浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

【本】樫田秀樹『増補 “悪魔の超特急”リニア中央新幹線』(旬報社)

2019-05-04 23:40:45 | 
 6月に大井川の水の問題について話すことになっているので、あらたに生じたリニア中央新幹線についての概略をきちんと知っておこうと思い購入し、本日読了。

 リニア中央新幹線は静岡県の最北端の南アルプスの地下を通過する。そのためにトンネルを掘るのだが、そうすると、JR東海の根拠なき数字ではあるが、毎秒2トンの水が山梨県側に流れてしまい、大井川には流れなくなる。

 毎秒2トンというのは、これはすごい数字であって、この問題が解決しない限り静岡県は、大井川流域の市町とともに、JR東海と厳しく対立している。もっともリニア中央新幹線の建設を前提とした対立であって、すでに建設の認可が下りている以上、静岡県の抵抗もいずれは消えていくだろう。

 だがしかし、このリニア中央新幹線は、建設させてはいけない事業である。いや、おそらく建設は挫折するかも知れないという、いくつもの難問を抱えた事業である。

 今まで、この問題にあまり関心を抱いてこなかったが、これはきちんと向き合って、建設させないようにするしかないという気持ちになった。

 あまりこの問題は注目されていないが、リニア中央新幹線の建設は決してよいことはない。是非この本を読んでもらい、建設中止の世論を高めていきたい。

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【映画】ブラック・クランズマン

2019-05-04 23:23:48 | 映画
 浜松祭で多くの市民は凧揚げに興じていたはずだが、私はシネマイーラへ。「ブラック・クランズマン」を見た。

 黒人警官が白人警官とペアを組んで、KKKに潜入捜査をするという話しだ。黒人やユダヤ人に対する差別意識をもった白人警官、そしてKKK.そして黒人差別に反対する黒人の学生たちが登場人物だ。

 KKKの組織の者どもが見事にだまされて、潜入捜査を受け容れてしまうという内容だが、アメリカ社会の差別意識、黒人に対する憎悪をきちんと認識させてもらった。テーマがテーマではあるが、ストーリーは深刻でもなく、あんがいさらっと流れていく。エンターテインメント的な映画である。

 「白人のアメリカ」、などとKKKは叫ぶが、彼等白人は新参者で、もとから住んでいたインディアンを虐殺し、迫害してきた歴史をもっている。「白人のアメリカ」なんて言うんじゃないよ、と思う。

 アメリカにはトランプはじめ、人種差別意識をもった者はたくさんいる。それに対し、黒人も黙っていない。また黒人と連帯する白人もいて、そうした差別にノンをつきつけるたくさんの人々。しかしそういう人々のなかに、暴力的な輩が飛び込んでくる。

 残念ながら、わが日本にもそうしたヘイトを叫ぶ輩が増えている。
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