閑人の暇つぶし

気ままな自然観察日記 “Idler's idle talk and nature photos”

ダイミョウセセリ

2013-06-30 | 昆虫
ダイミョウセセリは地味な色の蝶だが、雌雄とも同じ色と模様をしており、後翅の白斑の有無によって、関西型と関東型があるそうだ。東海地方は関東と関西のちょうど中間だが、関ヶ原辺りが両者の境界だというから、愛知県は関東型が多い地域だろう。これは後翅に白斑がないから関東型の筈だ。蝶は何かに留まってもなかなか翅を広げてくれないのが多いのに、ダイミョウセセリは翅を広げて留まることが多く、翅の模様が見やすから種類を識別するには好都合だ。その反面、翅の裏側を見る機会が少ないから、それも困る。翅の先端に白い縁取りがあるのがなかなか洒落ている。





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ホシミスジ

2013-06-29 | 昆虫
黒褐色の翅に白い斑点の筋が3列あるのでミスジチョウだが、一番前の1列目の帯が途切れて斑点模様になっているからホシミスジと言うようだ。飛び方は緩慢で、直ぐに葉や枝に留まって翅を広げてくれるので写真には撮りやすい。図鑑を見ると、ミスジチョウには、ホシミスジの他にミスジチョウ、シロミスジ、オオミスジ、コミスジなどがいて、どれも翅の表も裏も色や模様はよく似ているから、飛んでいる状態では区別がつき難い。さらに、翅の色が同じで白い斑点模様が2列のフタスジチョウもいるようだし、1列のイチモンジチョウもいるから混乱する。どれも大きさや形、色も似ているから、大昔の先祖は同じだったものが進化の過程で分れて違う蝶になったのだろうかと想像している。触覚の先端が黄色いのが面白い。










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ツユムシ

2013-06-28 | 昆虫
暫く前に撮った画像だが、触角も後ろ脚も長いので、たぶんツユムシの幼虫ではないかと思う。カモミールのような小さな花に留まっていたが、花粉を食べに来ていたのだろう。ツユムシはキリギリスの親戚だから、いずれ成長すれば立派な翅が生えて、自由に飛び回るのだろう。、










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アリとアリグモ

2013-06-27 | 昆虫
黒い蟻が餌でも探していたのか、何匹かが葉や花の上を行ったり来たりしていた。大きさの差はあっても、どれも蟻の仲間だろうと思って気にも留めなかったが、後で画像を拡大して見たら、何とも不思議な顔をしたアリグモという蟻とそっくりな蜘蛛が写っていた。普通にいる蜘蛛よりも遥かに小さいから、蟻と間違えてしまうほどだが、よく見れば目が特徴的で、蜘蛛らしい目をしている。蟻に擬態しているのだろうか。そうと判っていたら、もっと何枚も撮っておいたのだが、残念ながらアリグモの画像はこれ1枚しか撮っていなかった。黒い大きな蟻は、2枚目の画像がアリグモと同じ木にいたクロオオアリで、3枚目の画像は別の場所にいたクロヤマアリだろうと思うが、もしかしたらいずれも同じ種類なのかもしれない。蟻の体長はそれぞれ1.5cmと1cmくらいなのに、アリグモはその半分の数ミリくらいしかなかった。







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ドクダミとアリ

2013-06-26 | 昆虫
ドクダミの花に小さな蟻が来ていた。ドクダミには独特の香りがあるが、人には臭く感じられても、蟻には必ずしも同じような嫌な匂いとは限らないのかもしれない。ドクダミに限らず、ヘクソカズラやヤブガラシのような強い匂い成分を持っている植物はどれも、虫に嫌な匂いや不味い味を感じさせることで葉や茎を食べられないように身を守っているはずだから、虫も何らかの匂いは感じているはずだと思う。もしかしたら、葉や茎を食べない蟻には匂わなくて、葉を食べる虫にだけ嫌な匂いがするのかもしれない。ドクダミに来ていた蟻を見ていて、ふとそんなことを思った。







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クサギカメムシ

2013-06-25 | 昆虫
クサギカメムシの幼虫のようだ。SF映画に登場しそうな怪獣の如く、なかなか厳つい姿をしている。ナンテンの葉裏で幼虫が孵化して、早く生まれてきた小さな幼虫が花の周りを動き回っていた。クサギカメムシの成虫は近くに見掛けなかったが、図鑑を見ると、幼虫とは色も姿も全く違って、茶褐色で棘のような突起はなく、カメムシらしい姿(?)をしている。

















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ゴマダラカミキリ

2013-06-24 | 昆虫
普通によく見掛けるゴマダラカミキリだ。カミキリムシの中では躰が大きい方で、3~4cmくらいはあるだろう。成虫も幼虫も生木の材を食べるそうで、何匹もいると、時には木の芯を食べられて木が枯れることもあるようだ。近寄ってカメラを向けたらレンズに驚いて逃げ回っていた。顔は黒く目や大顎が大きくて怖そうでも、動きはなかなかユーモラスだ。大きな複眼にはカメラがどう写っていたのだろうか。正面で撮っていたら、嫌がって隣の木に飛び移り、直ぐに飛んで行ってしまったから、おそらく巨大な敵が来たと思ったのだろう。













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ベニボタル

2013-06-23 | 昆虫
図鑑を見ると、たぶんベニボタルのようだが、よく似たのがけっこういるから違うかもしれない。ベニボタルは蛍の近縁種だが、昼間に活動し発光はしないという。カモミールのような小さな花に留まって、カメラの存在には目もくれず、一生懸命に花粉を食べていた。体長は1~1.5cmくらいだったと思う。










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カツオブシムシ (2)

2013-06-22 | 昆虫
ヒメマルカツオブシムシは白い花を好んで集まるそうで、何匹かのカツオブシムシがお互いに競って花粉を食べていた。直ぐ傍でカメラを向けると反対方向に逃げるような動きをするので、おそらくレンズに映った自分の姿を見てライバルの他の虫が来たと思っているのかも知れない。







体長2mmくらいの黒っぽい茶色の小さな蟻も何匹か来ていたが、名前は分からない。花の周りではなく、萼や葉の上を行ったり来たりしていたが、何を探しているのだろう。




たまたまオオクロヤブカと思われる1匹の蚊が来ていたが、もしかしたら模様がよく似ているヒトスジシマカかもしれない。ヤマボウシの花の蜜や貯まっていた水滴を吸っているようだった。産卵に必要な栄養補給をするために人を刺して吸血する蚊は♀で、♂は人を刺さず、もっぱら蜜や水を吸いに花に来るそうだから、この蚊は♂なのだろう。

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カツオブシムシ (1)

2013-06-21 | 昆虫
ヤマボウシの花にカツオブシムシが集まってきていた。舌を噛みそうな変わった名前だが、ヒメマルカツオブシムシだろう。カツオブシムシの幼虫は、タンスの中の衣類、特に絹や毛織物などの動物性の繊維を食べる害虫だそうだ。衣服に穴を開けるだけでなく、動物の剥製なども食べてボロボロにしてしまうという。幼虫が動物性の餌を食べるのに、成虫は花の花粉を食べるから、カツオブシムシは似ても似つかない親子だ。超近接撮影の画像だから大きく見えるが、ヒメマルカツオブシムシの成虫は体長が1~2mmほどしかない非常に小さな甲虫だから、目を凝らしてよく見ないと判らないくらいだ。それに対して、幼虫は成虫よりも大きくて5mmくらいあるという。タンスには防虫剤を入れるから、幼虫にお目に掛る機会は殆どなくなった。










このカツオブシムシは死んでいるのではない。ヤマボウシの萼の上を這っていたカツオブシムシが、僅かな水滴に脚を捕られて運悪く嵌ってしまったのか、仰向けになってもがいているところだ。手脚を踏ん張り翅を上手く使って起き上がり、暫くして飛び去っていったが、水がもう少し多かったら、この小さな虫は溺れていたかもしれない。

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ハナムグリ (2)

2013-06-20 | 昆虫
昨日のコアオハナムグリより体型はやや大きく躰の色や斑点模様も少し違うようで、手元にある図鑑に載っている画像と比べてみたら、シロテンハナムグリとよく似ている。




色がちょっと違うようだが、2匹ともナミハナムグリだろうか。アオハナムグリとも違うようだ。どの虫も図鑑と比べてもなかなか判断が付きにくく、名前は手元にある図鑑で近そうなのにしているから、どれもあまり当てにはならない。余談だが、昆虫は世界に約100万種もいると言われており、地球上の全生物の3/4、全ての動物の4/5、を占めているそうだから、地球は“昆虫の惑星”とも言える。専門家にも判らず、まだ名前の付けられていない昆虫もかなりいるらしい。日本だけでも、推定でおよそ3万種以上の昆虫がいて、ハナムグリのような甲虫だけでも1万種近くいるそうだから、素人には名前が分からなくて当たり前だろうと、名前を調べるたびに開き直った言い訳をしている。







バラのような花にいたのはアオハナムグリとセマダラコガネではないだろうか。色が緑色の方はたぶんアオハナムグリで間違いなように思うが、もう一方の茶色いのはセマダラコガネの模様とはちょっと違うようにも見える。種類の違う2匹が一緒に食事中のようだったが、躰の大きいアオハナムグリの方がやや優勢で餌場を独り占め状態だった。虫の世界では、躰の大小の違いは大きな優劣の差になるのかもしれない。







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ハナムグリ (1)

2013-06-19 | 昆虫
また虫の画像に戻るが、いずれも普通によく見掛けるコアオハナムグリだろう。名前のように、緑色がかった小型のハナムグリで、花の花粉や蜜を餌としているようだ。近寄って撮っているので大きく見えるが、体長は1~1.5cmくらいだろう。
















コアオハナムグリの傍にいる体長1~2mmほどの小さな虫はヒメマルカツオブシムシだろう。


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ハクチョウゲ

2013-06-18 | 樹木・花木
ハクチョウゲは垣根などでよく見掛ける常緑の低木で、漢字では「白丁花」だそうだ。小さな白い花が丁字形をしていることが名前の由来だとか。先月末に撮った時季遅れの画像だから、花はもう終っているだろう。
















八重咲きもピンク色の花もあったが、赤花の方にはネームプレートに「シチョウゲ」と書いてあった。いずれもハクチョウゲを品種改良した園芸種だと思っていたら、シチョウゲは漢字で「紫丁花」と書いて、三重県や和歌山県では川の岩場などに自生しているそうだ。環境省の準絶滅危惧種になっているという。八重咲きのハクチョウゲはたぶん園芸種だろう。





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コガクウツギ

2013-06-17 | 樹木・花木
今月初めに撮った画像だからもう花は終っているだろうが、豊田市の愛知県緑化センターの木陰でコガクウツギが咲いていた。コガクウツギも昨日載せたヤマアジサイと同じアジサイ科アジサイ属の仲間だから花はよく似ている。花弁のように見えるのは装飾花の萼で、小さな線香花火のように見える薄黄色かクリーム色のようなのが花だ。コガクウツギは東日本には自生しておらず、東海地方以西の西日本でのみ見られるという。雨上がりの晴れた日に木漏れ日の中で咲いていると絵になったのだろうが、この写真を撮ったのはどんよりと曇った日だったので、花はあまり綺麗な白ではない。
















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ヤマアジサイ (2)

2013-06-16 | 樹木・花木
薄暗い林の中だから、さすがに集まってくる虫は少なかったが、それでも小さな蜂が目ざとく花を見つけていくつか来ていた。ヤマアジサイも、集合花の周りにある大きな花弁のようなのは装飾花の萼で、丸く小さなツブツブのようなのが蕊のある本来の花だ。虫は花粉の付いている蕊の在りかをよく知っている。視覚なのか嗅覚なのか、または昆虫特有の特殊な感覚によるのか、どうやってその情報を得ているのだろうか。小さな虫にもそういう能力が備わっていることに感心する。
















梅雨なのに雨が降らないとぼやいていたら、昨日の午後からさっそく雨が降った。雨はまとまってずっと降り続けるのも困るけど、田畑の作物や野山の草木には適度な潤いが必要だ。節水が検討され始めたダムにも、これで少しは貯水量が増えるだろうか。梅雨明け後に予想される連日の猛暑には今年もまたうんざりしそうだが、それまでは梅雨時にはそれなりの雨は降って欲しいものだ。
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