浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

大阪はタイヘン・・・・

2021-05-08 11:12:31 | コロナ

 大阪はタイヘンだ。住んでいなくて良かった。関西の人は「維新」の政治家が好きなようだから、これもある意味仕方がないかも知れない。  

吉村知事は自民党と経済界を優先して大阪をボロボロにした

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「馬鹿につける薬はない」

2021-05-08 07:59:19 | 社会

 林達夫という人がいた。もう亡くなっているが、知性の塊のような人であった。コロナ禍の下、私は『林達夫評論集』(岩波文庫)を読んでいる。この林達夫、学生時代後輩のHくんがしきりに感心し、私に読むことを薦めていた人である。それ以後、折に触れてこの人の文章に接している。

 さてその評論集に「鶏を飼う」という1940年に発表された文が掲載されている。その末尾に記されていたのが、「馬鹿につける薬はない」という「陳腐な言葉」である。その後にはこう続く。

 馬鹿は結局馬鹿なことしかしでかさないし、迷惑するのは良識ある人々である。

 1940年といえば戦時下である。戦時下、林は鶏を飼うことにして、そのためにいろいろ学び、飼料を買い、またどういう種の鶏を飼えばよいかを研究した。その経験から出て来たのが、上記の言葉である。

 林が養鶏を始めようとして準備が整い買い付けを始める頃、様々な混乱が起きた。無能な農林省の脈絡なく変転する施策、「三井、三菱、日産をはじめとする大飼料工場の専横」など。それに振り回される養鶏農家。

 林は、このように記している。

私は唖然として「日本的テンポ」のジグザグの激しさと素早さとにまたしても驚き入っている次第である。これで見ても、発展という言葉はわが国には全然不用であるらしいことがわかる。変転という言葉でたいていの移り変わりは片づくからである。文化の水準をどこまでも守り通そうとする熱意のない国民は、実は文化の何たるをろくにも知らない国民であろう。無造作に以前の生活や文化状態に復帰できるということは、一見国民の強味のようだが、実は弱味なのである。既に到達した水準に停まるということさえ―文化は刻々に進んでいくものであることを勘定に入れれば、ほんとうは退歩であるとも考えられる。

 かつて政治家は無能であるが、官僚は優秀である、という言説を聞いたことがある。しかし1940年の段階でも、官僚は無能であったのだ。ならば有能であった時があったのだろうかと思う。

 新型コロナウイルス対策でも、その「変転」に私は驚き入っている。

 民間でPCR検査をしている業者が、「感染していても無症状の人がいるんです」と言う。それは昨年からずっと指摘されていたことだ。新しい情報ではない。無症状の感染者が、他の人にウィルスを感染させていることは言われ続けてきた。だからこそ、世界各国は、広汎にPCR検査をおこない、無症状の感染者を見つけ出して隔離する、もし必要であったら治療をするということをしてきたのだ。

 ところが、みずからを「先進国」だと思い込んでいる官僚たちは、それを拒否し続けている。今もなおである。また外国からの変異株が入らないように入国検疫を他国は厳しくしているのに、日本ではPCR検査ではない検出率が低い抗原検査をおこない、しばらく国内を出歩かないようにとした人々の行方を掌握できない事態が続く。

 今、感染者は急増し、無能な政府や自治体のウィルス放任政策により、医療現場はたいへんな事態となり、死者も増え続けている。台湾、韓国、ニュージーランド、オーストラリア、そして中国よりも、日本の死者は圧倒的に多く、さらに増加を続けていて、死者が減ることは予想できない事態である。

 これらの国々が行っている対策を日本も採用すれば、こういう事態を回避できるはずなのに、政府・官僚はそれをしない。ただひたすら国民に家にいてくれ、と言い続けるだけである。政治家は「コロナ対策を強化します」というが、それは国民にじっとしていろ、と命令することに他ならない。無為無策そのものである。

 私は、すべてに絶望を感じ始めている。政府・官僚が相変わらず無能をさらけだしているのに、メディアはとてもおとなしい。もう飼い馴らされた羊のようだ。政府が繰り返すことばをそのまま報じているにすぎない。野党も、何をしているのかまったく不明である。

 政治にたずさわる者は、このコロナ禍という難局をどう克服していくべきかを論議し実行していくしかないのに、国会では病院の病床を減らしたら補助金をあげますよ、老人の医療費の負担を引き上げますよなどという施策をすすめている。まったくこのコロナ禍で何をしているのかと怒り、しかしそういう自民党・公明党政権を支持する者が40%もいるという現実に怒りは鎮まり、絶望感だけが大きくなっている。

 私の知り合いには感染者はいないが、しかし日々のコロナ禍の実態をみていくと、いつウィルスが我が身に襲いかかってくるかまったく予断を許さない。こんな国家の無為無策・愚策によりいのちを落としてなるものかと思いつつ、いやもう日本は終末に突き進んでいる、為政者も日本を畳もうとしているのだから、やむを得ないかとも思ってしまう。

 「馬鹿につける薬はない」。わが国には、新型コロナウイルスのワクチンではなく、「馬鹿につける薬」こそが求められている。

 

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「対策」?

2021-05-07 16:58:30 | コロナ

 新型コロナウイルス感染者の増加はとどまるところを知らないようだ。東京は907人。都知事は、「引き続きコロナ対策をしっかりとっていく」なんて言っているけど、いったい何をしているの?

 

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【翻訳】日本はIOCとの契約をぶっちぎれ

2021-05-06 20:11:13 | 社会

Washington Post の記事。日本はIOCとの契約をぶっちぎれ、というものだ。おそらくその訳を求めているのではないかと思い、翻訳した。オリンピックというもののいかがわしさが記されている。こんなオリンピックに応募したこと自体、アホがすることだ。それがよくわかった。招致しようとした政治家やアスリートもアホだった。

 しかし、訳し始めて、こんなに長い文だとは思わなかった。時間がかなりかかった。疲れた。一時間以上かかった。

**************************************************

 IOCの詐欺男爵(※)と金メッキされた偽善者たちは、ある段階のどこかで、日本を自分たちの踏み台として扱うことにしたのだ。しかし、オリンピック開催に同意したとき、日本は主権を放棄したわけではない。もし東京大会が国益を脅かすものになるのなら、日本の指導者たちはIOCに「他の公国を見つけて略奪せよ」と言うべきだ。中止はつらいことだが、それが解決策になるだろう。

(※)Baron Von Ripper-off は初見であった。baronは男爵、Ripper-off は知らなかったので、愛用するアルクの英辞郎によると、rip-off は、盗み、横領、詐欺、詐取、不当に高い値段、ぼったくり、暴利、値段・料金などが不当に高い、食い物にすること、搾取 という意味。となると、「詐欺男爵」とでも言おうか。

 

トーマス・バッハIOC会長こと「詐欺男爵」とそのお供は、ツアー中の王族が地方で束ねられた小麦をすべて消費して切り株だけを残すように、主催者たちを破壊する悪い癖がある。 日本国民の72%が、パンデミックの中で1万5千人の外国人選手や関係者をもてなすことに消極的、あるいは良い感じを持っていないのに、IOCが「大会を続けなければならない」と傲慢にと主張しているのは、いったいどこから来たのだろうか?

その答えは、IOCがその権力をオリンピックの 「主催者契約」から得ているということだ。この契約書は、IOCという高圧的な組織について、また、IOCがどのようにして主催国に多額の負債を負わせるかについて、多くのことを明らかにする非常に分かりやすい文書である。7ページにわたり、開催国がオリンピック参加資格を持つ人に無料で提供しなければならない「医療サービス」が記載されている。これには、彼らのためだけに特別に用意された地元の病院の部屋も含まれている。東京の主催者は、IOCの要求に応えるために約1万人の医療従事者を転用する必要があると見積もっている。

先週行われた聖火リレーで、8人のオリンピック関係者がマスクを着用していたにもかかわらず、コロナウイルスで陽性反応が出た。ワクチンを接種しているのは日本の人口の2%にも満たない。日本医労連の森田進委員長が、大量の医療資源を消費することに憤慨しているのも不思議ではない。「患者や看護師の健康と命が危険にさらされているにもかかわらず、オリンピック開催に固執する姿勢に怒りを覚える」と声明を出している。

日本の指導者たちは損失をきっぱりとあきらめるべきであり、契約の残りから降りてしまうべきである。オリンピックはいつも非合理的なコストがかかり、非合理的な決定をもたらす。世界的なパンデミックの中で国際的なメガイベントを開催するのは非合理的な決定だと思う。良い金を、悪い金につぎ込むのも同様に非合理的である。

現時点で、カネが、夏季大会を推し進めようとする最大の理由である。日本は開催のために250億ドル近くを投資している。 しかし、15000人もの来場者を、毎日の検査やその他の手続きを行い、さらにセキュリティや膨大なロジスティックス、運営コストを提供するなら、どれだけの費用がかかるだろうか。また、より大きな災害が発生した場合、どのようなコストがかかるのでろうか。

仮に日本が契約を破棄したとする。IOCはどうするだろうか?訴える?訴えるとしたら、どこの裁判所で?誰が管轄するのか?このような訴訟はIOCの評判にどのような影響を与えるだろうか。パンデミックの中、ストレスで苦しんでいる国で大会を強行することになるのだ。

日本の指導者たちは、自分たちが思っている以上に影響力を持っている。少なくとも、IOCから最大限の譲歩を引き出して、開催地を保護する、限定的な、あるいは大会を延期して開催することができる立場にある。

東京の困難な状況は、オリンピックのより深く、より長く続く病気の兆候である。オリンピックは、関係者全員にとって苦痛と疲労の極致と化しており、この条件を受け入れようとする国は少なくなっている。貪欲さと莫大な費用により、オリンピックは極端な災害を招くイベントとなってしまった。9月、オックスフォード大学のビジネススクールが発表したレポートによると、IOCは開催のリスクとコストについて、一貫して各国に「誤解」を与えていたという。例を挙げてみよう。IOCは、約9.1%の不測の事態について、予見できない出費を負担することが適切であるかのように装っている。

夏季大会の本当の平均コスト超過率は213%である。IOCがこれらのリスクを控えめにしているのには理由があり、略奪を目の当たりにしてビジネスをしたいと思う国がほとんどなくなっているからだ。

IOCは故意に過剰を奨励している。IOCは、収益のために手の込んだ施設やイベントを要求し、そのほとんどを自分たちのものにする一方で、すべての資金を保証しなければならない主催者にコストを丸投げする。IOCは規模やデザインの基準を設定し、ライセンス料や放送料を抑えながら、主催者の良識に反してどんどん支出を増やすことを要求する。東京の当初の予算は70億ドルだった。今ではその4倍になっている。

オックスフォード大学の論文「Regression to the Tail: Why the Olympics Blow Up」で、著者のBent Flyvbjerg、Alexander Budzier、Daniel Lunnは、オリンピックは、地球上の他のあらゆる国家的建築プロジェクトの中でも、巨大ダムやトンネル掘削をこえて、コストの爆発という点で抜きん出ていると述べている。増大する複雑さと費用、そして計画期間の長さ(7年から11年)により、インフレからテロの脅威、そして「"大きくて太いブラックスワンが飛んでくるリスク」まで、あらゆるものに影響される不確実性の高いプロジェクトとなっている。残酷な経済不況の中、2016年に開催されたリオ大会では、当初の予算を352%もオーバーしてしまった。そしてこれらの過度の出費は、偶然ではなく「システマティック」なものとなっている。

「IOCが9.1%の緊急事態で十分だと主張するのは、実際のコストリスクについて妄信しているのか、それともIOCが不快な事実を意図的に見ないようにしているのか。どちらにしても、開催都市や国は間違っている」と書いている。

そのため、IOCと関係を持つ政府指導者は、労働力を強要し、名声のために際限なく支出できるプーチンや習近平のようなチンピラだけになってしまったのだ。この20年の間に、他の開催候補地は干上がってしまった。バルセロナ、ボストン、ブダペスト、ダボス、ハンブルグ、クラクフ、ミュンヘン、オスロ、ローマ、ストックホルム、トロントなどが、賢明にもIOCにノーと言ってきた。2028年大会に向けてIOCから重要な譲歩を引き出したロサンゼルスのエリック・ガルセッティ市長は、「適切なモデルを見つけない限り、ほとんどの都市は二度とオリンピックにイエスとは言わないだろう」と述べている。これが「詐欺男爵」たちの大食いの行き着く先である。

このような状況下、日本の指導者たちは自分たちと国民のために最善を尽くすことができるはずだ。大会が国際的な観光収入の源として合理的に描かれていたならば、その費用の一部は正当化されたかもしれない。しかし、今、日本国民に課せられているコストは、金銭的なものだけではない。IOCがニセの「公国」であり、見せかけの高貴さをもった商人にとっての、しばしば腐敗した現金の受け皿であることを思い出す時と場所があるとすれば、それは今である。IOCには、参加国から一時的に与えられた権限以外には何の権限もなく、日本は何の義務も負っていない。中止は苦痛かも知れないが、洗浄されるだろう。

 

 

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確かに、人口が・・・

2021-05-06 20:05:03 | コロナ

 スカは、記者に「人口が減少している」と語った。大阪では死者が増えているし、大阪だけでなく全国でも、新型コロナウイルスによる死者が増えている。

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WHOも、エアロゾル感染を主張

2021-05-05 20:55:29 | コロナ

 WHOのHPのCoronavirus disease (COVID-19): How is it transmitted? は、エアロゾル感染への注意喚起をしている。

 COVID-19はどのように感染するか?

現在のところ、ウイルスは主に、通常1メートル以内(短距離)に密着している人の間で広がることが示唆されている。ウイルスを含んだエアロゾルや飛沫を吸い込んだり、目、鼻、口に直接触れたりすることで感染する。

また、風通しの悪い場所や、人が長時間滞在するような混雑した室内でもウイルスは広がる。これは、エアロゾルが空気中に浮遊したままであったり、1メートル以上の距離を移動する(長距離移動)ためである。

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COVID-19が隠れている?

2021-05-05 20:46:01 | コロナ

 こういう記事があった。訳さなくても、この見出しだけで理解できる。要するに、ウィルス COVID-19は脳に隠れ、そして再発を引き起こす、というのだ。

COVID-19 May Hide in Brains and Cause Relapses

 この中に驚くべき記述がある。

COVID-19の感染が脳にまで及んだ生存者は、将来的にパーキンソン病、多発性硬化症、認知機能低下、自己免疫疾患などの重篤な疾患に罹患する可能性がある。

 だから感染しないように頑張るしかない。

 

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新型コロナウイルス対策のデタラメ

2021-05-05 20:30:33 | コロナ

西村担当相が「マスクつけても感染」を認めたのに…「マスクしていれば濃厚接触者じゃない」の定義を変更しない菅政権の無責任

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空気感染に注意!!

2021-05-05 16:48:47 | コロナ

しゃべるだけでマイクロ飛沫、泡がはじけてやってくる?

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そりゃあそうだろう、オリンピックやるんだもの

2021-05-05 16:30:44 | 政治

 スカ=自民党・公明党政権は、コロナ対策よりOlympicだもの、人は出るよ。国民や飲食店などに“自粛”を求めたって、感染者が増えたって、看護師さんや医者を無償で大量にオリンピックに動員しようとする政府だもの、そんなちぐはぐなことをする政府を、いったい誰が信用するか。

4都府県 4日の人出 2回目宣言時より減 1回目宣言時より大幅増

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【翻訳】なぜ日本はかくもワクチン接種で失敗しているのか?

2021-05-05 15:08:16 | コロナ

 WashingtonPostの記事である。世界は日本のみじめな状態を注視している。日本に住む人々だけが知らない。日本のメディアが、そのみじめな状態を報じないからである。

Opinion: Why is Japan failing so badly on vaccinations?

 

今年7月に東京オリンピック開催を予定している日本は、世界的なワクチン接種競争において、コロンビア、ラトビア、トルコに後れを取るという実にぶざまな立場に置かれている。 世界有数のロジスティック能力を誇る日本が、経済協力開発機構(OECD)加盟国37カ国の中で最下位に甘んじている。この惨状は、オリンピックや世界第3位の経済大国を脅かしているだけではない。オリンピックや世界第3位の経済大国を危うくしているだけでなく、日本が変わることができるかどうかという基本概念への挑戦である。

「日本のワクチン接種率は1.6%で、破綻国家であるミャンマーと同程度であり、東京の無秩序のロールアウトを認めるものではありません」と、長年東京に住んでいるジェフ・キングストン(テンプル大学ローカルキャンパスのアジア研究部長)は言う。「これは壮大な規模のオウンゴールです」。

世界で最も急速に高齢化が進んでいる日本で、なぜこれほどまでに予防接種が進まないのか、その理由はいろいろと考えられる。一つは、菅義偉首相率いる自民党が、国内の製薬会社に国産ワクチンの開発を期待していたこと。それが実現しなかったため、他の国々と同様に外部からワクチンを調達することになった。

その理由は、迷宮のような承認プロセスも手伝っている。伝統に縛られた東京(日本)では、製薬会社は他の国で行われた研究やデータを取り入れるのではなく、地元で一通りの臨床試験を行うことが求められてきた。今のところ、当局から許可を得られたのはファイザー社のワクチンだけである。モデルナ社などはまだ試行中である。

この15ヶ月間、日本はコロナウイルスの成功例としてよく知られていた。5月4日現在、日本では1億2600万人の人口に対し、1万人強の死亡者が出ている。そのため、ワクチンやしっかりした検査プログラムの必要性は低く、また、日本には活発なワクチン反対派の動きがある。懐疑的な見方は、1990年代に麻疹、おたふくかぜ、風疹の予防接種にさかのぼる。

日本の医療機関は非常に保守的で、多くのアメリカ人はドラッグストアで注射するが、日本では医師や正看護師しか注射してはいけないとされている。手を挙げた歯医者さんは、待機するように言われている。

感染症が急増する中、日本の20年にわたるデフレとの戦いは重大な危機に瀕している。2020年半ば、菅の前任者である安倍晋三は、国内総生産の約40%に相当する2.2兆ドル以上の資金を、崩壊しつつある経済に投じた。

2012年から2020年までの8年間、安倍首相は経済を完全に作り変えることを公約していた。この国のワクチン接種の惨憺たる結果は、安倍首相の公約が空虚であることを示す証拠に過ぎない。安倍首相が改革を約束した島国根性、官僚主義、肥大化、不透明さ、外国人のアイデアへの嫌悪感は、今日の日本にも色濃く残っている。そして、国民の不満は急速に高まっている。

もし安倍が、そして今の菅が、労働市場の国際化、技術革新の促進、女性の地位向上、変化を嫌う官僚への対応をもっと早く進めていたら、日本は予防接種で先進国の中で最下位になることはなかったかもしれない。また、中国に追い越されても、日本の経済が落ち込むことはなかっただろう。

今、日本は、世界の舞台での失敗という最悪の恐怖に直面している。

2013年に安倍首相が国際オリンピック委員会に売り込んだ際には、東京を「安全な都市」としてアピールし、勝利した。2020年にイスタンブールを提案していたトルコに比べて、日本の予防接種が遅れているのは皮肉なことだ。

また、日本が「復興五輪」として売り出したイベントが、プライムタイムに向けての準備不足を浮き彫りにしているのも皮肉なことである。オリンピック関係者の性差別スキャンダルが世界的に話題になっているが、日本がアンゴラやスリランカに比べて男女平等の面で遅れをとっていることを思い知らされる。

その一方で、政府機関間での官僚的な争いが大きな混乱を招いている。検査、検疫、接触者追跡プロトコル、どの外国人スタッフがアスリートと一緒に飛行機に乗れるのか、地元の人がイベントに参加できるのかなど、最新のルールを誰も理解していないようである。今では、オリンピックの熱気を盛り上げるための聖火リレーでさえ、感染症の恐れから中止になるなど、茶番劇となっている。先週、鹿児島県南西部で行われた聖火リレーでは、少なくとも6人のスタッフがコビド19に感染したと診断された。

ワクチン接種を遅らせたことで、日本はオリンピックを、おそらくまだ発見されていない新しいウイルスの影響を受けやすい状態にしてしまった。この夏、8万人の選手とサポートスタッフが、世界で最も人口密度の高い都市のひとつに、世界各地からやってくることになる。何が問題なのか?

80%もの日本人は、2021年、歴史的に厳しい評価を受けるかもしれない巨大な超拡散現象のリスクを冒す時期ではないと考えている。

もし大会が実現すれば、このような逆境の中で大会を成功させた国はほとんどないということで、国の誇りになるかもしれない。しかし、たとえ成功したとしても、その気分の良さは長くは続かないだろう。脚注のついたオリンピックよりも悪いのは、死者数の多いオリンピックだ。

シンガポールや韓国のようなアジアの成功例よりも、フィリピンやタイと肩を並べることになる。オリンピックを利用して、良きグローバル市民としての地位をアピールしたかった日本にとっては、あまり良い印象ではない。

実際、日本のワクチン状況は、シンガポールや韓国といったアジアの成功例よりも、 フィリピンやタイと同じとなっている。オリンピックを契機に、世界の良き一員としての地位をアピールしたいと考えていた国にとっては、あまり良い印象ではない。

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恥さらし、東京オリンピック

2021-05-05 14:18:09 | 政治

 もうどうしようもないくらいアホ。

 マスクは配らずに、コンドームは配る東京オリンピック

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戸外でも簡単に感染!

2021-05-05 14:18:09 | コロナ

 「聖火リレー」をなぜ行うのか、そもそも東京オリンピックは中止すべきなのに、こういうアホなことを強行しているために感染者が増えるのだ。  感染力が、これほどまでに強いことを知るべきだ。

聖火リレー「密集しないように」プラカードで呼びかけた市職員3人コロナ感染

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感染しないために・・・・

2021-05-05 14:14:41 | コロナ

 政府や「専門家」と称する人々のいい加減な発表を鵜呑みにしないようにしたい。「三密」を避ければよい、というものではない。感染の主流は、空気感染である。

「「3密」概念の誕生と変遷: 日本のCOVID-19対策とコミュニケーションの問題」出版のお知らせ

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「君が死んだあとで」

2021-05-04 22:01:42 | 映画

 「君が死んだあとで」という映画が上映されている。田舎に住み、新型コロナウイルスの感染を怖れている私はそれを見に行けない。

 1967年10月8日、京大生の山崎博昭くんが羽田で官憲によって殺された。そのことに関わり続けようと多くの人が「10・8山崎博昭プロジェクト」をたちあげた。私もその賛同人のひとりである。

 今、1960年代後半の学生運動を振り返る企画がつぎつぎと出て来ている。それに影響されて、私も過去の自分を思い出そうとし始めた。

 なぜ1960年代後半、学生は(私は高校生であったが)動き始めたのか。私の場合は、ベトナム戦争であった。アメリカ帝国主義がベトナムの人々を殺している、殺すな!その殺戮をだまって見過ごしていてよいのか、という思いがまずあった。ベトナム戦争がなければ、私は鋭敏な政治・社会意識をもつことはなかっただろう。

 山崎くんも同じであろう。不正義を見逃していてはいけない、という思い。

 だから、小熊英二の『1968』は欠陥品である。小熊は、運動参加の理由は「自分探し運動」だと書いているようだ。といっても、私は読んでいない。いつかは読もうと思っていたが、『社会運動史研究』2(新曜社)における山本義隆の「闘争を記憶し記録すること」を読んで読む必要はないと判断した。カッティングを、小熊は、「印刷したビラを裁断する作業」であると説明している。バカを書くな、カッティングとはガリ切りのことである。

 歴史家がこんな大きな間違いを書いたら、即終わりである。歴史社会学だから彼は学者として延命している、としか言いようがない。それほど歴史社会学は、いい加減な主観的な判断が多い。しかしなぜか許されている。

 さて、「君が死んだあとで」について、代島治彦監督と四方田犬彦が短い対談をしている。四方田の小熊評に同感である。

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