今年の春首都圏にある中小企業の経営コンサルタントを初めて行った。以前勤めた会社では世界トップのコンサルタント会社から日本の中規模なソフトウェア会社まで多くのコンサルテーションを受けた。コンサルタント会社にはそれぞれ得意領域があり、その成果が期待通りの時もあればお金をどぶに捨てたような結果になったこともある。仕事柄コンサルタントの良し悪しについて何度も同僚と議論、評価した。実際やってみると口で言うほど易しくないと言う当たり前の体験をした。コンサルタント会社経営の友人の話を聞き、書物を紐解いて両方の立場から改めてコンサルタントの価値を考えてみた。
コンサルタントとは顧客に提案し、合意に基づき調査・分析し、その結果を整理して最終報告として経営改善の提案書を出すまでの作業である。最初に調査を提案する時は適切なテーマを提示する業界知識が必要で、顧客にアピールする個人的魅力が望まれる。この段階でコンサルタントはその企業が抱える課題・機会に対しある仮説を持っておく事が非常に重要で、調査・分析をこの仮説に当てはめ見直し整理し、顧客のフィードバックを得て最終的な経営改善の提案をする。この最終提案書の提出でコンサルテーションが終了すると言うのが私の理解であった。
大手のコンサルタント会社は継続して提案を実行に移す仕事を請負い、かつこの領域で殆どの収益をあげている。従って、最終提案書の提出自体はコンサルタントの値打ちの1割しかないと主張している。4割は顧客の会社の能力と不足分のアウトソースを総合して細部にわたって実行可能な計画を作る所にあり、更に残りの5割が顧客の会社全体が経営改善実行に燃える環境作りをすることにあると説明している。経営改善を成功させる為には当然のことで、経営改善プロジェクト実行を請け負うコンサルタント会社の考え方は顧客のニーズと一致している。私にとり提案書提出は終りだが、彼らにとっては始まりで、後がなければ失敗なのである。
10年前米国で使っていた世界最大手のコンサルタント費用が月3万ドルと聞いて驚いたが、この定義通りであれば異存はない(定義通りとはとても言えなかったが)。今考えると私の初体験は、次ステップのプロジェクト実行を必ず受注するという迫力に欠けていたかも知れない。現在この会社は経営改善プロジェクトの一環として専門家の助けを得てIT導入を開始している。時々社長に様子を聞いているが、私の提案がどう貢献しているか未だ評価できる段階にはない。残りの9割の価値がゼロであったと言われるのはつらいが、皮肉にも収入はその近辺だった。
コンサルタントとは顧客に提案し、合意に基づき調査・分析し、その結果を整理して最終報告として経営改善の提案書を出すまでの作業である。最初に調査を提案する時は適切なテーマを提示する業界知識が必要で、顧客にアピールする個人的魅力が望まれる。この段階でコンサルタントはその企業が抱える課題・機会に対しある仮説を持っておく事が非常に重要で、調査・分析をこの仮説に当てはめ見直し整理し、顧客のフィードバックを得て最終的な経営改善の提案をする。この最終提案書の提出でコンサルテーションが終了すると言うのが私の理解であった。
大手のコンサルタント会社は継続して提案を実行に移す仕事を請負い、かつこの領域で殆どの収益をあげている。従って、最終提案書の提出自体はコンサルタントの値打ちの1割しかないと主張している。4割は顧客の会社の能力と不足分のアウトソースを総合して細部にわたって実行可能な計画を作る所にあり、更に残りの5割が顧客の会社全体が経営改善実行に燃える環境作りをすることにあると説明している。経営改善を成功させる為には当然のことで、経営改善プロジェクト実行を請け負うコンサルタント会社の考え方は顧客のニーズと一致している。私にとり提案書提出は終りだが、彼らにとっては始まりで、後がなければ失敗なのである。
10年前米国で使っていた世界最大手のコンサルタント費用が月3万ドルと聞いて驚いたが、この定義通りであれば異存はない(定義通りとはとても言えなかったが)。今考えると私の初体験は、次ステップのプロジェクト実行を必ず受注するという迫力に欠けていたかも知れない。現在この会社は経営改善プロジェクトの一環として専門家の助けを得てIT導入を開始している。時々社長に様子を聞いているが、私の提案がどう貢献しているか未だ評価できる段階にはない。残りの9割の価値がゼロであったと言われるのはつらいが、皮肉にも収入はその近辺だった。