「Study of BABEL」 東京藝術大学大学COI拠点Arts & Science LAB.

東京藝術大学大学COI拠点Arts & Science LAB.
「Study of BABEL」
4/18~7/2



東京藝術大学大学COI拠点Arts & Science LAB.で開催中の「Study of BABEL」を見てきました。

上野に高さ3メートル超のバベルの塔の立体模型が登場しました。



思いの外に巨大です。塔の螺旋構造はおろか、色や外壁の質感までを忠実に再現。穴から手すり、はたまた足場や建築重機までを細かに削り出しています。



近寄ると人の姿も確認できました。バベルの塔を建てる人々です。数も多い。実際の絵画には1400名ほど登場するそうですが、ここにどれほどの人間がいるのでしょうか。



3メートルの根拠はバベルの塔のスケールでした。というのも、絵画中の人物の身長を170センチと仮定。そこから算出すると塔の高さは510メートルになります。それを150分の1で立体化します。ゆえに3メートルとなりました。



率直なところ、これほど精巧な模型とは思いませんでした。また穴の中にはちょっとした仕掛けもあります。迫力十分です。生半可な展示ではありません。

さてバベルの塔の模型、実はもう1つの顔がありました。夜です。今、見ていた側は昼のバベル。裏に回ると夜のバベルが現れます。



夜は映像、プロジェクションマッピングです。ここで闇夜にバベルの姿が浮かび上がります。昼と夜でバベルの世界を体感することが出来ました。

会場ではもう一点、「クローン文化財」(解説より)と呼ばれる複製画の展示もあります。この複製の制作のプロセスも極めて綿密です。デルフト工科大学の開発した装置を用いて組成分布を分析。絵具の情報を得た上で、芸大の描画技術や印刷技術などを用い、絵画の質感を精緻に再現しています。

支持体も実際のバネルの塔の板材のオーク材です。立体と合わせてバベルの世界を追体験出来ました。(複製の撮影は不可。)

なお東京藝術大学大学COI拠点とは、産学提携により、主に次世代の文化的コンテンツを開発する研究施設です。芸大キャンパス内にあります。

東京都美術館からは芸大へ向かい、上島珈琲のある黒田記念館の右手奥に進んだ場所です。歩いて5分とかかりません。

会期はバベルの塔展と同一です。バベル展にあわせてお見逃しなきようにおすすめします。



入場は無料です。7月2日まで開催されています。

「Study of BABEL」 東京藝術大学大学COI拠点Arts & Science LAB.
会期:4月18日(火)~7月2日(日)
休館:月曜日。但し5月1日は開館。
時間:9:30~17:30
 *毎週金曜日は20時まで開館。 
 *入館は閉館の30分前まで。
料金:無料。
住所:台東区上野公園12-8
交通:JR線上野駅公園口より徒歩10分。東京メトロ千代田線根津駅より徒歩10分。京成上野駅、東京メトロ日比谷線・銀座線上野駅より徒歩15分。
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