているようだ。頭部に似せた後翅の黒い目玉模様と尾状突起で敵を欺いているらしい。画像はいずれも同じ個体だが、翅の表側の褐色部分が多いように見えるから、たぶん♀だろう。幼虫の食草はクズなどのマメ科植物。
秋になるとよく見かけるようになるヒメアカタテハ。温暖化によって棲息域が北上しつつある蝶のひとつだ。幼虫の食草はヨモギやゴボウなどで、温暖な地域では成虫で越冬するようだ。
シラタマホシクサも昨日載せたマメナシと同様、伊勢湾周囲の湿地に生育し、環境省の絶滅危惧Ⅱ類に指定されている東海丘陵要素植物のひとつだ。7年前にも愛知県森林公園で見頃になっていたシラタマホシクサを載せたが、これも同じ公園のF湿地で咲いていたシラタマホシクサだ。白く見える金平糖のような形の花は極めて小さな花の集合体だ。
コバネササキリの幼虫ではないかと思うが、シラタマホシクサの花を盛んに食べていた。花には独特の匂いがあるが、ベニシジミも蜜を吸いに来ていたから、彼らには食欲をそそる芳香なのだろう。
コバネササキリの幼虫ではないかと思うが、シラタマホシクサの花を盛んに食べていた。花には独特の匂いがあるが、ベニシジミも蜜を吸いに来ていたから、彼らには食欲をそそる芳香なのだろう。
愛知県森林公園で見かけたダイミョウセセリ。翅には黒褐色の地色に白い斑点模様があるが、関西型といわれるタイプには後翅にも帯状の白斑があるのに、関東型では後翅には明瞭な白い模様がないから、最初の画像のダイミョウセセリは関東型だろう。2枚目の画像では、僅かに模様が見られるから関西型なのかもしれないが、日本の真ん中に位置する東海地方では、いずれなのかはっきりしない中間型がけっこういるように思う。
今年の秋分の日は9月23日だが、秋のお彼岸は「秋分の日」の前後3日間をいうそうで、ヒガンバナはその頃に咲くことから名付けられたという。秋分の日まではまだ2週間もあるが、田圃の畔道ではもうヒガンバナが咲いていた。朝晩はだいぶ凌ぎやすくなったものの、昼間はまだ暑い日が続いているが、実った稲穂をバックに咲いているヒガンバナは秋の訪れを感じさせてくれる。
そろそろシラヒゲソウが咲き始まる頃かと思い、岐阜県恵那市の明智の森まで遠出してみたが、暑さが続いているためか、花は時期尚早だった。蕾はけっこうあったので、10日後くらいには見頃になるかもしれない。シラヒゲソウは中部地方以西の四国・九州に至る太平洋側に生育しているウメバチソウの仲間で、各地で絶滅が危惧されている希少な植物だ。愛知県では絶滅危惧IA類に指定されているという。