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大阪出身力士としては86年振りとなる大関・豪栄道の初優勝。14勝0敗の堂々たる成績での優勝にもかかわらず、今ひとつ盛り上がらない館内の雰囲気を感じたのは、恐らく僕だけではなかったろうと思います。
2016年の大相撲九月場所14日目。去年に続き横綱白鵬が休場という場所で、全勝の豪栄道を追うのは2敗の平幕・遠藤のみ。両横綱は既に日馬富士が3敗、鶴竜は4敗。大関陣も今場所綱取りを期待された稀勢の里が4敗、琴奨菊5敗、照ノ富士に至っては9敗で既に負け越しと、白鵬のいない場所を引っ張るべき横綱・大関は燦々たる有様。そして、この日勝てば優勝の決まる豪栄道の対戦相手が、4敗とはいえ14日目にして前頭六枚目の玉鷲とあっては、場が盛り上がらないのも無理からぬことであったかもしれません。
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その豪栄道と玉鷲の一番。あっという間の電車道で寄り切り。これといった見せ場もなく、余りにも予定調和な幕切れ。とても悲願の優勝がかかった大一番とは思えませんでした。
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さらに残念だったのは最後の横綱-大関戦の二番。既に優勝が決まった後の取り組みとはいえ、通常は制限時間いっぱいで盛り上がるはずの横綱戦。それがおしゃべりに興じる観客のざわめきの中、しれっと始まりあっという間に終わり。まるで十両の取り組みを見ているかのようでした。しかも、綱取りが絶たれモチベーションを欠いたか、稀勢の里はあっという間に日馬富士に寄り切られ…。綱を目指したはずの大関の意地は微塵も感じられませんでした。
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照ノ富士にしても同じ。鶴竜にあっという間に寄り切られ、10敗目。照ノ富士は一場所休場してでも怪我の治療に専念してほしいと思うのですが、このままでは相撲人生に関わる怪我につながりかねないだけに心配です。
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今場所の収穫と言えば、関脇で10勝を挙げた高安。そしてその高安を破り12勝を挙げ、復調を印象づけた遠藤くらいでしょうか…。
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この日、十両の明生vs朝弁慶からずっと観戦していましたが、観客が大いに湧いたのは取り直しの一番となった、十両阿夢露vs宇良くらい。白鵬不在というだけで、ここまで場所が締まらなくなるものでしょうか?いないはずの白鵬の存在感が、逆説的に際立った秋場所でした。
今場所もチケットが非常に取りにくく、相撲人気は堅調だったのだと思います。しかし、来る時の総武線はいつもより空いているように感じましたし、隣の桝席は最後まで空いていました。
「何か違う…」そんな胸騒ぎと共に、国技館を後にしました。
繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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