浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

新書

2018-10-11 22:16:48 | 
 10月はじめ、送られてきた今月号の『図書』、もう一冊『はじめての新書』という冊子が入っていた。高校生の頃から、岩波新書は読むべきものであった。とはいっても、毎月3冊刊行されるので、そのうちの一冊くらい読めればよいほうだった。しかし定期収入があるようになってからは、岩波新書をすべて購入するようになった(ただし退職する頃からそれはやめている)。したがって、私の書庫には、岩波新書がたくさんある。
 しかし心の中に深く残っているのは、やはり高校生の頃に読んだものがおおい。

 田中優子さんがあげているが、西郷信綱・永積安明・広末保の『日本文学の古典(第二版)』はよかった。私はこれで古典が好きになった。学校の古典の授業は、解釈がほとんどであったが、この本はそれぞれの古典文学が歴史の中で書かれてきたものであることを浮き彫りにしていた。それ以後、岩波新書の古典文学関係を読むようになった。石母田正『平家物語』、清水好子『紫式部』など。さらに西郷や広末の単行本も読むようになった。古典文学への関心のきっかけは、まさにこの本であった。今でも感謝している。なお今も2冊もっている。

 丸山真男の『日本の思想』。これも名著である。これは何度も読んでいる。

 岩波新書は、私の知的発達の最大の栄養源であった。

 ただこの『はじめての新書』のなかに、吉野源三郎の『同時代のこと』を誰も挙げていないのが寂しい。私は本書で人生観を変えた。といっても、私は高校生の頃から『世界』を読んでいたから、この『同時代のこと』に掲載された文は、『世界』で読んでいた。吉野の、知的で情熱を秘めた主張は、私の精神を揺り動かした。

 『日本の思想』とともに、『同時代のこと』を読み返す。とくにその最後の文、「一粒の麦」は今も感動をもって読む。


 
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当たり前の事態

2018-10-11 21:51:52 | 政治
 北朝鮮に関わる問題を根本から解決するためには、関係各国の話し合いが必要だ。朝鮮半島の南北、米朝、中朝、朝露間の風通しがたいへんよくなってきている。これらの国々が真摯に話し合えば解決へと大きく前進するだろう。

 ロシア「朝鮮半島問題は米中ロ南北で5カ国協議をする必要がある、制裁緩和もしよう」日本は再び「蚊帳の外」へ

 日本は不要だと、おそらくどこの国も思っていることだろう。北朝鮮の脅威を騒ぎ立て、北朝鮮には圧力しかないと叫び続けるだけの日本は、北朝鮮問題の解決を妨げる最大の要因になる。したがって、「蚊帳の外」にするしかない。

 アベ首相は、あちこちカネをばらまくために外遊をしているが、彼は外交をするために行っているのではなく、ただ利用されるために行っているのだ。カネがほしい国にはカネを、日本から利益を吸い取りたい国にはそれが円滑に行くようにさせてやり、軍需品を買って欲しいと言われれば言うがままに買ってやり・・・・・

 そういうアベ政権を支持する日本人が少なくとも3割程度はいる。そしてそれを支える公明党=創価学会。これらが小選挙区制という選挙制度でタッグを組み、アベ政権を支えている。

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『伊藤野枝 ~その生と闘い~』

2018-10-11 21:31:52 | 
 今年9月の、静岡市で行われた大杉栄・伊藤野枝・橘宗一墓前祭とその集会のために製作した冊子『伊藤野枝~その生と闘い~』はまだ50冊程度残っています。16頁の薄い冊子です。

 そこで伊藤野枝に興味関心がある方に頒布しようと思います。下記のところに送料込みで450円を送っていただければ、当方から送ります。製作は墓前祭実行委員会です。

 郵便振替口座 00830-9-49813  加入者名 市民の連絡会
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美術展

2018-10-11 21:20:27 | その他
 最近美術展の入場料金が高くなったという思いを持っていた。昔は1200円程度だったが、今では1600円、1700円と、1500円を超えるようになった。

 今日、『東京新聞』の展覧会情報を見ていたら、上野の森美術館で開かれているフェルメール展は、何と2700円。驚きの料金である。作品数の少ないフェルメールの絵画が、多く展示されるからとしても、この料金は高すぎると思う。

 固より私は最初から行くつもりはない。だから『芸術新潮』を購入した。行こうとしない理由はただひとつ、最近の東京の展覧会は人が多すぎる、とりわけフェルメールだから絶対に人が多く来るという確信からだ。

 そして今日、料金の高さにより、絶対に行くまいと思った。
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