「日曜美術館」(NHK・Eテレ)で酒井抱一特集を放送

明日、朝のNHK・Eテレ「日曜美術館」にて、本年生誕250年を迎えた江戸琳派の祖、酒井抱一の特集が放送されます。

「雨の夏草 風の秋草 ~坂東玉三郎 酒井抱一をよむ~」 NHK日曜美術館

放送日 9月18日(日) 9:00~10:00
再放送 9月25日(日) 20:00~21:00


抱一の画業こそ、既に例えば東博の大琳派展などでもよく知られたところですが、如何せん琳派の二巨頭である宗達、光琳らに比べると扱いは少なく、それこそメディアで今回のように単独で取り上げられる機会は殆どありませんでした。


酒井抱一と江戸琳派の全貌特設ブログより

その抱一がとうとう日曜美術館に登場です。ゲストに歌舞伎俳優の坂東玉三郎氏を迎え、番組の本編にて満を持して紹介されます。

番組WEBサイトによると「夏秋草図」の制作の背景を中心に、その生き様の変遷に注目した内容とのことですが、ともかく抱一ファンの私としては、待ちに待った特集としても過言ではありません。



さてご存知かとは思いますが、現在、酒井抱一と江戸琳派の軌跡を辿る一大展覧会が、姫路他、千葉、京都を巡回中です。

「生誕250年記念展 酒井抱一と江戸琳派の全貌」
姫路市立美術館:2011年8月30日~10月2日 *現在開催中
千葉市美術館 :2011年10月10日~11月13日
細見美術館  :2012年4月10日~5月13日


ともに抱一だけでなく、其一らをはじめとする江戸琳派の絵師たちの作品も展示されますが、いずれも会場も展示替えがあるにせよ、総出品数では300点超と、これまでにはないスケールで楽しめることは間違いないのではないでしょうか。


酒井抱一と江戸琳派の全貌特設ブログより

ちなみに現会期の姫路会場では入館者が1万人を突破したそうです。また姫路の特設サイトもなかなか充実しています。

「酒井抱一と江戸琳派の全貌 特設ブログ」 姫路市立美術館/神戸新聞

またその中には、今回放送される日曜美術館特集についての記事もありました。

「会うことがなくても伝わる魂 玉三郎さんが語る抱一への思い」 抱一展特設ブログ

そして関東の人間にとって待ち遠しいのが千葉巡回です。会場である千葉市美術館にも先日より詳細情報がWEB上に出始めました。

「酒井抱一と江戸琳派の全貌」 千葉市美術館 10/10-11/13

展示ももちろん楽しみですが、同時に興味を引かれるのが極めて充実した講演会ではないでしょうか。(以下、千葉市美術館WEBサイトより転載)

オープニングトーク
第一話「抱一に魅せられて―細見コレクションと江戸琳派」
【講師】 細見良行(細見美術館館長)
第二話「酒井抱一の大回顧展に寄せて」
【講師】 岡野智子(細見美術館上席研究員)
10月10日(月・祝)13:00より /11階講堂にて
聴講無料/先着150名

記念講演会(すべて事前申込制)
「酒井抱一の雅俗」
10月16日(日)14:00より(13:30開場)/11階講堂にて
【講師】 小林忠 (当館館長)
聴講無料/定員150名 *申込締切10月10日(月・祝)[必着]
 
「鬼才・鈴木其一の魅力」
10月23日(日)14:00より(13:30開場)/11階講堂にて
【講師】河野元昭 (秋田県立近代美術館館長)
聴講無料/定員150名 *申込締切10月14日(金)[必着]
 
「酒井抱一と下谷」
10月30日(日)14:00より(13:30開場)/11階講堂にて
【講師】 河合正朝 (慶応義塾大学名誉教授)
聴講無料/定員150名 *申込締切10月21日(金)[必着] 

【申込方法】
往復はがきに郵便番号、住所、電話番号、氏名、参加希望の企画、人数(各2名までお申込可)を明記の上、下記までお送りください。
応募多数の場合は抽選となります。*はがき1枚につき、1企画のお申込となります。
〒260-8733 千葉市中央区中央3-10-8 千葉市美術館 企画係

市民美術講座
「酒井抱一と江戸琳派~新出資料紹介を中心に」
11月6日(日)14:00より/11階講堂にて
聴講無料/先着150名
【講師】松尾知子(当館学芸員)



酒井抱一「夏秋草図屏風」東京国立博物館蔵

一般向けの抱一に関する講演会がここまで連続して行われることなど見たことがありません。こちらも非常に注目したいところです。

「もっと知りたい酒井抱一/玉蟲敏子/東京美術」

それでは明日の朝(9/18)、もしくは翌週夜(9/25)のNHK・Eテレ「日曜美術館」をお見逃しなきようご注意下さい。
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