図書館から岩波講座『東アジア近現代通史』別巻を借りて読んでいる。このシリーズは購入しなければならないと思っていたが、一冊3800円もするのでやめた(2巻だけは買った)。
別巻は「アジア研究の来歴と展望」。アジア研究を行ってきた研究者に対するインタビューを載せている。それがおもしろいのだ。おもしろいと言っては語弊がある、とても参考になるといわなければならない。
私は日本の歴史を研究する場合、たとえ地域史であっても、アジアの視点と「帝国」批判の視点は欠いてはならないと思っている。したがって、日本史を勉強するときには、アジアのなかの日本という視点をもつべきであって、広い視野から日本を見つめなければならない。
もちろん今出されているアジア史関係の本を読むだけではなく、今までどのような研究がなされてきたのかを振り返る必要がある。そのさい、どんな研究がなされてきたのか、だけではなく、研究者がどのような問題意識をもって研究活動を行ってきたのかを知ることはとても有益である。
この本は、そうしたことがよくわかる内容となっている。私の関心からすれば、朝鮮史の姜在彦氏、宮田節子氏、とくに宮田氏の主張に感銘を受けた。宮田氏は、「(最近の朝鮮史研究について)一生懸命真面目にやっていますが、何のためにやっているのか、どう自分の生き方と関わっているのかが分かりません」という。また、「私は歴史は一番下から見ると全体像がみえるという素朴な考えをもっています」とも。
私も宮田氏と同じ思考である。私の研究テーマは、常に「何のために」を問うなかで設定されるし、歴史研究だけでなく、社会を見つめるときにも「底辺の視座」から見ないとだめだと言ってきた。
この本には、森崎和江氏、インド史の中村平治氏、モンゴル史の田中克彦氏らのインタビューが載せられている。まだ読書は途中であるけれども、とても魅力あるインタビューが並んでいる。
日本史を学ぼうという諸君は、すべからく読むべきである。
別巻は「アジア研究の来歴と展望」。アジア研究を行ってきた研究者に対するインタビューを載せている。それがおもしろいのだ。おもしろいと言っては語弊がある、とても参考になるといわなければならない。
私は日本の歴史を研究する場合、たとえ地域史であっても、アジアの視点と「帝国」批判の視点は欠いてはならないと思っている。したがって、日本史を勉強するときには、アジアのなかの日本という視点をもつべきであって、広い視野から日本を見つめなければならない。
もちろん今出されているアジア史関係の本を読むだけではなく、今までどのような研究がなされてきたのかを振り返る必要がある。そのさい、どんな研究がなされてきたのか、だけではなく、研究者がどのような問題意識をもって研究活動を行ってきたのかを知ることはとても有益である。
この本は、そうしたことがよくわかる内容となっている。私の関心からすれば、朝鮮史の姜在彦氏、宮田節子氏、とくに宮田氏の主張に感銘を受けた。宮田氏は、「(最近の朝鮮史研究について)一生懸命真面目にやっていますが、何のためにやっているのか、どう自分の生き方と関わっているのかが分かりません」という。また、「私は歴史は一番下から見ると全体像がみえるという素朴な考えをもっています」とも。
私も宮田氏と同じ思考である。私の研究テーマは、常に「何のために」を問うなかで設定されるし、歴史研究だけでなく、社会を見つめるときにも「底辺の視座」から見ないとだめだと言ってきた。
この本には、森崎和江氏、インド史の中村平治氏、モンゴル史の田中克彦氏らのインタビューが載せられている。まだ読書は途中であるけれども、とても魅力あるインタビューが並んでいる。
日本史を学ぼうという諸君は、すべからく読むべきである。