上海ヒルズからほど近く、明代に作られた江南地域の庭園様式を代表する古典庭園、豫園(ユイユアン)があります。周囲はまるで花街の楼閣群のようにも見える豫園商城(上の写真)に囲まれているので、最初は区別がつきにくいのですが豫園の中は本物の明代建築(16世紀)です。ちょうど黄檗宗の総本山である京都万福寺を彷彿とさせます。
庭園は約2万㎡あり龍のように(実際屋根瓦が龍の姿をしています)曲がりくねった塀や太湖石で作られたアーチによって様々な庭園が形作られ、建物、庭園、植樹、石など大変みどころがあります。
庭園は当時のまま時間が止まったようで、腰を下ろしただ眺めているだけでとても安らぎます。喧騒を離れてこうしている時間も結構贅沢だなと思います。できればこのまま夜を迎え、この庭園から月見でもしたいですね。
庭園内はまさに太湖石という侵食によって複雑に穴の開いた石で覆われているといってもいいくらいなのですが、上の写真は中でも最も大きく美しい宋代の太湖石です。太湖石は蘇州の近くにある太湖付近で採取される石で、古くから文人に好まれ今でも煎茶のお茶会で使ったりします。
一通り見物を終えた後は庭園の傍にある湖心亭というお茶屋さんで中国茶を飲みながら休憩しました。ここも古くからある楼閣をそのまま使っているようで非常に風情がある上、池の傍らで風通しもよくお勧めです。
繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
よろしければクリックおねがいします!
↓
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます