閑人の暇つぶし

気ままな自然観察日記 “Idler's idle talk and nature photos”

ヘクソカズラ

2013-08-17 | 草花
立秋は2週間も前に過ぎたのに、ずっと続いている異常な猛暑で虫も葉陰に隠れてなかなか現れてくれないし、雨が降らないから草木も萎れてしまっているのに加えて、この暑さでは出掛ける気力もなくなっているから、このブログもいよいよネタ不足になってしまった。この先暫くの間はブログを休む日が時々あるかもしれないが、取り敢えず今日は、近くで咲いていたヘクソカズラの花を載せておこう。

ヘクソカズラは夏から秋まで長い間咲いている雑草だが、小さな花弁の真ん中だけが燃えるような濃い赤色をしていて、対照的にフリルのある周りの白とのコントラストが鮮やかだから、暑い夏の花というイメージが強い。揉んだりして葉を傷つけると嫌な臭いがするが、花は形も色も綺麗だと思う。同じように見える花でも、よく見るとけっこう多様で、花弁の先端がやや赤みがかったものや真っ白のもの、花弁の切れ込みが5裂ものや先が6枚に分かれているものもあったり、また、その切れ込みが浅いものや深いものもある。そのために、真ん中の赤い部分を正面から見ると、五角形の星形や六角形に見えるもの、殆ど丸く見えるものもあって、ありふれたヘクソカズラの花でもよく見るとけっこうバラエティがある。
















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アブ (2)

2013-08-16 | 昆虫
交尾していた虻を連写したもので、シマハナアブではないだろうか。図鑑の画像とは少し違っていたのでちょっと自信はない。どちらが♀なのか♂なのか判らないが、たぶん大きい方が♀だろう。♀と♂とでは躰の大きさがこんなにも違う。







これも同じ虻を撮ったものだが、クロヒラタアブだろうか。いずれにしてもハナアブの仲間は、昨日のムシヒキアブの仲間に比べれば、遙かに温和しい虻だ。




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アブ (1)

2013-08-15 | 昆虫
以前にも載せたことがあるが、ムシヒキアブの仲間のシオヤアブだろう。ムシヒキアブは、漢字では「虫引虻」と書くように、飛んでいる虫でさえ襲うほどで、獰猛なだけでなく飛翔のスピードも兼ね備えた最強の昆虫ハンターかもしれない。2年前の7月25日8月30日に載せた画像はシオヤアブが他の虫を襲った時のものだ。虻にはハナアブのような小型のものや色の綺麗なのもいるし、大型で吸血性のウシアブのようなものもいて多様だ。2ヶ月前の6月9日に載せたマガリケムシヒキアブもシオヤアブと同じ仲間だ。シオヤアブは♀にも♂にも全身に長い毛が生えていて、背中には瘤のようなものがある。尻尾の先に白い毛の束がある方が♂だそうだ。なお、1枚目の画像に見えている腹の部分の赤い小さな丸いのはダニではないだろうか。










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カメムシ (3)

2013-08-14 | 昆虫
直ぐに逃げられて何枚も撮れなかったので、それぞれ1枚づつだが、3種類のカメムシを一緒に載せておこう。最初のはたぶんオオクモヘリカメムシだろう。普通はカメムシは小さい方が♂で大きい方が♀の場合が多いようだが、これはいずれも2cmくらいで似たような大きさだったから、果たしてどちらが♂なのか♀なのかよく判らない。右側の腹の大きい方が♀のような気はする。




たぶんイトカメムシではないかと思うが、ちょっと自信はない。体長は1cmくらいか、もしくはそれ以下しかない小さなカメムシだが、細長いカメムシだからイトカメムシなのだろう。細い草の先端に留まって餌でも探しているように見えたが、逃げ足はけっこう素早かった。




クサギカメムシの終齢幼虫ではないかと思う。クサギカメムシの孵化した直後の幼虫は6月25日に載せたが、これは別の場所にいたもので、同じ幼虫でも時期によって姿はこんなにも違う。

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カメムシ (2)

2013-08-13 | 昆虫
たぶんホシハラビロヘリカメムシだと思う。昨日のメンガタカスミカメほどではないが、これも背中に小さな斑点があるので、名前に“星”と付いているのだろう。2枚目以降の4枚はホシハラビロヘリカメムシの幼虫だが、成虫には“星”が横に並んでいるのに、幼虫では縦に並んでいるから、成長とともにその斑点模様がどのように変化していくのか、興味あるところだ。樹種は判らないが、いずれも同じ木の若い枝にいたので、これらはたぶん実の親子だろう。それにしても、カメムシの仲間はどれも、親子の姿が実に似ていないのに驚かされる。もっとも、蝶やトンボだって親子の姿は似ても似つかない格好をしているから、変態という成長過程を経て成虫になる昆虫はどれも同じかもしれない。















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カメムシ (1)

2013-08-12 | 昆虫
カメムシの仲間は臭いというイメージがあるし、サシガメのように人を刺すものもいくつかいるから、一般的には人に好かれる虫ではないが、カメムシだけの図鑑があるほど種類や数は多い。色の綺麗なものもいるし、果樹や野菜などの害虫の天敵になっている有益なカメムシもいて、どれも悪臭を放ったり人に有害なものばかりではないそうだ。これはメンガタカスミカメだと思う。色が黒っぽいから判りにくいが、背中の上の方に黒い斑点が2つあって、有名なジンメンカメムシほどではないにしても、背後から見ればちょうど人の顔のように見えないこともない。それで名前に“面型”と付いたようだ。これで体長は7~8mmくらいだ。











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ヒメクロオトシブミ

2013-08-11 | 昆虫
たぶんヒメクロオトシブミではないかと思う。脚の色が黒いのと茶色いのといるらしいから、これは茶色タイプの方だろう。葉の上をあちこち動き回るし、小さすぎてピントがなかなか合わせられなかったが、首が細いのが何となくユーモラスに見えて面白い。体長は5mmほどだから、昨日のコフキゾウムシと同じくらいだが、見掛けはやや異なるものの、ゾウムシの仲間もオトシブミの仲間もいずれも親戚関係にあるそうだ。オトシブミは、♀が適当な葉を見つけて卵を産むと、その部分の葉を切り取って丸め、“揺籃(ようらん)”という揺り籠のような巣を作る。揺籃の中で卵から孵化した幼虫は、その揺籃を餌にして成長するというから実に効率的で、なかなか器用な賢い虫だ。







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コフキゾウムシ

2013-08-10 | 昆虫
草木の葉や枝を目を凝らして眺めていると、今まで見たことがない小さな虫がけっこういるもので、レンズを通して彼らを見ているといつも新たな発見がある。撮った虫の特徴を図鑑と比べて名前を調べてみるのだが、知らない虫がこんなにもたくさんいるものだと感心する。この虫はコフキゾウムシだろう。体長は5mmくらいだ。粉を吹いたように見えるゾウムシということで命名されたのだろうが、体表に付いたカビのように白っぽく見えるのは、やや青みがかった細かい白い毛だそうだ。ゾウムシの仲間は、口吻が象の鼻のように長いのが多いが、これは非常に短くてゾウムシらしくない。マメ科植物の害虫らしい。










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ルリマルノミハムシ

2013-08-09 | 昆虫
ほぼ1ヶ月前の7月12日にも似たような虫を載せたが、図鑑の写真と比べると、それと同じルリマルノミハムシのようだ。但し、体長は2mmか3mmくらいしかなかったように思うので、もしかしたら別の種類なのかもしれない。光沢のある濃いブルーが綺麗だから、躰は小さくてもけっこう目立つ。













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アマガエル

2013-08-08 | その他の動物
虫の画像から急に話が飛んでしまうが、虫を探していたら小さなアマガエルに出会ったので、たまにはこんな画像も載せておこう。葉陰から顔を出してこちらを伺っているのはニホンアマガエルだと思う。写真では大きく見えるが、体長は2.5cmくらいしかなかったから、まだ大人になりきっておらず成長過程にあるかもしれない。ニホンアマガエルは、普通は3~4cmくらいになるそうで、♀よりも♂の方が小さいというから、もしかしたら♂なのかもしれない。ピクッと少しだけ頭を動かしてこちらをジッと見ていたが、何を思っているのだろうか。「邪魔だからあっちへ行けよ!」と言っているようだ。







傍に近寄ってきた蟻はたぶんムネアカオオアリだと思う。大きさは1cmくらいだ。たまたま出会ったニホンアマガエルと何か会話しているように見える。




これはシュレーゲルアオガエルだと思う。ニホンアマガエルよりやや大きい。外国産の蛙のような名前だが、外来種ではなく日本に昔から棲んでいる日本固有の蛙だそうだ。昔、シーボルトがこの蛙の標本を持ち帰って、それを見たオランダのヘルマン・シュレーゲルさんという人が名付け親だそうだ。足の指には吸盤があって、それで垂直に垂れ下がった葉にジッと吸い付いて留まっているのだから、躰は小さくてもその能力は凄いと思う。カメラを近づけたので昼寝を妨げてしまったのかもしれないが、この猛暑に耐えて木陰で暫し休んでいるようだった。




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オオチャバネセセリ

2013-08-07 | 昆虫
オオチャバネせせりは目が大きくて愛嬌があるせせりチョウの仲間だ。後翅裏側の白い斑点模様の並び方からオオチャバネセセリだと思う。イチモンジセセリと非常によく似ていて、斑点模様が綺麗に一列に並んでいるイチモンジセセリと、斑点模様の並び方がやや不規則なオオチャバネセセリとは容易に見分けられると図鑑には書いてあるが、そうは言っても、翅の色や大きさはほぼ同じで、他にもチャバネセセリなどともよく似ているから、留まっている蝶の傍に近づいて目を凝らして見ないと、小さな斑点模様の数や並び方まではよく判らない。







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イチモンジチョウ

2013-08-06 | 昆虫
黒褐色の地に白い帯模様が横に一本あるから、たぶんイチモンジチョウだろう。去年の8月13日14日にもイチモンジチョウを載せたが、13日の3枚目のアサマイチモンジらしき画像以外は、その時の蝶と同じイチモンジチョウだと思う。イチモンジチョウは、フタスジチョウやアサマイチモンジなどと同じような色や模様をしているので、これらとの見分けが付き難いが、2ヶ月前の6月29日に載せた白い帯が3本あるホシミスジとは区別できそうに思う。イチモンジチョウもそうだが、この種の蝶は飛び方はそう速くないとはいえ、ヒラヒラと飛んでいるのを撮るのはけっこう難しいし、なかなか近くには留まってくれないから、大きく写すのには根気が要る。この画像はちょっとピントが外れてしまった。







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ベニシジミ

2013-08-05 | 昆虫
ベニシジミは黒褐色と橙色の模様の小さな蝶で、目が大きくて可愛らしい愛嬌者だ。近づいても直ぐには逃げないから、いつも格好の被写体になってくれて、このブログには時々登場している。これは1ヶ月くらい前に撮った画像だが、夏型だから黒褐色の部分が多い。5月に載せた春型は橙色の部分が多いから鮮やかに見えるが、夏型は春型よりやや地味だ。










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ミドリヒョウモン

2013-08-04 | 昆虫
たぶんミドリヒョウモンだと思う。翅の表側は鮮やかな橙色だが、裏側はやや緑がかった褐色で、光の当たり具合によっては緑色が濃く見えることもあるので、“緑色に見える豹のような模様の蝶”ということなのだろう。6月頃から秋にかけて発生するようだが、暑い夏には活動せず休眠するそうだから、夏には平地ではあまり見られない。これは標高1000mの設楽町の面の木園地で見かけたもので、比較的涼しい場所では夏でも休眠せずに活発に行動しているのだろう。去年の10月28日に載せたのは、愛知県森林公園にいた暗色型のミドリヒョウモンだが、色が全く違うから別の蝶のように見える。










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キタテハ

2013-08-03 | 昆虫
翅の模様の特徴からキタテハだろう。漢字では「黄立羽」と書くそうで、翅が黄色いタテハチョウということだろうが、黄色とはほど遠い茶色だ。表側はやや橙色がかった茶色といった感じの地色に黒褐色の模様があり、翅の裏側は複雑な褐色模様をしていて、樹木の幹や落ち葉に留まれば巧妙な迷彩色で、外敵から見つからないようになっているから実に巧妙にできている。キタテハは、昔はアカタテハとともにもっとよく目にしたように思うが、主役の座はツマグロヒョウモンに代わってしまい、気のせいか最近はあまり見かけないようだ。もしかしたら環境の変化から数が減っているのかもしれない。










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