◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「猫も深い眠りの時に夢を見る」って?

2023-07-30 09:57:54 | 言葉についてあれこれ
                                  寝てる?寝てない?

 「寝ている猫が数秒、猫の足や手など身体がピクピクする場合は夢の可能性が近いでしょう。(中略)猫も深い眠りの時に夢を見ることがあります。(中略)様々な病気に関わり震えに近いようなピクピクを引き起こしている可能性があります」、つづく。
 「おかしいと感じた時に動画に撮影をして獣医師に見せると(中略)猫の肥満であったり、年齢により筋肉の量が低下すると身体の機能に様々な影響があります。呼吸をしにくくなったり、体温調節ができずに、寒くて震えてピクピクしている可能性があります」、まだ続きがありますよ。
 「日頃からの定期的な歯磨きや水に入れるデンタルケア製品を利用したり、床のフローリングで猫が滑って関節に炎症がおきないようにカーペットを敷く等(中略)ピクピクする理由についてお伝え致しました」(2020/5/7 20:00 ねこちゃんホンポ)、ライターもどきの文章は読みにくい~( ̄" ̄)。
 それに、「夢」がどうとかいう部分、脳が活発に動いている浅い眠りがレム睡眠で、筋肉は緩んでいて体は動かない、夢はレム睡眠中に見る、というイメージなのに逆のことが書いてあって、何だか分からなくなり、いろいろ検索していたら以下の記事がヒットしました。同じサイトなのは偶然です。
 「猫の1日の睡眠時間は、13~16時間とかなり長いのですが、実は眠っている8割りは浅いと言います。睡眠は、レム睡眠とノンレム睡眠を繰り返すように猫にもあります。レム睡眠が浅い眠り、ノンレム睡眠が深い眠りになります。つまり猫は、レム睡眠の状態が多いという事です」、つづく。
 「人間と同じ、浅い眠りの時だけ寝言を言うようです。(中略)人間と同じ、寝言をいう時は『夢』を見ているからです。なので寝言を言っいる時は夢を見ている真っ最中だと言うことです。子供頃の夢や、狩りをする夢等を見ているようです。うなり声や威嚇をする様な寝言をいう事もあります。猫の寝言も色々あります」、さらにつづく。
 「鳴き方や動きからどんな夢を見ているのか考えて見ましょう。短く鳴く時『クックック』『ケッケッケッ』の時は獲物を見つけた時に発生する声だと言われています。(中略)夢の中でリラックスをしている時だと言われています」(2020/10/16 ねこちゃんホンポ)、これも長いので段落を分けましたが、別のライターもどきの記事です。
 浅い眠りがレム睡眠で、夢はレム睡眠中に見る、この点はよさそうですが、さらに幾つか記事を読んで確認しました。猫がレム睡眠中に見る夢はスリリングで、危機管理シミュレーションをしているらしいですよ。脳の浅い眠り=体の深い眠り、脳に注目するか体(筋肉)に注目するかで、浅いか深いか、逆に書いている獣医もいました。
 「HUMANIENCE Quest 睡眠」(2022/5/25放送)によれば、レム睡眠(Rapid Eye Movement、覚醒に近い、浅い眠り、動かない)とノンレム睡眠(深い眠り、寝返りを打つ)が交互に4~5回繰り返され、そのバランスがヒトの知性をはぐくんだということです( ̄・ ̄)。では、まず、一つ目の記事を修正してみます。
 「寝ている猫の手足など体が数秒間ピクピクするときは夢を見ている可能性があります。(中略)猫も浅い眠りのときに夢を見ることがあります。(中略)様々な病気によって震えに近いようなピクピクを引き起こしている可能性があります」
 「おかしいと感じたときは動画を撮影して獣医師に見せると(中略)肥満であったり、年齢により筋肉の量が低下したりすると、身体機能に様々な影響があります。呼吸をしにくくなったり、体温調節ができず、寒くて震えてピクピクしているという可能性があります」
 「日頃から、定期的に歯磨きしたり水に入れるデンタルケア製品を利用したり、フローリング床で滑って関節に炎症が起きるといったことがないようにカーペットを敷くなど(中略)ピクピクする原因についてお伝えいたしました」でしょ。二つ目の記事もいろいろおかしいので修正しますよ。
 「猫の1日の睡眠時間は13~16時間とかなり長いのですが、実は、その8割は浅い眠りといわれています。レム睡眠とノンレム睡眠を繰り返すのは猫も同様で、レム睡眠が浅い眠り、ノンレム睡眠が深い眠りです。つまり、猫はレム睡眠の状態が多いということです」
 「人間と同じで、浅い眠りのときだけ寝言を言うようです。(中略)寝言を言うのは『夢』を見ているから。夢を見ている真っ最中だということです。子どもの頃の夢や、狩りをする夢などを見ているようです。うなったり威嚇したりするような寝言を言うこともあります。猫の寝言もいろいろあります」
 「鳴き方や動きからどんな夢を見ているのか考えてみましょう。『クックック』『ケッケッケッ』と短く鳴くのは獲物を見付けたときだといわれています。(中略)夢の中でリラックスしているときだといわれています」でしょ。あ、そうそう、睡眠学者の柳沢正史氏によれば、レム睡眠は“オフラインのPC”なのだそうです。
 「人間の約14倍も嗅覚が優れている猫は(中略)臭いの情報が感情や動機を司る部分に直接働きかけます。その上通常の匂いだけではなく(中略)汗臭いニオイの代表として、靴の中、靴下」(2022/12/5 16:00 ねこちゃんホンポ)も、おかしな日本語といい内容といい・・・、一つ目の記事と同じライターですよ、随分いいかげんですね <(`^´)>。
 で、またいろいろ検索しました。「猫の嗅覚も人間の1万倍~10万倍と相当なものです」(2016/2/25 PetSmilenews forネコちゃん)、「猫の嗅覚は犬ほど発達していませんがヒトの20万倍以上です」(2018/8/4 ねこのきもち WEB MAGAZINE)、「猫の嗅覚は人間に比べ約数万倍~数十万倍鋭いと言われています」(2020/10/6 REANIMAL)。
 というわけで、「14倍」は違いますね、桁違い・・・、何桁違うんだ!? 「臭い/匂い/ニオイ」という表記揺れ( ̄" ̄)。「臭い」は「くさい」、臭いのは「におい」、いい匂いは「匂い」。これは猫のフレーメン反応の話なので「におい」で統一しましょう。脳の働きは「掌る」ですが、常用漢字表外の音訓なので「つかさどる」と平仮名で。
 「人間の数万~数十万倍も嗅覚が優れている猫は(中略)においの情報が感情や動機づけをつかさどる部分に直接働きかけます。そのうえ、通常のにおいだけではなく(中略)汗臭い物の代表として、靴の中、靴下」でしょ。フレーメン反応は情報収集ですから、好ましいと思っているのかいないのか、分かりませんよね <( ̄・ ̄)>。

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