10月6日、第20回YMS(2012年4月11日)でも開催した株式会社ロコムーブ・中嶋輝彦さんによる『姿勢塾』が、某金融機関の若手経営者の会「滴水会」の研修で行われました。
トップアスリートのパフォーマンス向上からお年寄りの健康維持まで幅広く活躍されている中嶋さんですが、今回は「経営者の会」ということですので、PCの前で長時間作業することの多いビジネスマンの腰痛や肩凝り改善に役立つシンプルな運動についてお話しいただきました。
人は直立二足歩行をする宿命から常に重力による影響を受けており、身体が疲労したり加齢により筋肉が衰えたりすると、上の写真(左)のように姿勢が歪んできます。姿勢が歪むと筋肉に無理な負担がかかるため、肩凝りや腰痛など身体に様々な問題が生じるようになります。さらに、体の姿勢と精神状態は密接に関連していることが研究により明らかとなっています。様々なストレスの中で日々意思決定を行う経営者にとって、姿勢を正すことは極めて重要でありながら見過ごされていることの一つであると言えるでしょう。
因みに、上の写真(右)が正しい姿勢です。こういう姿勢でいる人を見ることの方がまずないですね。僕も姿勢には気をつけているつもりでしたが、背骨の正しいS字湾曲のポイントが腰のあたりではなく、肋骨の後ろあたりにあるということは大変参考になりました。
さて、前述のとおり肩凝り・腰痛などの諸症状は無理な姿勢が維持されること、あるいは外部からのストレス等によって筋肉が常に過緊張状態に置かれることが原因であるわけですが、とりわけ僧帽筋(首から肩にかけての筋肉)とハムストリングス(裏腿の筋肉)が過緊張状態にあることが姿勢の歪みや疲労につながっているそうです。この二つの筋肉をリラックスさせる方法は、ひとつには拮抗筋(当該筋肉の反対側の筋肉)を上手く活用すること、もう一つは人体最大の筋肉でありながら直立したことによって動くことの少なくなってしまった広背筋を柔軟にすることだそうです。
そのための簡単な運動はわずか3つ。上の写真にある「フェニックス」・「カンガルー」・「チーター」と呼ばれる動作です。具体的なやり方はロコムーブさんのHPで動画を参照できますので是非ご覧ください。
この簡単な動作を数回繰り返した結果、驚くべき効果が。事前と事後に立位体前屈の計測を行った所、以下のような結果が出ました。
Aさん:+11.1㎝
Bさん:+7.2㎝
Cさん:+7.3㎝
因みにAさん、年齢は40代半ばです。それがこのわずかの間に+11.1cmも曲がるようになりました(上の写真が動作を行う前のAさんです)。
個人的にはこれまでも運動後のクールダウンにこの3つの動作を取り入れていたのですが、今回改めてチェックしてみて、だいぶフォームが崩れていたことが分かりました。正しい動作でやらなければ効果も薄れてしまいますね。
「動ける身体」を一瞬で手に入れる本 | |
クリエーター情報なし | |
青春出版社 |
近日、中嶋さんの新刊本と今回ご紹介した3つの動作を詳しく解説したDVDが発売されるそうです(上は既刊)。
繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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