浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

斎藤貴男『民意のつくられかた』(岩波書店)

2011-10-06 22:47:18 | 日記
 図書館で借りた本だ。

 『世界』に連載されたものだが、単行本化に際してきちんと現在に適応するように書き加えていて、その点でも誠実さを感じる。

 『世界』で読んでいたはずだが、こうしてまとめてみると、著者の主張したいところがどこにあったのかがよく分かる。恐ろしさを感じるのだ。

 今は、新聞やテレビなどのマスメディア、そして選挙キャンペーンなど国民に何らかの情報が伝達される仕組みの中に、権力によるプロパガンダが明確に入り込んでいる。

 国民に向けて、様々な媒体(そのなかには教育も入るし、いわゆる「文化人」もはいるし、講演などもはいる)から情報が送られてくるが、それらにより国民は操作の対象とされていく、つまり送り手の巧妙な仕掛けにより知らず知らずのうちに、送り手が送りたい情報を自らの体内に取り込んでしまっているのだ。

 こういう時代には、国民はよほど慎重に情報を吟味しなければならないのだが、おそらくそれは無理だろう。テレビなどのマスメディアが集中的に情報を流されると、国民の意識は否応なくその影響を受ける。それらとは異質な情報を入手できる位置にあれば何とか抵抗できるが、そういう人々はおそらく少数であろう。

 ここに記されていることは、「現代の恐怖」ではあるが、それに気づくことは難しい。だからこそ、この本を薦めたい。
 
 
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「日本政府は国民を守らない」

2011-10-06 17:41:43 | 日記
 このブログでも何度か記したが、3/11の原発事故以降の政府の対応をみていると、政府は国民を守ろうとしないことが次々に明らかになっている。

 今日も、このような記事がでていた。現実を何とか改善するのではなく、現実を認め、現実にあわせるようにするのがこういう政府系の審議会なのだ。つまり被曝をしてもよい、という姿勢だ。共同通信の配信である。


被ばく線量、緩和認める 放射線審議会が提言へ

 東京電力福島第1原発事故を受け、今後の被ばく線量基準の在り方を検討している国の放射線審議会の基本部会が、平常時の一般住民の被ばく線量限度とされる年1ミリシーベルトを達成することは当面困難と判断、緩和を認める方針であることが5日分かった。年1ミリシーベルトを超え20ミリシーベルト未満の「中間目標」の設定が可能とする提言を近くまとめる。事故後の混乱の中、相次いで決まった食品や土壌などの暫定基準値は、整合性を取る見直し作業が早急に必要とされており、基本部会の提言を参考に作業が進められる。ただ緩和水準によっては批判を浴び、作業に時間がかかることも予想される。



 あちこちに放射能がまき散らされ、それについて政府や自治体は詳しい調査をしない。


 小学校の落ち葉堆肥からセシウム=肥料用の規制値上回る-東京都文京区

 東京都文京区は6日、区立根津小学校で作っていた落ち葉の堆肥から1キロ当たり1488ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。
 国の農業用肥料に関する暫定規制値は同400ベクレル。落ち葉堆肥は規制の対象となっていないが、区は、児童生徒が直接触れないよう堆肥をブルーシートで覆って校内に保管した上で、今後は作らないことを決めた。
 落ち葉堆肥は、計40の区立幼稚園、小中学校のうち、幼稚園5園、小中学校20校で作っており、校内の花壇などで使用していたという。(2011/10/06-16:42)



 http://ourplanet-tv.org/?q=node/1246

 日本は旧ソ連以下である。 

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