蜂を載せたついでに、姿が蜂のように見える蛾を見つけたので載せておこう。たぶんセスジスカシバではないかと思う。幼虫はモミジイチゴなどの野山に自生するイチゴ類の葉を餌にして育つそうだ。スズメバチに擬態して身を守っているという。てっきりありふれた蜂だと思って、1枚撮っただけで通り過ぎてしまい、すぐ後で気が付いて戻ってみたが、もういなかった。それほど蜂によく似ている。翅が透けている蛾だから名前にスカシバと付いているが、去年の11月22に載せたオオスカシバはスズメガ科だが、このセスジスカシバはスカシバ科だというから、名前にスカシバと付いていても違う種類だ。
昨日のスズバチと一緒にケイトウの花に来ていた蜂だが、黄色の模様からオオフタオビドロバチではないだろうか。竹や木材の穴に巣を作り、その中に蛾の幼虫を運んできて卵を産み、泥で蓋をするという狩り蜂だ。幼虫はその巣で越冬し、芋虫を餌にして育つから、生態はスズバチと似ている。
イチモンジセセリも先月14日に載せたので二番煎じになるが、昨日のチャバネセセリと同様に、東海地方では夏の終わりから秋にかけてよく見掛ける蝶だ。幼虫や蛹で越冬するそうで、幼虫の食草もチャバネセセリと同じイネ科植物やタケ科植物だというから、稲作農家にとっては害虫だろう。
1か月ほど前の9月27日にも載せたウラナミシジミ。西日本の温暖な地域ではいつも見られるそうだが、東海地方では秋になるとよく見掛けるようになるが、寒くなれば越冬できないので死滅するという。温暖化が進めば、いずれはこの辺りでも越冬できるようになるかもしれない。幼虫の食草はハギなどのマメ科植物だそうだ。
愛知県森林公園の南門の花壇で見掛けたベニシジミ。年に4~5回発生するから、春から秋にかけて花に来ているのをよく見掛ける。春型と秋型では翅の色が異なる。幼虫の食草は道端や空き地などに生えているスイバやギシギシで、幼虫のまま越冬するという。
今月初めに撮ったありふれた蝶をまたいくつか。
キタキチョウは年に数回発生するし成虫のまま越冬するから、東海地方では真冬の気温の低い時期以外はいつでもいるように思う。幼虫の食草はハギ類やネムノキなどのマメ科植物だ。
キタキチョウは年に数回発生するし成虫のまま越冬するから、東海地方では真冬の気温の低い時期以外はいつでもいるように思う。幼虫の食草はハギ類やネムノキなどのマメ科植物だ。
オケラ
2019-10-20 | 草花
先月末に瀬戸市の海上の森に立ち寄った時に見掛けたオケラ。キク科オケラ属の雌雄異株の多年草で、花は同じキク科のコウヤボウキと似ているが、コウヤボウキは木なのにオケラは草だ。葉は固くて刺状の鋸歯があるから、オケラの方が木のように見える。花を包んでいる苞葉が魚の骨のようで、網状に包んでいる姿が特徴的だ。
秋が深まって赤トンボがよく見られるようになったので、最近出会った赤トンボをいくつか。名前のとおり、アキアカネは秋に見られる代表的な赤トンボだ。ナツアカネの♂は身体全体が赤くなるのに、アキアカネは、“赤トンボ”とはいえ♂でも頭や胸はそれほど赤くならない。
大きさや模様からたぶんコガタスズメバチだろう。アカメガシワの樹皮を齧っていたが、秋は新しい女王蜂も生まれるし、働き蜂が増えて巣を大きくする時期だから、おそらく巣材集めをしていたのだろう。名前に“小型”と付いていても、体長は2.5㎝くらいあり、他の蜂よりもかなり大きい。性格はスズメバチの中では比較的大人しく、オオスズメバチやキイロスズメバチほど凶暴ではないようだが、刺激したり興奮させたりするれば、スズメバチに特有の防衛本能から攻撃してくるので、特に今の時期は要注意だろう。