まだ降りないで
「ドクターX~外科医・大門未知子~」(脚本 香坂隆史)で、オペ進行中の手術室に大門未知子が入ってきて、執刀医の猪又が「俺は降りる」と言い、麻酔科医の瓜田(今野浩喜)が「僕も、かかわるのは御免です。降ろさせてもらう」と言ったのですが、これは「降りさせてもらう」でないといけません。
台本に「降りさせてもらう」と書いてあったのを今野浩喜が「降ろさせてもらう」と言ってしまったのか? あるいは、台本が、「降りる」は「降りる」としか言いようがありませんから「俺は降りる」と書いてあったけれど、「降りさせてもらう」のほうは「~させてもらう」のせいで「降ろさせてもらう」になっちゃったのか? 簡単なことなのですよ、「降ろす」ではなく「降りる」だから!
「科捜研の女12」#4(脚本 戸田山雅司)で「私たち科捜研を遺体に近付けさせなかった」と言った榊マリコ(沢口靖子)。変死者が見付かった現場の近くにたまたまいて、「もしよろしかったら、私、検死しますけど」と榊が申し出たのですが、現場を仕切っていた刑事が、これは事故で、事件性はないからと断ったのです。
後日、その刑事がどうも怪しいということになり、榊が土門刑事に「私たち科捜研を遺体に近付けさせなかった」と言ったわけですが、「近付ける」は他動詞ですからね、「近付ける」の否定で「遺体に近付けなかった」、あるいは、自動詞「近付く」の“使役”は「近付かせる」、これの否定で「遺体に近付かせなかった」でしょ!
もう少し詳しく言うと、「遺体に近付けなかった」は「現場を仕切っていた刑事が私たち科捜研を遺体に近付けなかった」ですよ。このようにすんなり読めなかった人は「近付ける」を「近付くことができる」の意味だと感じているのではないでしょうか、形が同じですからね。でも、こちらの意味だとすると、「現場を仕切っていた刑事に制止されて私たち科捜研は遺体に近付けなかった」となります。
主語をちゃんと意識していますか? 例えば、そこに泊まった人が「泊めさせてもらっている」って? 泊めてあげたのは誰? 泊まっているのは誰? 「泊めてもらっている」か「泊まらせてもらっている」です。館内に入った人が「館内に特別に入れさせてもらった」って? 入れてあげたのは誰? 入ったのは誰? 「館内に特別に入れて(いれて)もらった」か「館内に特別に入らせて(はいらせて)もらった」です。
家で留守番をさせられている犬について「16時間1人ぼっちにさせられている感覚」(2017/11/19 17:00 わんちゃんホンポ)って( ̄д ̄)! 犬と人間とでは時間の感覚が違い、犬は実際の時間より長く感じているという話です。例えば、しばらく一人になりたい人が言うのは「しばらく一人にしてくれ」であって、「しばらく一人にさせてくれ」ではありません。飼い主が犬を一人ぼっちにする、一人ぼっちになった犬は「16時間一人ぼっちにされている感覚」でしょ!
「精霊の守り人Ⅲ」(脚本 大森寿美男)で「絶対にこの砦は通させん」と言ったのは新ヨゴ国のラドウ大将軍ですが、まるで戦場から遠く離れた場所で会議をしている人のような言い方です。あるいは、ひょっとして、「通す」は「通らせる」と同じですから、「通らせん」のつもりで書いたセリフだったのかもしれません。どっちにしろ、ラドウは砦にいて戦闘を指揮しており、敗色濃厚という状況で「この砦を死守する」という決意を言ったわけで、「絶対にこの砦は通さん」と言うはずです。
丁寧な口調で「本当に焦らさせて申し訳ないんですけど」と言ったのは有名な女子スキージャンプ選手。「それをおこなわ・・・s・・・させていただきたい」と、悩んだ挙句に余計な「さ」を入れたのは池坊保子でしたね。「焦らせて」「行わせて」でしょ! 「さ」が余計なのですよ。「~ていただく」症候群の症状が変にこじれたような・・・、「~させ」地獄に多くの人が落ちているようで・・・( ̄~ ̄)。
おっと、また出た「金粉」! 昨年12月に金箔と金粉について書いたのですが、覚えていらっしゃいますか? 「99.9-刑事専門弁護士-SEASONⅡ」#2、深山たちは26年前の事件について金沢でいろいろ調べます。旅館で飲むお茶に金箔を浮かべてあるのですが、明石のセリフが「金粉入りのお茶でも飲んで落ち着いてください」って( ̄д ̄)! だからぁ、金粉じゃなくてぇ、金箔なんだってば!
「ドクターX~外科医・大門未知子~」(脚本 香坂隆史)で、オペ進行中の手術室に大門未知子が入ってきて、執刀医の猪又が「俺は降りる」と言い、麻酔科医の瓜田(今野浩喜)が「僕も、かかわるのは御免です。降ろさせてもらう」と言ったのですが、これは「降りさせてもらう」でないといけません。
台本に「降りさせてもらう」と書いてあったのを今野浩喜が「降ろさせてもらう」と言ってしまったのか? あるいは、台本が、「降りる」は「降りる」としか言いようがありませんから「俺は降りる」と書いてあったけれど、「降りさせてもらう」のほうは「~させてもらう」のせいで「降ろさせてもらう」になっちゃったのか? 簡単なことなのですよ、「降ろす」ではなく「降りる」だから!
「科捜研の女12」#4(脚本 戸田山雅司)で「私たち科捜研を遺体に近付けさせなかった」と言った榊マリコ(沢口靖子)。変死者が見付かった現場の近くにたまたまいて、「もしよろしかったら、私、検死しますけど」と榊が申し出たのですが、現場を仕切っていた刑事が、これは事故で、事件性はないからと断ったのです。
後日、その刑事がどうも怪しいということになり、榊が土門刑事に「私たち科捜研を遺体に近付けさせなかった」と言ったわけですが、「近付ける」は他動詞ですからね、「近付ける」の否定で「遺体に近付けなかった」、あるいは、自動詞「近付く」の“使役”は「近付かせる」、これの否定で「遺体に近付かせなかった」でしょ!
もう少し詳しく言うと、「遺体に近付けなかった」は「現場を仕切っていた刑事が私たち科捜研を遺体に近付けなかった」ですよ。このようにすんなり読めなかった人は「近付ける」を「近付くことができる」の意味だと感じているのではないでしょうか、形が同じですからね。でも、こちらの意味だとすると、「現場を仕切っていた刑事に制止されて私たち科捜研は遺体に近付けなかった」となります。
主語をちゃんと意識していますか? 例えば、そこに泊まった人が「泊めさせてもらっている」って? 泊めてあげたのは誰? 泊まっているのは誰? 「泊めてもらっている」か「泊まらせてもらっている」です。館内に入った人が「館内に特別に入れさせてもらった」って? 入れてあげたのは誰? 入ったのは誰? 「館内に特別に入れて(いれて)もらった」か「館内に特別に入らせて(はいらせて)もらった」です。
家で留守番をさせられている犬について「16時間1人ぼっちにさせられている感覚」(2017/11/19 17:00 わんちゃんホンポ)って( ̄д ̄)! 犬と人間とでは時間の感覚が違い、犬は実際の時間より長く感じているという話です。例えば、しばらく一人になりたい人が言うのは「しばらく一人にしてくれ」であって、「しばらく一人にさせてくれ」ではありません。飼い主が犬を一人ぼっちにする、一人ぼっちになった犬は「16時間一人ぼっちにされている感覚」でしょ!
「精霊の守り人Ⅲ」(脚本 大森寿美男)で「絶対にこの砦は通させん」と言ったのは新ヨゴ国のラドウ大将軍ですが、まるで戦場から遠く離れた場所で会議をしている人のような言い方です。あるいは、ひょっとして、「通す」は「通らせる」と同じですから、「通らせん」のつもりで書いたセリフだったのかもしれません。どっちにしろ、ラドウは砦にいて戦闘を指揮しており、敗色濃厚という状況で「この砦を死守する」という決意を言ったわけで、「絶対にこの砦は通さん」と言うはずです。
丁寧な口調で「本当に焦らさせて申し訳ないんですけど」と言ったのは有名な女子スキージャンプ選手。「それをおこなわ・・・s・・・させていただきたい」と、悩んだ挙句に余計な「さ」を入れたのは池坊保子でしたね。「焦らせて」「行わせて」でしょ! 「さ」が余計なのですよ。「~ていただく」症候群の症状が変にこじれたような・・・、「~させ」地獄に多くの人が落ちているようで・・・( ̄~ ̄)。
おっと、また出た「金粉」! 昨年12月に金箔と金粉について書いたのですが、覚えていらっしゃいますか? 「99.9-刑事専門弁護士-SEASONⅡ」#2、深山たちは26年前の事件について金沢でいろいろ調べます。旅館で飲むお茶に金箔を浮かべてあるのですが、明石のセリフが「金粉入りのお茶でも飲んで落ち着いてください」って( ̄д ̄)! だからぁ、金粉じゃなくてぇ、金箔なんだってば!