窪田恭史のリサイクルライフ

古着を扱う横浜の襤褸(ぼろ)屋さんのブログ。日記、繊維リサイクルの歴史、ウエスものがたり、リサイクル軍手、趣味の話など。

白石温麺(しろいしううめん)①

2010年11月02日 | 食べ歩きデータベース


  初めて宮城県白石市を訪れる機会がありましたので、名産「白石温麺」を食べてみることにしました。在来線白石駅周辺には温麺のお店がたくさんあるようなのですが、今回はそちらに足を運ぶ時間がありませんでした。



  下車した東北新幹線白石蔵王駅周辺に、温麺のお店は少なく、駅前のホテル内にある「この花」さんで山菜温麺を注文しました。

  温麺は江戸時代にこの地を治めていた片倉氏が殖産興業のために温麺作りを奨励し、福島や山形などにさかんに出荷されたようです。味も作りも素麺に似ていますが、素麺と違い、小麦と塩だけで製麺し、油を使わないことから、消化に良いのが特徴です。



  確かに消化は良いようで、4時間後にはお腹が空き、駅の立ち食いそば屋さんでもう一杯、あんかけ温麺を食べました。

  さて、温麺ですが、一説には鈴木味右ェ門という孝行息子が胃弱の父のために消化が良く滋養に富んだ食べ物はないかと苦心していたところ、ある僧から油を一切使わない麺の製法を教わり、それを父に食べさせました。その甲斐あって父親は快方に向かい、片倉の殿様は鈴木味右ェ門の孝行をほめ、「温かい心の麺」ということで温麺と名づけられたそうです。

  個人的な推測ですが、この頃に温麦(あつむぎ)や冷麦(ひやむぎ)などを総称してうどん(饂飩)と呼ぶようになったことから、温麺というのはこの饂飩が転じた一方言なのではないかと思います。



  いずれにしても、そのようわけで温麺はかならずしも温かい麺というわけではなく、冷たいつけ麺で食べてもやはり温麺といいます。

  さて、白石蔵王駅の構内に「温麺の館」という無料の展示室があります。次回はその展示をたどりつつ、伝統的な温麺の製法を追ってみたいと思います。

  繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした

この花

宮城県白石市旭町1-2-1 パレスリゾート白石蔵王 1F



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