本光寺の山門を入って直ぐ東側の石段を上がると東廟所がある。林に囲まれたこの石段の両側にも見事なアジサイが咲いている。東廟所には、深溝松平家の第6代目・松平忠房が1669年に九州の肥前島原藩に移封されて以降、明治維新の頃の第19代目までの墓がある。ちなみに、長崎県島原市にも「瑞雲山本光寺」という松平氏ゆかりの同じ名前の寺があるようだ。
本光寺は、徳川家康の祖先である豊田市の松平郷松平家の分家にあたる深溝松平家の菩提寺だそうで、1523年に松平忠定によって建立されたという。アジサイのピークはやや過ぎていたが、朱塗りの山門に至る参道の両側に咲くアジサイは見事だった。
今年はすでに2ヶ所の“あじさい寺”を訪れたが、梅雨時の花はやはりアジサイだろうから、先週、奥三河に行く途中で立ち寄った“三河のあじさい寺”と言われる幸田町の本光寺のアジサイを、今月の最後に載せておくことにする。
我が家の庭で咲いている八重咲きのクチナシだが、正確には、園芸種のヒメクチナシ、またはコクチナシと言うようだ。クチナシは、本来は一重咲きで秋に橙色の実を付けるが、実は熟しても口が開かないことから「クチナシ」となったらしい。八重咲きには実が付かないそうだ。
載せるのが遅くなったが、江南の音楽寺にアジサイを撮りに行った時に境内で咲いていたナツツバキだ。初夏の代表的な花木の一つで、シャラノキ(沙羅の木)という別名があるが、 昔、「沙羅双樹」と間違えたことから、この別名がついたらしい。