「アート+コム/ライゾマティクスリサーチ 光と動きの『ポエティクス/ストラクチャー』」 ICC

NTTインターコミュニケーション・センター(ICC)
「アート+コム/ライゾマティクスリサーチ 光と動きの『ポエティクス/ストラクチャー』」
1/14~3/20



NTTインターコミュニケーション・センターにて、アート+コムとライゾマティクスリサーチが、光と動きをテーマとしたインスタレーションを展示しています。

まずはライゾマティクスリサーチです。「distortion」は本展のための新作です。会場は暗室、正面にボックスが5台置かれています。人の高さよりやや小さい。側面は全て鏡面です。光や像が映り込んでいます。


ライゾマティクスリサーチ「distortion」 2017年

仕掛けは巧妙です。音楽がスタート。すると5台のボックスがゴソゴソと動き出しました。直進、ないし回転をひたすらに繰り返しては移動。思いの外に俊敏です。キビキビと前後に進みます。時折、ピタリと静止します。そして再び始動しました。ともかくリズム感が良い。まるでダンスをしているかのようでした。


ライゾマティクスリサーチ「distortion」 2017年

主役は光です。映像がプロジェクターから投影されています。色は青、赤、緑の3原色。さらに混じり合っては黄色や紫色なども現れます。カートの動きとともに、映像も、終始、目まぐるしく変化していきます。変幻自在です。ともかくスピーディー。ボックスも光も全てを目で追うことは出来ません。知覚も揺さぶられます。実際、しばらく見ていると、乗り物酔いをしたような感覚を覚えるほどでした。



ミラーボックスの運転時間は約10分です。曜日により開始時間が異なります。途中入場も可能でしたが、観覧の際はご注意下さい。

次いではアート+コムです。2015年にバルセロナで発表され、後に韓国・光州の国立アジア文化殿堂にも出品された「RGB|CMYK Kinetic」が展示されています。


アート+コム「RGB|CMYK Kinetic」 2015年

やはり光は3原色です。いずれもプロジェクターによる投影です。一方で光を受けるのは円盤でした。いずれも鏡面で5枚、宙に浮いていました。

円盤が静かに動き出しました。すると光も変化。赤、緑、青の色紋を床面に映します。円盤の前後に光がのびているのも特徴です。まるで光が円盤からこぼれ落ちているかのようでした。


アート+コム「RGB|CMYK Kinetic」 2015年

円盤の動きは緩やかです。1列に広がったり、5枚ばらけては、再び1点に集結するかのように動きます。先のライゾマティクスリサーチが「動」とすれば、アート+コムは「静」と言えるかもしれません。踊りというよりも、所作という言葉を思い出しました。動きは優美です。舞を披露しているようにも見えます。

音楽はアイスランドの作曲家で、ポスト・クラシカルで知られる、オーラヴル・アルナルズが本作のために付けたものだそうです。音楽は円盤と「対話」(解説より)しながら進んでいます。


大掛かりなインスタレーションは2点のみ。ほかは過去の作品を紹介する映像でした。会場はICCのギャラリーAの1室です。以降は常設展です。様々なメディア・アートを紹介する「オープン・スペース 2016 メディア・コンシャス」が行われています。



チケットはリピーター制です。会期中、1回に限り再入場することが出来ます。

3月20日まで開催されています。

「アート+コム/ライゾマティクスリサーチ 光と動きの『ポエティクス/ストラクチャー』」 NTTインターコミュニケーション・センター@NTTICC
会期:1月14日(土)~3月20日(月・祝)
休館:月曜日。保守点検日(2/12)。
時間:11:00~18:00
 *毎週金曜、土曜日は20時まで開館。
 *入館は閉館の30分前まで。
料金:一般・大学生500(400)円、高校生以下無料。割引クーポン。
 *( )内は15名以上の団体料金。会期中1回に限り再入場可。
住所:新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー4階
交通:京王新線初台駅東口から徒歩2分。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )