「成層圏 vol.4 松川はり×川北ゆう」 ギャラリーαM

ギャラリーαM
「成層圏 vol.4 松川はり×川北ゆう」 
9/3-10/8



ギャラリーαMで開催中の「成層圏 vol.4 松川はり×川北ゆう」展へ行ってきました。

展示概要については同ギャラリーWEBサイトをご覧下さい。

vol.4 松川はりx川北ゆう Hali MATSUKAWA x Yu KAWAKITA

川北ゆうは2010年に東京・京橋のINAXギャラリーでも個展がありました。

さて今回は上記2名の作家による絵画展ですが、その共通する要素は「水」とでも言えるかもしれません。


左、松川はり「Aqua mirror-t」他 2011年 テトロン、水干、岩絵具、ペン、紙 

松川は素材に岩絵具を、また川北は油絵具やアクリルを用いるなど、素材こそ全く異なりますが、生み出された表現はどこか水面や流れを連想させるものがあるのではないでしょうか。

松川が展開しているのは水面を通して見る二つの景色、ようは鏡面世界です。「わたし」(画廊WEBサイトより引用)を水色に揺らぐ水面に写し、そこから広がる光景を上下の構図にて描きだしました。

また作品の表面にも要注目です。支持体は言わば二層構造に透け、さらにその奥、つまりは向こう側の世界を見通せるような仕掛けがとられています。水に写り込んだ二つの「わたし」というモチーフと、二層の支持体という表現技法の双方から、巧みなダブルイメージを浮かび上がらせていました。


川北ゆう「2011.813」他 2011年 パネル、油絵具

さて一転しての川北はほぼ一見するところモノクロームの世界です。まさに水にインクを滲ませて流したような線が支持体を幾重にも緩やかに駆けています。その様子はまさに滴り落ちる滝であり、またとうとうと流れる河の水紋のようでもありました。

また線が横に流れる作品では、地層の表面、また大地の斑紋を思わせるものがありました。一見、抽象的ながらも、上下左右、それこそ自在にそよぐ線描から広がってくる様々なイメージもまた魅力であるのかもしれません。仄かな色のグラデーションもまた表情に細かな変化を生み出していました。

なお本展より開廊時間が1時間ほど延長し、18時までとなりました。(オープンは従来通り12時から。)

10月8日まで開催されています。

「成層圏 vol.4 松川はり×川北ゆう」 ギャラリーαM@gallery_alpham
会期:9月3日(土)~10月8日(土)
休廊:日・月・祝
時間:12:00~18:00
住所:千代田区東神田1-2-11 アガタ竹澤ビルB1F
交通:都営新宿線馬喰横山駅A1出口より徒歩2分、JR総武快速線馬喰町駅西口2番出口より徒歩2分、日比谷線小伝馬町駅2、4番出口より徒歩6分
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