身体は全体に黒く、腹から背にかけて青い筋模様がある美しい蜂だが、アオスジハナバチ(青筋花蜂)だと思う。去年の10月10日に載せたルリモンハナバチと似ているが、体長は1cmくらいしかなく、青色の筋模様もルリモンハナバチほど目立たない。この蜂もジガバチと同じように地中に巣を作っているらしい。アオスジハナバチは主に関東地方以西にいる蜂だそうだが、最近では数がかなり減ってきているという。いずれは絶滅危惧種になるのだろうか。




ジガバチ
2009-08-30 | 昆虫
ミツバチやクマバチのついでに、別の蜂も載せておこう。たぶんジガバチ(似我蜂)だと思う。身体が細く括れていて腹の一部が赤い姿がスマートな蜂だ。ハッカによく似たハーブの花に何匹か来ていた。ジガバチの成虫は花粉や蜜を餌にしているようだが、幼虫は肉食性だそうで、成虫が地中に掘った穴の中の巣に、捕らえた他の昆虫などを運び込んで、そこに卵を産みつけ、卵から羽化した幼虫はその“保存食”を餌にして成長するという。去年の秋、10月13日に掲載したトックリバチと同じような性質を持っている。




設楽町からの帰り道には、豊田市稲武町にオオキツネノカミソリの群生地があるのだが、数百メートルも山登りをしなければならないので今回もパスし、代わりに足助町の飯森山に寄って、同じ仲間でやや小型のキツネノカミソリ(狐の剃刀)を見てきた。飯盛山では、秋には香嵐渓の紅葉が、春にはカタクリが一面に咲くことで有名だ。キツネノカミソリは、ちょっと変わった名前だが、ヒガンバナの仲間で林の中の日陰に生えており、花の色が狐色(?)で、葉の形が鋭利なカミソリの刃のような印象から、この名前が付いたらしい。花はヒガンバナよりもナツズイセン(リコリス)によく似ていて、花が咲く頃には葉が枯れて有毒成分を含んでいるというのは、ヒガンバナの特徴とそっくりだ。










フシグロセンノウ(節黒仙翁)は、去年も設楽町の面の木峠の木地師屋敷跡で咲いていたのを8月7日に載せたが、これもそれと同じ場所で先週撮ったものだ。節が黒いセンノウということからこの名があるそうだが、花壇などによく植えられている同じナデシコ科の園芸種のフランネルソウ(スイセンノウ)と近縁だそうだ。花の形は確かに似ているし、もし花弁に深く細い切れ込みがあれば、“橙色のナデシコ”とも思えるような花である。







